PBP 2019 飛行機周りの手配

PBPはフランスで行われます。陸路や海路で行く人はいないと思うので、必然的に飛行機で行くことになります。本記事では、PBP参加予定の方向けに、飛行機周りの注意点を振り返りつつ纏めておこうと思います。


やらなければいけないこと


PBPに参加するにあたって、飛行機周りでしなければならないのは以下の3点です。目安として予算も記載します。

 ・パスポートを手に入れる(6,000~16,000円)
 ・往復の航空券を予約する(100,000~250,000円)
 ・輪行手段を用意する

それぞれについて、詳細に述べていきます。


パスポートを手に入れる


航空券を購入するには、旅券番号が必要です。旅券番号=パスポートの番号なので、渡航日に有効なパスポートを手にれる必要があります。



2015年のPBPの際は、私は初の海外旅行だったこともあり、10年間有効なパスポートを新規作成しました。料金は16000円です。5年間有効なパスポートならば11000円となります。パスポートは、申請してから受け取れるまで最短で6営業日掛かるので、現在パスポートを持っていない人はすぐにでも申請を行ったほうが良いと思います。

「パスポートなら既に持ってるから何もしなくて大丈夫!」と思う方も多いかもしれませんが、注意しなければならないことがあります。パスポートが再発行になるケースです。パスポートが再発行になると旅券番号も変わります。

以下のような場合、パスポートは再発行が必要です。

 ①パスポートの有効期限が切れている場合
 ②名前や本籍地が変わった場合


①は言わずもがな。期限が切れているパスポートは使えません。再発行する必要があります。

②が割と落とし穴です。私は見事にハマりました。2017年に結婚し、本籍地が変わったため、パスポートの記載事項変更申請が必要だったのでした。これは、6000円を支払うことで記載事項を変更したパスポートを再発行してもらうというものです。名前や本籍地が変わった場合に必要となります。こちらも即時受け取りとはならず、やはり6営業日待つ必要があります。また、住所変更では、記載事項変更申請は必要ありません。結婚しても名前と本籍が変更にならない場合は、同様に申請の必要はありません。


往復の航空券を予約する


パスポートを手に入れたら、次は航空券の予約です。

グッディースポーツやオダックス近畿が企画するツアーならば、この辺りのことは特に考える必要はありません。しかし、個人でフランスへ行く場合には、自分で航空券を手配する必要があります。

運賃や乗継について確認する場合は、比較サイトであるExpedia等を使うと便利です。

(1) 往路の日程
今回のPBPの開催期間は、 8/18~8/22 です。

PBPは前日車検があるので、少なくとも8/17の朝にはフランスに着いている必要があります。しかし、大荷物を持ったまま車検会場に行くのはかなり辛いはず。一度ホテルに寄って荷物を置いていくにしても、どれだけ時間が掛かるのか中々読めません。

以上より、8/16中にフランスに着くように航空券を手配する必要があります。私は、往路は8/15の昼の便を抑えることにしました。これならば、8/15中にフランスに到着でき、翌日を移動と休息にあてられます。

(2) 復路の日程
PBPの90時間のゴール時刻は、最終で8/22 15:00となります。80時間部門だと8/22 17:00です。

1200㎞を走ったその日に飛行機に乗って帰るのはまず不可能なので、復路の便は早くても8/23午後以降になるでしょう(70時間以内にゴールしていれば、8/22の便に乗ることは可能かもしれません)。私は、8/24のお昼ごろの便を抑えることにしました。8/23は空港までの移動と観光にあてる計画です。

(3) 直行便 or 乗継便
日本⇔フランスの飛行機には、直行便と乗継便があります。それぞれの特徴を比較してみます。

 【直行便】
  ・早い(12-15時間程度)
  ・高い(18~20万円)
  ・荷物の紛失/破損のリスクが低い

 【乗継便】
  ・遅い(16時間以上)
  ・安い(8~15万円)
  ・荷物の紛失/破損のリスクが高い

普通の旅行とPBP遠征の大きな違いは、「自転車」という壊れやすく大きな荷物があることです。現地について壊れていたり、紛失していたら目も当てられないので、ここは慎重に考える必要があります。

