「一定光量ライト」「ダラ落ちライト」の見分け方

この記事は約 16分で読めます。

以前から「自転車用ライトの点灯時間の表示方法ってちょっと不親切では?」と思っています。

 

実は、パッケージに「200ルーメンで8時間持ちます!」と書かれていても、

 ①200ルーメンのまま点灯し続け、8時間後に急に20ルーメンになる
 ②200ルーメンからどんどん暗くなって8時間後は20ルーメンになる

どちらも今のルールでは「200ルーメンで8時間のライト」と名乗ることができます。

「この差を購入時に見分ける方法はないものか?」と思ってこの記事を書き始めました。

なお、以降は全てフロントライトの話となります。

目次

「一定光量」と「ダラ落ち」

まえがきに書いたように、実はライトの点灯パターンには2種類あります。

厳密にはもっと細かく分けられるのですが、ここでは「一定光量」「ダラ落ち」の2種類(*)に分けて話を進めていきます。

*これらの呼び方は私がそう呼んでいるだけで、正式な呼び方ではありません
*「ダラ落ち」という表現の元祖は誰か分かりませんが、2009年前後には自転車乗りの間で使われていました

一定光量

電池が減っても、明るさが一定に保たれるライトのことです。

まえがきの「① 200ルーメンのまま点灯し続け、8時間後に急に20ルーメンになる」ような点灯パターンのライトを指します。

実際には、ずっと明るさを保って、電池残量が少なくなると徐々に暗くなる制御をされているものが多いです。これも一定光量側に分類します。

ダラ落ち

電池が減るにつれて、だんだん暗くなるライトのことです。

まえがきの「②200ルーメンからどんどん暗くなって8時間後は20ルーメンになる」ような点灯パターンのライトを指します。

両者の差

「どっちでも良くない?」と思う人もいるかもしれません。

しかし、真夜中の山を走ったりするブルベライダーには、ライトがだんだん暗くなるのは死活問題なのです。

路上の段差を見逃したら落車やパンクの危険性があります。このため、私はブルベでは一定光量のライトを探して使っています。

ここからは両者の差を見ていきます。

一定光量ライトの長所・短所

一定光量ライトの長所は以下です。

① 長時間、同じ明るさをキープしてくれる

これが唯一にして最大の長所です。

LEDの明るさを一定に保つ回路(定電圧回路を用いることが多い)が組み込まれており、電池が減っても(≒電圧の低下)一定の明るさをキープしてくれます。


一定光量ライトの短所は以下です。

① 電池の残量を把握しにくい
② 点灯時間が(電池容量に比して)短い
③ 値段が高い

結構、短所だらけですね。ただ、これらは「明るさを一定に保つ」という機能の実現のために生じる短所です。

一定光量ライトは明るさを保つので、特に前触れもなくインジケーター(電池残量が少ないことを示す目印)が点灯します。インジケーターが付いていれば良いですが、付いていない場合には、特に前触れもなくライトが消灯して焦ることになります。

こういった事態を避けるためには、「このライトはローモードで8時間点灯できる」「現在、7時間使った」というように、ライトのスペックを把握し、なおかつ使用時間を管理する必要があります。これを面倒だと感じる人も多いでしょう。

また、「明るさを一定に保つ」のは電力を多く消費します。このため、ダラ落ちライトと同じ電池容量・同じ明るさで点灯した場合、一定光量ライトは半分程度の時間しか使えません。

このため、一定光量ライトは搭載される電池容量が大きくなりがちです。更に、明るさを一定に保つために回路が複雑化します。結果的にコストが上がり、一定光量ライトは値段が高くなります。

ダラ落ちライトの長所・短所

ダラ落ちライトの長所と短所は、一定光量ライトの長所と短所をひっくり返したものになります。

まずはダラ落ちライトの長所から。

① 電池の残量を把握しやすい
② 点灯時間が(電池容量に比して)長い
③ 値段が安い

ダラ落ちライトはだんだん暗くなるのが特徴なので、急に暗くなったり消えたりはしません。ある程度、暗くなった所で「そろそろ電池が切れるな」ということが分かります。

ただ、これも「使用者が正しく明るさを認識できれば」という前提が付きます。徐々に暗くなるライトが、「どのくらい暗くなったか」というのは人間の目には把握しにくいものです。明るさが半分になってようやく気づくくらいでしょう。

