Fleche2015 プロローグ

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「東京大阪」間をチームで走りきった2014年のFlecheから1年。今年もFlecheの季節がやってきた。

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Flecheは1年に1度だけ開催される、チームブルベ……だったのだが、今年は「R東京」「AR日本橋」「AJ広島」の三団体による分割開催であった。通常のBRMとの差異は以下の通り。

 ・1チーム3~5人で走ること(3人以上ゴールで認定)。
 ・24時間以内に出来るだけ長い距離を走ること(360km以上で認定)。
 ・コースは各チームで作成すること。

Flecheの特徴は、各チームがコースを設定できること。ゴール地点(Nice Placeと呼ばれる)のみが決まっており、どこをスタートして、どんな道を通るかは各チームの裁量に任される。ここがFlecheの面白い点であり、難しい点だ。

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私たちのチームが参加したのは、今年から新設された団体「AR日本橋」のFlecheである。NicePlaceはもちろん日本橋。日本橋と言えば、「東京大阪キャノンボール」の発着点でもある。昨年は力技で日本橋をゴール地点に設定したが、今年は堂々と設定できる。「大阪・梅田新道」スタートで、「東京・日本橋」ゴールのルートで再び挑戦しようと、昨年のメンバーに声を掛けた。

ただ、昨年と同じメンバーと昨年と同じルートで走っても面白くない。

  「次のFlecheは東海道縛りでやってみませんか?」

 
昨年は、考えうる限り最短のルートを採用。大阪~名古屋間はR163~R25を使い、東海道に比べて20km程度短いルートとなっていた。東海道縛りにすると昨年に比べて20km程度距離が増えることになるが、行けないことは無いだろう。そう思って提案したのだが……


 
……なんと、ルートを縛るよりも車種を縛りたいと言い出したメンバーたち。確かに良く考えてみれば、うちのチームのメンバーはロードバイク以外でも結果を出している人たちばかりだ。

 ・ふぃりっぷさん→言わずと知れたMTBランドヌール
 ・チャリモさん→29erでロングライドばかり行ってる
 ・キクミミさん→小径車やママチャリでヒルクライム大会出場
 ・AZEさん→小径車で中山道キャノンボール達成
 
それに対して、私は基本的にロードバイクしか乗らない。ロード以外での実績と言えば、単独でクロスバイクによる「東京→大阪キャノンボール」を試みたことはある。その時は向かい風で静岡(180km地点)リタイヤに終わった。向かい風もそうだが、やはり安いクロスバイクとロードバイクでは走行性能に雲泥の差があることを、この時に思い知った。

ロードバイク以外での「大阪→東京」24時間切りを達成した人はほとんど居ない。

前述のAZEさんの小径車と、シクロクロスでの達成が一回ずつあっただけである。ポジションの自由度が低いフラットバーでの達成に至っては、この時点では一人も居なかった(2014年末にクロスバイクで達成された)。

チームで風除けを分担できるとは言え、ロードバイク以外の車種での24時間切り達成は相当に難しい。が、色々と伝説を持つこの人たちとなら、もしかしたら達成出来てしまうかもしれない。ならばやってみようじゃないか。

  「では車種混成で行きますか。
   私はクロスバイクを用意していきます。」

 
こうして、2015年のFlecheは「車種混成で大阪→東京」に決まったのであった。

(つづく)

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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