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Bianchi INFINITO CV ファーストインプレッション
3月20日、ついにディスクロード「BIANCHI INFINITO CV 2020」を受け取りました。
この記事では、受け取るまでの流れと、ファーストインプレッションを述べていきます。
注文までの経緯は下の記事をご覧ください。

納車までの流れ
今回の納車までの流れはこんな感じです。色々ありました。
2019/12/12 | ビアンキストア外神田店で注文。5月頃納車と予告される。 |
2020/02/15 | ビアンキストア外神田店が3/8に営業終了&INFINITO CVの納車が早まる連絡を頂く。 |
2020/03/08 | ビアンキストア外神田店が営業終了。受け取りは横浜店に変更してもらうことに。 |
2020/03/20 | ビアンキストア横浜店で納車。 |
と言うことで、まさかの「納車前に店が無くなる」というレアな体験をしました。
家から遠い外神田店をわざわざ選んだのは、店長さんのディスクロード担当台数の多さから。ディスクロードは組む人によってかなり出来が変わってくるため、経験豊富な方に頼みたかったのでした。外神田店は営業終了とはなりましたが、希望通り外神田店の店長さんが組み立てを行うと連絡を頂きました。ご配慮に感謝です。
注文から納車まで、ちょうど100日。実は例のワニの漫画の1日目と同じ日に注文し、ワニの漫画の最終日に納車されました。偶然にも、「100日後に納車されるディスクロード」になりました。
待ち遠しかったので長く感じましたが、元々の納期は5月。随分早く受け取れたことになります。
納車日
3月20日 14時。予約した時間にビアンキストア横浜店に伺いました。納車は時間を選んでの予約制とのこと。これまで何台自転車を買ったか覚えてませんが、時間を指定して予約したのは初めてです。
天気は晴れ。最高の納車日です。
入店。持ってきたパーツ(ペダル・ボトルケージ)を付けてもらいました。
その後の流れは以下のような感じ。
・防犯登録
・お会計
・記念撮影(希望があれば?)
・引き渡し
なんと、店の奥にある特大ボードの前に自転車を置いて頂けるとのこと。わざわざ置いてある自転車を片付けて、私の新車を置いて頂きました。
こんな壮大な納車写真は初めてです。
結局、諸々が終了して店の外に出たのは14:50。自転車の扱いについての説明は必要無いので省いて貰いましたが、それでも1時間近く掛かるものなんですね。
撮影スポットを使えたのも他の方の納車と重ならなかったからですし、予約制での納車というビアンキストアのシステムに納得しました。
初乗り
乗れる装備で来たので、早速初乗り。
コース
コースは、みなとみらい〜港の見える丘公園〜根岸森林公園〜川崎の自宅で、約30km。
みなとみらい
まずは、みなとみらいの有名な「羽根」スポットで記念撮影。
その後は、山下公園前を通って、山手地区へ。山下公園前は舗装が荒れていて普段は振動が辛いんですが、28Cタイヤとカウンターヴェイルの効果で随分と快適です。ただ、サスペンション機構があるわけではないので、段差等の衝撃は特に普通のカーボンロードと差はありません。そこはいつも通り、しっかり抜重を行えば問題なし。
登り
「港の見える丘公園」前の坂(最大斜度15%)で登坂テスト。こちらはどうも重さを感じました。とは言っても、この重さはホイールかタイヤから来る重さと判断。
INFINITO CVの完成車のホイールは「FULCRUM RACING 518」、タイヤは「Vittoria RUBINO SPEED 28C」が付いています。下の記事に書いているのですが、どうも私はグラフェン入りのVittoriaタイヤの変形挙動が苦手なのでした。

ホイールはまだ買えていないのですが、タイヤは家に用意してあります。これは帰ったらタイヤを即交換ですね。
下り
根岸不動坂の下り(最大斜度15%)で油圧ブレーキの具合をテスト。
今回はULTEGRA R8000のブレーキですが、リムブレーキのDURA-ACE 9000よりも断然楽に下ることができます。最大制動力自体は大して変わりませんが、やはり小さい握力で大きな制動力が得られるところが良い。
