この記事は約 6分で読めます。
BRM723宗谷岬600 準備編
AJ北海道主催「宗谷岬600」に参加しました。今回で4回目の参加となります。
参加動機
昨年に比べると行動制限は緩んでいますが、まだまだコロナ禍は継続中。
とはいえ、夏の北海道は自転車乗りにとってあまりにも魅力的です。今回も感染対策をしっかりした上で北海道ブルベに参加することにしました。
SRを目指す
今年も例年通りのSR取得を目指しています。
今年はこれまでに、200×2本、300×2本のブルベを走ったのみ。まだ400と600が残っています。
来年のPBPを考えると1000kmや1300kmに出ておいたほうが良いのでしょうが、今のところは参加予定がないので例年通りのSR取得コースで。
仮に気が変わってPBPに出たくなっても、600kmの認定があれば優先エントリーの権利としては全く問題がないはず。
宗谷岬600は面白い
宗谷岬600は、ちょっと特別なブルベです。
なんというか「お祭り」感があるというか。「参加人数が無制限」かつ、「日本最北端・宗谷岬を目指す」という明確なテーマがあるためか、日本中から参加者が集まります。その非日常感が「お祭り」的な雰囲気を作り出しているのでしょう。
今年は同日開催となった「ランドネきたかん」もお祭り感がありますが、コースが地元すぎる(出身地の伊勢崎を通る)という個人的事情もありまして。今年は宗谷岬600のほうに行くことにしました。
コース
宗谷岬600は2015年から開催されている定番コース。今年で7回目の開催となります(2020年は中止)。
コース概要
空知地方の滝川市を出発。オロロンラインを北上し、日本最北端である宗谷岬へ。そこから内陸部を通り、再び滝川に戻る600km。北海道の雄大さを感じられるコースです。
昨年は7月第一週の開催でしたが、今年は7月第三週の開催。夏至から日が離れるので、日の入りが少し早くなるはず。
コースの変化
2021年からコースが大幅に変わりました。
従来は、宗谷岬の後に猿払~浜頓別というオホーツク海沿岸を走るコースでしたが、2021年からは宗谷岬で折り返し、内陸を走るコースへと変更。稚内市街地での仮眠が取りやすくなりました。
更に今年はスタートが滝川駅近くになるという変更が加えられています(昨年までは10km北の道の駅スタートだった)。
コース難易度
獲得標高は2400m程度と、600kmブルベにしては易しいコースレイアウトと言えます。
ただ、数字では測れないのがブルベの世界。それを当日、嫌というほど体験することになりました。
準備
開催直前までコロナ感染者数が増え続けて行動制限が掛かるかとヒヤヒヤしていましたが、何とかそういった事態にはならず。淡々と準備を進めました。
練習
今年は昨年と違い、コンスタントに長距離を走れていたので走力面での不安はありませんでした。
ウェアの検討
関東は相変わらずかなり暑い毎日でしたが、北海道の夜は夏でも寒いことは経験上分かっていました。昼間も気温は上がるものの、関東ほどの湿度がないので数字ほどは暑く感じません。
昨年と同じく、下記の構成で走ることにしました。
・夏用長袖インナー
・夏用長袖ジャージ
・夏用ロングタイツ
カバー範囲は10~25℃といった所。それより高温になるならば「腕まくりでもすればいいや」くらいの考えです。
例年、宗谷岬600は好天に恵まれることが多かったのですが、今年は直前の予報でも雨は避けられなそうでした。そこで、レインウェアもフルセットで持参することに。

買ったばかりの「ULサイクルレインジャケット」を試す良い機会であると考えることにしました。
機材の検討
今回は「Onyxハブのホイールは北海道で有効か?」を確かめたかったので、リムブレーキのQUARKを選択。

ペダルを停めた時に全くハブでのロスがないOnyxハブは、北海道のような信号のない土地では有効なのではないかと考えていたのです。購入から7ヶ月、ようやく走る機会に恵まれました。
タイヤは、AGILESTの28C。普段25Cなのですが、北海道ということで28Cにしました。
28Cは漕ぎ出しの重さが好みじゃないのですが、信号がほとんどない北海道では漕ぎ出しの回数が少ないので、気にならないかなと思い。また、北海道特有の「低温ひび割れ」対策でもあります。北海道の山間部は、横方向のひび割れが道に等間隔で現れます。恐らくこれは、低温ひび割れと呼ばれる現象です。
具体的には↑こういう路面を指します。
下記に、寒地土木研究所による「低温ひび割れ」の定義を示します。
低温ひび割れは、急激な温度の低下によって、舗装体が収縮し延長方向に引っ張られることで、横断方向に、ほぼ一定間隔に生じ、経年的に増えるのが特徴です。
これによって自転車が跳ねてしまい、手のひら・足の裏・尻で衝撃を受け止めることになります。これが積み重なると、痛みや痺れとなって体に悪影響を及ぼすわけです。
そこで、今回はタイヤを太くすることにしました。AGILESTは路面追従性も良いので、衝撃をかなり緩和してくれるのではないかと期待していました。
そして、雨予報だったので前後共に泥除けを装備。
前輪用は、SKSのS-BOARD。短いけど、幅広で意外と実力派。シューズに掛かる水が確実に減ります。
後輪用は、QBICLEのタンジェントフェンダー。GIANTのARC FENDERと同一品です。一見頼りないですが、意外とガード効果が高い&軽いので気に入っています。スルーアクスルバージョンを出して欲しいけど、未だに発売されません。サイクルモードで代理店に要望は伝えたのですが。
仮眠戦略
前回に引き続き、約300km地点の稚内市街地で宿を取りました。
ホテルは昨年と同じく「奥田屋」です。フロントの方の対応も良かったですし、大浴場(温泉)の泉質が気に入りました。
走行計画
ブルベでは必ず通らないといけないチェックポイントがあるのですが、それは2種類に分けられます。
PC: 制限時間のあるチェックポイント
通過チェック: 制限時間のないチェックポイント
今回のブルベは稚内近辺(303km前後)で仮眠を取りやすいよう、242km地点以降はしばらく通過チェックばかりの設定となっています。次のPCは452km地点なので、約200kmは足切りをされることがないわけです。
我々は7:30スタートの組で申し込んだので、452km地点の足切りタイムは13:38。
ホテル奥田屋(305km地点)から次のPCまでの距離が約150kmなので、信号が少ない北海道であれば9時間あれば十分到着可能です。雨が降っても、向かい風でも、このくらいのペースは出るはず。逆算すると、ホテルを出発する時刻は4:30で間に合うということです。
それらの情報と昨年までの走行実績を踏まえて、走行計画表を作りました。こちらの画像は妻用の走行計画表です。
なお、このフォーマットはExcelで配布しているので、面白いと思った方はこちらからご利用ください。
自転車の送付手段
例年は飛行機輪行で自転車を運ぶのですが、今回は「シクロエクスプレス」というサービスを使ってみることにしました。
同じく宗谷岬600に参加する、ゆーさくさんが使うと言っていたので気になりまして。
スタート5日前の7/18に、滝川のホテルスエヒロに向けて自転車を送付。航空便かと思ってライト類は入れなかったのですが、問合せたら陸送便とのこと。ライトを入れても大丈夫とのことでした。
毎回、新千歳空港から滝川まで、自転車を持って3時間の輪行旅は結構キツかったのです。それがどのくらい楽になるのか。12000円(往復運賃)の価値はあるのかを確かめられればと思っていました。
