関宿ルート(関駅周辺)

今なお宿場の町並みを残す関宿を抜けるルートです。

信号が無く、かつR1を通るより若干(2-300m程度)距離が減ります。ただし、道は狭く、観光地なのでスピードを上げるのは禁物です。使用する際には、歩行者に十分注意してください。




■メリット
 ・主ルートより2-300mほど短い。
 ・信号がない。
 
■デメリット
 ・宿場町を抜けるのでスピードは上げられない
 
 
【ポイント】東海道関宿西交差点
R1との交差点を直進し、突き当りを右折します。


【ポイント】関宿市街地
過去の宿場の町並みを保存しており、観光地になっています。道幅も狭く歩行者も多いので、通過時は十分に注意しましょう。


【ポイント】関レミコン前
関レミコン前の交差点からR1に合流します。


(完)


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PBP 2019 レギュレーションの変更点【修正あり】

PBP 2019のレギュレーションが発表されました。参加予定の方は、知らず知らずのうちに失格とならないために、一度全て目を通しておいたほうが良いでしょう。国内のBRMルールとは内容がだいぶ異なります。

私は前回参加して大体のレギュレーションは把握していますが、前回と今回とでレギュレーションはいくつか変わっている模様。ということで、PBP 2015とのレギュレーションの変更点を見てみることにしました。

なお、差分を見るために使ったのは、プログラマがよく使う「WinMerge」というツールです。プログラムの変更点を確認するために使うものですが、こんなことにも使えるわけですね。

Article 4 : Preregistration


[追加]

The preregistration fee is €30, not refundable but deducted from the registration fee.
Preregistrations will be cancelled on June 20th, 2019 if the registration was not initiated (minimum three Qualifying events ("Brevets de Randonneurs Mondiaux") indicated in the registration form).



プレレジストレーション費用に関する注意書きが追加されました。

気になるのは「minimum three Qualifying events indicated in the registration form」の部分です。「指定期日(2019/6/20)までにレジストレーションを行わないとプレレジストレーションはキャンセルとなる」という事への但し書きなのですが、「最低でも3つの認定イベントを登録フォームに記載する」と書かれています。

PBPの出場条件は「当年度のSR資格取得」です。そのためには、最低でも4本の認定を得る必要があるわけですが、「3本」というのはどういうことなんでしょう。認定番号の発行が間に合わない場合への猶予措置なのかもしれませんが……ここに書いてある文章だけでは分かりませんね。


Article 5 : Registrations


[変更]

 前: Refunds will only be possible under the conditions set by the cancellation insurance.
 後: Any registration is definitive and not refundable.


 
レジストレーションの返金規定の変更です。前回はキャンセルした場合でも一部返金されましたが、今回は返金は無しとのことです。
 
 

Article 7 : Cancellation


[変更]

 前: You can can get reimbursed by the insurer provided you meet the conditions of the cancellation insurance.
 後: No refund will be made.



前項と同様、「キャンセルしても返金はなし」とのことです。


Article 8 : Rules for Bikes


[変更]

 前: tri-bars and all forms of extended bars are forbidden.
 後: Handlebars extensions are allowed only if they do not extend beyond a line created between the front of the brake levers, which must not be pointed forward.



今回、一番大きな変更かもしれません。禁止装備に関する変更です。

前回までは、いわゆるエアロバーは全面的に禁止されていました。しかし、今回は条件付きで許可するようです。「ブレーキレバーよりもバーの先端が前に出ないこと」と書かれているので、短いエアロバーならば許可と読めます。ただし、読み方によっては「エアロバーをライトマウントとして使う」ことへの牽制とも取れなくはありません。車検では結構厳しく見られると予想します。

コメントでご指摘がありましたが、「エアロバーの許可」ではなく「ハンドルバーのエクステンションの許可」の条項と読むほうが正しそうです。前回の文章を見ると「all forms of extended bars are forbidden(全ての形状のエクステンドバーは禁止する)」とあります。杓子定規に読んでしまえば、ライトやGPSマウント用のエクステンションバーも不可とも言えます。前回の車検でライトマウント用のエクステンションバーを拒否されたという話は聞きませんでしたが……もしかしたら、「これは大丈夫なのか」という質問が多かったので、明文化の意味で追加された条項の可能性はあります。「ライトマウント用のエクステンションバーは、前ではなく横を向くから許可である」と。

「which must not be pointed forward(エクステンションバーは、前を指してはいけない)」という文章を見ると、集団走行での事故防止や、追突の際の被害防止を狙った条項なのかもしれません。

以上のことから考えると、空気抵抗削減用のエアロバーは使えない前提で考えていたほうが安全と言えそうです。現地の車検で拒否されても困りますしね。

話が二転三転して申し訳ありませんが、どうも最初の解釈(エアロバーは条件付き許可)のほうが正しいようです

Twitterで、「フランス語版のレギュレーションには明示的にエアロバーの話であると書かれている」というご指摘を頂きまして、確認してみました。以下は、フランス語のレギュレーションを英語訳したものです。

On handlebars known as "3 positions or race" extensions with forearm support are allowed provided that they do not exceed the line passing through the most forward points of the brake handles.



「On handlebars known as "3 positions or race" extensions with forearm support」という、英語版のレギュレーションにはないことが書いてあります。これはどう見てもライトマウントの話ではなく、空気抵抗を減らすために握るエアロバーの話をしていると見るのが妥当でしょう。また、英語版に書かれていた「which must not be pointed forward」なる言葉は、一切フランス語版にはありません。単純にフランス語版では、「ブレーキレバーより前に出なければOK」と書かれています。

なお、前回参加者の方に話を聞いた所、ライトマウント用のハンドルバーエクステンションを付けていた人に対して、車検では特に指摘はなかったとのこと。これから考えても、やはり「Handlebars extensions」はエアロバーを意図した言葉のようです。

てっきり英語版のレギュレーションはフランス語版の直訳が載っているものとばかり思っていましたが、どうも他の条項を見ても細部に違いがあります。ちゃんと内容を合わせてほしいものですが……。

また、この件についてはTwitterで「トライアスロンのエリート規則と同じことを言っているのでは?」というご指摘も頂きました。国際トライアスロン連合のサイトに掲載されているレギュレーションを見ると、エアロバーには以下の規定があります。

・Clip-ons, including the bridge, must not exceed the foremost line of the brake levers;



ほぼPBPのルールと同じことを書いていますね。というより、PBPがこのルールを参考にしたと考えるほうが自然でしょうか。そして、国際トライアスロン連合のレギュレーションには以下の記載もあります。

以上より、英語版レギュレーションにある「Handlebars extensions」は、エアロバーを指すものと考えて良さそうです。といっても、ブレーキレバーより前に出ないってかなり短いエアロバーしか付かない気もしますが。ハンドルのリーチが長ければ多少長くても付く……? 私は今の所エアロバーを付ける予定は無いですが、もし付ける方は車検時に指摘されないようにしっかりと対策が必要になるでしょう。


追突時に前の人を怪我させないよう、エアロバーの先端には↑のようなブリッジを付けて先端を保護しておいたほうが車検もスムーズだと思います。


Article 9 : Equipment


[変更]

 前: (safety standard number EN 1150 or EN 471).
 後: (EN 1150 or EN ISO 20471 certified to meet international safety standards).