私が前に乗っていたディスクロードにはRS685というブレーキシステムが付いていました。これは初代・ロード用の油圧ディスクブレーキシステムです。当時はまだDURA-ACEにもディスクロード向けコンポはなく、ノーグレード(価格帯的には105~ULTEGRA相当)のRS685というSTIとブレーキのみが存在していました。
RS685のブレーキの効きはとても良かったのですが、まだフィーリングを煮詰める段階までは行っておらず、リムブレーキのロードから乗り換えると違和感を持つ挙動でした(立ち上がりの制動力の大きさなど)。
その点、R9100を間に挟んだR8000シリーズのブレーキはよく出来ています。制動力の立ち上がりは穏やかで、当て効きも可能。そして握ればしっかり効くし、その際の握力はリムブレーキに比べると随分小さくて済みます。ブルベでは急勾配の長時間の下りというシーンがたまにありますが、体重が重いとかなりコレがキツイのです。今後はかなり楽になりそうですね。
あと、急勾配の下りでも嫌な音鳴りはなし。ディスクロードの試乗車はメンテが行き届いていないのか、爆音のブレーキである場合も多いので心配していました。そこはやはり組んだ人の腕が良いのでしょう。やはりショップ(というか組んでもらう人)は大事です。
平坦
再び平地に降りてダッシュ。これもやはりホイールとタイヤのせいか、試乗よりも加速はイマイチ。フレームの剛性はかなり高いので、ポテンシャルは高いはずですが。やはりホイールは交換前提なのでしょうね。
あと、完成車には11-30Tのスプロケが付いていますが、私は普段は11-28T。変速時のギヤの歯数差が大きく上手く加速できませんでした。これもゆくゆくは変更します。
帰宅後
帰宅してすぐに気になった部分を調整しました。
タイヤ&チューブ
まずはタイヤとチューブを交換。
付いていたのは先述の通り、RUBINO PROの28C(約280g)。チューブはKENDAの28-32C(約108g)が付いていました。普段に比べるとかなりの重量級タイヤ&チューブです。
これを、GP5000 25C(約220g)と、軽量チューブ(約60g)に変更。片輪で100gずつの軽量化となりました。
ハンドル
少し高いと感じたので、5mm下げました。
INFINITO CVはエンデュランスロードの割にスタックハイトが小さく、ハンドルを下げやすいんですよね。普段乗っているエアロロードは限界までハンドルを下げていますが、INFINITO CVはまだここから1.5cm下げられます。
サドル
少し高かったので、サドルを1mm下げました。あと、若干サドルが前に出ているように感じたので5mm後ろに引きました。
重量
この時点で、どのくらいの重量かを測定してみました。結果は…
7.77kg(ペダル付き)! 雑誌などで使われるペダル無しの重量だと、7.54kgになります。
予想より軽くて驚きました。サドル・ハンドル・ステムは軽いものに変えていますが、それでも8kgを切ってくるとは思いませんでした。
通常、ディスクロードはリムブレーキのロードよりも重くなります。同グレードのパーツで揃えると、大体0.6〜0.7kgほどディスクロードの方が重いのです。私が前に持っていたディスクロードは、納車時で8.6kgくらい。頑張ってあらゆる所を軽量化しましたが、7.8kgまで持っていくのが限界でした。INFINITO CVは、納車初日にその重量を下回ったことになります。ULTEGRA組、エントリーグレードのホイールを付けての重量なので、あと300gは軽量化できそうですね。
なお、ディスクフレームでは、OLTRE XR4よりもINFINITO CVの方が軽いそうです。
再び走行
セッテイングを変えて再び走行。
まだハンドルは高い感じはありましたが、尻の収まりは良くなりました。
そして、加速感や巡航のスムーズさは格段に向上! やはり私には硬めのGP5000が合っているようです。ブルベ200kmくらいならすぐに走り出せそうな感触でした。
写真
各部を写真でご紹介。
全体像
いつもの場所で撮影。
一見してBIANCHIとは分からないほどの黒さ。当初はホイールのデカールがチェレステになる予定でしたが、どうもブラックカラーはホイールもブラックデカールになるように変更されたようです。
やはりいつものリムブレーキのロードに比べると、ブラケットが大きいですね。R9200になったら、もう少し小さくなるんでしょうか?
