MAVIC「KSYRIUM SL DISC」を購入

今月の初めの話ですが、ディスクロード用にKSYRIUM(キシリウム) SL DISC(2021年版)を購入しました。

購入まで

「ローハイトのディスクロード用ホイールを試してみたいな」と思ったことが購入の理由です。

ディープばかりのディスクロード用ホイール

リムブレーキ時代のロードバイクといえば、「最初はローハイトを買う」「レースに出るようになったらディープリム(*)を買う」みたいな流れが普通だったと思います。レースに出ないのならば、そのままローハイトを使い続ける人も多いはず。私はまさにそうでした。

*: この記事では「40mm以上のリムハイトのホイール」をディープリムと呼ぶことにします。

しかし、ディスクブレーキ時代になってからというもの、「とりあえず40mmハイト以上のカーボンホイールを付けちゃおう」みたいになっている気がするんですよね。

ディスクブレーキになったことでカーボンリムの弱点であった「制動力の不安定さ」が無くなったことから、「カーボンリムは軽く作れるし、どうせなら空力的に有利なディープリムにしちゃおう」って流れなのかなーとは思っています。

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私自身もディスクロードでは44mmハイトのHUNT 「44 AERODYNAMICIST」を常用しています。

ディープリムの問題点

HUNTは非常に良いホイールで満足していたのですが、ブルベを走る中で1点だけ引っかかる点がありました。それは「横風」です。

リムハイトが高ければ横風が吹いた際にバランスを崩しやすくなります。ディスクローターに関しては横風を受けにくいものに変えてだいぶマシになったのですが、それでも時折ビル風などでヒヤッとすることはあります。

周囲を見ると40mm以上のディープリムでブルベに出ている人たちもそれなりにいます。風の影響を受けにくいリム形状なのか、それとも乗り手のバランスが良いのかは分かりませんが、私はいつまでたっても横風に対する不安感が残っていました。

横風対策のローハイト

そこで思ったのは、「あえてリムブレーキ時代のようにローハイトを使ってはどうだろう?」ということ。

ディープリムからローハイトに変えたら恐らく剛性感や巡航能力は落ちるはず。一方で、横風には強くなり、リム重量が軽くなることで登坂能力は上がるはずです。

ということで、テスト的にローハイトのディスクブレーキ用ホイールを買ってみようと思い立ちました。

購入候補

と言っても、あくまでテスト的な購入ということで、予算はそこまで用意できません。出せて10万円。そうなると必然的にアルミリムとなります。

アルミリムで30mmハイト以下のローハイトクリンチャーホイールを調べて見る中で、候補に上がったのは以下のホイールでした。

ブランド 製品名 ハイト ニップル穴 スポーク本数 リム内幅 重量 価格
MAVIC KSYRIUM SL DISC 前:25mm/後:25mm なし 前:24本/後:24本 19mm 1575g 104500円
DT SWISS PR 1400 DICUT 前:21mm/後:21mm あり 前:24本/後:24本 18mm 1443g $ 1122
Campagnolo ZONDA DB 前:26mm/後:28mm なし 前:21本/後:21本 17mm 1675g 99000円
Fulcrum Racing 3 DB 前:28mm/後:28mm なし 前:21本/後:21本 19mm 1660g 101000円

あとから考えるとHUNT「ALLOY SL」なんて選択肢もあったのですが、HUNTはカーボンホイールのみだとばかり思いこんでいてこの時は全く浮かびませんでした。

この候補の中で一番惹かれたのは、この記事のタイトルからも分かる通り「KSYRIUM SL DISC」です。

しばらくリムにニップル穴のあるモデルを使ってきましたが、やはりリムテープの処理が面倒くさい。チューブレスでもクリンチャーでも、ニップルホールレスがない方が色々と楽なのです(自転車屋さんにとっては面倒そうですが)。ということで、今回はニップルホールレスのホイールを第一要件としました。この時点でDT SWISSは脱落。

次に重視したのは「リム内幅」です。Twitterでは最近しつこく書いていますが、新ETRTOにロードタイヤは移行しており、内幅19mmは今後マストになると考えています。よって、内幅17mmのZONDA DBは脱落。

残ったのは「KSYRIUM SL DISC」と「Racing 3 DB」。今回は重量の軽さを取ってKSYRIUM SLが最終候補に残りました。

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もうひとつの決め手は、実はMAVICがカスタムデカールをやっていることに気づいたため。黄色ばっかりだと思っていたMAVICのホイールを赤に染められるのは面白いなと。

気になる評判

とは言え、周囲でローハイトのディスクホイールに乗っている人はほとんどいません。キシリウムに関しては使っている人がゼロ。果たして実際どうなんだろう?