既に取り上げている反射ベストに関する規定の変更です。

前回はEN1150とEN471に適合したベストが求められましたが、今回はEN1150またはEN20471に適合したベストを着る必要があります。

[変更]

 前: start control at the National Velodrome of Saint-Quentin-en-Yvelines in MONTIGNY-LE-BRETONNEUX,
 後: start control at the Bergerie nationale of RAMBOUILLET



スタート地点の変更についての記載です。

前回はサンカンタンからのスタートでしたが、今回はランブイエからのスタートに変更されています。


Article 13 : Sign-in


[変更]

 前: Start control will take place outside the National Velodrome of Saint-Quentin-en-Yvelines
 後: Start control will take place outside the Bergerie nationale of Rambouillet


 
車検と受付に関する記載です。

スタート地点と同じく、サンカンタン→ランブイエへと変更されています。

[変更]

 前: For safety reasons, official vehicles will lead the riders through Saint-Quentin-en-Yvelines (12 km).
 後: For safety reasons, official vehicles will lead the riders through the first kilometres.


 
スタート直後の先導についての話です。

PBPではスタートからしばらくは先導者によるパレード走行が行われます。前回はサンカンタンの街を出るまで12kmもの間、交通規制の中を先導してもらえました。しかし、今回は「the first kilometres.」との記載で、具体的な距離が書かれていません。「kilometres」と複数形なので数キロは先導してくれそうに見えます。

 

Article 14 : Opening and Closing Time of the Controls


[変更]

 前: The opening and closing times indicated in the brevet card must be respected.
Note : For riders starting from 16h00 to 17h15, all opening times are free.
Riders MUST arrive at each control within the time limits.
 後: Passage of the participants within the schedule of closure indicated on brevet cards is compulsory for every control.
Opening hours will be also indicated but for information only.



PC(チェックポイント)の開設時間についての話です。

ブルベのPCにはオープン時間とクローズ時間が定められており、その時間内に通過することが求められます。今回のレギュレーションには「ブルベカードにはPCの営業時間も記載される」とありますが、前回のブルベカードにはPCの営業時間については記載がありませんでした。裏を返せば、「PCには営業していない時間がある」とも読めますが……どうなんでしょう?


Article 15 : Homologation, DNFs and Failure to Comply with the Time Limits


[変更]

 前: Whatever the time of arrival, a brevet ridden in less than 43h56 will not be homologated
 後: Whatever the realized time, a brevet ridden in less than 43h24 will not be homologated


 
最速の認定時間の話です。

ブルベでは制限時間を過ぎると認定されませんが、早すぎるゴールも認定されません。前回は43時間56分以内のゴールは認定とは認められませんでしたが、今回は43時間24分以内のゴールは認定とは認められないとのことです。この時間はコースの距離によって決まります。今回は前回よりも15kmほどコースが短くなったので、時間も短くなっています。

ほとんどの参加者には関係ない話ですが、一番時計争いをする人は気にしておく必要があります。


まとめ


変更点を簡単にまとめると、以下のようになります。

 ・一度支払われた参加費等は返金されない。
 ・条件付きでエアロバーの装備が許可された。
 ・反射ベストはEN1150とEN20471を満たす必要がある。
 ・スタート地点、受付地点はランブイエに変更。

準備の参考になさってください。


エアロバーに関するACPの見解 (2019/2/27追記)


FacebookのACP公式ページにエアロバーに関する見解が掲載されました。



ということで、やはり「エアロバーは条件付きOK」「ブレーキレバーよりエアロバーの先端が前に出てはならない」ってことのようです。


(完)


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「せんにひゃくぶんのいちライド」電子書籍化のお知らせ

2018の冬コミで頒布した同人誌「せんにひゃくぶんのいちライド」が、BOOK☆WALKERにて電子書籍化されました。

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 文章: baru
 漫画: 絹山サメハル


本のテーマ


2018年8月に開催された1200kmブルベ「Clover Hokkaido 1200」をテーマとしたレポート本です。

熾烈なエントリー峠や、本番までに行った練習、そして走行直前にホテルで行った準備などを余さず収録。走行中のレポートは文章と漫画、私と妻の2つの視点から綴られております。また、1200km中800kmが雨というコンディションであったため、雨天ライド攻略本で書いた内容の実践編にもなっています。

事前準備や練習、装備や持ち物、そして走行計画は、初めて1000kmオーバーの距離に挑む妻に合わせて作成したものです。これから超長距離のブルベに挑む方には参考になる内容となっていると思います。


頒布先


以下のサイトにて頒布させていただいております。

 ・COMIC ZIN (紙媒体)
 ・BOOK☆WALKER (電子書籍)

どうぞ宜しくお願いいたします。

(完)


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PBP 2019 プレレジストレーション方法の紹介【追記あり】

PBP2019のプレレジストレーション(先行登録)が、1/14より始まりました。この記事では備忘録として先行登録の手順を画面とともに紹介します。



プレレジストレーションとは


PBPでは開催前年度にブルベを完走した人を対象にプレレジストレーション(以下、先行登録)を実施しています。

PBPの参加枠は約7000人。通常、PBPは先行登録ですべての参加枠が埋まることは例年ありません(※1)。この先行登録の目的は「スタート時間を選ぶ」ことです。

PBPでは15分毎に300人程度のウェーブスタートとなります。一番参加人数が多い90時間部門の場合、18:00-21:00の中から好きなウェーブを選択可能です。各々の戦略によって早い時間にスタートしたい人もいれば、遅い時間にスタートしたい人もいると思いますが、大体早いスタート時間から先に埋まっていきます。

そして、この「スタート時間を選ぶ」権利は、2018年度(2017/11/01-2018/10/30)のブルベの完走実績によって決まります。端的に言えば、「2018年度のブルベで長いカテゴリのブルベを完走した順」です。1000km以上のブルベを完走した人は最優先でエントリー、600kmのブルベを完走した人はその次……と言った具合です。

以下に先行登録の日程を示します。いずれも現地時間で0時からオープンとなるため、日本時刻では朝8時にオープンです。いずれも月曜日なので、日本では平日の通勤時間帯にオープンということになります。有休を取るか、スマホでエントリーする等の手段を用意しておく必要があるでしょう。


 ①BRM1000km、またはRM1200km以上を完走
  →2019/01/14 より先行登録が可能
 ②BRM600kmを完走
  →2019/01/28 より先行登録が可能
 ③BRM400kmを完走
  →2019/02/11 より先行登録が可能
 ④BRM300kmを完走
  →2019/02/25 より先行登録が可能
 ⑤BRM200kmを完走
  →2019/03/11 より先行登録が可能


  

2018年度にブルベの完走実績がない場合は先行登録は行われず、いきなり本登録ということになります。

本登録の期間は、2019/05/25-07/03までとなっていますが、先行登録の内容が有効なのは2019/06/20まで。それまでにSRを確定し、認定番号を入手しておく必要があります。

※1: ただし、今年は従来にないペースで枠が埋まっているので、先行登録だけで枠が埋まり切る可能性もあります。

以下、長いので珍しく折りたたみます。[続きを読む]をクリックしてください。



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キャノボ最短ルートは何kmになるのか?

