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「小説現代」12月号にPBPをテーマとした小説が掲載
「小説現代」12月号に、パリュスあや子「アレアレ!」の第一部が掲載されます。
なんと、テーマはPBP(パリ・ブレスト・パリ)です。
告知
本日(2023/11/22)発売の講談社「小説現代」12月号に、パリュスあや子さん著の小説「アレアレ!」の第一部が掲載されています。
告知内容は以下の通り。
パリュスあや子 新作『アレアレ!』冒頭先行掲載
還暦をすぎた進が夢中になったもの、それはロードバイクに乗ることだった。フランスで由緒あるサイクリングイベント「PBP」に参加した進は、総距離1200kmの完走を目指す。
ということで、本邦初と思われるPBPをテーマとした小説です。
ブルベが出てくる小説といえば米津一成「追い風ライダー」がありますが、ブルベの中でも更にニッチなPBPをテーマに持ってくるとは驚きました。
タイトルは、フランス語で「行け」を意味する「Allez」から来ていると思われます。実際、PBPを走っていても沿道の方から多く掛けられる言葉の一つです。あとは「Bravo」が多いですかね。
パリ在住の作家であるパリュスあや子さんは2023年のPBPを3日に渡って取材されており、非常の力の入った作品となっています。
作品に関する情報
作品に関する情報の紹介です。
作者・パリュスあや子さん
「アレアレ!」の作者であるパリュスあや子さんは、2020年に小説家デビューされた新進気鋭の作家です。
デビュー作である「隣人X」は小説現代の長編新人賞を受賞しています。
この作品を原作とした映画「隣人X~疑惑の彼女~」が12月より公開されます。主演は、上野樹里・林遣都と豪華。
パリュスさんはフランス在住で、パリに関するエッセイ本なども執筆されています。
そんな、パリ在住の日本人作家が、PBPを現地取材して描く作品が「アレアレ!」です。
私と作品の関わり
2023年のPBPが開催される2ヶ月ほど前に取材依頼のメールをいただきました。
PBPという大会に関する話と、それに臨む心境などについてのインタビューを受けました。また、草稿を頂き、自転車乗り目線で違和感のある表現はないか、時間軸について不整合がないか等の確認を行わせて頂きました。
パリュスさんは「クロスバイクは持っているけれど、ロードバイクは持っていないしブルベも出たことはない」ということでしたが、私が確認した段階でほとんど違和感のない文章に仕上がっていて驚きました。プロ小説家の取材力と想像力は本当に凄い。
細かい話はネタバレになるので書けませんが、小説に出てきたエピソードが実際の大会の現場で起きまして、「これ小説で見たやつだ!」と一人で驚いていました。「こういう人、実際ブルベにいるよね」という人物も出てきます。
6月の段階でそれだけ解像度の高い作品でしたが、その後パリュスさんは2023年大会を実際に現地で3日間密着取材されました。更にディテールが洗練された作品に仕上がっているはずです。
まとめ
PBPの小説掲載告知でした。
自転車乗りだけをターゲットにした作品ではないはずですが、自転車乗りは一層楽しめる作品に仕上がっていると思います。ぜひご覧下さい。
今回掲載されるのは第一部のみで、全編が掲載されるわけではありません。残りは雑誌連載となるのか単行本掲載となるのかは不明ですが、そちらを楽しみに待ちたいと思います。
(追記)
来年度に単行本として講談社から刊行される予定のようです。
著者情報
年齢: 39歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。