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PBP2023: 本編③ PC1:Villaines-la-Juhel~PC2:Fougères(292km)
1ブルベ=200kmを走破して、ようやく最初のPCです。
PCでは「コントロール」と呼ばれる場所に赴き、ブルベカードにサインを貰う必要があります。
PC1:Villaines-la-Juhel~PC2:Fougères(292km)
8/21 3:25、PC1: Villaines-la-Juhel(202km地点)に到着。予定より36分早く着きました。
PC1、到着
復路では異常な盛り上がりを見せるヴィレンヌですが、往路は真夜中ということで静かです。ただ、このゲートは気分を盛り上げてくれますね。
ヴィレンヌという名前は、綴りだけ見るとアメコミの悪役であるヴィランとほぼ同じ。が、この街の名前はラテン語の「別荘(Villa)」から来ているそうです(ヴィレンヌ市役所のサイトより)。
ちなみにゲートに書かれた「Mayenne」というのは、ヴィレンヌの街が属する県の名前です。「マイエンヌ」県と読むらしい。
自転車を駐輪。
前回、ヴィレンヌの駐輪場で自転車を見失った記憶があったので、あらかじめ周囲の風景を入れて自転車を撮影。
このPCでは仮眠所で寝る予定を立てていたので、必要なものとライト・サイコンを取り外してナップサックに詰めました。
何を置いても、まずはコントロールへ。
今回はあらかじめヴィレンヌのPC内配置図が公開されていたので、特に迷うこと無くコントロールへと向かうことが出来ました。そして、無事ブルベカードに最初のスタンプをゲット。
軽食を提供するカフェ(ファストフード)の様子。一面、真っ黄色ですね。
このスペースは暖房が効いているので床で寝てもいいんですが(2015年はここの床で寝た)、今回は時間に余裕もあるので仮眠所を使うことにしました。
最初の夜は休まずにルデアックあたりまで走る人も多いですが、個人的には最初の夜にも短めで良いので睡眠を入れたほうが良いと思っています。睡眠負債を少しでも貯めないことが大切です。
カフェでは1.5リットルの水、コーラ、パンを購入。コーラだけ飲んで、そそくさと道を挟んだ南側の区画へ。
一度目の仮眠所利用
ヴィレンヌは駐輪場を挟んで南北の区画に分かれている、ちょっと特殊な構造のPCです。
リピーターは道の南側の区画の存在を知っていますが、初参加者はほぼ南側の区画の存在には気づいていません。つまりガラガラです。
ヴィレンヌの仮眠所は過去2回の参加でも使ったことはありませんが、他の人の話を聞く限りではなかなか快適だったとのこと。期待が高まります。
仮眠所っぽい建物のドアを開けると、中に日本人の方が。「あれ、baruさん??」との声。PBP勉強会に参加してくれていた宮田さんたちでした。どうやら受付はここではないので話を聞くと隣の建物とのこと。失礼致しました……。
隣の建物で仮眠所の使用受付。今回は5ユーロでした。
仮眠所では起床時刻を指定するとその時間に起こしてくれるサービスがあります。今回は5:30にリスタートする予定だったので、15分前の5:15に起こしてもらうようにお願いしました。
ヴィレンヌの仮眠所は4~5箇所の建物に分かれているらしく、今回は先程宮田さんたちが居た建物に案内されました。
暖房もしっかり効いていて、厚みのあるマット、そして荷物を置くための椅子も用意。これはかなり上等な仮眠所です。
念のため、ガーミンウォッチの振動アラームを5:15にセットして就寝しました。
起床&リスタート
5:15、アラームで起床。1時間半ほどは眠れたようです。起きた直後に、スタッフの方も起こしに来てくれました。
スマホからトラッキングサイトを見ると、妻も4:53にPCに到着した様子。予定では5:37到着の予定だったので、44分も前倒しでの到着です。
妻からもメッセージが入っており、「とりあえず予定時間まで仮眠所で寝る」とのこと。妻は6:27にこのPCを出る予定なので、1時間くらいは仮眠所で寝られそうです。最初の夜に仮眠所でしっかりした睡眠が取れるのは大きい。
準備をして建物の外へ。
毎度、ヴィレンヌの出発時間帯は相当冷え込むので覚悟して外に出たのですが……なんか温い……?
サイコンの気温データを見ると、この時の気温は16℃。前回は一桁気温だったはずなので、こんなに暖かいとは想定外ですね。
自転車も特に見失わずに発見し、準備して定刻通り5:30にリスタートしました。
最初の夜明け
フランスで一番寒い時間帯は、周囲が少し明るくなってきた6:30頃です。
PCを出発した際は16℃あった気温も12℃まで低下。とはいえ、定期的に登りで心拍が上がるので大して寒さを感じることもなく、淡々とアップダウンをこなしていきました。この日は防寒具としてのレインジャケットの出番はなし。
日が出てくるまではダウンヒルのスピードを抑えていましたが、周囲が明るくなってからはダウンヒルでスピードを稼ぐ走法を再開。良いペースで進んでいきます。
Ambrières-les-Valléesという谷間の街にある公衆トイレで小休止。このトイレ、前回も立ち寄りました。
トイレに入ると、個室の床に寝袋を敷いて寝ている人が居てギョッとしました。そんな寒くないんだから、こんな臭いところではなく周りの芝生で寝ればいいのに……まぁ、こういう光景はこの先何度も見ることになるのですが。
夜明けになって少しお腹が空いてきました。ヴィレンヌで買ったパンを持ってはいたのですが、私は早朝に重いものが食べられない性質でして。
そこで、この区間は小分けにしたハリボーをひたすら食べていた記憶があります。ハリボーは糖衣されているので、あまりベタベタしなくて食べやすかったですね。
この区間では割と日本人と遭遇することが多く、alphasudさんや、33のひとさんとしばらく一緒に走りました。
念願のマクドナルド
夜が明けてしばらく走ると、次のPCがあるフジェールの街に入ります。
そして、このフジェールの街では是非立ち寄りたい場所がありました。それは……
マクドナルドです!
こちらのマクドナルドは朝9時オープン。そして、現在時刻は9時半。丁度よい時刻に到着することが出来ました。店の中には韓国からの先客も。
日本だと朝マックの時間帯ですが、フランスにはそういったものはなさそう。フルメニューを注文可能でした。
スタート前にリハーサルしていた通り、タッチパネルで注文から決済までを終え、番号札を机の上に置いてトイレへ。ここのマクドナルドのトイレは綺麗でした。
ビッグマックセットで、ポテトをサラダに変えてもらいました。生野菜を中々食べられないPBPのルート上においては非常に貴重です。
PBPのような4~5日間継続するライドでは、1~2日目の食事が大変重要になります。ここで、肉・野菜・果物などをしっかりとっておかないと、3日目あたりから体調を崩すことが多いのです。不健康なイメージのあるマクドナルドですが、PCでパンばかりを食べているよりはよほど健康的な食事であると言えます。
しかし、サラダの量が多い。左のビッグマックと比べてもらうと大きさがお分かりになると思います。しかし貴重な野菜ということで、全て平らげました。
なにか物足りなかったので、追加でチキンナゲット6個を注文。揚げたてで美味しい。
日本だと5個か15個の2択ですが、フランスでは4個・6個・9個から選べました。そしてソースの数も日本よりかなり種類が多かったです。さすがソース文化の国、フランス。
なんだかんだでマクドナルドで30分ほど使ってしまいましたが、食事とトイレは済ませたので、次のPCはチェックだけもらってすぐに出発できそうです。
満腹状態で1km先のフジェールのPCへと向かいました。