「キャノボ最短ルートは何kmになるのか?」を検討してみた記事です。獲得標高等の他の要素は無視して、最短距離だけを追い求めたルートですので、ご了承の上でお読みください。


キャノボルートの変遷


東京大阪キャノンボールは「国道1号線の端から端(日本国道路元標~大阪市道路元標)までを走る」もので、ルートは自由とされています。1969年に初めて24時間切りがなされたこのルートですが、時代と共に主流とされるルートは変わってきています。


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1969年~2010年まで主流だったのは、国道1号線を忠実にたどる約550km。私が最初にキャノボを達成した際のルートもこれでした。この時は京都の市街地をショートカットし、547.5kmでした。


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2012年頃から2017年まで主流となったルートが約523km。大阪~亀山間を伊賀経由で走る伊賀越えルートが主流となり、約25km程度の短縮が可能になりました。箱根を越えるルートも国道1号線ではなく、旧道で越える人が大半となりました。


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2018年になると、更に短縮された約518kmほどが主流となります。名古屋周辺をR23を使うことで更に5kmほど削ったことでこの距離になりました(当サイト未掲載ルート)。また、沼津~日本橋間をR246で走るルートを選ぶ人が多くなってきています。距離や獲得標高は箱根を越えた場合と大して変わりませんが、箱根よりも最高標高が低く、斜度も緩いことから足を削られにくいのが人気の理由です。

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ある日、ふと疑問に思いました。

 「キャノボルートって最短で何kmになるんだろう?」
 
当初550kmとされていた目安距離が、現在では518kmまで減っています。その差は32km。約50年の間にこれだけ短くなったわけです。実はさらなるショートカットがまだまだあるのではないか? そう思って検討してみました。


最短ルートの検討内容


まずは、以下を前提としました。

 ①方向は、大阪→東京とする。
 ②自転車通行可のルートとする。
 ③獲得標高や信号の数は考えず、距離だけを減らす。
 
距離を短くすればするほど、細い道を通ることになります。細い道は一方通行であることも多く、まずは方向を定める必要があると考えました。偏西風の関係で大阪発の人のほうが昨今は多く、検討価値があると考えて大阪→東京のルートにしています。

また、距離が短いルートは得てしてアップダウンが激しいことが多く、獲得標高を考慮すると遠回りしたほうが早いことも有り得ます。ただ、今回の検討はあくまで「最短ルートを出す」ことなので、距離だけにこだわっています。


2019年現在の最短ルート


検討結果のルートが以下になります。

saitan_04.jpg

このルートは、Twitterで私が載せた最短ルート案を、Hideさんがアレンジしたものです。ルートラボはこちらになります。

距離は497.0km、獲得標高4092m。距離はなんと500kmを切ることが出来ました。この獲得標高ならば、グロス平均速度20.8km/hで達成できることになります。ただし、獲得標高は昨今の主流ルート(伊賀越え・箱根はR246で回避)に比べて1500m程度の増加となっています。

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どんなルートを通っているか、ざっとポイントを解説。↑は、伊賀越えの主流ルートとの比較です(青:最短、赤:主流)。

 ★大阪~四日市
  ・大阪市内は第三阪奈道路の側道を使用。
  ・木津市街で細かくショートカット。
  ・R25から外れて大和街道使用。
  ・関宿内を通過してショートカット。
  
 ★四日市~豊川
  ・四日市からR23を使用してショートカット。
 
 ★豊川~静岡
  ・姫街道ルートを使用して浜名湖の北を通過。
   (浜名湖の南を通過する場合に比べて約5km短縮、獲得標高+370m)
  ・宇津ノ谷トンネルを抜けた後に細かくショートカット。
  
 ★静岡~新富士
  ・狐ヶ崎駅周辺でR1から外れて清水市街をショートカット。
  ・新蒲原手前で東海道から外れてショートカット。
 
 ★新富士~松田
  ・新富士から北上し、富士サファリパーク前を通過するルートを使用。
   (沼津を経由する場合に比べて約6km短縮、獲得標高450m増)
 
 ★松田~日本橋
  ・R246から外れて厚木市街を通過してショートカット。
  ・R246の大和厚木バイパスを外れてショートカット。
  ・渋谷からK412を使ってショートカット。
  
距離の短縮に大きく効いているのが、「姫街道ルート」「富士サファリパークルート」です。

姫街道ルート」は当サイトのルート解説でも取り上げていますが、距離は確かにかなり短縮可能ですが、道幅の細さと獲得標高の多さから使う人はあまりいません。今回は最短ルートということであえて採用。

「富士サファリパークルート」は当サイトでは未紹介のルートです。この最短ルートを検討する中で思い付きました。愛鷹山の北を抜けるルートは「短そうだな」とは思っていたものの、「獲得標高かなり増えそう」ということで真面目には検討しなかったルートです。実際、距離は6kmほど短縮でき、獲得標高も450mほど増えました。最高標高点は富士サファリパークの手前で標高880mほどになります。


まとめ


最短ルートを検討した結果、497kmまで短くすることが出来ました。

ただ、実用的であるかは謎です。距離が20km短縮される代わりに、獲得標高が1500m増加。また、かなり細かい道をつないでいるので、ミスコースのリスクも高まります。定番ルートを走ったほうが早い可能性が高いとは思います。また、一部自転車が通れないルートを通っている可能性はありますのでご注意ください。

ただ、このルートを一緒に検討したHideさん的には、「富士サファリパークルートはアリなんじゃないか」とのことでした。獲得標高は増えるものの、6kmの距離短縮はかなり大きいのは事実。最高標高も箱根を登る場合と大して変わらないし、箱根よりも下りの距離が長いので位置エネルギーを活かすこともできます。Hideさんは実際に試走を先日行い、次のキャノボはこの最短ルート案で走ることも考えているそうです。Hideさんほど登りが早ければ実用に足るルートかもしれません。

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また、答え合わせ的にGoogleMapの最短距離検索(徒歩/大阪市道路元標→日本国道路元標)をやってみたところ、結果は494kmとなりました。ただ、細かく見てみると、歩行者も自転車も通行不可能なバイパスも通過、一方通行を逆走している箇所もあって、実際には自転車で通れないルートになっていました。その辺りを補正すると、今回検討した最短ルートと同じくらいの距離になると思います。

(完)


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35年ぶりの新記録樹立、Hideさんインタビュー

1969年に初めて24時間の壁が破られた、自転車による「東京大阪タイムトライアル」。

1970年台から80年台前半は、血気盛んなサイクリストたちにより記録が何度も塗り替えられました。しかし、1982年の大塚和平さん・井手一仁さんの二人が叩き出した19時間45分という記録以降は更新がパタリと止まります。「もう誰も塗り替えられない記録」と多くの人が思ったからではないでしょうか。挑戦する気にすらならないほどの大記録です。

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しかし、2017年12月27日。この日、塗り替えられないと思われた記録が、実に35年ぶりに塗り替えられました

そのタイム、なんと19時間21分。それまでの最速記録を20分以上も更新してしまいました。

その途轍もない記録を出したキャノンボーラーの名は、Hideさん(@transamhide)。「国内最速のロングライダーは誰か?」と言う話題なら必ず名前のあがるうちの一人であり、キャノンボールの達成数もおそらく歴代最多の人物です。

本記事では、そんなHideさんにインタビューを通して迫ります。記録更新の裏にあったのは、綿密な計画と徹底的な効率化でした。


Hideさんプロフィール


1968年6月1日、東京都調布市生まれ、武蔵野市在住。176cm/62kg。FTPは304W。前述の記録達成時は49歳でした。これは、少し前ならばキャノボの最年長達成記録だった年齢です(現在はもっと年上での達成報告がある)。

年間の走行距離は25000kmと、非競技者としてはかなり多め。スマートローラー(Tacx Neoを使用)によるトレーニングも多用しているそうです。Zwiftではなく、負荷一定でトレーニングが出来るTacxのトレーニングアプリを愛用。

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調布に生まれたHideさんは、6歳で三鷹に引っ越し。生活の足として自転車を使い始め、中学校時代にはランドナーを乗り回していたそうです。

社会人になってからはウインドサーフィン一筋(15年間)。ただ、結婚して子供が出来て時間の制約が増えたため、再び自転車へ帰ってきたとのことでした。

最初に乗っていたのはクロスバイク。当時、台湾への出張が多かったそうですが、週末にゴルフに誘われても興味が持てず。何回か行くうちに、現地の社長やお客さんに自転車趣味の人が多く、誘われて一緒に走るように。一台目のロードバイクは当然、台湾一のブランドであるGIANTのTCR ADVANCED。Hideさんは何台かロードをお持ちですが、全てGIANT(大半が台湾購入)で揃えておられます。


