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東京→糸魚川ファストラン2012 プロローグ
東京→糸魚川ファストラン クラシック。今年で第41回を数える、日本最古のロングライドイベントである。
元々、このイベントは「太平洋の水を日本海に注ぐ」というクレイジーなネタの実現のために、とある学生が東京から糸魚川まで走ったのが始まりとされている。その後、明治大学の新人しごきのイベントとなり、今では多くの社会人が参加するイベントとなった。
去年までは、タイトルの通り「高尾(東京)」をスタートして「糸魚川(新潟)」をゴールとしたイベントであった。しかし、諸事情により今年からコース変更。山梨の甲府スタートで、直江津を経由して糸魚川に至るコースへと変更。年々道が良くなるに連れて短くなっていた距離も283km→308kmと、再び300kmの大台を超えるコースとなっている。
本イベントはレースではない。しかし、制限時間を一杯に使って走るイベントでもない。交通ルールを守って、自分の精一杯の速さで目的地にたどり着く「ファストラン」イベントである。
元々、自分がキャノボ的な走りに目覚めたのはこの大会がキッカケであり、今でも一年で一番楽しみなイベントである。今年も一層の気合を入れて臨んだのであるが・・・。
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大会一週間前にサコライド釜飯を11時間台で完走。膝の痛みや胃の違和感等、若干の不安の残る内容ではあったが、本番に向けては概ね問題なしと判断した。いつも通りルートとにらめっこしながら時刻表を作成。今回のコースは308km。例年より獲得標高は減っているが、25kmも長い。例年のコースならば10時間以内を目標とするが、今年は+1時間の11時間を目標とした。
昨年は10時間切リを目標としたものの、汗のかきすぎで200km地点で脚が攣り、以後はgdgd。しかしそれでも10時間46分での完走であった。トラブルがなければ例年コースの10時間以内は今の自分にとっては現実的な数値であるはず。であれば、慣れない今年のコースでも11時間はなんとかなるはずだ。
・・・しかしいざ時刻表を作ってみると、あまりのAveの速さにびっくりする。キャノボですらAve23.8kmだったのに、308kmを11時間で走った場合はAve28km/h。しかもこれはネットタイムではない。グロスタイムだ。さすがに厳しいか?と思ったが、12kmショートカット可能なコースがあることを知る。ただし、代償の激坂付き。しかし12kmの短縮は大きい。12km短くなれば296km/11時間。Aveは27km/hで良い。Ave1km/hの違いはとてつもなく大きいので、この前提で時刻表を作成した。
さて、今年のテーマは何か。昨年は「10時間切り」であったが、今年のコースでそれは難しい。今の自分の実力ではグロスAve30km/hをこのコースで出すことは出来ない。
しかしタイムより、今年は負けたくない相手が居た。キャノンボーラー・261(@two_six_one)さんである。何度もこのBlogには登場頂いているので、お馴染みかと思うが一応紹介しておくと、私の大阪⇒東京キャノンボールにて、浜名湖ですれ違ったお方。それが縁となり、うちのチームに勧誘。昨年の糸魚川では初出場ながら、持ち前の「本番の強さ」を発揮し、私よりも30分近く早くゴール。第一回、キャノンボーラー同士の意地の張り合いに私は見事に敗れたのだった。
あれから一年。昨年は自転車を盗まれてしまって欠場していた我がチームの正エース・Mさんも復帰。Mさんは日系のパラグアイ人で、めちゃくちゃ早いお方。数年前の某イベントでは、あの宮澤崇史より速く走っていた区間もあったという生粋のスプリンターである(もちろんプロが素人のイベントで本気を出すはずも無いが、それでも恐ろしい)。そのMさんが手に入れたのはニューウェポン・Tarmac SL3。鬼に金棒とは正にこのこと。
261さんには対抗できる目もあるかもしれない。幸い(?)天気予報は向かい風である。向かい風が強ければ強いほど有利になる群馬人の性質を発揮すれば何とかなるかもしれない。残念ながらMさんに関しては、向かい風でも自分より速かった(3年前の糸魚川)実績があるので、どう考えても先行は出来ないであろう。
さて、今年の糸魚川。どうなるか。
(つづく)