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CATEYE URBAN2(HL-EL160)、購入
CATEYEの新製品「GVOLT100」が話題ですが、個人的にはその裏でひっそりと発表されていた「URBAN2」が気になりました。
早速購入したので、ファーストインプレッションを書いてみます。
前振り
数日前に発表された「GVOLT100」。どうやらもう店に出回っているようで、買ったという人もちらほらと。
ただ、やはりイマイチな製品っぽい。予想はしていたのですが。
いつの間にか追加された新製品
うーん、残念だな……と思いながらCATEYEのライトのラインナップを見ていた所、見慣れないライトがあることに気づきました。
URBAN2。どうやらGVOLT100と同時に新製品としてラインナップに追加されていたようですが、全く存在に気付いていませんでした。
個人的にはこのURBAN2に非常に興味を惹かれたのです。
CATEYE URBANシリーズ
CATEYEのURBANシリーズは、その名の通り街乗り向けのライトです。ロングライド向けではありません。
最近はすっかり充電式のライトが当たり前になりましたが、このライトは乾電池式を未だに貫いています。
値段も安価であることから、初めてスポーツ自転車を買う時に一緒に買った人も多いんじゃないでしょうか? かくいう私も最初に買ったのはこのシリーズのライトでした。
歴史の長い製品
このURBANシリーズ、結構昔からあります。少なくとも私が自転車を始めた2008年には存在していました。
以下のような型番で少しずつ改良されながら販売されてきました。
・HL-EL135
・HL-EL140
・HL-EL145(URBAN)

URBANシリーズの意義

URBAN2、購入
さて、ここから本題です。
URBAN2を早速購入しました。
購入した理由
このURBAN系のライトは、初登場のHL-EL135以降、ほぼ同じ形状を維持してきたのですが、今回かなり色々と新機軸を盛り込んでいます。
購入前にURBAN2について注目したのは以下の点です。
それに伴い、完全防水仕様(IPX7相当)に。
・明るさが800カンデラから1700カンデラに増加。
光束は50ルーメンと前作から変わらず。
・電池残量インジケータが追加。
購入した場所
URBAN2は「※当面の間、このモデルは実店舗限定販売となります」とのことで、通販サイトにはしばらく入荷しない模様。
ただ、2/6現在、まだあまりショップにも出回っていないようです。
3件ほどスポーツ自転車専門店を巡っても、どこも入荷していませんでした。位置付け的に街乗り用ライトなので、あえて入れていない所もあるのかもしれませんが。
結局、4件目に立ち寄った「サイクルベースあさひ」で購入しました。税抜2100円と、何故か100円安かったです。
テスト実施
購入してすぐに自転車に取り付けて、10kmほど走行してみました。
ファーストインプレッション
とりあえず購入当日、少しだけ使ってみた感想です。
重量
アルカリ電池込で実測83g。
前作のURBANより凝った機構になった影響なのか、9g重くなっています。
筐体
前作URBANから筐体の仕様が大きく変更されています。

CATEYE URBAN(前作)
フタをスライドさせて電池を入れる方式でした。

CATEYE URBAN2
そしてこちらがURBAN2。スライドさせる所は同じですが、カバーが筒状になっています。そして、フレックスタイト用のダイヤルでロックする方式へと変更されました。
前の構造は舗装状態の悪い道でカバーだけ吹っ飛ぶようなことがあったんですが、この構造だとそうそうカバーだけ無くなるということは起こらないでしょう。ダイヤルは緩んで無くなるかもしれませんが、フレックスタイトのダイヤルと同じなので後から調達は可能です。
こちらがダイヤル部分。ダイヤル中心はスイッチ兼バッテリーインジケーターになっています。
インジケーターは「赤く点灯してから30分で前照灯としての明るさ以下になります」と説明書に記載されています。
CATEYEでは「前照灯の明るさ」を、「JIS規格における自転車用灯火」の数値と考えているようです。JIS規格では400カンデラ以上を前照灯としています。
このライトは説明書を見ると、「点灯10時間で400カンデラになる」との記載があるので、点灯9時間半あたりからバッテリーインジケーターが赤く点灯するものと思われます。
裏側にも変更あり。左は前作のURBAN、右がURBAN2です。
従来は一体成型だったブラケットへの差し込み部分が、URBAN2では取り外し可能になっています。ここはガタが出るポイントなので一長一短ですが、折れた時に交換可能なのは良いですね。
防水性
前作のURBANはパッキンが入っておらず、雨が降るとすぐに浸水していました。
URBAN2は、前部・後部ともにしっかりとパッキンが入っています(写真の中の白いゴム)。IPX7相当は嘘では無さそうです。
とりあえず水に沈めてみましたが、これくらいなら全く平気。
明るさ
電池満タン時の明るさは1700カンデラとのこと。前作が800カンデラだったので、数字だけ見ると2倍です。
ただ、ルーメン値は前作と変わっていません。ということは、中心照度を倍の明るさにした分(これでカンデラ値は上がる)、他の部分の明るさは減っていると思われます。
左がURBAN、右がURBAN2です。
URBANは中心が一番明るく、外側に行くにつれて暗くなっています。
URBAN2は中心が一番明るいのは変わりませんが、URBANより一段明るさが上です。そして、一旦暗くなって(中間部)、もう少し外側に行くともう一度明るくなっているのがお分かりでしょうか。
中心部を明るくした代わりに、中間部を暗くしているようですね。
配光
前作とあまり変わっていません。左右は狭めのスポット配光。前輪の少し前の部分にそれなりの横幅で光が伸びています。
50ルーメンにしては中々明るく感じるので、街乗りならこれで十分という人もいるんじゃないでしょうか。
ただ、真っ暗なサイクリングロードや、夜の山では完全に力不足だと思います。Volt800やRN1500と言った本格的なライトに比べると、光の幅と明るさが全く足りていません。あくまで正面だけを照らす配光です。
これ一本で本格的なロングライドはやめておきましょう(そういう用途の製品ではありませんけど念の為)。
イマイチな点
全体的に前作より進化していたのですが、一つだけイマイチな点があります。
なぜか斜め手前方向に光が伸びていて、乗っていると眩しいんですよね……。
まさか「乗り手の顔を照らすことで周りにアピール!」なんて効果を狙ってたりするんでしょうか。そんな訳はないと思うんですけども。
まとめ
15年以上もラインナップされている定番街乗りライトのメジャーバージョンアップ。古くからのユーザーとして気になっていましたが、全体的に正常進化だと思います。

同じくCATEYEの小判型テールライトも、20年以上かけて進化を続けています。この小判型テールライトの最新版である「TIGHT」の機構が、URBAN2にも採用されています。これによって防水性が高まりました。
このように、一つの製品を地道にスペック(明るさ・ランタイム)を伸ばしていくメーカーは信頼できますね。新製品の開発も大事ですが、基本設計が良ければLEDの進化に伴って勝手にライトとしてのスペック(明るさ・ランタイム)は上がっていくはずなのです。
これからはURBAN2を「光る電池ボックス」として、ロングライド時に持ち歩くことにします。
著者情報
年齢: 36歳 (執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。