キャノンボールとの出会い


実はHideさんがキャノボを知ったのは、当ブログからだそうです。私もインタビューをするまで知りませんでした。ロングライドに興味を持ったのは、米津一成さんの名著「自転車で遠くへ行きたい。」だったとのことです。この本は私も何度も読みました。

2012年8月。「まずはやってみないと何もわからない」と考えたHideさんは、初の大阪行きを決行します。スタートは自宅からほど近い三鷹市。伊賀経由でゴールは新大阪駅。当ブログを参考にコースを検討したそうです。

結果は、35時間26分で完走。愛知県の安城手前あたりで疲労と眠気に耐えられなくなり、ホテルに泊まったそうです。今や19時間台で東京大阪間を駆け抜けるHideさんにも、こんな時代があったのでした。

しかし、この挑戦で勘所を掴んだHideさんは、一年後の2013年9月に再挑戦。今度は大阪出発に変更し、22時間36分の好タイムで自宅のある武蔵野市に辿り着きました。たった一回の挑戦で反省点を洗い出し、それを次回までに潰してきている所はさすがです。

そして、なんとその10日後、Hideさんは当時ほとんど達成者のいなかった中山道ルートのキャノボ(東京・日本橋~大阪・梅田新道)に挑戦。こちらも23時間28分で見事達成されています。「東京・日本橋~大阪・梅田」をゴールとする近代の基準に当てはめると、Hideさんの最初のキャノボ達成は、東海道ルートではなく中山道ルートだったことになります。さすが新記録を出す男は普通ではありません。

その後もHideさんの「キャノンボール熱」は加速。ルートを変え、車種を変え、挑戦を重ねていきました。その挑戦の歴史を以下の表に纏めました。

出発日出発到着地経由時間結果車種備考
2013/09/21東京・日本橋大阪・梅田中山道(R20)23:28達成TCRAD-
2014/02/11大阪・梅田東京・日本橋東海道(箱根)24:36完走DefyADSL向風
2014/10/17大阪・梅田山梨・大月中山道(旧道)21:49DNFDefyADSL向風、寒さ
2014/11/21大阪・梅田静岡・三島東海道24:27DNFTCRADパンク多数
2014/12/12大阪・梅田東京・日本橋東海道(箱根)21:35達成ESCAPER3クロスバイク初の達成
2015/04/30東京・日本橋大阪・梅田中山道(旧道)23:01達成DefyADSL-
2015/05/20大阪・梅田東京・日本橋東海道(箱根)20:53達成TCRAD-
2016/08/04東京・日本橋大阪・梅田中山道(R20)22:41達成BikeFriday-
2016/10/07東京・日本橋大阪・梅田中山道(フル)22:07達成TCRADSL-
2017/12/26大阪・梅田東京・日本橋東海道(R246)19:21達成TCRADSL歴代最速タイム
2018/10/28東京・日本橋大阪・梅田中山道(フル)23:22達成BikeFridayパンク、向風
2019/01/02大阪・梅田東京・日本橋東海道(冷川)24:56完走PropelAD距離591km(最長)


12回挑戦し、達成8回。その達成の中には、初のクロスバイク達成、初のフル中山道ルート達成、そしてもちろん歴代最速での達成も含まれています。数だけではなく、内容においても、ここまでキャノボをやり尽くした人は他にいないでしょう。


最速記録はいかにして生まれたのか


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記録更新から約半月後の2018年1月14日、Hideさんにインタビューをお願いしました。場所は、矢野口のCROSS COFEE。オーダージャージ会社のチャンピオンシステムが運営するカフェです。

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Hideさんはリラックスした表情で、記録更新時の様子を振り返ってくれました。

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2017年12月25日。クリスマスのこの日、天気図を見たHideさんはこう思ったそうです。

  「2年間待っていた天気図だ!」
  
先述のように、Hideさんはウインドサーフィンを15年やっておられました。風を読むことが必須である競技のため、天気図を読む能力は必須。その知識をキャノボにも活かしたわけです。

――この天気図なら、自己記録を更新できる。そう思ったHideさんは、即座に大阪へと飛びました。

通常、多くの人は真冬のキャノボを避けます。気温が低いと空気抵抗は大きいですし、防寒具を着込むため更に空気抵抗は増えます。体温を保つために補給も多めに取らねばなりません。ただ、真冬は「安定した強い西風が吹く」という特徴もあります。それをHideさんは狙っていたのです。

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防寒具については研究を重ね、空気抵抗が少なく動きやすく、更に体温を十分に保てる冬用ウェアを厳選。補給については、粉飴(マルトデキストリン)にBCAA(マンゴー味)を配合したオリジナルドリンクを飲み続けることで解決したそうです。写真が、その「粉飴+BCAA」。これをいくつも持って走り、必要なときに自販機や公園で水を入手し、コンビニ休憩を極限まで減らすことも狙ったとのこと。

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2017年12月26日 5:24、大阪・梅田新道をスタート。注目したいのは装備のシンプルさ。サドルバッグがありません。フレームバッグとツールボトルのみです。

大阪市内のルートは、国号1号線の高架下を通るルートを選択。少しでもショートカットをするためとのこと。そこからは伊賀越えのR163~R25ルートへ。変わっているのは、R1に合流直後に関宿の旧街道を抜けていること。走りにくい道ではありますが、距離が800mほど短くなるのが理由だそうです。こうして地味に距離を削り、この時のコース距離は514kmまで詰められていました。

名古屋周辺のルートはR23をチョイス。最近でこそ使う人が増えましたが、少し前まではR23は謎のベールに包まれていました。距離にして5km以上短縮が可能ですが、自転車通行禁止の箇所もあり、初見では難しいルートです。Hideさんはこの道もあらかじめ試走していました。

狙い通りの追い風に恵まれ、沼津までの384kmを14時間13分という驚異的なタイムで走りきったHideさん。ここからは箱根を登らず、御殿場を抜ける、いわゆるR246ルートへ入ります。Hideさん曰く、

  「箱根だと追い風が生かせない。
   R246ルートだと、勾配も緩く、上りでも追い風が活かせる。」

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そして、御殿場でなんとはじめてのコンビニ休憩。大体5-8回のコンビニ休憩がキャノボ達成者のボリュームゾーン。しかし、Hideさんは御殿場までの400kmを、手持ちの補給食と自販機で購入した飲み物のみで補ってきたことになります。トイレはルート近くの公衆トイレや公園のトイレで済ませていたそうです。こうしたルートの周辺施設を把握しておくのもキャノボ攻略のポイントの一つですね。

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こちらの写真は、R246の鷺沼辺りで応援した際に撮った写真です。Hideさんは、私の目の前をものすごい速さで駆け抜けていきました。終盤とは思えません。その後、都内の信号峠に捕まってペースを落としながらも、最後まで快調な走りは続きました。

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そして日付変わって12月27日 0:45、東京・日本橋にゴール! ここに、19時間21分という驚異的な記録が生まれました。

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ゴール直後のeTrexの画面。トンネル等でGPSをロストすると時間が止まる仕様により、3分ほど時間が少なく出ているそうです。こうしたサイクルコンピューターの表示項目もなかなか興味深いですね。


記録更新時の機材


記録更新時と同じ装備でインタビューに来て頂きました。

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フレームは、GIANT TCR ADVANCED SLを選択。

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ホイールは、BONTRAGERのアイオロスのチューブラー。タイヤはCONTINENTAL GP4000s TUの22C。なかなかロングライドでは考えられない攻めの機材です。

