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本州一周TT 2日目(宮城県・古川~岩手県・花巻)
古川のスーパー銭湯で3時間ほど休憩し、22:40に出発。到着時よりも気温は確実に下がっている。eTrexによると、温度は10℃。4月の東北を少し舐めていたかもしれない。Twitterを見ると、先行集団はファミレスで暖を取っているようだ。少しでも差を詰めるべく、ゴアテックスのジャケットを羽織って出発。
次の目的地は、505km地点の「道の駅 石鳥谷」。
ここには仮眠所があることを、日本一周サイクリストの本願司さんから事前に聞いていた。110kmのインターバルでまた仮眠をするのは速いと思われるかもしれないが、経験上眠くなるのは明け方。このまま行けば、到着は明け方になるはずで、ちょうど睡魔の訪れと共に仮眠できる。
古川を出ると、すぐに宮城県と岩手県の県境を迎える。200kmに及ぶ岩手県の始まり。そして県境から平泉あたりまでは、ひたすら山の中を走ることになる。高い山は無いのだが、街灯は少なく、そして寒い。気温は見る見る下がり、1桁に。今回は指抜きグローブにインナーグローブの組み合わせで走っていたが、さすがに手先が冷たくなってきた。
幾つ目かの丘を越えたとき、さすがに堪らなくなってコンビニに退避。
東北のコンビ二の有難いところは、イートインの設置率が高いこと。ミニストップ以外のコンビ二でも、イートインがあることが多い。土地が安いということもあるだろうけれど、冬場の避難所としても使われることを想定しているのかもしれない。カップヌードルを食べてしばし休憩。こういうシチュエーションでのカップめんの美味しさは、体験した人にしか解らないと思う。
外の気温はついに5度を下回った。サコライド伊豆を思い出す寒さ。グローブをレイングローブに交換し、下半身もレインパンツを履く。心拍を下げないようにケイデンスを上げて先を急ぐ。
平泉、北上で休憩。北上はちょうど桜が満開らしく、イベントをやっているようだった。折角だから見て行こうかとも思っていたが、あまりの寒さで諦める。
花巻で夜明けを迎える。夜のうちに桜前線が近づいてきたのか、散りかけの桜の木が増えていた。「道の駅 石鳥谷」についたのは、朝5:00を回った頃であった。
道の駅の仮眠スペースの前に行くと、見覚えのある自転車たち。マウロさん、ざくさん、チャリモさん、ふぃりっぷさんの4人の自転車だ!ちょうど彼らは仮眠から再起動したところらしく、仮眠スペースから出てきたので挨拶を交わす。実に400kmぶりの再開である。
baru「よく、ここが解りましたね。」
ざく「baruさんが目的地にしてるから何かあると思って。
ファミレスで寝てたけど良く眠れなかったし、
最初からこっちに来ればよかった……」
他3人とも軽く挨拶を交わし、そのまま仮眠スペースへ。折角の再会だが、睡眠時間の方が惜しい。
仮眠スペースには先客が何人もいた。暖房が効いており、ベンチも用意されている。素晴らしい。さすが日本一周体験者おすすめの道の駅である。サドルバッグに入れていた折りたたみ式の枕を頭の下に敷いて、タオルで目を覆う。まもなく意識が落ちた。
(つづく)