イタリアのハンドル・ステムメーカーである3Tが、2023年9月をもって日本市場から撤退していました。
3T、日本市場から撤退
久々にハンドルの幅を変えてみようと思い立ちました。
どうも手のしびれの原因が肩の開き方にあるようで、それをどうにかするために少し幅広のハンドルを使ってみようと思ったのです。
長年愛用した3Tハンドル
私は長いこと3Tの「ERGONOVA」というハンドルを愛用してきました。
3Tのドロップハンドル。カーボンでショートリーチ、上面はフラットという、近年の流行を抑えた形状をしています。 購入動機 買ったのはもう4年ほど前。 それまではTNIのアルミハンドルを使っていましたが、上面が平らで振動吸収の良いハン[…]
2010年に1本目を購入しましたが、ブルベ用のロードバイクのハンドルはずっとこれです。現在までに3本購入しました。
上ハンドルが若干扁平になっているのと、肩口の所に手を起きやすい形状なのが気に入っています。
このハンドルの後継機である「SUPERERGO」を買おうと思って検索してみたのですが……
何故か全然在庫を持っているショップが見つかりませんでした。それどころか、売っているショップの数も少ない。
あさひが代理店契約を終了
そんなことをTwitterに書いた所、下記のプレスリリースのURLを教えて頂きました。3Tの国内代理店を務める「サイクルベースあさひ」によるものです。
弊社は3T社との販売代理店契約により、2017年より同社の製品販売を続けてまいりましたが、このたび2023年9月25日をもって代理店契約を終了することになりましたのでご案内致します。
なんと、先月で国内代理店契約が終了していたとのこと。
既に販売された製品のサポートはしてもらえるようですが、新規での入荷はなさそうです。
そして、現在あさひの他に3Tの国内代理店はありません。事実上の日本撤退ということになります。
3T代理店の歴史
2017年までは、長いこと「アキコーポレーション」が3Tの代理店を務めてきました。
並行して服部産業も代理店をやっていましたが、2016年には取り扱いブランド一覧から3Tが消滅し、アキコーポレーションのみになっていたようです。
株式会社あさひのプレスリリース(2017年10月16日 15時00分)あさひ、スポーツサイクル市場に注力 海外スポーツサ…
しかし、2017年に突如あさひが代理店業を始めることが発表され、3Tの代理店もあさひに移ることになりました。
アキコーポレーションは3Tの他にルイガノ・moonなどの代理店を務めていましたが、これらのブランドも2017年にサイクルベースあさひに移管されています。
それから約6年で、あさひも3Tとの契約を手放したことになります。
不動産仲介業の(有)アキ・コーポレーション(所在地:東京都中央区日本橋人形町3丁目*** )は8月11日付、東京地裁…
ちなみに、アキコーポレーションは2021年に破産を申請しています。
ドロップハンドルの選択肢が減っている
今回調べてみて気づいたのは、ドロップハンドルの選択肢がかなり減ってきているということです。
3Tはイタリア本国ではまだまだ活動中なんですが、ハンドルのラインナップがかなり減りました。以前は「PRO」「TEAM」「LTD」の3グレード展開だったのに、現在は「PRO」「LTD」の2グレード展開に変わっています。
明確なプレスリリースは見つかりませんでしたが、Fizikも日本サイトからはハンドル・ステムの記載が消滅しています。
近年はハンドル・ステムのフレーム専用化が進み、汎用的なドロップハンドルを使う人が減ってきているのかもしれません。
ハンドルを交換できるフレームだったとしても、最近流行りのケーブル完全内装の場合はハンドル交換だけで数万円コースになることもあります。
ハンドルって好みが大きい部分ですし、ポジションをあわせる意味でも大事な部分だと思うんですけどね……今は「フレームに身体を合わせる時代」ってことなんでしょうか。
まとめ
3Tが日本を撤退していたという件についてお伝えしました。
新しい代理店が名乗りを上げてくれれば良いんですが、あさひも恐らくは後任は探したはずです。それでも名乗り出るところがなかったとなると……今後はしばらく日本に入ってこなくなるかもしれません。
そして私も次のハンドル選びが手詰まりになってしまいました。
デッドストックを探すか、いっそ別のブランドにするか……もう少し考えたいと思います。
著者情報
年齢: 39歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。