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Fleche2013(日本橋→三条大橋)~④袋井~浜名湖
Miagi君、リタイヤ。
元々の調子が悪かったことに加え、強風でかなり体力を削られたようだった。それもそのはず、彼が履いていたのは50mmのディープリムホイール。強風下では、姿勢維持にも余計な体力を使ってしまう。ロングライドにおいて、ディープはリスクを伴うのかもしれない。この後、彼は一足先に浜松駅から京都へと向かうことになった。京都ゴールでの再会を誓い、ここでお別れ。
風にうんざりしながらも12時過ぎに出発。依然として、弱まる気配の無い風。この時間帯の磐田市の風速を見ると、平均で9m/s。風向は西で完全に向かい風だ。25km/sも出ない時間が続く。⇒磐田市の風情報
天竜川を越えると、浜名バイパス。進行方向は南に変わるため、向かい風は弱まった。しかし、代わりに横風に晒される。何度も風に煽られて、バイパスの壁にぶつかりそうになった。Miagi君のリタイヤは、あのタイミングで正解だったかもしれない。この横風で50mmディープはヤバすぎる。
浜名湖が近付くにつれ、徐々に進行方向は西へと変わる。そして強くなる向かい風成分。更に、浜名バイパスは白線の上に凸凹加工がしてあるため、マシンコントロールにも体力を削られる。当初の想定では、車の走行風である程度スピードを維持できると考えていたのだが、この風ではそれも望めない。ローテーションしても一時的に20km/hになるが、徐々にスピードは落ちていき、17km/hほどで安定する。恐らく、無風なら延々と35km/hで走れる4人がトレインを組んでこのザマである。ちなみにこの時間、浜名湖周辺は10m/s以上の風が吹いていたらしい。⇒浜松市の風情報
スタートから13時間半ほどで、弁天島を越えた。ここ弁天島は一つのポイントとして考えていた箇所である。約270km地点であるこの場所は、「京都までの完走を目指す」か、「400km走って認定を目指す」かを見極める場所。「弁天島で13時間を越えているようだと、京都までは厳しい」と考えていたが、現時点で大きく遅れている。……もう京都ゴールは無理だ。
「すいません、
予定にはありませんが次のコンビニで休憩しましょう。」
前の休憩から30kmも走っていないが、ファミリーマート新居向島店で臨時休憩を入れる。ここで、京都ゴールを諦める旨をメンバーに伝えた。この時点での走行距離は275km。残り時間は10時間。走れても450kmが関の山だ。450km地点といえば、鈴鹿峠を越えて甲賀市のあたり。そこまで来ていれば、しばらく走れば京都に着く。
今回、計画不足だったのは、宿を京都に取ってしまったことである。Flecheの主催であるオダックス近畿が抑えた花園会館に宿泊予約をしていたのだが、このままだと宿までたどり着けない。理想では、夜0時に京都ゴールで、1時には花園会館にチェックインできるはずだった。しかし、現状の見積では早くても京都到着は2時過ぎである。先に宿に着いているMiagi君に確認してもらったところ、「フロントに人はいないが、呼び出してもらえれば応じる」とのことで、事実上門限は無いことが解った。
とりあえず行ける所まで行こう。
「ニコ生自転車部」的な作戦で、走り続けることになった。しかし、後でメンバーに聞いたところ、「もう1人誰かリタイヤしたら、自分もリタイヤするつもりだった」という。あまりの強風で全員の心は折れかけていたということだ。