直行便の場合、荷物の積み下ろしは日本とフランスで一回ずつです。紛失(ロストバゲージ)はまず起こりませんが、破損する可能性はあります。日本で荷物が投げられることはまず無いですが、フランスだと投げられたり重ねられたりすることは珍しくありません。前回のPBPの時は、私はエールフランスの直行便を使いましたが、輪行箱(プラダン製)には強い衝撃を受けた跡が残っていました。恐らくフランスの空港で荷物の積み下ろしの際に付いたものだと思います。

乗継便の場合、荷物の積み下ろしは、日本とフランスでの2回に加え、乗継空港分の回数が加わります。乗継回数は1回を上限と考えたほうが良いでしょう。他の飛行機に荷物を乗せ換えるので、その際にロストバゲージや破損の可能性は高くなります。注意したいのは「乗継時間」。これが極端に短いと荷物の積み忘れが起きやすくなります。「乗継時間が最低でも2時間以上ある便を選んだほうが良い」とよく言われますね。ただ、飛行機が遅延したらどうなるのかは分かりませんが……。

(5) 自転車の扱い
自転車はかなり大きな荷物です。航空会社によって扱いが異なります。異なるのは、「荷物料金を別に取られるか」「サイズ・重量制限が何cmか」という2点です。

「荷物料金を別に取られるか」について。自転車は機内に持ち込めない大きさなので、預け入れることになります。この際にどんな料金を取るかは航空会社の裁量で変わります。普通の手荷物として無料で運んでくれることもあれば、「壊れやすいスポーツ用品は別料金」とする会社もあります。

また、自転車を預け入れるにあたって、会社によって荷物のサイズ・重量制限が異なります。多くの会社が基準とするのが「荷物の3辺を合わせた大きさ」です。宅配便のサイズの測り方と同じですね。「縦・横・高さの合計が**cm以下」といった風に規定されます。

以下の表は、主な航空会社と自転車の荷物としての扱いをまとめたものです。

航空会社名自転車の荷物料金大きさ制限重量制限
ANA無料3辺合計で292cm以下
超過の場合は有料
45kg以下
超過の場合は有料
JAL無料3辺合計で203cm以下
超過の場合は問合せ
32kg以下
超過の場合は問合せ
エールフランス有料
(100$/100€)
サイズの記載なし23kg以下
超過の場合は追加料金
アエロフロート無料サイズの記載なし重量の記載なし
キャセイパシフィック無料3辺合計で203cm以下
超過の場合は有料
クラスによって変化
フィンエアー有料
(100$/75€)
サイズの記載なし重量の記載なし

規約の改訂などもあるので、詳細は各航空会社のサイトを確認してください。

(6) 予約の時期
基本的には「予約が早ければ早いほど安い」です。出走が決まっているならば、さっさと抑えてしまったほうが良いでしょう。夏休みの時期なので、埋まるのも早いはずです。

(7) 私の場合
今回、私は以下の便を1/21に抑えました。

 往路: アエロフロート 8/15 12:15 成田空港-(モスクワ経由)-シャルルドゴール空港
 復路: アエロフロート 8/24 11:20 シャルルドゴール空港-(モスクワ経由)-成田空港

乗継便です。往路は乗継時間が3:30、復路は乗継時間が2:40。復路はちょっと時間が短めで怖いですが、復路は最悪ロストバゲージしてもイベントは終わっているのでゆっくり回収すれば良いかなと。航空券の購入は、アエロフロート公式から直接行っています。

アエロフロートを選んだ理由は以下です。

 ①2015年時に参加者利用の実績が多かった
 ②安い(往復で11万円程度)
 ③自転車の荷物制限が緩く(203cm制限が無い)、追加料金なし

前回のPBPでは私はエールフランスの直行便を使いました。今回もそうしようかと思ったんですが……前回は13万円台だったのに、今回は18万円。更に、エールフランスは自転車の荷物料金が別計算で、往復で約25000円程度掛かります。飛行機代で20万円超は辛いので諦めました。

その点、アエロフロートは料金も往復で11万円程度と安く、自転車の荷物料金が別に取られることもありません。ただ、荷物の扱いやロストバゲージについては少々不安があります。あと、航空券を抑えた翌日にハイジャックが起きたのはちょっと嫌な感じ。といってもアエロフロートでは30年ぶりのハイジャックなので、しばらくは起きないんじゃないかと高を括っていますが……果たして。