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バッグ類は、フレームバッグとツール缶。ここに補給食と工具類を格納。ボトルはシングルボトルですが、実は強烈に軽い上に750ml入るGIANTのボトルを使用しています。

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工具も見せてもらいました。なんと、アーレンキーを3本のみ。マイナートラブルは諦める覚悟が見えます。

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ハンドル周りも究極にシンプル。ライトはVolt300の1灯のみ。ベルはライトのバンドに共締め可能なCATEYEのOH-2400。サイコンはGarmin eTrex30xです。

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ウェア類についてもご紹介頂きました。真冬のキャノボをどんなウェアで乗り切ったのか、参考になります。

ヘルメットKABUTO AERO-R1(バイザー使用)
ジャケットmont-bell EXライトウインドジャケット
ジャージPEARLIZUMI プレミアムウインドブレークジャケット
インナーおたふく手袋 ボディータフネス
mont-bell ジオライン L.W. ハイネックシャツ
ビブタイツPEARLIZUMI プレミアムウインドブレークビブタイツ
グローブシマノ ゴアテックスウインターグローブ
ソックスASSOS ボンカソックス
シューズカバーPEARLIZUMI プレミアムシューズカバー


もちろん雨具はなし。余計なものは持っていません。

なお、心拍計は付けていなかったとのこと。だいたい感覚で分かるそうです。


今後の展望


多種多様なキャノボを行ってきたHideさんに今後の展望を聞いてみました。

キャノボにおいては、「ミニベロでフル中山道ルートのキャノボをやってみたい」……とこの時点ではおっしゃっていたのですが、私が記事化するのが遅れたため、すでにこの目標は2018年10月28日に達成されています。流石。現在は、「600kmの最長距離記録のキャノボ達成」を狙っておられるそうです。

キャノボ以外では、「ソロでのアメリカ横断ライド」が長い間の目標とのこと。Twitterのアカウント名でもある「Transam」は、「Trans America」の略で、その思い入れの強さが伝わってきます。

既に50歳となられたHideさんですが、衰え知らず。素晴らしいですね。


まとめ


Hideさんに、最速記録を更新した感想について聞いてみました。

  「今回はあくまで、自己ベストのタイムを狙ったんです。
   人の記録は全く意識していませんでした。
   人と争うより、自分のベストを追求したいんです。」

   
初めて東京大阪間を24時間以内に走った藤田さんの「記録は自分の中に持っていればいいんですよ」というメッセージと共通した想いを感じます。タイムトライアルの相手は他人ではなく、過去の自分。だからこそ飽きること無く新しいことに挑戦し続けられるのでしょう。


最後に、Hideさんにキャノンボールにおいて重要なものは何かを聞きました。

  「結局の所、一番重要なのはセルフマネジメント能力です。
   何が重要かを見極め、優先度を付けて計画を一つ一つ準備していく。
   走行中も細かな判断の連続ですしね。
   でも、何より重要なのは、自転車が本当に好きであることだと思います。」



綿密な計画と、セルフマネジメント。そして、その裏には尽きることのない自転車への情熱があったのでした。

(完)


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キャノンボールワークショップ 開催概要

毎年、私主催で12月に実施している「キャノンボールワークショップ」。2018年で5回目を迎えました。どんなイベントか気になる方もいらっしゃるようなので、記事にしておきます。


どんなイベントか


一言で言ってしまえば、「東京大阪キャノンボールの攻略法を学ぶ講習会」です。

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構成としては、前半が座学(プレゼン3本)、後半がグループディスカッション。会社などで行われる、よくある研修と同じ構成です。

「ワークショップ」と銘打っていますが、外に出て走ったりするような体を動かす内容は入っていません。本来は「セミナー」とか「勉強会」と名乗るのが正しいと思います。Vさんという方が開催していた「ロングライドワークショップ」に影響を受けて始めたため、この名前を使い続けています。

参加人数は毎年変わりますが、大体30~50人程度の人が参加します。年齢層はブルベよりは少し若めで、20~30代がメインです。


目的


メインの目的は、「これからキャノンボール達成を目指す人への情報提供」です。

このブログで何度も書いていることですが、キャノンボール達成には走力だけではなく、「コツを知っているか」が大きく関わってきます。そのコツを自分で見つけていくのも楽しみの一つだとは思います。ただ、何らかの指針が欲しい方や、何としても達成をしたい方が情報を得られる場があればと思ったのが、このイベントを始めた動機になります。


特色


毎回、参加者の中から最低1人は1年以内の初達成者が出ています。

以下が実績です。

 ・2014年度参加者: 1名(翌々年までに達成+1名)
 ・2015年度参加者: 2名
 ・2016年度参加者: 1名
 ・2017年度参加者: 1名


走力的に足りている方が参加してコツを知ることで、一足飛びに達成まで漕ぎ着けた方が多いということだと理解しています。


開催時期


毎年12月に開催しています。

理由は、「キャノボ的に冬はオフシーズンだから」なのですが、最近は好んで冬にキャノボをする人も増えています。「必要な補給量が増える」「トイレが近くなる」「空気抵抗が大きい」等、デメリットの多い冬。その一方、安定した西風が吹き、晴れの多いシーズンでもあります。

ただ、私や多くの参加者が1~10月はブルベに参加していることを考えると、12月が適切な時期なのかな、と思っています。


内容: 座学


前述のように、プレゼンを3本実施します。

例年の構成は以下です。

 1本目: 東京大阪キャノンボール 概説(担当: baru)
 2本目: ワークショップ参加から達成まで (担当: 参加後に初達成した前年度参加者)
 3本目: 東京大阪キャノンボール ルート解説 (担当: 酔猫庵さん)
 
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1本目は私担当の「東京大阪キャノンボール概説」です。全体的な攻略法を紹介します。内容は以下。

 ・キャノンボール概要(歴史・定義・成功率など)
 ・ルート(代表的なルート紹介)
 ・挑戦の前に(挑戦までに踏むべきステップの説明)
 ・攻略のポイント(効率よく達成するためのコツを紹介)
 ・安全面について(事故事例の紹介・安全に走るために必要なこと)
 
内容は例年のトレンド(ルートや走り方のセオリーは年々変化)に合わせて微妙に変えますが、大体この内容です。キャノンボールは危険を伴うチャレンジなので、最後に必ず安全面について強調することにしています。

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2本目は、前年参加後に達成したフレッシュな達成者の方にお話して頂きます。

幸いにも毎年1名以上は達成者が出ているので、この流れは第5回まで途切れていません(第1回は別の内容でした)。内容は発表者の方によって異なりますが、「達成までにどんな工夫をしたか」を必ず話していただくようお願いしています。

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3本目は、酔猫庵さんによるキャノンボールのルート紹介です。

ブルベと違って、キャノンボールはスタートとゴールさえ合っていれば途中のルートは自由です。逆に言えば選択肢が多いので、自分に合ったルートを選ぶ必要があります。そのために、ルートのバリエーションを紹介して頂きます。

酔猫庵さんはキャノンボール達成者であり、横浜在住ながら現在は関西に単身赴任をされています。帰宅の際に色々なルートを試されているので、その成果を毎年発表していただいています。今年の発表はYoutubeにアップされているので、是非見てみてください。

 2018キャノボワークショップ ルート設定と注意点

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プレゼンが3本終了したら休憩に入ります。


内容: グループディスカッション


後半はグループディスカッションです。

大体1テーブルあたり6-7名のグループに分かれて、キャノンボールをテーマに話し合って頂くコーナーです。飲食可能な会議室なら、お菓子と飲み物を用意して、ざっくばらんに話してもらいます。

