Garmin Edgeにおけるコース軌跡「常に表示」機能

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Garmin Edgeシリーズで、マップ上にコース軌跡を「常に表示」する機能の紹介です。

たぶん「こういう機能、探してた!」という人も多そうなので記事化してみました。

目次

まえがき

昨日、「Edgeの不具合っぽい動き」について盛り上がっていたTwitterの自転車界隈。それに関連する形で、はくらいさんがこんな話を書いていました。

試しに自分のEdge840を起動してルートを選択してみると、確かにこのメニュー(Always Display)が存在していました。日本語で使っているので、「常に表示」というメニュー名になっています。

そういえばこんなメニューは昔からあったような気もしますが、意味がわからなくて触ったことがありませんでした。

調べてみると日本国内に入ってきた初期のEdgeである「Edge705」から存在していた伝統ある機能でもあるようです。

本記事では、この「常に表示」機能の使用方法とメリットについて書いていきます。

「常に表示」機能

「常に表示」機能について、Edge840の画面を例に解説します。

使用方法

STEP
「コース検索」画面に移動する

メニューボタンを押し、「コース検索」を選ぶ。

登録済みのコース一覧が表示される。

STEP
マップ上に表示したいコースを選択する

コース一覧の中から、マップ上に表示させたいコースを選択する。

コース概要が表示される。

STEP
「常に表示」をONにする

設定画面から「常に表示」の項目をON状態にする。

Edge840の場合は画面右上の「︙」から、Edge530の場合は「設定」メニュー内に存在する。

ここで指定した「カラー」が地図上に表示されるコースの軌跡の色になる。

STEP
マップ上にコースの軌跡が表示される

マップ画面に移動すると、「常に表示」を設定したコースの軌跡が表示される。

上記画像の白い太線が今回「常に表示」させたコース。

「常に表示」させるコースは複数でもOK。上記画像では2つのコースを「白」と「灰色」で同時表示させている。

通常のナビゲーションとの違い

通常、Edgeに転送したルートを使用する際は「ナビゲーション」モードで使うことが普通です。

ナビゲーションモードでもマップ上にコースは表示されますが、「常に表示」でマップ上に表示させた際とは色々と挙動が異なります

以下、「常に表示」でマップ上にコースを表示させた場合、「ナビゲーション」と何が異なるかを挙げていきます。

コースをマップ上に表示させるまでの計算時間がゼロ

「ナビゲーション」モードでコースを使用する場合、多分画面には「計算中」という文字が表示されてしばらく待たされると思います。これは、「どこでナビを表示するか」を事前に計算しているからです。

事前に計算しているので、交差点に差し掛かった際に「あと100mで左折」のような表示を素早く出せるわけですね。

「常に表示」では、単にマップ上にコースの軌跡を表示するだけなので、特に計算を行う必要がありません。このため、設定したらすぐにマップ上にコースの軌跡が表示されます。待ち時間がないということです。

交差点に差し掛かってもナビが動かない

「常に表示」でマップ上にコースを表示させた状態で曲がり角に差し掛かっても、特に「左折」「右折」のような指示は出ません。事前に計算をしていないから当たり前ですね。

ミスコースのアラートは出ない

「常に表示」でマップ上にコースを表示させた状態でミスコースをしても、何の警告も出ません。これも事前計算を行っているから警告を出せるのです。

ClimbProも起動しない

「常に表示」でマップ上にコースを表示させた状態で登りセグメントに差し掛かっても、ClimbPro機能は起動しません。これも事前計算があるから使える機能です。

バーチャルパートナーが出てこない

個人的に最大の利点は、「バーチャルパートナー」が出てこないことです。これも事前に計算をしているから出せるもので、計算をしていない「常に表示」モードでは出てくることがありません。

個人的には非常に鬱陶しいので、出てこなく出来るのは非常に嬉しいです。

バッテリーの持ちが多少良くなる

「ナビゲーション」モードでは、事前計算を行ったあともリアルタイムに色々と裏で計算が走っています。そうなると、当然バッテリー消費量も上がります。

「常に表示」では単にマップ上に軌跡を表示させるだけ。計算をしないので省電力です。

軌跡の表示が若干見づらい

「常に表示」でマップ上に表示される軌跡は、ナビゲーションで表示される軌跡に対して若干見づらいかもしれません。

左が「常に表示」、右が「ナビゲーション」の軌跡です。

「ナビゲーション」の軌跡は両端が白い縁取りをされていますが、「常に表示」の軌跡は単色です。これを変更する手段を探してみましたが、見つかりませんでした。

「常に表示」はeTrexっぽい機能

私がブルベでよく使うトレッキング用GPS「eTrex」にもマップ上にコース軌跡を表示する機能はありますが、ナビゲーション機能はありません。近接アラートを使えば擬似的に実現はできますが、あまり使っている人もいないでしょう。

Edgeシリーズの「常に表示」機能はeTrexのマップ上のコース軌跡表示に近い挙動です。

私はeTrexをブルベで長く使っていますが、ナビ機能が無くて苦労したことは特にありません。常にマップ画面を表示していればどこで曲がるかは判断できます。

交差点の手前で音による通知をしてくれるナビゲーション機能は便利でありますが、無くてもそこまで困らない方も多いのではないでしょうか。

まとめ

あまり知られていなそうな「常に表示」機能の紹介でした。

「最低限、マップ上にルートが出ていればそれで十分」と考える人にはシンプルかつ十分な機能と言えるでしょう。次のブルベで私もこの機能で走ってみようかと考えています。ちょっと軌跡が普通の道と判別しにくい点はネックではありますが、慣れれば問題ないかもしれません。

とりあえず、バーチャルパートナーとお別れできるのが最高です。あれが出てこないだけで快適なので……早い所バーチャルパートナーだけを切れる設定を実装して欲しいですね。

著者情報

年齢: 39歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: GHISALLO GE-110(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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