BRM723宗谷岬600 走行編⑤ 南稚内~PC4:美深

この記事は約 5分で読めます。

前の記事
BRM723宗谷岬600 走行編④ PC3:稚内~宗谷岬~南稚内 海鮮丼で体力ゲージ満タンの状態でPC3に到着しました。 PC3:稚内~通過1:宗谷岬 日本最北端のコンビニに到着。いよいよここからは今日のラスト区間で、タイトルにも出て...

1日目の行程を終え、2日目に突入。まずはPC4の足切りタイムに間に合うように急ぎます。

目次

南稚内~通過2:豊富温泉

2日目の前半は、南稚内から美深まで。

昨年は美深ではなく名寄を通るルートでしたが、今年はスタートが8km南になったことによりコースが変更されています。

ホテル出発

4:10、起床。

カーテンを開けて外を見ると、まだ路面は水たまりだらけ。雨は上がっていそうですが、路面からの水はねに備えて今日もシューズカバーを履いてスタートする必要がありそうです。

着替えて歯を磨いて、出発準備。昨夜買っておいた朝食は背中に入れて走り出すことに。

昨日の雨でチェーンオイルが流れていそうだったので、持参した「GT-OIL Hard」を二人分のチェーンに注油。使うのは初めてでしたが、糸を引いていてびっくり。いくらHardといっても粘度が高すぎな気はしましたが、雨でも全然流れることはなさそうです。

4:40、ホテルを出発。奥田屋さん、今年もお世話になりました。

借金生活

さて、4:40にスタートした我々ですが、この時点で55分の借金を背負っています

ブルベでは、15km/hで走った場合に通過する時間よりも**分遅れている場合に「**分の借金を背負う」という表現をします。

南稚内のホテルは304km地点。この地点の仮想クローズタイムは3:45。次のチェックポイントである美深(452km)地点には、13:38までに到着しないとタイムアウトで失格となります。

とはいえ、この借金55分は想定内。その分だけ睡眠時間を確保したわけです。「9時間あれば148kmは走れる(要求時速16.4km/h)」という想定でした。

クローズタイムの計算は15km/hで行われるので、それ以上の平均速度で走ることで借金は返済可能。北海道であれば、15km/hは余裕です。また、昨日吹いていた北風が残っており、今日のルートはしばらく追い風。昨日の300km分の疲労が残っていても、17-8km/hくらいは出るはずです。

霧雨の朝

スタートからしばらくは霧雨。気温も低かったのでレインウェアをすべて着込んでスタートしましたが、正解だったようです。

道中にあるシェルター。冬場の大雪で逃げ込むための場所ですかね? なんか雰囲気が好きです。バイクラックとトイレがあります。トイレは暖房が効いており、夏なのに「あったけー」という声が出てしまいました。この時の気温は多分15℃くらい。宗谷地方、夏でも寒い。

トイレに貼られていたポスター。宗谷地方には「サイクリスト応援カー」なるものが走っているらしい。今回は出会えず。

6:32、豊富のセイコーマートとよとみ店で休憩。確かこの先しばらくコンビニはなかったので、それなりに食べ物を買い込みました。

通過2:豊富温泉~PC4:美深

豊富温泉の通過チェック(クイズポイント)を抜け、美深に向かいます。

通過チェック2に到着

6:58、通過チェック・豊富温泉(345km地点)に到着。

今回のクイズは自動販売機に関してのもの。クイズの回答用に写真を撮影して手早く離脱しました。

心拍が落ちすぎた?

走行を再開。PC4まで残り107kmを6時間40分で走れば間に合います。要求時速は16km/hを切りました。かなり余裕あり。

今回のプランでは、452km地点のPC4までは妻と走る想定でした。ただ、豊富温泉を出た辺りから少し眠気が。妻にそれを告げると、

「ヨシダさん(AJ監事)が”眠いときは強度を上げて心拍を上げる”と言ってたし、
このペースなら間に合うから先に行っていいよ。」

とのお達し。そうか、この眠気はペースが自分にとっては遅くて心拍が下がっているから生じているものなのか。昨夜は「心拍が高くて寝られない」ことで悩んでいたのに、今日は「心拍が低くて眠くなる」ことに悩んでいる。上手くいかないものです。

ということで、強度を上げて一人でペースアップ。するとすぐに眠気がなくなりました。やはり心拍が低かったということですね。

思い返してみると、ブルベではホテルが近づくと「早く寝床にたどり着きたい」という思いからついついペースを上げていることが多かったんですよね。というか毎回そう。実はそれが眠れない(心拍数が落ちない)原因だったのかもしれません。ホテルの前にはラストスパートを掛けず、あえてペースを落とす走り方をしたほうが良いのかもなーと今回の体験から思いました。

幌延、雄信内とソロで淡々と(気持ち強度強めに)駆け抜けました。

道の駅 なかがわ

9:05、天塩中川にある「道の駅 なかがわ」で休憩。

この道の駅はトイレが綺麗。しかしゴミ箱はなし。とりあえず飲み物を買ってボトルに移し替えると、トイレ掃除のおばちゃんがペットボトルを回収してくれました。運がいい。

しばらくベンチで休んでいると、妻が追いついてきました。良いペースで走れているようです。

滞在時間13分、再びソロで出発。

十字架を背負った男

音威子府(おといねっぷ)方面へと走っていると、対向車線を歩いている人が。しかし、その人は身長よりも高い十字架を背負ってました(十字架には車輪が付いてました)。何事?!

調べてみると、どうやら「アーサー・ホーランド」なる牧師さんらしい。2019年に沖縄から北海道まで十字架を背負って徒歩縦断を達成。で、今年もう一度チャレンジしていたとのこと。北海道は想像を絶する旅人が多いのです。

10:42、セイコーマート音威子府店に到着。朝ごはんが適当だったので、改めて食事をすることに。

カツゲン+セコマの100円パスタ。「北海道よくばりセット」と勝手に名付けましたが、198円でかなり満腹になれました。やはりセイコーマートは北海道に欠かせない。

路上でブログの感想をもらう

音威子府を出発して、咲来(さっくる)を走っていると、後ろから「もしかして、ばるさんですか?」と話しかけられました。

聞けば、前回の私の走行レポートを見て今回のブルベの準備をされたとのこと。走りながらブログ記事の感想をいただくのはなかなか珍しい体験でしたね。

道中で、なんとなく牧草ロールを撮影。たぶん、恩根内のあたり。

少しずつ風景が街に近づいてきました。もうすぐ美深のPCに到着です。

 

次の記事
BRM723宗谷岬600 走行編⑥ PC4:美深~PC5:沼田 2日目の山場、美深峠を通る区間です。コース中で一番標高の高い場所となります。 PC4:美深~PC5:沼田 路面はドライ、暑いくらいの陽気の中で美深のPCに到着しました。 P...
記事のシェアはこちらから
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

目次