ポイントは、「1グループに1名以上の達成者がいること」です。自力で達成されている方なので、大体の疑問には即座に回答可能。そんな方が各テーブルにいるので、座学では中々聞けなかった細かい疑問を解決可能です。

「なんで達成しているのに勉強会に?」と思われるかもしれませんが、「モチベーションを得たい」「最新の情報を得たい」ということで参加してくださる方が毎年いらっしゃいます。キャノンボールは一度達成しても、方向を変えたり、車種を変えたり、ルートを変えたりと、リピーターも多いので。そうした方にお願いして、各グループの進行役を務めていただいております。

グループディスカッションは30分ですが、毎回あっという間に終わるように感じます。1回目のディスカッションが終わった後は、席替えをして2回目のディスカッションを行います。別の達成者の話を聞くことで、より多角的な視点からの情報を得られるのではないかと思っています。


まとめ


座学・グループディスカッションで、4時間。これで内容としては終了です。私も主催している立場ですが、毎回新たな発見があります。いろいろな視点の情報が得られるのが中々稀有な場だと思います。

毎年必ず開催するかは分かりませんが、やれる限りは続けていきたいと思っています。

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なお、2018年度の内容は、payanecoさんが上手く纏めてくれています。ぜひご参照ください。

 第五回キャノンボールワークショップ覚書


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PBP 2019 コースプレビュー【追記あり】

2019年PBPのコースっぽいものが見つかったようなので、記事を書いてみます。


スタート地点の変更


2015年までのPBPは、サンカンタン=アン=イブリーヌという街がスタートでした。パリから約20kmくらい西にある街で、ナショナルベロドローム(屋内自転車競技場)がある自転車の街です。そのベロドロームを前日受付とゴール受付で使うという、なかなか豪勢なスタート地点でした。

しかし、2019年のPBPはスタート地点が変わります。公式パンフレットによると、スタートはランブイエ(Rambouillet)という街になるとのことでした。ランブイエという街は、サンカンタンよりさらに西。PBPの折り返し地点であるブレストは、フランスの西の果て。スタートが西にずれるとなると、「2019年コースの距離は短くなるのではないか」と予想されていました。

例年であれば、開催前年の年末には、コースも含めて必要情報は公式サイトに出揃っているのですが、今回はいろいろ準備が遅れているのか特に現在まで告知はありません。それどころかPBPの公式サイトは2018年12月18日現在、未だに2015年のままです。


2019年のコースが見つかる?


今月7日、RUSA(Randonneurs USA)のサイトに、以下のページが作成されました。

 2019 GPS Tracks
 http://pbpwiki.rusa.org/planning/2019-gps-data

OpenRunner(フランス版のルートラボのようなサイト)にアップされていたPBPのルートらしきものを見つけたという記事でした。2015年にもOpenRunnerに区間ごとの公式ルートがアップされていたので信頼度は高そうです。

RUSAによれば、「このファイルはACP公式のものだと確認された」とはあるのですが、ACPのサイトに上記のルート情報はまだ掲載されておらず、今後変更の可能性があると考えたほうが良いでしょう。


2019年ルートの変更点概要


ただ、せっかくルートが出てきたので、比較してみることにしました。正式発表時に全然違うコースになっている可能性もありますのでご注意ください。


(1) コースプロファイル
スタート/ゴール地点が西(サンカンタン→ランブイエ)に移動すると言うことで、やはりコース距離は短くなっています。

 2015年: 1231.7km/11733m↑
 2019年: 1216.5km/10057m↑


どちらもRideWithGPS調べです。PBPって、「1200km」といいつつ、実は1232㎞もあったんですよね。信号もあまりないですし、厳しい峠も無いので早く走ることは出来るのですが、さすがにこれは長すぎるんじゃないかと思っています。

そのためか、2019年は距離が15.2km減り、獲得標高も1676m減っています。さすがに獲得標高が減り過ぎな気はします。GPXファイルのポイント数を見ると、2019年版は2015年版の1/3しか無いので、ある程度間引かれているのでしょう。それでも獲得標高は減っていると思います。スペックだけ見れば易化したと言えますが、何らかの罠(激坂とか)がある可能性もあるので油断は出来ません。


(2) PCの配置
OpenRunnerのルートを見る限り、PCの配置には変更が無いようです。スタートとゴールのみ変わります。ただ、従来の大会ではシークレットPCが必ずあるので、次回もあるでしょう。

 START: Rambouillet
 PC1: Villaines-la-Juhel
 PC2: Fougeres
 PC3: Tinteniac
 PC4: Loudeac
 PC5: Carhaix-Plouguer
 PC6: Brest
 PC7: Carhaix-Plouguer
 PC8: Loudeac
 PC9: Tinteniac
 PC10: Fougeres
 PC11: Villaines-la-Juhel
 PC12: Mortagne-au-Perche
 PC13: Dreux
 GOAL: Rambouillet

PBPでは、PC並みの設備を持ちながらチェック不要な「ウェルカムポイント」と呼ばれるものもあります。チェックが無いので寄らなくても構わないのですが、シークレットPCになっている場合もあります。PBPではPC間の距離が長いので、補給だけでも買っておいたほうが良いでしょう。


往路の変更点


PBP2019_往路
往路の全体図。赤が2015年、青が2019年です。

2019往路差分_1
スタート地点がランブイエに移動します。スタート場所を確認すると、ランブイエ駅から1.5㎞くらいと比較的アクセスは良さそうな場所ですね。コンデ=シュル=ヴェグルという街で2015年のルートに合流します。

2019往路差分_2
1つ目の差分は、最初のウェルカムポイントであるモルターニュ=オ=ペルシュを出た後です。マメール(Mamers)という街からルートが変わります。2015年はマメールとフレセイ=シュル=サルトの街の間はほぼ直線で結ばれていましたが、2019年のコースは一度南下し、その後北上するコースになっています。距離を単純に稼ぐためかもしれませんが、あからさまなショートカットがあるあたり、シークレットPCの香りを感じます。

2019往路差分_3
次の差分は、PC2であるフジェール(Fougeres)の街への入り方。何故変わったのかは定かではありませんが、微妙に変わっています。

2019往路差分_4
次の差分は、PC4であるルデアック(Loudeac)の後、サン=マルタン=デ=プレの街とコルレーの街の間のルートです。2015年は北側に遠回りしていましたが、2019年はほぼ直進のルートを取ります。

その後は細かい路地の差くらいで、あとは2015年とほぼ同じでした。


復路の変更点


PBP2019_復路
復路の全体図。赤が2015年、青が2019年です。

2019復路差分_1
ブレストから折り返してしばらくは2015年と同じですが、PC7のカレー=プルゲール(Carhaix-Plouguer)と、次の街であるマエル=カレ(Mael-Carhaix)の間が異なっています。2015年は北側のルート、2019年は南側のルート。距離は大きく変わらなそうです。

2019復路差分_2
次の差分は、ロストレネン(Rostrenen)という街の手前。2015年は直接、ウェルカムポイントであるサンニコラ=デュ=ペルムへと向かっていましたが、2019年は2つの街を経由するコースになっています。ここもショートカット可能なのでシークレットPCの香りが。

2019復路差分_3
次の差分は、コルレー(Corlay)の街から、トレヴェ(Treve)の街の間。2015年は北側のルートで、2019年は南側のルート。距離には差は無さそうです。

2019復路差分_4
次の差分は、往路でも変更のあったフレセイ=シュル=サルトの手前から。往路ではこの街の中を通過していましたが、復路は通過しないコースに変わっています。2015年の際は復路のみ通過で往路は通過していなかったので、逆パターンになったということです。その後、またマメールの街の前で道が別れます。2015年は北側、2019年は南側。距離はあまり変わらなそうです。

