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本州一周TT 3日目(秋田県・象潟~山形県・鶴岡)
4/28 19:50、東北最後の県となる山形県に突入!
同時に走行距離は1000kmを超えた。この1000kmという距離は数字の上でも桁が上がる大きな区切りだが、致命的な故障が顕在化してくる距離でもある。
道路から伝わる振動。
長時間の姿勢維持。
乱れるペダリング。
……こうした要素が積み重なり、手首や首、膝の故障を発生させる。そしてこうした故障はすぐには直らない。その目安となる距離が1000kmなのだ。
幸いにも今の所、故障らしい故障は無い。膝も痛くないし、胃腸も健全そのもの。直前にはコンビ二でカツカレーを食べたほど。臆病なほどに振動対策や股ずれ対策を講じたのが功を奏したか。若干頭は痛いが、懸念事項はそれくらいだ。
イートインのあるファミリーマートを見つけたので、補給を入れて少々仮眠。5分ほどしか眠れなかったが、少し体力が回復した。
かっこいいトンネルがあったので写真を挙げると、チャリモさんから反応が。
「さっきまでそこいた。合流しようぜ!」
とチャリモさんより提案。どうやら5km圏内にいるようだ。大分退屈していたので、合流することを決める。
酒田市街を避けるようにR7から外れ、R112へ。しばらく海沿いの港町を繋ぐルートを走る。昼間なら活気がありそうだが、夜中なので波の音が聞こえるだけ。車もほとんど走っていない。
由良漁港で再びR7に合流し、最初に出現したサンクスでストップ。肌寒いと思ったら、気温は10度。GWと言えど、東北の夜はやはり冷える。
肉まんを食べながらチャリモさんの位置を確認すると、いつの間にか追い抜いていたようだ。一本道だったと思うのだが、一体どこで追い抜いたのだろう?近くにはいるようなので、そのままこちらの位置を伝えて待つことにした。
4/28 23:17、チャリモさん合流。1日ぶりの再会だが、随分久しぶりな感じがした。
「眠かったんでバス停で寝てた」
とチャリモさん。なるほど、あの暗い中ではバス停の中まで気にしてはいられなかった。
出来れば3日目中に新潟県入りを果たしたかったが、この時間では無理だ。2人とも眠気が強くなってきており、そろそろ休まないとヤバイ。サンクスから30分ほどのところにある「道の駅あつみ」を今夜の宿と決めた。チャリモさんも一緒に泊まると言う。
「道の駅あつみ」は、またしても日本一周経験者の本願司さんから教えてもらった場所。なんでも、24時間開いている休憩所が物凄く快適らしい。
道の駅に到着し、自転車を施錠して休憩所へ。なるほど、ベンチがあって暖房も効いている。外の気温は一桁だったので、かなり快適だが「凄い快適」ってほどではないなぁ……と思うと、更に奥に部屋があった。
覗いてみると、なんと6畳ほどの畳張りの座敷があるではないか!!
既に先客が二人ほど寝袋に包まって寝ているが、あと二人寝るだけのスペースはある。屋根付きのバス停を「帝国ホテル」と冗談で呼ぶことがあるが、ここはさしずめ高級ホテルのスイートルームだ。
そのまま寝られるほど快適な気温だったが、岩手の道の駅で寝起きに物凄く寒かったことを思い出す。持参してきたシュラフカバーを取り出し、包まって就寝。
3日目までの進捗、1072km。
(つづく)