輪行用のケースを用意する


「何に自転車を入れて飛行機輪行をするのか」を考えます。具体的には以下の手段が考えられるでしょうか。

 ①ハードケース
 ②ソフトケース
 ③輪行箱(ダンボール・プラダン)
 ④輪行袋

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①は、スーツケースのような硬質素材のケースを指します。プロが使うようなバイクケースですね。安全確実ですが、ケース自体が重い上に大きく、航空会社の制限に引っかかるケースもあります。また、値段も高価で5万円以上が相場です。

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②は、「OSTRICH OS-500」や「SCICON エアロコンフォート」のような軟質素材のケースを指します。ハードケースより破損確率は上がりますが、ハードケースよりは軽く、使わない時は折りたたみも可能です。値段については1-5万円程度でしょうか。

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③は、「バイクサンド」や「ACOR バイクポーター」と言った、ダンボール・プラスチックダンボールで出来た輪行用の箱を指します。防御力はソフトケース以上、ハードケース未満ですが、比較的軽量なのが特徴です。値段については、1-2万円程度。自作も可能です(材料費3000円程度)。

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④は、上級者向け。普通の輪行袋で預けてしまうパターンです。段ボールで補強したりすることで意外と大丈夫……という声も聞きますが、私はちょっと怖くて試していません。言うまでも無く、一番軽量な飛行機輪行手段です。壊れても現地でなんとかできる方向け?

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航空会社の制限によって、選ぶべきケースは変わると思います。自分の使おうとしているケースが航空会社に対応しているかの確認が必要です。また、現地でケースをどうするかについても考えたほうが良いですね。

私は前回と同様に③のプラダン輪行箱(自作)を使用する予定です。何分、今回は乗継があるので、前回よりも丈夫に作ろうと思っています。

また、空港での荷物の破損を防ぐ都市伝説(?)として、以下のような話があります。

 ・液晶テレビのダンボールを使うと扱いが丁寧になるらしい
 ・国旗のシールを貼ると日本代表と思われて丁重に扱われるらしい

本当なのかは分かりませんが、後者は今回試してみようと思っています。


まとめ


以上、飛行機関係の手配周りについて注意点を書いてきました。纏めると、以下のような感じでしょうか。

 ・パスポートは早めに有効なものを用意する。
 ・航空券も早めに抑える。
 ・出来れば直行便が良い。
 ・乗継便を使う場合は、乗継時間が短すぎないものを。
 ・輪行手段は航空会社の制限を見て決める。

基本的には先手先手で動いたほうが良いと思います。

(完)


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PBP 2019 ドロップバッグについて

PBPの準備の一つ、「ドロップバッグ」について解説します。


ドロップバッグとは


「バッグを道中のPC(チェックポイント)で受け取れる」サービスを指します。

PBPの距離は1200km。日付にすると四日間。あらゆるトラブルを対策出来るだけの装備を持って走る必要があります。例えば、ウェアの替えや、予備の電池などが代表的な荷物となるでしょう。しかし、全ての荷物を持って走るとサドルバッグを相当大きくしなくてはなりませんし、相当重くなります。日本国内ならコンビニで大抵の問題は解決しますが、フランスにはそんな便利なものはありません。

そこで登場するのがドロップバッグサービスです。サービス提供業者が道中のPCまでバッグを運んでくれるので、必要な荷物をそこで取り出せば、余分な荷物を持って走らなくても済むわけです。更に、業者はPCからスタート地点までも荷物を運んでくれるので、不要となった荷物をバッグに入れてしまえば、更に軽量化も可能です。


サービスの流れ


一般的なサービスの流れは以下となります。

 ① 出国前に、業者に対してサービス申し込みを行う。
 ② フランス入国後、スタート前に業者にバッグを預ける。
  ~業者によるバッグ輸送(スタート地点→PC)~
 ③ PCで業者からバッグを受け取る。
 ④ バッグから必要なものを取出し、不要なものをバッグに入れる。
 ⑤ 業者にバッグを預ける。
  ~業者によるバッグ輸送(PC→スタート地点)~
 ⑥ ゴール後、業者からバッグを受け取る。


PBPは往復コースなので、往路と復路の2回、バッグを受け取る機会があります。上記の流れで言うと、③~⑤は往路と復路の2回行われることになります。


日本の業者によるサービス


ドロップバッグサービスは、各国の業者が実施しています。日本で実施している業者は「グッディースポーツ」です。グッディースポーツはPBPパックツアーを提供している業者ですが、ツアーに参加しなくてもドロップバッグのみのサービス利用が可能です。

