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クーン・ボウマン選手、ジロ2勝&総合山岳賞!
先日、ジロ・デ・イタリアで初のステージ優勝を上げたクーン・ボウマン選手。
なんとその後、更にステージ1勝を挙げ、更には総合山岳賞(マリア・アッズーラ)を獲得しました!
導入
私が個人的に応援しているロードレース選手である、クーン・ボウマン選手(ユンボヴィスマ所属)。
私が応援するようになった経緯と、ジロ・デ・イタリアの第7ステージでグランツール初優勝を飾ったことまでは上の記事に書きました。
その後、なんと第19ステージでも優勝。そして、総合山岳賞を獲得しました。
ツール・ド・フランスでは山岳賞に赤い水玉ジャージ(マイヨ・ア・ポワ)が贈られますが、ジロ・デ・イタリアでは青いマリア・アッズーラと呼ばれるジャージが贈られます。
オランダ人がマリア・アッズーラを獲得するのは今回が初めての快挙です。上の記事で「山岳賞を取ってくれれば……」とは書いたのですが、実現しました!
ボウマン選手、ジロの軌跡
今回のジロにおけるボウマン選手の活躍の軌跡を振り返ってみようと思います。
ユンボ・ヴィスマはステージ優勝よりは総合優勝を狙うチームであり、今回はトム・デュムランを総合エースに据えて優勝を狙っていました。
しかし、残念ながらデュムランは不調のため、早々に総合争いから後退。チームはステージ優勝に目標を切り替えました。
第7ステージ
この日は逃げ集団にボウマン&デュムランを送り込んだユンボ・ヴィスマ。
ボウマン選手は一度遅れるものの、なんとか逃げに復帰。本来は総合エースとして乗り込んだデュムランのアシストを受け、見事に登りスプリントで勝利。
山岳ポイントでもトップに立ち、マリア・アッズーラを獲得しました。
第9ステージ
第8ステージをマリア・アッズーラで走ったボウマン選手ですが、翌第9ステージでは逃げに乗ることができませんでした。
結果、逃げに乗った山岳ランキング2位のディエゴ・ローザ選手にポイントで抜かれ、マリア・アッズーラを奪われてしまいました。
第15ステージ
なかなかローザ選手に追いつけなかったボウマン選手、難関山岳ステージである第15ステージでは逃げに乗ることに成功。
1級山岳をトップで通過し、再び山岳ランキングトップに返り咲きます。
マリア・アッズーラを再着用。ここから、ユンボ・ヴィスマのチーム目標は完全に「ボウマンの山岳賞獲得」に固定された気がします。
第19ステージ
第16ステージ以降も着実に山岳ポイントをゲットしたボウマン選手。このステージで1級山岳をトップ通過すれば、事実上の山岳賞確定となる計算でした。
アシストのアッフィニ選手の助けを得て、見事に1級山岳をトップで通過。山岳賞が確定となったので、ここでお仕事終了かと思ったのですが……。
その後も逃げ集団に残り続けるボウマン選手。そのまま最終山岳に突入してしまいました。山岳賞も確定したし、さすがに今日はステージ優勝を狙わないだろうと思われたのですが、逐一逃げ集団のアタックに反応。
そして、ゴールまで3km地点では補給食のジェルを飲んでいる姿がカメラに映りました。この局面で補給するって、最後のスプリントに備えてるのでは……?
その予想は当たり、最後のスプリントに突入。ゴール直前に急角度のカーブというレイアウトで少々ヒヤリとするラストでしたが、トップでゴールしたのはボウマン選手でした。
山岳賞を確定させると共に、ステージ2勝目!!
最終ステージ
最終の第21ステージはタイムトライアル。
雨のパラつくテクニカルなコースでしたが、無難に完走。総合山岳賞を手に入れました!
総合山岳賞の表彰式の様子。素晴らしい。
まとめ
「ボウマン選手が逃げに乗って優勝争いをしてくれたらいいなぁ」くらいの気持ちで久々に視聴契約した今回のジロ。
まさかステージ2賞に山岳賞まで獲得するとは夢にも思っていませんでした。恐らく本人もそうだったでしょう。
第21ステージで解説の栗村さんがこんなことを言っていました。
これまでボウマンはアシストに徹していたんですけど、今回のジロは総合エースのトム・デュムランが早々に遅れてしまった。
だからボウマンにチャンスが回ってきたわけですけど、そのチャンスをしっかり掴んだわけですね。
ホントにその通り。キャリアの中でグランツールの総合リーダージャージを獲得出来る選手というのはかなり少ないはず。ステージで2賞したことで勝ち方も覚えたことでしょう。今後はレースによってはエース格の扱いを受けることも増えてくるかもしれませんね。楽しみです。
5年前のジャパンカップで来日した時はまだまだ若いルーキー選手という雰囲気だったのですが、本当に良い選手になってくれました。
こちらは妻によるマリア・アッズーラ記念イラスト。
今年はジャパンカップ開催が3年ぶりに決まったようですが、果たしてボウマン選手は来てくれるでしょうか?
Cervelo代理店の東商会様、是非ユンボ・ヴィスマとクーン・ボウマン選手の招聘をお願い致します!
著者情報
年齢: 37歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。