CADEX Race Handlebarを購入

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CADEXのリリースしたブランド初のカーボンハンドル「Race Handlebar」を購入しました。

現段階ではまだあまりネット上にも情報が出ていないので、写真とともに紹介していきます。

目次

CADEXについて

CADEXは数年前にGIANTが起こしたパーツブランドです。

言うなれば、「TREKに対するBontrager」的立ち位置のブランドではあるのですが、高級ラインのみを扱うのが異なるところでしょうか。Bontragerは最上級グレードのパーツに「XXX」と言ったグレード名をつけますが、それだけを集めたブランドという感じですかね。

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そんなCADEXがリリースした初のカーボンハンドルが「Race Handlebar」です。

特徴は、なんと言ってもその軽さ。420mmサイズで僅か160gの公称重量を誇ります。

カーボンのドロップハンドルの重量相場は、大体200g。軽いものでも180gです。160gを下回るものとなると、DARIMO(130g)やAX-lightness(160g)といった、いわゆるキワモノ軽量ブランドしかありません。

それに匹敵する重量のハンドルを世界一の自転車ブランドであるGIANTが出したとなれば気になるのが人情というものでしょう。

購入理由

なぜこんな軽量ハンドルを買ったかと言えば、「ディスクロードのハンドル周りの軽量化」のためです。

ハンドル周りが重い!!

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昨年3月に納車となったディスクロード「INFINITO CV」ですが、あまり走行距離が伸びていません。

理由は明白で、「ハンドル周りの動きが重ったるい」からです。試乗ではあんなに良いと感じたのに何故……と思ったんですが。最近ようやく気づきました。

私が乗り味に感動した試乗車は電動コンポーネントで組まれていたのです。しかもデュラエース。いわゆる電デュラ。

ディスクロードの場合、STI(デュアルコントロールレバー)の重量は、電動か機械式かでかなり変わってきます。

私の所有するINFINITO CVに付いているST-R8020(機械式・油圧)の重量は554g

試乗車に付いていたST-R9170(電動式・油圧)の重量は320g

その差、なんと234g。しかもその重量が、ハンドルの左右端に付いているわけです。ハンドルを左右に振った時には結構な感触の差がでることは明白です。

脱・油圧

ということで、活路を見出したのは「メカニカルディスクブレーキ」です。

具体的に言えば、グロータックが最近リリースした「EQUALブレーキ」。これに組み替えることにしました。

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一番お世話になってるショップである「サイクルキューブ」が試乗車を用意してくれたので乗ってみたのですが、従来のメカニカルディスクブレーキの印象を覆す効きとコントロール性に驚きました。

メカニカルディスクブレーキの良い所は、従来のリムブレーキ用のSTIが使えることです。油圧に比べて、電動じゃなくてもSTIが軽いんですよね。

今回はたまたま家にデュラエースグレードのST-9001(リムブレーキ用・機械式)が転がっていたので、こちらと組み合わせれば結構安く組み替えられるはずです。飛行機輪行でSTIを壊された時に予備として買っておいたものがここで役立つとは。

参考までに、デュラエース&アルテグラグレードのSTIの重量比較表を以下に示します。

 

デュラエースグレード アルテグラグレード
リムブレーキ用・機械式 ST-R9100
365g
ST-R8000
419g
リムブレーキ用・電動 ST-R9150
230g
ST-R8050
295g
ディスクブレーキ用・機械式 ST-R9120
538g
ST-R8020
554g
ディスクブレーキ用・電動 ST-R9170
320g
ST-R8070
360g

この表を見ると、下の2つの重量はほぼ同じです。

「ディスクブレーキ用・電動」アルテグラのSTI重量(360g)
「リムブレーキ用・機械式」デュラエースのSTI重量(365g)

つまり、STIの重量だけならディスク用の電動アルテグラ並に軽く出来るわけですね(オイルタンク内のオイルを考えると、ディスク用の電動アルテグラのほうが少々重いかも)。

無線化した新型アルテグラ(R8100)も一瞬検討しましたが、予算が3倍くらい掛かりそうなので諦めました。高すぎる。

軽量化の皮算用

さて、今回の目標はハンドル周りの軽量化。目指すは、試乗車のINFINITO CV並の軽さです。

STIがリムブレーキ用のデュラエースグレードになることでもかなりの軽量化になりますが、それにCADEXのハンドルを加えれば200gはくだらない軽量化を果たすことが出来ます

