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SR600福島 本編⑤ PC14:いわき ~ GOAL:郡山
6:20、起床。SR600福島の最終日、三日目の始まりだ。
これまでの2日は1日当たり約250㎞を走ってきたが、最終日はわずか100㎞。これを今日の夕方18時までに走り切ればよい。残り12時間で100㎞、よほどのトラブルがない限りは問題ないだろう。
窓を開けると、意外な天気の良さ。昨日の予報では朝から雨となるはずだったので、若干の拍子抜け感。まぁ、雨に降られないに越したことはない。
ホテルの朝食をゆっくりと食べ、7時に再出発した。
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いわきから川内村まで、今度は国道399号線をたどる。序盤の10㎞までは平坦だが、そこから最終日の上りが始まる。この平坦区間にあるローソン(道路右側)を過ぎると、しばらくコンビニはないので注意が必要だ。
国道399号線の名もなき峠までの上りは、序盤が若干斜度があるが、その後しばらくは斜度が落ち着く。ただ、この時は年度末の関係か工事車両が多かった。しかし、そこから先に進むと……
こんな区間が出てくる。距離にして2㎞ほどの区間だが、斜度15%超えが長く続く。3日目はもうエピローグのようなもので山場はないのでは?と思っていたが、ちゃんと3日目にもメインディッシュは用意されていた。膝を痛めるのも嫌なので、キツい区間は押し歩き。時間はたっぷりある。
いったんピークを迎え、数キロ下ってから上り返し。しかし、GPSの示す道には行き止まりの車止めが置かれていた。代わりに、真新しい道の先にトンネルが見える。ブルベでは決められたルートを走らなければならないが、それ以上に現地の交通規制には従わなければならない。そのままトンネルへと進んだ。
このトンネルの名前は「戸渡トンネル」。なんと2019年7月から供用開始されたばかりのトンネルだった。コース設計の段階では車止めの先の峠を通す想定だったようだが、トンネルの開通によってそちらの道は廃道になるのだと思われる。今後はトンネルのほうが正規のルートとなるだろう。
戸渡トンネルから降りると、川内村の中心部へと差し掛かる。そこで久々のコンビニを発見したので立ち寄った。
ファミリーマートかわうち屋店。このコンビニはクリーニング屋などと複合した建物になっており、やたらとイートインが広い。村でただ一つのコンビニということで、地元の寄り合い所も兼ねているようだった。なお、営業時間は6-22時までなので注意。
ゆっくりと食事を摂って休憩。ここでもしっかりたんぱく質を摂る。30分ほどの大休憩となった。
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10:06、PC15:あぶくまロマンチック街道 石標に到着。かつては石碑だったようだが、法面工事の影響か、法面に石標が埋め込まれた形になっている。一度、見逃して通り過ぎてしまった。
なお、「あぶくまロマンチック街道」は国道399号線の別名である。メルヘンチックな名前がついた街道はたいてい酷い坂が待っている。すでに一か所酷い所があったが、この後も油断できない。
ここからは県道112号線に入り、田村市方面へ移動する。Edge530のクライムプロを見ると、残された上りは三か所。いずれも大きくはない。心配なのは、ついに降り始めた雨。小雨で済めばよいが……。
一つ目の登りの核心部手前で、ついに本降りになった。渡辺商店という個人商店があったので、そこの軒先に逃げ込む。自販機でココアを買い、一息付いた。
どうもこれは逃げられそうにない。しばらく走れば一旦雨からは抜けられそうだが、また次の雨雲が西からやってくる。観念してレインウェア一式を身に着けた。
1つ目の登りを終えて下りに入ると、雨が一層強くなった。が、空は晴れてきている。しばらく走れば雨は止みそうだが、路面が完全にウェットである以上、しばらくはレインウェアを着ていたほうが良いと判断。気温的には結構暑かったが、そのまま進んだ。
3つ目の登り、つまり本コース最後のヒルクライムを終えた。気を張っていたが、例の15%区間以降は酷い登りはなく、ホッとした。あとはほぼ平地と下りで終わりである。
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12:42、PC16:三春滝桜に到着。春は桜の名所でにぎわうようだが、このコースが走れるのは5月後半以降。残念ながらSR600福島中にここの桜は楽しめそうにない。
この先はスタート地点でありゴール地点でもある郡山駅まで戻るだけ。残りはたったの13㎞、雨もすっかり止み、ウイニングランを楽しんだ。
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13:19、GOAL:郡山駅に到着! 55時間49分で、SR600を初完走。ついにR10000、最後の1ピースを手に入れた。