BRM210 北風に負けるな 【承】

スタート直後、いきなり道に迷う。最初からファストランモードで走ることが解っていれば、コマ図とルートを熟読してシミュレートする。しかし、今回はいきなりの方針変更。事前知識を何も入れていない。頼りはルートラボのGPSデータを入れたEDGE800のみだ。

後からスタートした集団に混ぜてもらい例弊使街道まで向かう。江戸時代、京都からの朝廷の使いが日光東照宮に御幣を捧げるために通った道。現在では大部分がR354となっている。古河まではこの例幣使街道をひたすら走るのが今回のルートだ。この道、伊勢崎出身の自分には感慨深い。伊勢崎の人間にとって、国道といえばR354かR17なのだ。後になってR462が出来たが、イマイチ地元の道という感じはしない。

幼い頃から走り慣れた道を抜け、境町~尾島町と走る。この辺りでは有名な「朝からやってるラーメン屋」である「ラーメンショップ尾島店」に入りたくなるが、定休日。やっていても食べている暇はないのだが。

スタートから20kmを過ぎたが、まだニコ生自転車部一行に追いつかない。確かに追い風が吹いており、物凄く快調に走れている。あちらも風に乗って良いペースで走れているということか。

太田市を南北に貫くR407を越えた所で、ついにニコ生ジャージを眼前に捉える。がんちょさんとぷらさん、両方とも快調そうだ。ここまで自分のAveは26km/h。彼らのAveも23km/hほど。ブルベは15m/hあれば十分。かなり余裕があるようだ。

  「先行っていいよ~」
  
と言われたので、そのまま先を行く。館林を過ぎると、見覚えのある風景。先日の「サコライドNewYear」で走った場所だ。佐野ラーメンの誘惑にも駆られるが、やはり先を急ぐ。

60km地点を越えた所で、マズいことに気がついた。

  補給が……足りないッ……!

  
のんびり休憩を入れながら走るつもりだったので、補給は最小限しか持っていなかった。かといって止まるのもタイムロス。というか、それ以前にコンビニを暫く見た覚えがない。板倉町ってこんな田舎だったのか……。ポケットを見ても出てくるのは補給食のゴミのみ。最後の望みを託してサドルバッグを開けると……

  親方!中からチョコレートが!!

  
実家で母に貰ったチョコレートであった。熱量は400kcal。助かった、これだけあれば残り40kmはイケる。かくして、PC1まではノンストップで辿り着いたのであった。


この記事を書いた人
ばる
ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019年の2回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間13分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)