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東京→糸魚川ファストラン2015 ①START:山梨~CP1:岡谷
雁坂みちを3人パックで一路西へ。さすがにマウロさんもふぃりっぷさんも慎重で、そこまでスピードを出さない。おかげで問題なく着いていく事ができる。ただ、二人とも泥除けをつけていないので、跳ね上げられた水が顔を直撃する。これだから雨の日は嫌だ。
山梨の善光寺脇を抜け、小さな登りを終えるとR20に合流する。ここからは川沿いで直進ばかりなので、路面に気をつける必要は無い……と思っていたが、所々現れる橋の継ぎ目が怖い。昨年秋、雨レースで落車してからというもの、グレーチング・マンホール・白線の類の上を抜けるときは自転車を倒さないと決めている。当然、減速しなければならないわけで、追いつくのに脚を使う。何度目かの継ぎ目を越える際に、ついにチームメイトからは千切れてしまった。
富士見峠は単独行で登っていく。大きめの列車が来たものの、付いていく気も起こらなかったので見逃し。一人で峠を越える。
峠の先はダウンヒル。富士見峠のダウンヒルは道幅も狭く、路面も良くない。ウェットだと気を使って神経が疲れる。ランドヌールの端くれゆえ、雨天走行はそれなりにこなしてきた。しかし、慣れないタイヤで、ある程度のスピードを出すのはリスキーである。この辺りから「もうやめたいなぁ」という気持ちが強くなっていた。
このまま走り続けて落車という事態は避けたい。そうなればPBPの出場に黄色信号が灯ってしまう。「糸魚川」はエントリーするために1500km走る必要は無いし、毎年開催される。しかし、PBPは4年に一回。苦労して獲得した出場機会を棒に振りたくはなかった。
チェックポイントで雨が降っていたらリタイヤしよう。
雨脚は弱まる様子もない。次のチェックポイントの岡谷までの距離は約30km。ここまでに雨が上がらなければ、大事を取ってやめてしまおう。7年目にして初リタイヤとなるのは悔しいが、怪我をするよりはマシである。あと一時間も頑張れば楽になれる。そうなると、心なしか脚が軽くなった。
しかし、諏訪湖の湖岸を走っていると、雨が弱まってきた。若干の晴れ間も見える。アレレ、どういうことだ……。釈然としない気持ちのまま、岡谷のチェックポイントに到着した。
(つづく)