電動化にも惹かれはしますが、ブルベを考えると充電する電子機器をこれ以上増やしたくないし…悩ましいところです。
ハンドル周り
R8020のブラケット。見た目も大きいですが、握りも大きく感じます。これは慣れるしかないですね。
ハンドルとステムは秘蔵のTEAMグレードの旧カラーを引っ張り出してきました。赤成分を少しでも入れるためです。
バーテープはスパカズのギャラクシー。異様な耐久性となかなかの握り心地を持つテープ。高いけれど、それだけの価値はあります。

ヘッドにはしっかりとしたバッジが。
足回り
ホイールはFURCRUM RACING 518(RACING 5のOEM版)。こちらはカーボンクリンチャーのホイールに変える予定です。ボーナスで買う予定でしたが、思いのほか納車が早く、まだ買えていません。
ディスクローターは前後とも160mm径のSM-RT800です。前160mm/後140mmのメーカーも多いですが、使ってみると前後160mmの方が余裕が出ますね。ただ、SHIMANOの全面に冷却フィンが付いたタイプのローターは不意な横風でハンドルを取られそうになるので、フィンの小さなRT-MT900に交換予定です。
スルーアクスルは、レバーを車軸の中に格納できるエアロタイプです。
前三角
トップチューブには唯一のチェレステカラーで「INFINITO CV」のロゴが入ります。
そして、∞マーク。これはイタリア語で無限大を意味するINFINITOを表しています。
ボトルケージは、秘蔵のBLACKBURN CAMBER CF。
クランク周り
クランクはR8000。これはそのうちDURA-ACEに変える予定です。
ペダルはDURA-ACEのカーボンを奢りました。+4mmではなくノーマルモデルです。
サドル周り
シートポストはINFINITO CVの専用品(カーボン)です。調整のしやすさはそこそこ。衝撃で落ちやすいらしいので、ファイバーグリップをしっかり塗ってもらっています。
サドルは、Fabric Scoop Radius PRO。レッドを買ったはずなんですが、どう見てもオレンジだったので自家塗装しました。
後三角
INFINITO CVのシートステーはごんぶとです。かつて乗っていたSCOTT FOILのよう。それでも乗り心地が良いのは不思議です。
テールライトには、moonのPULSERを付けました。ゆるふわーくすさんのアダプタを使って、CATEYEのマウントに取付けています。
RDはR-8000-SS。付けられる中で一番大きなスプロケはR8000の11-30Tが付いています。SR600ならこのギヤが欲しいのですが、普段は必要なので11-28Tに変える予定。
まとめ
とりあえず2日で50kmほど乗りましたが、おおむね満足です。
「おおむね」は、やはりまだホイールの格が低い状態だから。このフレームはかなりのポテンシャルを持っていることが分かるだけに、RACING5ではまるで釣り合っていないと思います。最低でもZONDA DB、出来ればBORA ONEクラスが釣り合うのかな、と。私は今の所、RACING ZERO CARBONを買う予定ですが、もう少し悩んで見ようかと思っています。
4年間も待っただけあって、フレームもコンポーネントもかなり成熟が進みましたね。リムブレーキのロードから乗り換えても違和感はかなり小さくなっています。R9200がそろそろ出そうなので購入のタイミングとしては迷いましたが、それを言っているといつまでも買えません。今回、思い切って購入を決めてよかったです。これでブルベを走るのがとても楽しみ。
しかし、INFINITO CVのブラックカラーは本当に黒ずくめなので、差し色の入れ方でいくらでも自分のカラーに変えられるのが良いですね。フレーム性能も高く、ディスクロードの再デビューには最高のフレームを選べたと思っています。
今回はファーストインプレッションという形なので、ブルベやファストランで使い込んでからレビューをちゃんと書く予定です。
【ワイズロードオンライン】BIANCHI 2021 INFINITO CV DISC ULTEGRA Di2
著者情報
年齢: 35歳(レビュー執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。