2019復路差分_5
次の差分は、ラストPCであるドルー(Dreux)のPCを出た後の街の抜け方が変わっています。変えた理由は不明。

2019復路差分_6
最後は、ゴール地点の移動。スタートでも使ったランブイエまで戻ってきます。


まとめ


この2019年コースが正しいと仮定すれば、コース難易度的には低下しているように見えます。スタート地点であるランブイエのアクセスが従来より悪くなったことを除けば、完走はしやすくなっているんじゃないでしょうか。15km減るのは大きいです。ブルベペースでも1時間違いますので。

ちなみに、私は前回のスタート地点であるサンカンタン近くのトラップという街に宿を抑えています。距離にしてランブイエから20km、直通の電車で25分ほどなので、輪行でアクセス予定です。

【参考地図データ】
 PBP往路比較
 PBP復路比較


2019/1/7追記: コース確定


PBP 2019のサイトが公開されました。コース紹介のURLはこちら

リンクされているOpenRunnerのURLを確認しましたが、この記事の冒頭で紹介したRUSAのサイトのものと同一でした。2015年からのコースの変更点も同じだと思います(微妙に修正される可能性あり)。

(完)


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「雨天ライド攻略本」BOOK☆WALKER大賞にノミネート

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昨年の冬コミで頒布した同人誌「雨天ライド攻略本」。紙媒体だと入手が難しい方もいらっしゃるので、今年の6月から電子書籍サイト「BOOK☆WALKER」にて電子版の配信を始めました。

幸いにもご好評をいただき、結果として「BOOK☆WALKER大賞2018」にノミネートされました。雨天ライド攻略本は「同人誌・個人出版部門」へのノミネートとなります。

選考は一般投票にて行われます。

※投票にはBOOK☆WALKERの会員登録メールアドレスが必要となります。

投票手順


大賞特設ページ下部のボタンから、投票フォームに移動します。
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②まずは、今年話題になった一般商業作品の投票です。最大5作品選択ですが、5作品を必ずしも選ぶ必要はありません。1作でも2作でもOK。
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③次に、同人誌部門の投票です。こちらは一作品のみの投票です。どれも素晴らしい作品ばかりですが、ぜひ「雨天ライド攻略本」に清き一票を宜しくお願いいたします。
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③次に、懐かしの完結作品の投票です。こちらも一作品のみの投票となります。
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④イチオシ作品へのコメントは任意項目です。書いても書かなくても大丈夫ですが、「雨天ライド攻略本」へのコメントを頂けると大変嬉しいです。
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⑤最後に、BOOK☆WALKERの会員登録メールアドレスを記入します。SNS連携で会員登録している場合は「なし」と記入。
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⑥投票ボタンを押します。


ご協力いただける方、いらっしゃいましたら、投票宜しくお願いいたします。投票締切は、年明けの1/14です。


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PBP 2019 反射ベスト要件【追記あり】

2019年開催のPBPのパンフレットがAudaxJapanのサイトに掲載されています。

先日、これを眺めていた所、あることに気づきました。

  「反射ベストの規則が変わっている……」

2015年のパンフレットと見比べると、以下のように変わっていました。

 2015年: EN471 または EN1150 の規格を満たすこと。
 2018年: EN20471 の規格を満たすこと。


「EN20471」という聞きなれない規格。とはいえ、これを満たす反射ベストを用意しないことには出走が認められません。来年の出走の準備として、反射ベストの規格について調べてみました。

※ 以下は個人的な調査の結果となります。間違いなどを含む場合はコメント専用記事にてご指摘をお願いいたします。


反射ベスト着用の根拠


PBPでは反射ベストの着用が義務とされています。ただし、着用しなければならないのは夜(または霧などの視界不良)の時のみです。昼間は着る必要がありません。実際、2015年段階では昼間に着ている人は一握りでした。

実は、反射ベストの着用はブルベ特有の規則では無く、フランスの道路交通法を根拠としています。日本では夜間に反射ベストを着ずに自転車に乗っても、法律的には違反とはなりません(国内ブルベ的にはルール違反ですが)。しかし、フランスでは、夜間に反射ベストを着ずに自転車に乗ることが法律上の違反となるわけです。フランス国外からの参加者も多いため、あえてそこをPBPの規約として強調しているのだと思います。


反射ベストの規格


PBPで許可される反射ベストは何でも良いわけではなく、ある規格に則っている必要があります。規格では、「反射材の面積」「反射材を貼り付けるベース生地の色と面積」「反射材のパターン」等を規定しています。

調べてみると、PBPが関わる反射ベスト(高視認性衣服)の規格は以下の3つあることが分かりました。

 ①EN471(1994年発行)
  →職業用の高視認性衣服の規格。用途としては路上や空港での作業向け。
 ②EN1150(1999年発行)
  →非職業用の高視認性衣服の規格。用途としてはレジャー向け。
 ③EN20471(2013年発行)
  →対象は特に規定されない。ISO規格でもある。

前回のPBPでは①または②を満たしていれば良かったわけですが、次回のPBPでは③を満たす必要があります。


規格の違い


この3つの規格のどこが違うのか。調べてみた結果を以下に示します。

DsiGmwcU8AECHoj.jpg

規格は前述の通り3つですが、その中でも更にクラスが分かれています。

(1) EN1150
身長によってクラスが分かれます。子供や身長の小さい方はEN471で定める反射材・蛍光生地の最低面積を確保出来ないケースがあるため、このように身長別にクラスが分かれています。求められる反射材・蛍光生地の面積はEN471・EN20471に比べると小さくなっています。また、蛍光生地の色も8種類まで許可されます。

(2) EN471
使用環境に応じて3段階のクラスを定めています。クラスの数字が上がるほど、危険な場所で使用することが想定されます。使用可能な蛍光生地の色は、イエロー・オレンジ・レッドの3色のみです。

(3) EN20471
基本的にはEN471と同様ですが、反射材の配置パターンに制限が追加されています。EN471は50mm以上の反射材の線が1本以上入っていればよかったのですが、EN20471では、「縦横1本ずつ以上」または「横2本以上」が要求されます


PBPで使えるベストの要件


2018年11月現在ではPBP2019のサイトはまだ出来ておらず、詳細なルールについては不明です。現時点で確認出来るのはパンフレットに書かれた文字のみ。そこには

 「Riders must have an EN20471 high visibility reflective vest.」

とだけ記載があり、クラスまでは定められていません。

また、EN20471のクラス2となると、0.13㎡の反射材面積が求められますが、50mmの反射テープで2.6mの長さが必要になります。体の外周が1m弱だとすると、2本の反射材の線を引いてもまだ0.6m余る計算になります。袖付きのジャケットならまだしも、ベスト形状で0.13㎡の反射材を付けるのはなかなか厳しいと思われます。

となると、今の時点で推測されるPBPで使用出来る反射ベストの条件は「EN20471のクラス1を満たす」こととなります。

(1) EN20471を名乗る条件
若干悩ましいのは、「EN20471を名乗る条件」が分からないことです。数値基準を満たしていれば名乗ってよいのか。それとも、認定機関による承認が無いとダメなのか。前者ならば自作の反射ベストや、日本製の基準を満たしそうなベストを持って行けばよいのですが、後者だとかなりハードルが高いですね。

(2) 2015年のPBPにおける現場の扱い

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2015年のPBPの前日車検では、ウェアまではチェックされませんでした(普段着で来る人もいるし、そもそも車検は昼間に行われる)。となるとチェックが入るのは走行中です。

確かに前回のPBPではAudaxJapan作(製造:ONYONE)の反射ベストを着ていた所、PCにいたACPのスタッフに「反射ベストを着なさい」と注意されました。そのスタッフの方には、私が着ていたベストが反射ベストには見えなかったようです。そこは「既に着ている」ということで納得はしてもらえました。製品タグまで確認されることはありませんでした。同様に、オダックス埼玉の反射ベストでも注意を受けたケースがあったそうです。