また、明るさを一定に保たないということは、使う電力が少なくて済みます。結果的に、電池容量が少なくても長く点灯状態を続けることが可能です。

特別な回路を追加するわけではないので、低コストです。このため、ダラ落ちライトの値段は安くなります。


次に、ダラ落ちライトの短所です。

① 明るさがどんどん落ちる

ダラ落ちライトなので、明るさはどんどん落ちます。落ちた状態の明るさで正しく路面状態を把握できるならばそれでもOK。

しかし、正しく路面状態を把握できないほど暗くなってしまった場合、安全を担保することは出来ません

そうなる前に電池を交換したり充電する必要がありますが、それまでに使える時間はパッケージに書かれたランタイムよりもずいぶん短いはずです。

私の使い分け例

私は基本的には一定光量ライト派です。

ブルベや普段のロングライドでは、Volt800を二本ハンドルに取り付け、ローモード(200ルーメン)で運用しています。更に暗い所を走る場合は、ハブ軸にもVolt800を付けます。

Volt800のローモードはインジケーター点灯までは明るさを保ちます。街中では一灯ですが、山の中では二灯を点灯。明るさが落ちないので、路面の異常にもすぐに気付くことができます。知らない道を走ることが多いブルベでは、数メートル先に何があるか分かりませんからね。穴があるかもしれないし、ガラスが落ちているかもしれません。

また、一定光量ライトは高価であることが多いと書きましたが、ミドル〜ハイクラスのライトが多いものです。エントリークラスのライトよりも品質が高く、信頼性が高いのもロングライドで使用する理由です。

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ただ、私もダラ落ちライトを使っています。用途は通勤です。

通勤では、Volt400をミドルモード(100ルーメン)で使用しています。

Volt400はミドルモードで8時間使えるとパッケージには書かれていますが、実際には4〜5時間で最初の半分程度(50ルーメン前後)の明るさになります。

1日の使用時間は約15分。だいたい3週間で明るさが半分になるので、そこで充電するようにしています。

通勤ではそこまで暗い道は通りませんし、同じ道を走るので路面状況も把握しているので、50ルーメン前後の明るさがあれば十分と考えています。

値段も安いのでガンガン使えるのも理由です。バッテリーの充電回数にも限りがあるので、高価な一定光量ライトは温存しておきたいので。

盗まれた時のダメージを減らす意味もあります。割と通勤号ってライトを盗まれるので(Volt300を盗まれた経験あり)、高価なものは付けたくないのです。駐輪時に外せばよいのですが。

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スペック表記の問題

さて、ここまでの話を踏まえて、一つシミュレーションをやってみましょう。

あなたは自転車店のライト売り場にライトを買いに来ているとします。棚には似たようなスペックの2本のライトがあります。どちらも、名の通ったブランドの商品です。

  A. 200ルーメン/8時間/8000円
  B. 200ルーメン/8時間/5000円

あなたならどちらを買いますか?

恐らく多くの方はBを選ぶのではないでしょうか。もちろん、ライトには配光/形/重量/バッテリーシステムの違いなど、色々な要素がありますが、それらが全て同じならば、安い方を選ぶはずです。