グッディースポーツの場合、サービスの内容は以下となります。

 ・料金: 5000円/1バッグあたり
 ・預入場所: 8/18(スタート当日) サンカンタン周辺(3か所)
 ・受領可能PC: Loudeac(445km、779km地点)
 ・返却場所: 8/22(ゴール当日) サンカンタン周辺(1か所)


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バッグは、業者指定のバッグのみ受け付けてもらえます。折りたたみ式のボストンバッグです。サイズから計算した容量は34リットルなので、結構な量の荷物が入ります。

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預入時の様子。スタート前日に、業者指定場所に回収用の車が来るので、そちらにバッグを預けます。

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LoudeacのPCの様子。預け入れたバッグが整然と並べられます。バッグにはナンバーシールが貼られているので、それで自分のバッグを特定します。必要な荷物を取出し、不要な荷物を入れて、業者に再度バッグを預けます。

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受取時の様子。ゴール当日に、業者指定場所でバッグを回収します。指定時間内に回収しないと処分されてしまうので注意。


海外の業者によるサービス


日本の業者だけでなく、海外の業者もドロップバッグサービスを実施しています。やはりPBPパックツアーの一環としてやっている所が多いようなので、ドロップバッグサービスだけ利用可能かは不明です。

一例として、アメリカの「TravelHaus」という旅行会社がドロップバッグサービスを受け付けているようです。URLは以下。

 http://pbp19.com

バッグの受け取り場所をLoudeacだけではなく、217km地点と1009km地点に位置する「Villaines-la-Juhel」というPCを受取地点に選ぶことが可能になっています。ただ、開始200㎞と残り200㎞の段階で追加装備が欲しくなるかと言えば少々疑問ではありますが……。

詳しく探してはいませんが、探せば他の国のサービスも見つけることが出来るでしょう。日本人が利用可能かどうかは、直接問い合わせてみてください。


ドロップバッグの使用例


前回2015年にグッディースポーツのドロップバッグサービスを利用しました。

私がドロップバッグに入れた荷物は以下のようなものです。

pbp_bag05.jpg

大まかにまとめると、「着替え」「レインウェア」「補給食」「電源」を入れました。

(1) 着替え
PBPは約4日間に渡って走り続けます。8月半ばの開催ですが、日本と違って湿度が低いので、真夏とは言えそこまで汗はかきません。ただ、さすがに4日間同じ服なのは衛生的にも不味いですし、それによって股ズレを誘発することもあります。コインランドリーがあれば最高ですが、コース上で見た覚えはありません(都市部にはあるようですが)。

着替えは往復で1回ずつ着替える分があればよいでしょう。1日分ずつセットにして袋に分別しておくと分かりやすいと思います。

(2) レインウェア
2015年は道中ほとんど雨が降らない予報だったので、レインウェアは最低限のものだけ持って走りました。夜は一桁気温になるので、レインウェアは防寒着にもなるんですよね。ただ、本格的なレインウェアは割と重いので、ドロップバッグに入れることに。

ゴール直前の30㎞くらいは小雨に降られましたが、結局本格的なレインウェアは使わないままゴールしました。なお、ゴール直後に大雨になったので、濡れながらホテルへと帰りました……。

(3) 補給食
PC内には、レストランやバーなど補給食を調達できる場所は沢山あります。ただ、現地の食べ物が体に合わなかったり、日本の食べ物が懐かしくなった時のために、いつも食べている補給食を入れておくことをオススメします。結構な気分転換になります。

(4) 電源
PC内では食べ物は手に入りますが、充電を公式にさせてくれる場所はありません。最近の自転車は電源が必要な機器も増えたので、それらへの給電をスタートからゴールまで出来るだけの設備を揃えておく必要があります。電源が必要な機器の例を以下に示します。

 ・フロントライト
 ・テールライト
 ・サイクルコンピュータ
 ・スマートフォン
 ・WiFiルータ
 ・電動変速装置(Di2など)

充電が必要な機器は、それを充電できるだけのモバイルバッテリーが必要です。私はスマートフォンくらいしか充電するものを持っていなかったので、10000mAhあれは十分でした。Loudeacでの仮眠中にスマートフォンを充電し、起床後にバッグに戻すという運用にしました。

電池の入れ替えが必要な機器は、対応する電池を用意しておきましょう。フランスに行ってからでは中々手に入らない電池もあるので、日本から持って行くことをオススメします。

