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東京→糸魚川ファストラン2013 ④CP3:黒姫~GOAL
12:01、CP3: セブンイレブン信州信濃町穂波店に到着。Mさん、ざくさんの姿は無い。着いて早々、サポートメンバーに声をかける。
「先の2人はいつ出ました?」
「2分くらい前かな?」
2分くらい前に出たということは、7分くらいまえに来たと言うこと。既にそれだけ離されたか……この時間にこの場所にいる人はまだ少ない。トレインもほとんど出来ないはずだ。これは追いつくのはもう難しい。そうと決まればゆっくり休む。コンビニで大量に補給を買って休憩を決め込む。10分くらいは休んでいこう。膝が痛むこともあり、ストレッチを入念にやっておく。
10分ほど休んで出発。これでゴールまではチェックポイントは無し。さて、頑張るか……と思ったその時。
プシューーーーー
後輪から空気の抜ける音。なんてこった、下ろしたてのGP4000チューブラーがたった200kmでパンクなんて……。このタイヤは装着するのが大変なことでも有名。値段も安くない。シーラントも入れていたのに役に立たず。パンク一発で1万円が飛ぶチューブラーは、やっぱりロングライドでは使えないな、と思った。
運が良いのか悪いのか、パンクしたのはCP3のすぐそば。歩道を引き返し、サポートカーに駆け寄る。
「すいません、ホイールお願いします!」
今回、ありがたい事にサポートカーにはMAVIC KSYRIUM ELITEが積まれていた。一応、パンク時用にFastRepairと言うチューブラー用の修理剤は持っていたが、この距離ならばホイールごと交換した方が早いと判断して引き返したのだ。付いているスプロケットはSHIMANO 10s。自分のマシンには問題なく使える。付いているスプロケも11-23Tだが、ココから先は下りと平地。むしろ、平地でギヤが選べるクロスレシオはありがたい。
速攻でホイールを交換し、サポートメンバーにお礼を言って出発する。この時点でスタートから7時間が経過。あと90kmを4時間以内に走れれば、とりあえずは目標の11時間は達する。ここから直江津までの50kmはひたすら下り。あとはなるべく膝を痛めないように走るだけだ。
野尻湖を越えた辺りで、タンクトップのローディーを抜かす。同時に後ろにピッタリと着かれる。下り基調ながら向かい風であり、「まぁ風除け欲しいよね」ってことで知らん顔をして前を引く。一応、向かい風は得意分野なので。
時々、川を越えるために橋の上を走るわけだが、横風が辛い。後輪はリムハイトの低いキシリウムになったが、前輪はリムハイト60mmのディープ。横風の煽りをモロに受ける。Flecheの時のMiagiくんはもっと大変だったのだろうなぁ……と思いつつ、上半身で無理やりホイールを押さえ込んだ。
下り始めてから間もなく1時間が経過。タンクトップの人は未だ後ろにピッタリと着いている。普段、後ろに着かれても対して気にしないのだが、今回ばかりはそろそろ前を代わって欲しかった。
……オナラができねぇ!!
どうしてもロングライドというのは腹にガスがたまる。後ろに居なければ、気にせずそこで出してしまうのだが……。向かい風の下りで後ろに着かれていれば、当然直撃は必至。軸をずらしても着いてくるし。さすがに直撃させるのは悪いなぁと思って耐えていたが、一時間も経つと我慢の限界であった。信号が赤になったタイミングで前に行かせ、腹圧を解放する。……が、タンクトップの人は単独だと下りが遅く、すぐに追いついて前に出てしまう。で、後ろに着かれて以下繰り返し。あー、もう!
「乙吉」という交差点まで下ってきた辺りで左折。正規ルートだともう少し先で曲がるのだが、こちらもショートカットルート。こちらに曲がってしまえば後ろは着いて来ないはず……と思ったら着いてきた。さてはコイツ、ルートを覚えずに、前の人に着いて行ってるだけか!
ここまでのルートは去年走ったのと同じだが、このショートカットを使うのは初めて。携帯でルートを確認する路肩に停止。その間にタンクトップの人は行ってしまった。さよなら~……道解るのかな?
細い道を抜け、R8に合流する。その間にタンクトップの人に追いついて抜かしたが、今回は着いてこなかった。ここまで来ればあと40km、ひたすら海岸線の平地TTである。去年はここでトレインを組めたのだが、今年は一人。下ハンドルを持って頑張るしかない。時々、脚が攣りそうになるため、芍薬甘草湯を流し込む。膝の痛みも相変わらず続いているため、信号で止まったタイミングでストレッチを入れた。
最初は向かい風だったものの、暫く行くと追い風基調に。ここに来て、スピードはメーター読みで37km/hを指していた。
……あれ、これ10時間半切れるんじゃないか?
残り距離は30km。経過時間は9時間45分。あと1時間15分で30km走るのは決して不可能な数字じゃない。下ハンドルを握りなおし、再びの巡航体制。これで後は速いトレインでも来てくれれば……と思うが、結局最後まで誰とも会うことはなかった。
糸魚川市街に差し掛かったところで、進路を北へ。これで後3km!ここで、一台のハイエースに抜かされた。うちのチームのサポートカーだ!手を振って、応援に応える。そしてその勢いのまま、ゴールである「ホテル国富アネックス」に飛び込んだ。