もう言うまでもありませんが、Aは一定光量ライトで、Bはダラ落ちライトです

実際、このような比較は店頭や通販サイトで日常的に行われているはずです。しかし、実はスペック表には現れない「一定光量」「ダラ落ち」という隠れ属性があるわけですね。

この隠れ属性をスペックのみから見分けることは、現状難しいと言えます。

ライトの点灯時間の規格

さて、自転車用ライトのパッケージに書かれている点灯時間。実は、国際的な規格があります。

ANSI FL1

その規格は「ANSI FL1」です。

ANSI(米国国家規格協会)が定めるフラッシュライトの規格です。自転車用ライトに限らず、ヘルメットに付けるライトなどもこの規格の対象です。

点灯時間や明るさ、防水の基準など、さまざまなフラッシュライトに関することが定められています。

内容を詳しく知りたい方は以下のサイトに詳しく書かれています。

ヒカリのカケラ
フラッシュライトの基本性能規格 ANSI FL1 Flashlight Basic Performance Standard フラッシュライトの基本性能規格であるANSI FL1に関する説明 (ANSI/NEMA FL 1-2009および、ANSI/PLATO FL 1-2016)

点灯時間の基準

ANSI FL1では、ライトの点灯時間を以下のように定義しています。

点灯開始30~120秒後までの出力(明るさ)を100%とし、
初期値の10%に到達した地点までを「点灯時間」とする。

10%の明るさに達するまでに、明るさがどのように変化するかについては定められていません。

つまり、一番最初に書いたように、

  ①200ルーメンのまま点灯し続け、8時間後に急に20ルーメンになる
  ②200ルーメンからどんどん暗くなって8時間後は20ルーメンになる

これらは両方とも同じ「200ルーメンで8時間」点灯可能なライトと表記される……という事態が発生するわけですね。

ダラ落ちライトを使っていた場合、パッケージに書かれたランタイムの少し前には、明るさは最初の10〜20%程度まで落ち込んでいるわけです。それは果たして自転車用として実用的な明るさでしょうか?

ANSI FL1の準拠企業

ANSI FL1に強制力はありませんので、準拠するもしないも各企業の自由です。

自転車業界で準拠していると思われる企業は以下です。

 
企業名 説明
CATEYE ANSI FL1の規格策定時の協力企業
GENTOS 公式サイトに説明あり
Light & MOTION 代理店サイトに表記あり
BLACKBURN パッケージに表記あり
moon 公式サイトに表記あり

これらの企業についてはANSI FL1に準拠したテストと性能表記を行っているはずです。

それ以外の企業についてはどんな根拠に基づいて性能表記を行っているか分かりません。中華ライトなどでは、1000ルーメンと表記されてても実は半分以下の明るさだったりします。

「一定光量」「ダラ落ち」の見分け方

ようやく本題です。

「一定光量」「ダラ落ち」を見分ける方法はあるのか?

残念ながら明確な見分け方はありません。

ANSI FL1のような規格においても「点灯時間内の明るさの変化」については定められていません。あくまで「性能」ではなく「特性」「個性」くらいに考えられているようです。

それでも、ユーザーサイドから何とか推測する方法はあります。

以下に、5種類の推測方法を示します。

方法1: メーカーのキャッチコピーを見る

わざわざダラ落ちであることをアピールする企業はありませんが、一定光量であることをアピールするケースはあります。

「インジケータの点灯間際まで明るさがほとんど変わらない一定光量ライト」

これはCATEYEの名作ライト「エコノムフォース」の商品説明に書かれたキャッチコピーです。

このライトはその明るさ、そして落ちない光量から、ブルベ界隈で爆発的な人気を博しました。単三電池駆動なので出先で切れても調達しやすく、未だに愛用者がいるほどです。


2019年発売の「GVolt70」にもエコノムフォースと同一のキャッチコピーがあります。

ただ、同じCATEYEでも一定光量(ローモード・ミドルモード)であるVolt800には「一定光量ライト」のキャッチコピーは付いていません。

こちらの記事に書きましたが、ハイモードではダラ落ちになるからだと思われます。

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方法2: スペックから推測する

ダラ落ちライトは一定光量ライトに対し、同じ明るさ・電池容量ならば点灯時間が長くなります。

例えば、以下のようなスペックのライトがあったら、それはまずダラ落ちライトです。

・明るさ: 200ルーメン
・点灯時間: 10時間
・電池容量: 2000mAh

この電池容量で、200ルーメンを10時間継続できるLEDは現段階では存在しません。この点灯時間を実現するには、電池容量が4000mAh前後は必要になると思います。