なお、電源が必要な機器(なかでも充電系のもの)は最小限にしておいた方が良いです。なかなか充電している時間も取れませんので。例えば、Wi-Fiルータの持参はオススメできません。充電が必要だからです。SIMフリーのスマートフォンに現地SIMを使えば、電源の必要な機器は減らせます。サイクルコンピュータも、電池式のeTrex30を使い、充電する時間を省略しています。

ハブダイナモを使っている方は、電源が必要な機器が一気に減る(ライト類の充電・電池交換が不要)なので、理想的であると言えます。ただ、私は走行時の負荷が気になるので使っていません。


注意点


ドロップバッグサービスには引き上げ時間があります。バッグを回収して、スタート地点に運ぶ必要があるからです。

具体的な運用マニュアルは分かりませんが、普通に考えれば復路のPCクローズ時間には引き上げが始まるはずです。具体的には、90時間組の21時スタート(最終ウェーブ)のクローズ時間となるでしょう。

引き上げ時間までにPCに到着しないと、当てにしていたバッグが受け取れないという事態が発生します。PCクローズ時間に間に合っていないので認定されないことは既に確定しているわけですが、「認定外でも完走したい」という場合にバッグが受け取れないというのは精神的ダメージが大きいはずです。

このため、最低限走るのに必要なものはバッグに入れず、持って走るようにした方が良いでしょう。また、バッグが置かれるPCに復路でタイムアウトになりそうな場合、既にバッグが引き上げられていることを覚悟しておく必要があります。


まとめ


ドロップバッグサービスの概要と注意点について解説しました。

必ずしもドロップバッグサービスを使う必要は無いのですが、使うことで完走が近づくサービスだと思います。確かに全ての荷物を持って走るのは安心感が大きいのですが、荷物が多すぎるとスピードの低下を招きます。

うまくサービスを活用して、完走の足掛かりとしてください。

(完)


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PBP 2019 必要なフランス語の単語・熟語

PBPが行われるのはフランスです。「本番までにフランス語をマスターしよう」と思っている方もいらっしゃると思いますが、実のところそこまで高い語学能力は必要とされません。身振り手振りで何とかなります。

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ただ、PBPのスタッフの大半はフランス人です。スタート/ゴールやPC(チェックポイント)の施設内の表記は、当然ながらフランス語。また、PC内で受けるスタッフからの指示もフランス語です。文章として話せなくても、最低限の単語の意味と発音くらいは抑えておく必要があります。

本記事では、抑えておきたいフランス語の単語・慣用句を紹介します。



挨拶


挨拶は大事です。PCでブルベカードを何も言わずに差し出すと、相手にされないこともあります。最初に挨拶。何かをしてもらったら、お礼。これを忘れないようにしてください。


・Bonjour
 「こんにちは」の意味。Helloと同じで割とオールマイティ。人に呼びかけるときにも使われる。

・Bonsoir
 「こんばんは」の意味。夜はこちら。

・Merci
 「ありがとう」の意味。ブルベカードにサインを貰ったり、私設エイドで親切にしてもらったときに。



PC内の案内

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PBPのPCは地元の小中学校が使われることが多く、とにかく広いです。広いので、PC内には案内看板が置かれますが、その表記はいずれもフランス語。ピクトグラムが書かれていたり、英訳が書いてあることもありますが、書かれていないケースも多いです。PC内で立ち往生しないための単語を以下に纏めました。


・Entrée
 「入口」の意味。PCの入口に書かれています。
 
・Sortie
 「出口」の意味。PCの出口方向を案内する看板があります。
 
・Contrôle
 「チェック」の意味。PC内でブルベカードにサインを貰う場所です。PCに到着したら最優先で向かいます。
 
・Toilettes
 「トイレ」の意味。発音は「トワレット」。「WC」と表記されることもあります。
 
・Dormir / Dortoir / Couchage
 仮眠所のことです。表記はPCによってバラバラ。5ユーロ前後の価格で利用可能。
 
・Douche
 「シャワー」の意味。お湯の出ないシャワーを浴びられます。3ユーロ前後の価格で利用可能。

・Eau / Aqua
 「水」の意味。転じて、給水所のことです。
 
・Bar
 日本でも普通に使われる「バー」と意味は近いですが、ニュアンス的には「軽食と飲み物が飲める場所」。酒も売ってたはず。
 
・Sandwich
 Barで主に売られているサンドイッチ。食パンではなくバゲットに肉や野菜が挟まったものです。発音は「サンドウィッシュ」。
 
・Restaurant
 文字通りの「レストラン」。ニュアンス的には、「ちゃんとした食事が取れる場所」。バーよりも食べ物の種類は豊富です。フルサービスのレストランではなく、学食のような自分で皿を選んでいく形式。
 
