Fleche2013(日本橋→三条大橋)~⑤袋井~名古屋

この記事は約 3分で読めます。

30分ほどの大休憩の後、出発。潮見坂を越えたら少しはマシに……と思ったが、当然そんなことはない。相変わらずの向かい風。例によって、当時の風速は10m/sであった。⇒浜松市の風情報

こう見ると、ちょうど風の強い時間に走っていたことが解る。運が悪かった……と思ったが、この季節の気象データを見ると、静岡~豊橋では昼間、特に午後に風が強くなる傾向があることが解る。追い風を利用するならば静岡を昼に、向かい風を回避するならば静岡を夜に、という作戦が取れたかもしれない。この傾向を知っていればスタート時間をずらすことも出来たはず。しかし、今更それを言っても後の祭りだ。

14:30、PC5:ファミリーマート豊橋大岩西店に到着。ついさっき休んだばかりだが、少し走るだけでも疲弊するほどの向かい風だ。店先にベンチがあったので、そこにへたり込む。このコンビニは、キャノボの定番スポット「キャノンボウル(ボウリング場)」のすぐ近く。4squareでチェックインしてみる……あ、メイヤー取れた。すると、ほぼ同じタイミングでチェックインしている人がいた。

キャノンボーラーのHanaさんである。

事前に、「応援出来たらどこかで応援するよ~」という話であったが、ここで遭遇とは。ニクい演出である。

コンビニを出て、キャノンボウル前に行くとカメラを構える人。Hanaさんだ。Hanaさんとは、全員去年の忘年会で面識がある。苦しい場面での応援に、全員の士気が高まるのが解った。

Flecheはブルベであり、PC以外でのサポートは禁止である。Hanaさんは、これから家のある名古屋まで帰るとのことで、同じ方向に向かうことになる。しかし、「同一の集団に入るのはマズい」ということで、我々から数メートル離れて付いて来てくれた。ご配慮に感謝。時折写真なども撮ってくれていたようで、名古屋までの写真はHanaさんによるものである。

RIMG0514.jpg

本宿駅を越えると、岡崎までは下り基調となる……が、スピードが乗らない。無風ならば40km/h巡航が出来る場所なのに、向かい風で押し戻される。一体いつまで続くのか。知立を過ぎ、豊明手前で脇道に入り、自転車通行不可の場所を回避。この辺りはもう慣れたもので、体が勝手に曲がることを教えてくれる。

RIMG0527.jpg 

日も暮れかけ、ようやく名古屋市に入った辺りで「パンク!」の声。キクミミさんパンク。「先に行ってて~」と、キクミミさん。もう次のPCまで10kmを切っていることもあり、先行して待つことに。

RIMG0534.jpg 

19:15、PC5:セブンイレブン名古屋四番2丁目店に到着。予定よりも3時間遅れ。まもなくキクミミさんも到着した。走行距離は370km。残り時間は5時間弱。平地ならばあと100kmは走れそうだが、この後待つのは鈴鹿峠。更に、全員疲労困憊の状態。「眠い」という声も多く聞かれるようになり、事実自分も眠い。

これは経験的な話で根拠があるわけではないのだが、計画通りに走れているときは眠くはならない気がする。アドレナリンによる覚醒効果かもしれない。しかし、計画から遅れると、途端に体が疲労と眠気に気づいてしまうのだ。正に、今は体が眠気に気づき始めている状態だった。

このまま、コンビニ前で少し仮眠しようかとは思ったものの、気温は急激に下がってきている。ここで寝たら風邪を引きそうだ。どこか休める場所はあっただろうか……と考えていると、一件の候補が思い当たった。四日市駅前のミニストップである。大阪→東京キャノンボールでも使い、TOTの復路でも使った場所。これから行けば、到着は21時を回るはず。イートインスペースを使う人も少ないだろうから、そこまで迷惑にはならないだろうと。方針をメンバーに伝え、出発の準備をする。Hanaさんとはここでお別れ。わざわざありがとうございました。

  「あと少しで寝られる」

その事実を餌に、一行は先を目指すのだった。

記事のシェアはこちらから
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

目次