ハンドル周りの重量がどれほど変わるかを下の表にまとめてみました。

 

ST-R9170(試乗車)
ディスクブレーキ用
電動
デュラエース
ST-R8020(組換前)
ディスクブレーキ用
機械式
アルテグラ
ST-9001(組換後)
リムブレーキ用
機械式
デュラエース
STI重量 本体: 320g
オイルタンク: 10g
本体: 554g
オイルタンク: 10g
本体: 365g
ハンドル重量 REPARTO CORSA カーボンハンドル
推定200g

3T ERGONOVA TEAM
実測200g

CADEX Race
公称157g
合計重量 530g 764g 522g

 

……ということで、現在は764gのハンドル周りが、計算上は522gになります。なんとマイナス242gです。

そして、その重量は計算上、ディスク用の電デュラで組まれた試乗車のハンドル周りの重量を8g下回りました。厳密にはSTIの重量が電動のほうが軽いので同じフィーリングにはならないはずですが、近しいものにはなるでしょう。

こうなっては、もうCADEXのハンドルを買わないわけにはいきません

ファーストインプレッション

前置きが長くなりましたが、そんなこんなで買ってまいりました。

 

GIANTストア港北に1本だけ入荷したということだったので、店へ。現物を見た所、作りも良さそうだったので即決で購入しました。

外観

見た目は至って普通のカーボンハンドルです。

 

バーエンドにはあまり主張しない「CADEX」の文字。

 

ハンドル正面にも控えめなCADEXのロゴ。組み付けてしまえば、どこのハンドルかは分からないくらい地味です。

重量

しかしこの重量ですよ。

私が買った400mmサイズは公称で157gですが、ピッタリ同じ重量だと言って良いでしょう。重量詐欺はありません。軽い!

 

「従来、3ピースだった構造を1ピースにしたことで軽量化をした」とCADEXは商品説明に書いています。これで丈夫なら言うことはないですね。

穴の場所など

購入するまで分からなかったのが穴の場所。

ハンドルのフラット部分の裏側に左右1箇所ずつ、そして左側のバーエンド近くに1箇所の穴が開いています。これはDi2ケーブルの内蔵用の穴ですね。ブレーキケーブルやシフトケーブルはハンドル内蔵には出来ず、外側に沿わせるしかなさそうです。

ジオメトリ

400mmサイズのリーチは72mm、ドロップは125mmです。

 

リーチはかなり短め。ドロップは最近のコンパクトハンドルでは標準的な値と言えるでしょうか。

 

下ハンドルは楕円形になっており、握りやすくなっています。バーテープを巻いちゃうとあまり差が分からなそうですけど。

なお、フレアは0mmです。下ハンドルの芯-芯も実測400mmでした。

価格

税込で44000円です。

税抜だと40000円。普通に考えると高いんですが、160gという重量を考えると「不当に安い」感じはします。

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私が過去に買った一番高いハンドルはENVEのこちらのハンドルですが(今回と同価格)、重量は205g。あのENVEより45gも軽くて同価格というのはなかなか凄いことだと思います。

まとめ

CADEX Race Handlebarのファーストインプレッションでした。

組付けは恐らく11月頃になるでしょう。このご時世もあって、組むためのパーツが全部集まっていないのです。

組み上がったら、このハンドルのレビューも改めて行いたいと思います。

 

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なお、こちらのハンドルはまだ国内には400mmしか入ってきていないようで、380mmサイズと420mmサイズの入荷は来春予定とのこと。私はたまたま400mmのハンドルを使っていたので運が良かったです。

400mmのハンドルを使っていて、なおかつ軽量なものを探している方は中々良い選択肢なのではないでしょうか。


……しかし、INFINITO CVをCADEXのハンドルに組み替えると、パーツ構成が以下のようになるんですよね。

・フレーム: Bianchi
・ステム: Bontrager (TREK)
・ハンドル: CADEX (GIANT)
10年前の自分なら絶対にしない、パーツブランドごちゃまぜ構成。最近はそういうのにこだわらずに、良いと思うパーツを付けるようになりました。
早く組み換え後のINFINITO CVに乗りたいものです。

追記

どうも、あのTNIが160g台のハンドルを発売していたようですね。

400mmで162gという軽さ。そして値段はCADEXの半額。さすがTNIです。

著者情報

年齢: 37歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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