・Médicale / Soins
 救護室です。お世話にならなかったので、内部がどうなっているかは不明。



その他


その他の用語です。「左・右・直進」は、PC内でのスタッフによる経路案内や、道路標識などで使われる表現です。


・Aller
 「往路」の意味です。Paris→Brestまでの順路を指す意味で使われます。
 
・Retour
 「復路」の意味です。Brest→Parisまでの順路を指す意味で使われます。
 
・à droite
 「右」「右折」の意味です。発音は「ア・ドロワ」。
 
・à gauche
 「左」「左折」の意味です。発音は「ア・ゴーシュ」。
 
・tout droit
 「直進」の意味です。発音は「トゥ・ドロワ」。
 


まとめ


PBPの最中に実際に必要となったフランス語の単語・慣用句を挙げました。他に過去の参加者の方で、「こんな単語が必要だった」という例があれば、教えていただけると助かります。

2015年当時は同時通訳アプリも結構ショボかったのですが、最近はAR技術を駆使して、カメラで目的の画像を撮影するだけで翻訳してくれたりもします。しかし、回線状態が悪いと、そういったアプリが使えないこともあるので、ここに挙げた単語は覚えておいたほうが良いと思います。

また、フランスの方は「フランス語を話そうとしている人」の話は一生懸命に聞こうとしてくれます。少し勉強してから行ったほうが体験として貴重なものになるでしょう。

(完)


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PBP 2019 PCの構造と設備

PBPはフランスの田舎道を走ります。時折、街中を通ることはありますが、24時間営業のコンビニは一件もありません

フランス国内では、夜は基本的に全ての店が閉まります。PBP期間中は応援の意味で夜でも営業している店や、沿道の人が開設する私設エイドもありますが、あくまで例外です。補給・睡眠・シャワーと言った「走る」以外の作業は、全てPC(Point de Control)またはWP(Welcome Point)で済ませる必要があります。

pbp_top.jpg

本記事では、PBPにおけるPC&WP内の設備・サービスについて紹介します。


PBPにおけるPC


ブルベにおいてPCと言えば、チェックポイントを意味します。チェックポイントを不通過の場合、完走とは認められません。

(1) PCに指定される場所
日本国内では、大抵コンビニがPCに指定されます。通過証明はレシート。レシートに記載された時刻をPC通過時刻とみなします。しかし、こうした形式は日本独特のものです。

PBPでは、多くの場合は学校がPCに指定されます。学校以外の場合は、公民館やスポーツ競技場などの施設が指定されるようです。通過証明はスタッフによる有人チェック。PC通過時刻は、スタッフがブルべカードにサインした時刻となります。

学校がPCに指定される理由を聞いたわけではありませんが、推測される理由は以下です。

 ・PBP開催期間は夏休み
  →使われていないので、借りやすい。
 ・十分な面積
  →PBP参加者とボランティアスタッフが常時1000人以上は滞在できるだけの広さがある。
 ・十分な設備
  →トイレや水回りなど、設備が揃っている。また、部活動で使用する体育館(=仮眠所)、シャワー室もある。

(2) PCとWP
PBPでは、通常の「PC」の他に「WP」と呼ばれるものが存在します。

PC(Point de Control)は、通過証明が必要です。必ず寄らなければなりません。PBPにおいては、補給や休憩の場所としても機能します。ちなみに、PCの入口にはセンサが置かれており、足に巻いたタグを読み取って、自動的に時刻が集計されています。この状況は、リアルタイムでPBPの公式サイトから確認可能です。

WP(Welcome Point)は、通過証明の必要がないものの、PCと同等の設備を備えた場所を指します。主催者からのサービスとも言えるでしょう。必ずしも立ち寄る必要はありません。

注意点としては、「往路はWP・復路はPC」という場所も存在することが挙げられます。また、WPはシークレットPCに指定されることもあります。「PCじゃないから寄らなくてもいいや」と思ってスルーすると、認定が貰えない事態もありえるわけです。シークレットPCの場合は、PCの手前でスタッフによる誘導がありますので、WPの近くに差し掛かったら身構えておきましょう。

