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PBP2023: 本編⑦ WP3:Saint-Nicolas-du-Pélem~PC5:Carhaix-Plouguer(516km)

なんとか2日目の大休憩地点、サン・ニコラまで辿り着きました。
WP3:Saint-Nicolas-du-Pélem~Carhaix-Plouguer(516km)
22:45、WP3: WP3:Saint-Nicolas-du-Pélem(483km地点)に到着。
予定からは26分遅れ。もう少し遅れを減らせるかと思っていましたが、シークレットPCの対応であまり減らすことは出来ませんでした。
WP3、到着
もうすっかり夜中ですが、賑わうサン・ニコラ。とりあえず軽く食べて、さっさと仮眠所へと向かいます。
ここではコーラとパンとヨーグルトを購入。何か胃の調子がイマイチで胃酸が込み上げてきていたので、ヨーグルトの整腸作用に期待。
食事とトイレを済ませて、いざ仮眠所へ。
今回も配置は2019年と変わらず。今回はシークレットPCではないので、コントロールの配置はありませんが、他はすべて一緒。
前回と同じく、敷地の右上にある体育館が仮眠所となっていました。
仮眠所
23時頃ということで、仮眠所もラッシュタイム。10分ほど行列に並びました。
起床時間を聞かれて「2:50」と希望するも、「30分単位でしか指定できない」とのお達し。仕方なく3:00を指定しました。自分で振動アラームをセットして、2:50に起きれば問題はないでしょう。ここもたしか料金は5ユーロだったはずです。
騒音防止のためにビンディングシューズを脱ぐように言われ、体育館内へ。
体育館内はかなり広く、睡眠施設はコット。ただし、隣のコットとの間隔はそれなりに開いており、隣の人のイビキで起こされることはなさそうです。暖房も効いているので、この先冷え込んでも大丈夫。
寝っ転がってスマホを見ると、妻からの連絡が。ルデアックに無事到着してシャワーを浴びられたようです。この様子なら、午前1時前にはサン・ニコラに到着できて、2時間ほど仮眠できる計算でした。
「サン・ニコラは3:02に出発。2:50までは寝てください。駐輪場の入口で合流しよう。」とメールを送信。
持参した腹巻きをアイマスク代わりにし、スマートウォッチの振動アラームを2:50にセットして就寝しました。
胃酸過多に悩まされる
日付変わって、8/22 2:50に起床。3時間半くらいは眠れました。とりあえずブレストまでは問題なく持ちそう。そこで眠いようなら、外の芝生で寝ればOKです。
ただ、起き上がろうとして「ウッ」と声が出そうになりました。寝る前に気になっていた胃酸が口のほうまで込み上げてきていたのです。
一応、寝る前にセルベールを飲んでいたものの、効かなかった様子。
一口に胃薬と言っても、実は症状別に効く薬は違います。セルベールは胃酸過多に効く薬ではありませんでした。

「なんかこの展開、二度目な気がする……」と思ったら、2015年も同じサン・ニコラで胃酸過多にやられています。
今回に関しては、恐らく昼間の暑さで水を飲みすぎた&固形物を食べなすぎたことが原因と推測されます。水で胃酸が薄まった反動が来たと言うか。もっと固形物を食べておくべきでした。
2015年はガスター10に救われましたが、今回はガスター10を持参していません。胃薬は症状別に何種類か持ってくる必要がありましたね……。
ここで、「PC内の医務室で胃薬をもらった」という話を過去に聞いたことがあるのを思い出しました。
仮眠所の受付の人に「ここには医務室はありますか?」と聞いてみたものの、「ここにはない。次のカレにはある。」との回答。やはりWPは一部の施設は省略されているようで。フル機能を期待するならPCに行かないとならないようです。
次のPCであるカレまでの距離は33km。何とか持たせるしかありません。
妻との合流
駐輪場に行くと、妻のピンクオルトレを発見。その前でストレッチをしていると、妻が「お久しぶり」との声とともに現れました。それなりに寝られたようで元気そうです。
前回はここで相当やられていた妻の姿を覚えているので、今回は随分上手くコトを運べているという実感が得られました。
ここから次のPCであるカレまではペース作りのために一緒に走ります。
現在時刻は3:02、次のPCであるカレのクローズ時刻は5:09。2時間07分以内に33kmを走る必要があります。
この区間の獲得標高はPBPのコース中でも一番少ない部類なので、ペース的には恐らく大丈夫。心配なのは「胃酸がこれ以上こみ上げてこないか」ということくらいです。
リスタート
真夜中のサン・ニコラをリスタート。
走り出すと胃酸が案の定こみ上げてくるので、妻には「話をすると胃酸が出そうだから、こっちからは話せない」と最初から断っておくことに。
とりあえず胃酸を黙らせるには、唾液の分泌量を上げれば良いという話を思い出して、飴を舐めることにしました。
ルデアックでドロップバッグから大量に補充した「花のくちづけ」が役に立つ時です。
狙いは的中したようで、飴を舐めている間は胃酸が少し収まりを見せます。唾液が出ればガムでも良かったんですが、飴のほうがカロリーがあるのでマシかなと。胃酸を完全には抑え込めていませんが、これでカレまでは何とか持ちそう。
いつもは飴を噛んでしまうんですが、この時ばかりは最後の1mmになるまで噛まずに舐めきり、胃酸を抑え込むことに注力しました。
路上の異物
この区間、ライトで照らされた路面に妙な異物を見かけました。
針のようなトゲのようなものが生えた2~30cmの物体。何かの死体のようですが……ゲームに出てくるワーム系のモンスターを連想してしまい、虫が苦手な私は背筋がゾッとしました。