これは正確な計算方法ではありませんが、以下の式で算出される係数で大体の判定は可能です。

電池容量[mAh] ÷(明るさ[ルーメン]× 点灯時間 [h])

この計算結果(係数)が2.0未満のライトはダラ落ちである確率が高いです。

回路の仕組みやLEDによって省電力化されている場合もあるので、あくまでこの係数は2020年現在の目安とお考えください。技術革新によって、この境界は下がる可能性はあります。CATEYEなどはこの係数が1.7とか1.8でも一定光量ライトの製品も出てきています。

例えばCATEYEの最新作であるGVolt70は、3400mAhの電池で、200ルーメン/9.5時間とされています。係数は1.79です。キャッチコピー通りに一定光量ライトだとすれば、現状では飛び抜けて効率が良いことになります。LEDの消費電力が落ちるなどの技術革新があったのかもしれません。残念ながら、GVolt70はダラ落ち型のライトでした。

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方法3: StVZO TA23に準拠したライトを探す

先述したドイツの道路交通法StVZOの中の自転車用ライト規格・TA23に対応したライトを探す方法です。

この規格は恐らく世界で最も厳しい自転車用ライトの規格であり、ライト会社もわざわざドイツ国内専用モデルを出します。日本では売られていないCATEYEのGVolt80はその一例です。日本で売られているGVolt70も一定光量を保ちそうではありますが、ドイツ版とは若干仕様が異なります。LEZYNEやKnogもドイツ用には専用モデルを出しています。

テスト要件を調べてみましたが、残念ながらStVZOにも「光量を保つこと」的なテストはありませんでした

ただ、「10m先の地面壁を10ルクス以上の明るさで照らさなければならない」という条件があるので、結果的に光量を保つ設計になっているライトが多いです。ちなみに、Gvoltの「80」とか「70」と言った数字はルーメンではなくルクスでの明るさを指しています。ドイツではあくまでルクスで明るさを表すのが普通のようですね。


StVZOに対応したライトの一例を下の表に挙げます。本来、StVZO対応ライトは点滅機能が付きませんが、この表には点滅機能があるものを含みます。

StVZO対応ライトの一覧
商品名 バッテリー方式/容量 備考
CATEYE GVolt80(HL-EL560G-RC) カートリッジ式バッテリー / 3400mAh 日本展開なし
CATEYE GVolt70(HL-EL551G-RC) カートリッジ式バッテリー / 3400mAh 日本版とは仕様が異なる
CATEYE GVolt50(HL-EL550G-RC) カートリッジ式バッテリー / 2200mAh 日本展開なし
ROXIM RX5 単3電池 4本
ROXIM RS3 単3電池 2本
DOSUN S1 単3電池 2本 日本版は点滅機能あり
DOSUN S1 deluxe 単3電池 2本 日本版は点滅機能あり
LUMINTOP B01 内蔵バッテリー / 2500mAh
BBB SQUARE BEAM  単4電池 4本
OWLEYE Wise 280 18350電池 2本

日本未展開のライトが多いですが、ドイツの通販サイト「BIKE24」ならば普通に買うことが出来ます。

DOSUN、ROXIM、OWLEYEあたりはStVZO対応に力を入れているメーカーですが、それでも全ての製品がStVZOに対応しているわけではないので注意が必要です。

なお、この規格に世界で初めて対応したライトは、CATEYE  HL-EL300Gです。型番の「G」はGermanyのG。Gが付くCATEYEのライトはStVZOに対応しています。

方法4: 測定サイトの結果を見る

ライトメーカー「Light & Motion」のスタッフが運営する「We Test Lights」というサイトがあります。

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このサイトは同社のライトだけではなく、他社のライトについても明るさの時間変化を測定して結果を公開しています。