(3) PCの面積
PCの面積は場所によって違いますが、基本的には広いです。日本における、田舎の小中学校クラスの広さがあります。

サンプルとして、「Loudeac」のPCを挙げます。Loudeacは、往路でも復路でもPCとして指定され、各国のサービス業者がドロップバッグを置く場所でもあります。面積も、全PCの中で最大クラスです。

LoudeacのPC面積をGoogleMapの計測機能で測ったところ、48,000㎡でした。これは、日本的表現をすれば「東京ドーム1個分(46,755㎡)」の面積と同等です。東京ドームだと想像しにくい方には、一辺220mの正方形を想像していただくと良いと思います。かなりの広さです。

これだけ広いと、PC内で歩く距離も相当なものになります。クリートカバーを用意するか、MTB用の歩きやすいシューズで走ることをオススメします。

(4) PCの滞在時間
日本のコンビニならば、その気になれば3分もあればレシートを貰って離脱することが出来ます。トイレに寄っても10分以内には離脱可能でしょう。

しかし、PBPの場合は、そんな短時間でPCを離脱することは出来ません。前述のように「PCが広い」ことと、「PC内でやるべきことが多い」ことが理由です。どんなに効率よく行動しても20-30分は時間を取られることを覚悟してください。フランスは日本のように信号が多くはないのですが、その分PCでは時間が取られます。

PC内での動きは大体、以下のような流れになります。

 ・指定の駐輪スペースに自転車を置く&施錠
 ・Controleでブルべカードにチェックを貰う
 ・バー/レストランで食事をする
 ・トイレを済ます
 ・シャワーを済ます
 ・仮眠所で寝る
 ・バー/売店で補給食を買う
 ・給水所/バーで飲み物をボトルに入れる
 ・自転車を駐輪スペースから取り出す

やることも多いですが、行列が出来ている可能性も高いです。あと、当然のように割り込んでくる国の人もいます。特に今回は参加人数が前回より1000人程度増えるので、混雑度は増す可能性が高いです。

日本のホテルなら出来る「充電」はまず不可能です。コンセントがたまたま空いていることはあるかもしれませんが……。電源は「持って走る」か、「ドロップバッグに入れる」ことになるでしょう。あまり電子機器に頼りすぎると、電源の運用が難しくなることに注意してください。

(5) PC内の設備
PC内にある設備を列挙します。

 ・コントロール (表記: Controle)
 ・レストラン (表記: Restaurant)
 ・カフェ / バー (表記: Bar)
 ・売店 (表記: 調査中)
 ・仮眠所 (表記: Dormir / Dortoir / Couchage)
 ・給水所 (表記: Eau Potable / Point d'eau)
 ・トイレ (表記: WC / Toilettes)
 ・シャワー室 (表記: Douche)
 ・メンテナンスサービス (表記: 調査中)
 ・救護室 (表記: Médicale / Soins)

WPには、上記のうちControle以外があると考えてください。また、全ての設備がPC/WP内に存在するわけではありません。特に、シャワー室は大きめのPCにしか無いと考えてください。

以降は、各設備の詳細内容を述べていきます。続きは折りたたみますので、[続きを読む]のリンクをクリックしてください。



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PBP 2019 国別参加人数の推移

ブラジルのブルベ主催団体「Randonneurs Brasil」が、2019年PBPのプレレジストレーションの国別人数を発表しました。ソースは不明ですが、合計人数と割合から見ると確からしい値になっています。

そこで、直近5大会のPBPの国別参加人数や割合の推移を出してみることにしました。どの国でBRMが盛り上がり、逆にどの国で盛り下がっているのかが分かるのではないかと考えたからです。2015年以前のデータは、カナダのブルベ主催団体「BC Randonneurs Cycling Club」が公開しているデータを使用。これまでに開催されたPBPの参加者データがExcel形式で公開されています。

なお、今回分析するデータは2003~2019までの5大会のものです。これは、日本人がチームとして初参加したのが2003年からであることに拠ります。


国別参加人数推移


2003~2019年までの、国別の参加人数の推移です。2003~2015年までは本レジストレーションの実績数、2019年のみプレレジストレーションの数となります。2019年のPBPはプレレジをしないと本レジが出来ないとアナウンスされているので、現在の人数(7600人)より減る可能性はありますが、増えることはありません。

