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BlendrシステムにCATEYEのライトを付けてみる
Bontragerの提唱する「Blendr」というシステムがあります。
公式サイトによると、
Blendr(ブレンダ―) は、ライトやサイクルコンピュータといったさまざまなアクセサリーを、バイクにすっきりと簡単に取り付けられる、究極の一体化システムだ。Blendr対応ステムを使用し、そこに適切なベース(土台)を取り付けたのち、希望のアクセサリーに合うマウントを選ぼう。
要は、専用のステムにアタッチメントを付けることで、サイクルコンピューターやライトをすっきり取り付けられるというものです。
今回、このBlendrシステムにCATEYEのライトを取り付ける方法について検討したので、その試行錯誤の内容を書き残しておきます。
なお、以下の内容は私が自己責任で行ったもので、Bontragerの公式の推奨外の組み合わせとなります。
検討の動機
私は昨年、QUARKのスチールロードにBlendrシステムを導入しました。
スチールロードへの導入
Blendrシステムを導入しようと思ってしたというよりは、「Bontragerのステムを買ってきたので折角だから使ってみるか」くらいの心づもり。しかし、使ってみると中々これが良いものでした。ステムにマウントを取り付けるので、貴重なハンドルのスペースを使わなくて済むのです。
PBPでもBlendrのマウントを使用しましたが、脱落や揺れなどもなく安定していました。
ディスクロードへの導入
そして今年。新たに組んだディスクロード、「BIANCHI INFINITO CV」にもBlendrシステムを採用することにしました。
QUARKはオーダーフレームなのでBontragerのパーツを付けることに抵抗はありませんでした。しかし、今回のフレームはBIANCHI。「TREKの傘下たるBontragerのシステムをBIANCHIの自転車に付けても良いのか?」という思いはあったものの、便利さの前に屈しました。ブランドに縛られる必要はないのです。
ライトも組み込みたい
QUARKでは、Blendrシステムにおけるサイクルコンピュータマウント機能のみを使っていました。
QUARKはブルベ用にフロントバッグの仕様を前提に組みました。Blendrシステムにおけるライトは、上の写真のようにステムの下側に取り付けます。残念ながらここにライトを付けてもフロントバッグとは共存出来ません。
一方、BIANCHI INFINITO CVはしばらくフロントバッグを使う予定も無いので、今回はライトもBlendrシステムに組み込んでみることにしました。
実現したい構成
今回実現したい構成は以下の通りです。
・ステム下側にはCATEYEのライトをマウント
この構成をなるべくシンプルに、堅牢に作り上げます。
ステム上側のマウント
Bontragerもサイクルコンピュータを販売しており、Blendrにはそのためのマウントが用意されています。
ただ、サイクルコンピューターのシェアNo.1であるGarminを無視できないのか、ステムに付属するBlendrのサイコンマウントはGarminだったりします。
こちらには、愛用のEdge530を取り付けます。
ステム下側のマウント
問題はライトマウントです。
Blendrシステムのライトマウントには、当然ながらBontragerのライト用マウントしか用意されていません。CATEYEのライト用マウントは無いのです。
私はライト類は基本的にCATEYEを最も信用しており、よほどの事がなければ他のメーカーのライトは使いません。PBPで色々あったのでちょっと浮気しかけましたが、それでもやっぱりCATEYEを超えるロングライド用ライトは今の所見つかりません。
「BlendrシステムにCATEYEのライトを取り付ける」
これをどうにかして解決するのが今回のテーマでした。
最終的な構成
いつもの当ブログなら、ここから長々と試行錯誤の章が入るのですが、今回はいきなり最終的な結論を示します。こんな感じになりました。
パーツ構成は以下のような感じです。
ステム | Bontrager XXX Stem 110mm |
Blendr ベースマウント | Bontrager XXX/Pro/Elite Stem Blendr Duo Base |
Blendr 上側マウント | Bontrager Blendr Garmin High Mount |
サイクルコンピューター | Garmin Edge530 |
Blendr 下側マウント | Bontrager Blendr GoPro Mount |
ブラケット | CATEYE GPブラケット |
ライト | CATEYE GVolt70 |
ポイントは、「CATEYE純正のライトブラケット」「BlendrのGOPROマウントによるライトのオフセット」です。
CATEYE純正のブラケット
ライトを実際にぶらさげるためのブラケットは、CATEYE純正の「GPブラケット」を使いました。
実はBlendrシステムはGOPROの各種マウント規格と互換性があります。公には謳われていませんが、大抵のGOPROマウントは取り付けが可能です。CATEYEからはGOPROマウントにライトを取付可能なブラケットが出ているのでそれを使用しました。他社からもCATEYEのライト用のGOPRO対応ブラケットは販売されていますが、やはり精度においては公式が一番です。
そこに付けたのは、CATEYEの「GVolt70」。このライトは吊り下げ専用で、吊り下げた時にスイッチが上側に来る設計となっています。CATEYEのライトのスイッチは電池残量が減ると赤くなるインジケーターの役割があるので、これが見えないと困るんですよね。
GOPROマウントによるライトのオフセット
今回は、ライトを少しだけ前にオフセットさせています。
元々はステムにCATEYEのGPブラケットを直接取り付けていたのですが、以下のような感じになってしまいました。
ライトのスイッチがステムの下に入り込んでしまいました。これではライトの電池残量が減っても分かりませんし、スイッチも押しづらい。
そこで、ライトをオフセットするための手段を探りました。どうやらGOPRO用のマウントには「エクステンション」と呼ばれる延長用のパーツが存在するようで、これを使えば良いと思ったのですが。どうにもレビューを見ると不安になるものばかり。自転車の走行の振動に耐えられそうなパーツが見当たらなかったのです。
そんな時に見つけたのが、Blendrの「GOPROマウント」というパーツでした。
形状的に、Blendrのベースマウントには直接GOPROを取り付け可能なはずなのですが、わざわざGOPRO用のマウントが販売されているのです。恐らくですが、直接ベースマウントにGOPROを取り付けてしまうと、ステムと干渉してしまうのかもしれません。
これは事実上のエクステンションということになります。ここにCATEYEのライトマウントを取り付ければ、ライトを少し前に出せるはずです。耐荷重は気になりましたが、GOPROは120g前後。GVolt70は80g程度なので問題ないでしょう。
なお、BlendrのスモールパーツはすべてTREK代理店の「サイクルショップナカハラ」さんで購入。スモールパーツばかりの注文なのに対応してくださってありがとうございます。
取り付けてみると、想定通りにスイッチがハンドルの上から確認可能となり、更に押しやすくなりました。走行しても気になる揺れは無し。完成です。
ライトの光軸を下げようと思うとステムに当たってしまう不具合もあったのですが、この方式ならば理想的な方向に光軸を向けられます。
まとめ
Blendrマウントを使って、GarminのサイクルコンピューターとCATEYEのライトをスッキリと自転車に取り付けることが出来ました。
上から見てもかなりスッキリ。上ハンドルが握りやすくなりました。重量的にもかなり軽く仕上がってるはずです。
Blendrシステム、TREK色が強くて使いづらい方も多いと思いますが、これは便利ですよ。Bontragerのステムが好みに合うならば、是非導入をオススメします。
著者情報
年齢: 35歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。