ただ、このサイトは、一番明るいモードのみしかテストをしていません。実は、モードで一定光量とダラ落ちが分かれるタイプのライトもあるので、注意が必要です。

少なくとも一番明るいモードで一定光量ならば、それより暗いモードでも一定光量だとは思いますが。

方法5: 照度を測定する

これは買った後でしかできない方法です。照度計を使って、満充電から一定時間ごとに照度を確認します。

私はライトを買うとこの測定を行うことにしています。そして、一定光量のライトをブルベで採用します。

測るための照度計は2000円くらいで買えます。正確性は分かりませんが、比較に使うならこれで十分でしょう。


参考までに、これまで調べた一定光量ライトと、ダラ落ちライトの表を載せておきます。私が持ってる&借りて計測したもののみです。

一定光量ライトの一覧
商品名 バッテリー方式/容量 備考
CATEYE Volt1200 カートリッジ式バッテリー / 6800mAh ローモードは一定光量、その他モードは不明
CATEYE Volt800 カートリッジ式バッテリー / 3400mAh ミドルモード・ローモードは一定光量、ハイモードはダラ落ち
CATEYE Volt700 カートリッジ式バッテリー / 3100mAh ミドルモード・ローモードは一定光量、ハイモードはダラ落ち
CATEYE ECONOM FORCE 単3電池 4本
CATEYE ECONOM 単3電池 2本
moon X-POWER 1100 18650電池 4本 / (容量不明) ローモードは一定光量、その他モードは不明
moon X-POWER 600 内蔵バッテリー / (容量不明) ローモードは一定光量、その他モードは不明
ROXIM RX5 単3電池 4本 StVZO準拠
DOSUN S1 単3電池 2本 StVZO準拠
O-LIGHT T25 REGULAR 単3電池 2本 汎用LEDライト
ダラ落ちライトの一覧
商品名 バッテリー方式/容量 備考
CATEYE Volt400 カートリッジ式バッテリー / 2200mAh
CATEYE Volt300 カートリッジ式バッテリー / 2200mAh
CATEYE HYBRID 単3電池 2本
CATEYE URBAN 単3電池 2本
CATEYE HL-EL140 単3電池 2本
CATEYE HL-EL130 単3電池 2本
DOSUN SF-300 内蔵バッテリー / 700mAh
GENTOS SG-355 単4電池 3本 汎用LEDライト
GENTOS SG-325 単4電池 3本 汎用LEDライト
GENTOS SG-305 単4電池 3本 汎用LEDライト
BLACKBURN LOCAL 75 単3電池 2本
BLACKBURN VOYAGER CR2032 2枚

メーカーに望むこと

一定光量とダラ落ちを見分けられる何らかの表記をしてほしいです。

理想を言えば、X軸に点灯時間、Y軸に明るさ(ルーメン)のグラフを出してもらうのが一番ですが、それは難しいでしょう(唯一、Light & MotionだけはWe Test Lightsで公開しています)。

せめて、「一定光量なら一定光量と必ず書く」と徹底してもらうだけでも良いのですが。何も書かれてなければダラ落ちと判断できますからね。調べた限りCATEYEはそこを徹底してそうですが、断言はできません。

正直、日本の自転車用ライトの性能に関するルールは曖昧すぎるので(JISでは未だにカンデラ基準です)、StVZO的な決まりが日本にも出来れば良いと思っています。そうすれば各メーカー、遵守せざるを得ませんし。これまでに買ったダラ落ちライトはゴミになってしまいますが…。

まとめ

フロントライトの「一定光量」「ダラ落ち」の違いと、その見分け方について述べました。

恐らくほとんどの人にとってはどちらであってもそんなに困らないはずです。普通は夜の山の中とかを走りませんので……。

ブルベ界隈でも「いきなり暗くなるのは困るから」という理由でダラ落ちライトを好む人もいます。人それぞれです。

ただ、それらの見分けが付かない現状はマズいと思うのです。

ダラ落ちライトの方がスペック的に「盛れる」こもは分かるのですが、使う側にとっては困ることもあります。

好みで選んで買えるように、どうかメーカー様には御一考頂きたいところです。

 

(完)

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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