国別人数

参加人数は2007→2011年で一旦微減していますが、概ね増加傾向にあります。

日本とフランスのみ人数を表示しています。日本人の参加人数は、初参加の2003年から順調に増加し、2019年は429人が参加する予定です。これは全体に占める割合でも5番目。それより上には、フランス・ドイツ・イギリス・アメリカしかいません。イタリアやスペインよりも、日本のほうが参加人数が多いのです。ブルベブーム極まれり。

PBPの前日受付は言語別に分かれています。国旗が掲示されており、その中で好きな言語の受付に並ぶわけです。2015年の記憶では、確かフランス語・ドイツ語・英語・イタリア語・スペイン語は少なくともあったはずです。しかし、イタリアやスペインよりも日本人のほうが多いということは……もしかしたら、2019年は日本語受付があるかもしれません。まぁ、結局英語に回される気がしますが。


アジアの国別参加人数推移


日本のみならず、近年はアジアでブルベの人気が高まっています。各国にブルベ団体も出来、その中の精鋭たちがPBPに乗り込んでくるわけです。

アジアの参加人数推移

まず、アジア全体としての参加人数が相当増えていることが分かります。2003年段階では25人しか参加者はいませんでしたが、2019年は1270人。PCでは結構な割合でアジア人を見かけることになりそうです。

割合を見ても、圧倒的に多いのが日本(黄緑)。そして、それに次ぐのがインドです。2019年は386人の参加を予定しています。

注目すべきは、2019年は北朝鮮からの参加者が2名いることです。北朝鮮にブルベ団体があるかは知らないのですが、外国で認定を取ったのでしょうか?なかなか謎です。その他、パキスタンやベトナムからも1人だけですが初参加者がいます。


国別参加割合推移


今度は人数ではなく、割合を出しています。全体を100%として、どの国が何%ほどの割合を占めるかを計算しています。

国別割合

ひと目見て気づくのが、開催国であるフランスの参加者割合の減少具合です。2003年から徐々に減り続け、2019年は全体に占める割合が20%程度まで落ち込んでいます。これはBRMの国際化が進んだ証左とも言えますが、今回に限れば「プレレジストレーション段階ですべての枠が埋まった」のが大きいでしょう。毎回、PBPには当年のSRだけを取得し、記念受験的にPBPを走るフランス人の人が多いのです。こうした人達はプレレジストレーションは行わず(前年の認定がないため)、本レジストレーションで登録をするわけですが、今回はそれが出来ません。次回はそういった人のために、開催国特別枠が出来るかもしれませんね。


国別参加人数の増減ランキング


2015→2019年で参加人数が増えている国、逆に減っている国ランキングを作ってみました。参加人数が2015年に0人だった国、2019年に0人になってしまった国は対象外としています。

増加率ベスト10

まずは増えているランキングから。勢いのあるアジア圏を抑えて、ルーマニアが堂々の増加率第一位。ルーマニアのブルベ主催団体「Randonneurs Romania」のサイトを見ると、国内団体の設立が2013年だったようです。同じヨーロッパでも、東欧ではブルベ文化はまだ一般的ではなかったということでしょうか。同様に東欧であるウクライナ、ハンガリー、リトアニアも参加者の増加が著しいことが見て取れます。

そして、アジア勢もマレーシア・インド・韓国・フィリピンが上位にランクイン。やはりアジアでのブルベ熱は高まっているようです。


減少率ベスト7

次に減っているランキング。1位は南アフリカ共和国です。世界最大参加人数を誇るロングライドイベント「ケープタウンサイクルツアー」が開催されるなど、実は自転車に熱心な国であるはずですが、ブルベ熱は冷めているのでしょうか。

中国や台湾といったアジア圏でも減っている国があります。台湾はいろいろと国内団体の噂が聞こえてきますが、中国が減っている理由は分かりません。

そして、やはり何と言っても3位のフランス。開催国の割合が年々減っているのは気になるところですね。


まとめ


過去5回のPBPの参加者データを分析してみました。

肌で感じていた感覚と近かったですが、「盛り上がる東欧・アジア」「盛り下がる西欧」と言った事実をはっきり確かめられたと思います。

しかし日本人の参加者数が増えましたね。これは割とルート上やPCでも、心細さを感じることは少なそうです。受付も、日本語が使えて楽になったら良いのですが。

(完)


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Author:ばる
群馬産のキャノンボーラー。
普段はラーメンかカレーを食べに行くグルメライドばっかりやってます。

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