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このONYONEの反射ベストは「EN1150に準拠した素材・デザインを採用した」とされていましたが、製品タグを見ても「EN1150」の文字はありません。

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一方、PBP公式の反射ベスト(L2S社製)は、製品タグに「CE EN1150」との記載があります。CEマークは自己宣言が可能なケースもあるので、認証機関によって認証されたものかは不明です。

恐らくはスタッフの方も走行中に厳密なチェックをすることは無く、反射材の大きさや位置で確認をしていたものと思われます。私が着ていたONYONEのベストは、仕様的にはEN1150を満たしていたはずですが、生地の色がEN1150で認められたピンク一色ではなく、赤・白・黒の入り混じったデザインであったので、単に防風ベストだと勘違いされてしまったのでしょう。

ただし、2019年のPBPではどうなるかは不明です。EN20471という厳しい規格が採用された以上、車検時にチェックが入る可能性もあります。

(3) 2019年のPBP公式反射ベスト
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前述のように、2015年以前にPBPに参加すると自動的に手に入ったPBP公式の反射ベスト(L2S社製)はEN1150準拠とタグに書かれています。もしEN471準拠ならば、より厳しいEN471準拠を宣言するはずで、そうなってはいない以上、EN20471にも準拠していないと推測されます。つまり、2015年以前のPBP公式反射ベストは、2019年以降は使えない可能性が高いです。

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ちなみに2015年のPBP公式反射ベストの反射材の面積を実測してみましたが、幅は5cmで、長さの合計は252cmでした。これに加えて背中に三角形の反射材が貼り付けられており、総面積は0.13㎡でEN20471の下限には達しています。クラス2でもギリギリ通用する面積です。反射材が洗濯に弱そうなので、もっと耐久性のある反射材に変えた上で、肩の反射材を横方向に一周するように配置すればEN20471にも準拠しそうです。

PBP側も毎回公式の反射ベストはを作成しているので、2019年も作成はされるでしょう。ただ、恐らく現行とは違うものになるはず。そして、その公式のベストを使うのが一番確実だと思います。車検や走行中に注意されることは無いはずです。だって公式だから。

なお、オダックス埼玉開発で日本国内ではデファクトスタンダードである「ADX-V」の新型の反射材の面積は0.04㎡でした。EN20471の下限の半分以下の反射材の面積となってしまい、残念ながら2019年のPBPではNGとなるはずです。


2019年PBPで使用可能と思われる反射ベスト


それでも公式以外の反射ベストを使いたい場合は、EN20471準拠と思われる反射ベストを持参する必要があります。

調べてみると現時点では「自転車用のEN20471準拠の反射ベスト」はほとんどありません。フランスを含むヨーロッパではEN1150に準拠していれば法律上の反射ベストとみなされることが多いようで(子供用に対応する意図と思われる)、フランスの道路交通法を読んだ限りでは、現時点でもEN1150準拠の反射ベストを着ていれば問題ないように思えます。となると、一般的にはレジャーである自転車用の反射ベストに、EN20471準拠の製品が無いのも納得出来ます。

そうなると、選択肢としては2つ。「数少ない自転車用のEN20471準拠製品を探す」か、「自転車用ではないEN20471準拠製品を探す」かです。ただ、自転車用の反射ベストメーカー(L2S, ProViz, Wowow)の製品を見てみましたが、いわゆる自転車用のスタイリッシュな反射ベストでEN20471に準拠したものは見つかりませんでした。セコいことに、「素材はEN20471に準拠してるよ!(ベスト全体が準拠してるとは言ってない)」という製品はあるのですが……。

ということで、現状は「自転車用ではないEN20471準拠製品を探す」しかありません。すなわち、現場用の反射ベストです。私も何度かワークマンで買える反射ベストでブルベを走ってみましたが、自転車用の製品に比べて以下のようなデメリットがあります。

 ・空気抵抗が大きい
 ・暑い
 ・生地が硬くて動きづらい


安全性には代えられないのですが、出来れば快適に走りたいのも実情。暑さに関しては、フランスの夜は寒いので問題は無いんですが、残り二つについては出来うる限り条件の良さそうなものを探してみました。


(1) Wowow MESH GILET ADULT
ベルギーのウェアメーカー「Wowow」のベスト。EN20471準拠。自転車用とされてはいますが、現場用デザインです。

ある程度フィット感の調整は可能に見えますが、空気抵抗は大きそうです。Bike24で取扱あり。


(2) アゼアス 高視認性防護服ベスト(ファスナー)
日本の現場用製品メーカー「アゼアス」のベスト。EN20471を元に作られたJIS規格「JIS T 8127」準拠です。EN20471の規格には準拠するはずですが、公的な認証があるわけではないので、もしタグ等を確認されたらアウトな可能性はあります。なお、EN20471のクラス2に相当する反射材面積を誇ります。

見た目も現場用にしてはスッキリしていますが、メッシュが細かいので暑そうではあります。


(3) アゼアス 高視認性防護服ベスト(面ファスナー)
同じくアゼアスのベスト。こちらはクラス1なので少し反射材の面積は減りますが、EN20471には準拠しているはずです。

「胸と背中の幅広いラッセルメッシュで、蒸れを軽減します。」と紹介されているので、前述の製品よりは暑くは無さそう。面ファスナーで調整できるので、空気抵抗も減らせるはずです。

ちなみにEN20471では生地の引張強度にも規定があるため、全面メッシュは難しい可能性があります。この製品もメッシュは一部にのみ使用しています。


まとめ


個人的な結論は、「PBP公式が作るであろう反射ベストを着るのが一番確実」です。残念ながら現状はEN20471を満たし、かつ自転車に向きそうな反射ベストの選択肢はほとんどありません。

一つ期待しているのが、AudaxJapanが作成するであろうPBP記念の反射ベストです。まだ特にアナウンスはありませんが、恐らくは2015年同様に日本チームの反射ベストやジャージが作られることが推測されます。今回の反射ベストの規格変更はAudaxJapanも認識しているはずなので、準拠した製品が出てくることになるでしょう。認証が取れるのかは不明ですが、規格に準拠したものなら出走は拒否されないのではないかな、と個人的には考えています。実用性の高い反射ベストを作ってくれれば有難いですね。


2019/1/7 追記: EN1150も許可された模様


PBP2019 公式サイトがオープンしました。

真っ先にレギュレーションのページを確認しましたが、以下の文章が掲載されていました。

According to French traffic law, a high visibility vest MUST be worn
when riding at night (EN 1150 or EN ISO 20471 certified to meet
international safety standards).



どうやら、EN20471だけでなく、EN1150も許可されたようです。これは朗報。

フランスの道交法を読む限りではEN1150でも問題ないはずなので、「EN20471に限る」というのはPBP側の自主規制だったはずです。ただ、PBPの運営側としても、EN20471は厳しすぎると言う判断となったのでしょうか。実際、現状購入できるEN20471の反射ベストは世界レベルで調べてもほとんど無いですし。一方、EN1150に準拠した反射ベストは数多くありますので、選択肢がかなり増えたと言えます。

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一応、私はEN20471に対応した、「アゼアス 高視認性防護服ベスト(面ファスナー)」を購入したのですが、さすがに重くてどうしようかと思っていたのでした。恐らく、私はPBP本番ではEN1150対応のベストを着ることになると思います。ただ、前回PBPのスタッフに指摘を受けたAJのPBPベスト(2015年版)は念のため避けて他の物を探す予定です。

(完)


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