そこでこんなツイートを投下。実際に使っている数人の方から感想を聞くことが出来ました。

……そして、キシリウムを私が欲しがっていることを察した某氏から「良かったら使ってみますか?」というDMが届きました。買っては見たもののほぼ新品状態で使っていないとのことで、安く譲ってくださるとのこと。

渡りに船とばかりに購入を決めたのでした。なお、家にスペースがなかったので、ホイールを急いで1セット売り払いました。

ファーストインプレッション

4月初めに着弾。ほとんど使っていないのは本当だったようで、かなり綺麗な状態でした。

KSYRIUM SL DISCの位置付け

MAVICは2021年にロード用ホイールの名前を刷新。「アルミリム=KSYRIUM」、「カーボンリム=COSMIC」と呼ぶようになりました。

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こちらの「KSYRIUM SL DISC」は、旧「KSYRIUM ELITE」の後継品です。リムブレーキ時代は、KSYRIUM ELITEの上位グレードにKSYRIUM SLっていうのがあったので少々ややこしい。

重量

重量は以下の通り。

前輪: 720g(公称723g)
後輪: 890g(公称852g)
————————-
合計: 1610g(公称1575g)

前輪は公称値よりも軽かったですが、後輪が大幅に重かったです。

それでも、公称値+35gならば許せる範囲と言えましょう。リムテープも必要ないからこれ以上は重くなりませんし。

HUNTはリムテープ込みで1512gだったので、約100g重くなりました。カーボンって軽いね……。

各部詳細

リムはニップルホールレス。やはりテープが要らないのは良い。パンク修理の時にリムテープが原因の可能性を考慮しなくてよいですからね。

スポークは、独自のエアロシェイプ。前後24本というスポークの多さは気になったんですが、一応スポークの空力を考えているということで自分を納得させました。

ハブはインスタントドライブ360。掛かりが良いらしい。ONYXハブには負けるでしょうが。

取り付け

ディスクローターはSwissStop「Catalyst」をHUNTから移植。

タイヤはAGILEST 25C。

モニターをやってみて感触が良かったので、自費で追加購入です。パナレーサーのタイヤは初期ワックスが多いので、取り付け後に即水拭き。

自転車に取り付けてみた図。黄色いラインがかろうじてMAVICであることを主張しているものの、かなり見た目は地味なホイールです。

実走

まだブルベには出ておらず、近所のライドで使ったのみ。半月ほど乗った感想を書いてみます。

一言でいうと、見た目から受けるイメージ通りのホイールでした。

目論見通り、横風にはかなり煽られにくくなりました。漕ぎ出しは軽く、信号スタートからトップスピードに乗るまでは明らかに短くなります。巡航性能も予想したほどは低くありませんでした。

一方、リムハイトが低いためか、スプリントや激坂での立ちこぎでは若干ヨレる感じがあります。24本もスポークがあるのでその辺りは大丈夫かなーと思っていましたが、やはり横剛性はリムハイトの寄与度が高そうですね。

一つ感じるイマイチな点は、表面のアルマイト加工が弱いこと。既に若干黒いアルマイトが剥がれ、下地の銀色が見えている部分があります。

カスタムデカール

本日、注文していたカスタムデカール(メタリックレッド)が届いたので貼ってみました。

こちらのカスタムデカールはSLIK社のもので、MAVIC公式ライセンス商品です。

まとめ

KSYRIUM SL DISCの購入理由とファーストインプレッションを紹介しました。実にローハイトらしいホイールだと思います。

週末は300kmブルベに出走予定ですが、一応このホイールで走ってみようかと思っています。あまり強風に吹かれるシチュエーションは無さそうではありますが、どんな走りをしてくれるか今から楽しみです。

著者情報

年齢: 37歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。


この記事を書いた人
ばる
ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019年の2回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)