この記事は約 7分で読めます。
PBP2023: 本編⑩ PC7:Carhaix-Plouguer~PC8:Loudéac(784km)

ようやく辛かった新ルート区間が終わりました。ただ、まだ暑い時間は続いています。
PC7:Carhaix-Plouguer~WP4:Gouarec(732km)
8/22 18:00、PC7:Carhaix-Plouguer(699km地点)に到着。
PC7、到着
初登場のヒドイ区間がようやく終わり、カレ到着。
駐輪場に自転車を停めて、まずはコントロールへ。ブルベカードにスタンプを貰いました。
直前のパン屋で食事とトイレを済ませていたので、このPCではブルベカードにスタンプを貰う以外には特にすることがありません。
わずか12分でリスタートしました。
初めてのBar立ち寄り
時刻は18時を回っていますが、フランスの一番暑い時刻がようやく終わった辺り。まだ暑い。
道中のGlomel(グロメル)という街で水が尽きてしまったので、近くにあったBarに立ち寄り。
ミネラルウォーターとコーラを注文し、コーラを飲みながら休憩しました。今回のPBPでは、やたらこの「CRISTALINE」というミネラルウォーターを飲みましたが、フランスではメジャーなんですかね?
やはりフランスではシェアが高いようで。硬度366とエビアンよりも高いですが、非常に飲みやすかったです。
水を補充したのでリスタート。2つほど街を抜ければGouarecです。
WP4:Gouarec~PC8:Loudéac(784km)
8/22 20:03、WP4:Gouarec(732km地点)に到着。すぐ手前の坂が中々凶悪でした。
こちらはブルベカードにスタンプを貰う必要がないということで、「NO CONTROL」の表示が出ていました。
WP4、到着
ここはWPである上にシークレットコントロールでもないので立ち寄る必要もないのですが、一応参考のために施設内を見ていくことに。
こちらは「Bel Air Festival Hall」という場所。公民館的なところでしょうか? 口コミを見ると、数年前はワクチンの接種会場だったようです。
トイレが空いていたので、トイレだけ寄って離脱しました。
流暢なフランス語を操る日本人
さて、次のポイントはルデアック。そして、ルデアックまで向かうこの区間は、獲得標高的には結構キツい区間となります。
グアレックを出て数個目の坂を登っていると、前方にフランス語を話しながら走る2人のランドヌールが。
片方はフランス人の女性。そして片方は……おや、アジア人っぽい。これだけ流暢なフランス語を操るアジア人がいるのは珍しいなぁと思いつつフレームバッジを見ると、なんと日の丸国旗が。日本人だ!
フランス語を話せる日本人……というと、1人思い当たるフシがありました。
PBPについての記事を漁っていたときに見つけた、こちらの記事です。かいつまんで言うと、このような内容。
- 2019年のPBPに参加し、現地での対応力を高めるためにフランス語の必要性を感じた。
- そこで大学でフランス語の勉強を始めた。
- 2023年のPBPにも参加するつもりであり、そこでフランス語を試したい。
恐らく、眼の前にいる人がその人なんだろうな……と思い、話しかけてみることにしました。
子供の頃にフランスに住んでいたのでフランス語は話せるんですよ。
まさかの本場仕込みのフランス語でした。道理で流暢なわけだ。
現在は東京に住まれているとのことで、日本でSRを取得。今回がPBPに初参加とのことでした。
お互い、ペースが似たような感じだったので、自然と会話しながら走る流れに。
だから、全部の荷物を持って走ってるんです……いやぁ、重すぎる。
そう話す彼のサドルバッグは、APIDURAのSEAT PACKのレギュラーサイズ。
17リットルも入るはずのサドルバッグは見るからにピチピチで、限界まで荷物が詰め込まれていることが伺えました。これは登りではかなりのディスアドバンテージになりそう。
フランスの気になるところを聞いてみた
なかなかフランスで育った人に話を聞く機会もないと思い、今回のPBPで走っていて気になったことを質問してみました。
店で確実に氷があるのは魚屋です。まぁ、魚屋はそんなに見かけないんですけど……
そういえば、カルフールの鮮魚売り場には大量の氷の上に魚が置かれていました。このあと、魚屋を見かけたら思い切ってお願いしてみよう……。
もうひとつ気になっていたことを聞いてみます。
ただ、夏祭りの時期だけは例外的に22時位までは出歩いて良い雰囲気はあります。
PBPは4年に1度なので、さらなる例外という感じですね。
日本でもお祭りの時期と大晦日は子供の夜更かしも許される感じはありますね。PBPはさしづめ、「4年に1回の大晦日」といった所なのかもしれません。
そんな会話をしていると、あっという間にメーターの距離が増えていきます。やっぱり会話は気が紛れるというか、ありがたい。
そして、会話による時間跳躍効果を差し置いても、グアレック~ルデアック区間は走りやすかったです。
登りの斜度は5%そこそこ、そして坂を下った勢いで次の坂に登れるコースレイアウトになっており、獲得標高の割にはサクサク進める印象がありました。往路のルートよりも体感的には楽でしたね。
あと、GouarecのWPでボトルに入れたコレが効いたのかもしれません。異様に脚が回る感覚がありました。アミノバイタルの2.5倍のアミノ酸量は伊達ではありませんね。もっと大量に持ってくればよかった。
大規模な私設エイド
21:48、ルデアックまであと20kmに迫ったPontivy(ポンティビー)という街に入ると、大規模な私設エイドがありました。どうやらこの私設エイドの敷地を抜けていくルートになっているようです。
復路のシークレットPCは既にPleybenで通過済み。PBPではシークレットPCの配置は往路と復路で1回ずつのはず……と思いつつも、あまりにも規模の大きい会場だったので一応止まって見ていくことに。
私設エイドらしくコーヒーなども振る舞われていますが(0.5ユーロと格安)、何やら展示も行われています。
流暢なフランス語の彼が、貼られている紙の内容を読み上げてくれました。
地元の常連選手を応援するためのスポットと言ったところでしょうか。
後で調べてみたら、「Jean-Yves Péran」さんという方にまつわる展示で、PBPの連続参加&完走記録を持っている方らしい。
今回の大会にも参加されており、しっかり完走されてました。初出場から11回連続の完走。御年69歳だそうですが……強すぎる。
ポンティビーのこちらの私設エイドを出た辺りで完全に日没。あと1時間ほどでルデアックに到着できるはずです。
