クローバー1200 : プロローグ

この記事は約 2分で読めます。

R札幌が主催する1200kmブルベ「Clover Hokkaido 1200」。2016年に発表されたこのRM(*)は、そのユニークさからランドヌールたちの間で大きな話題となった。

 *PBPを除く1200km以上のブルベはACPではなくRM(Randonneur Mondiaux)が認定するため、BRMと区別してこう呼ばれる

普通、ブルベと言えば周回、または往復コースで行われる。片道と言うこともあるが、少なくとも日本では稀。スタート地点とゴール地点は一致することが多いが、基本的にはスタート地点に帰ってくるのはゴール時のみとなる。

ch1200_map.jpg

しかし、今回のクローバー1200は、スタート地点に4回戻ってくることになる方式を採用。1日300㎞を4本。東西南北に周回コースを走り、毎日スタート地点に帰ってくる。スタート地点を中心に4つの輪が描かれるため、「クローバー方式」と呼ばれ、海外の1200㎞以上のブルベではいくつか採用実績があるらしい。

-----

私も興味はあったものの、最初から参加を決めていたわけでは無かった。この時点では翌年(2017年)の結婚を控えており、さすがに一週間近く家を空けるのはどうなんだろうと思っていたのが理由。ただ、そんな心配は意外な理由で無用なものになる。

 「クローバー1200、出てみたい!」

そう言ってきたのは、妻の方だった。R札幌のスタッフの方からイベントについて説明され、クローバーを描くコンセプトが面白いと思ったらしい。この段階で妻の実績は「600㎞ブルベ完走」。ステップで言えば、次は1000kmか1200kmで間違ってはいない。

クローバー1200は毎日スタートに帰ってくるというコースレイアウトのため、スタート地点にベースキャンプを作れる。着替えなどを置いておけば毎日着替えられるし、天気によって持ち出す荷物を変えられるので走行中の荷物は少なくて済む。更に毎日、ホテルのベッドで上質な睡眠が取れる。通常の1200㎞に比べると難易度は下がると言って良い。

妻の走力には少々不安があったものの、このコースならば本番までの鍛え方によっては完走の目があるかもしれないと思い、一緒に参加することを決めた。RMの認定は、R10000の構成要件の一つでもあるが、国内で取得出来る機会はなかなか無い。2018年の大目標が決まった瞬間だった。

(つづく)

記事のシェアはこちらから
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

目次