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東京→糸魚川ファストラン2012 ②CP1: 小坂田公園~CP2: 道の駅 大岡物産センター
塩尻峠から下りきると、このルートで最も間違える人が多いR20終点「高出交差点」。ここを道なりに行ってしまうと、木曽福島へと行ってしまう。しっかりと二段階右折で右に行くのが正解だ。
ここで合流したのが、チームレグルスの「尊師」、坂バカ日誌のYさんである。Yさんは自分が目標とするロングライダーの一人。PBPも数度完走しており、富士山の3ルート(スカイライン⇒スバルライン⇒あざみライン)を1日で登る「3 Peaks」というクレイジーなイベントの達成者でもある。単独走がめっぽう速く、「Y列車に乗ると早々に潰される」と言われるほど。昨年は10番目のタイムで完走されていたはず。ということは彼と一緒に走っていれば、目標とする11時間を達成できる公算は大幅に高くなる・・・と思ったのだが。ペースを上げる様子も無い。どうしたのかと思って聞いてみると、
「自転車壊れてしばらく乗ってなかったんですよ・・・
で、チェックポイントでも20分以上休んじゃいましたし」
要するに今日はマッタリモードとのこと。場所は松本周辺ということもあり、飛ばすべき場所ではない。しばらくは一緒に走らせていただくことにした。
東京⇒糸魚川において、難所の一つが松本である。コースレイアウト的には、下り基調の直線道路なのだが、問題なのは松本の車の運転マナー。恐ろしいローカルルール「松本走り」なるものが存在する。強引な右折、ウインカーを出さない左折や車線変更。とにかく車の運転が荒いのだ。冗談で
「松本ナンバーの車はマーダーライセンスを持っている」
とも言われたりする。ここではスピードを落とし、車の挙動に最大限の注意を払う必要がある。巡航は35km/hを超えないようにし、いつでも止まれるように注意した。
北松本を過ぎると、徐々に民家は姿を消し、左側に川の流れる道となる。ここで、再びペースを40km/h巡航に戻す。Yさんともしばらく一緒に走っていたが、気づくといなくなっていた。結局残ったのは、マットブラックのロードに乗った外国人の方だけだった。この方を仮にGさんとする。
G「二人ダケニナッチャッタケド、ダイジョウブ?」
baru「このまま行くしか無いでしょう!」
ということで二人旅が始まった。走りを見るに、彼の方が自分より若干速い。何度か千切れそうになったが、食い下がる。・・・しかし、この人の自転車、見覚えがある。渋谷のY’sに飾ってあったものにそっくりなのだ。特徴的な風貌だったので良く覚えていた。確か外国人店員のものだったはず。
baru「・・・あの、もしかして渋谷のY’sで働いてます?」
G「ボク?ハタライテナイヨ」
baru「そうですか。その自転車のフレームに見覚えがあったので・・・」
G「アア!アレハ友達ノデス!」
なんでもトライアスロン仲間のものらしい。世間は狭いw しばらくはこのような感じで2人で走っていたが、途中でアスペンの方も合流。3人で第2CP・道の駅 大岡物産センターになだれ込む。
10:33、タイムカード記入。この区間はGさんの鬼引きで、予定よりも17分先行しての到着。10時間台も狙えるペースに少し興奮。ここまで153km、まだ261さんには追いつかれていない。スタートから5時間13分で、150km。グロスAveは30km/h近い。
この段階では何とか逃げ切れるのではないか?と思っていたが、糸魚川の悪魔はこれから姿を見せるのであった。
(つづく)