Muc-off「LUDICROUS AF」購入

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Muc-offの高級チェーンルブ「LUDICROUS AF」を購入しました。

目次

購入まで

先日行ったチェーンルブアンケートで絶賛する人が多かったことが理由です。

超高級チェーンルブ

LUDICROUS AFは、昨年10月に発売。

「世界最速のチェーンルブ」を標榜し、国内代理店のダイアテックもかなり気合の入った専用サイトを用意する力の入れよう。

値段も世界最高クラスで、50mlで10000円です。

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一時期「物凄く高いチェーンルブ」として騒がれた「UFO DRIP」ですら、180mlで8300円でした。

LUDICROUSはウェットルブ、UFO DRIPはドライルブということで単純比較は出来ませんが(ドライルブのほうが1度の注油で使う量が多い)、LUDICROUSの量あたりの単価が非常に高価であることは確かです。

能書き

LUDICROUS AFの専用サイトを見ると、以下のような能書きが並びます。

・他社比較 唯一のパワーロス3%以下
・最大1600km潤滑性能が持続
・時間の経過とともにパフォーマンスが向上
・東京オリンピックで12個のメダル
うーむ、話が上手すぎる。
ロングライダー的に気になるのは「最大1600km潤滑性能が持続」という部分です。ドライ条件下のオンロードという条件付きではあるようですが、それにしても恐ろしく長距離です。
経験から言うと、大体普通のチェーンルブの耐久性は2~300kmくらいが平均的。400km持てば優秀で、500km持てば相当「耐久性がある」と言って良いと思っています。その3倍の距離である1600kmも潤滑性能が持続するというのですから驚くしかありません。
仮に1600km持つとすれば、1200kmのPBPでも最後まで注油なしで乗り切れることになります。
実際のPBPでは600km持つVipro’s「muon」を折り返し地点で注油しました。注油1回で乗り切れるだけでも有り難いのですが、それが0回になるなら多少のお金は払っても良いと思えます。

アンケートで好評を聞く

ただ、さすがに1万円のオイルには私も尻込みをしていました。実際に使っている人の話も見つからなかったからなのですが……

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先日のチェーンルブに関するアンケートで、結構使っている人の声を聞くことが出来ました。そしてどうやら耐久性は未知数ながらも性能は素晴らしいことは間違いなさそう。

それなら「自分で耐久距離のテストをしてみるか」と思い、購入してみることにしました。

ファーストインプレッション

まずは購入して、塗布→走行してみた第一印象を書いていきます。

外観

容器は個性的な模様と派手なカラー。

ちなみに、LUDICROUSは「滑稽」「馬鹿げた」という意味です。自信のある製品にそんな名前をつけてしまうのかと驚き。それだけ性能に自身があるということなのでしょう。

匂い・質感

内蓋を開封。

Muc-offのケミカルは香料で香りを付けてあることが多いのですが、LUDICROUSは「油」という感じの香り。香料は使われていないようです。

てっきりドライルブだと思っていたのですが、透明なウェットルブです。

手で触ってみましたが、粘度もそこまで高くはありません。本当にコレで1600km持つのか……?

塗布方法

同梱の説明書には準備内容がずらずらと書かれています。

・潤滑油を塗布する前に、ドライブトレインの油分を完全に除去する。超音波洗浄器の使用が理想的。
・チェーンをオーブンに入れ、完全に水分を乾かす。
・常温に戻った後、LUDICROUS AFをチェーンに一コマあたり1~2滴ずつ塗布する。チェーンリングや、プーリーにも塗布する。
・ペダルを反対方向にまわして潤滑油をリンク全体になじませる。ここでも超音波洗浄器の使用が理想的。
・レースの最低24時間前までに塗布を終わらせること。
・余分な油分は丁寧に拭き取る。

注文の多いチェーンルブ。とはいえ、AbsoluteBLACKのグラフェンルブよりは簡単です。

せっかく高いものを買ったわけですから、最大限性能を発揮してもらうために従うことにしました。さすがにチェーンをオーブンに入れることはしていませんが、その他はちゃんとやりました。

チェーンを外して、超音波洗浄器に掛けた後、汚れを流している図。今回は新品のチェーンではなく、あと2000kmくらいで寿命を迎えそうなKMCのX11ELです。

新品のチェーンを使おうかと思ったのですが、家にストックが有るのはシマノのデュラエースチェーンのみ。SIL-TEC加工に完全脱脂はNGとのことだったので、SIL-TEC加工のないKMCのチェーンを洗うことを選びました。

今回はプーリーの回転がだいぶ渋くなっていたので、そちらの交換も同時に行っています。

一コマずつ丁寧に塗布。

ウェットルブということで、チェーンが白くなったりすることはなく、透明な油分がチェーン表面に浮いている状態になりました。

プーリーにも注油しています。

手で回したみたところ、音や抵抗感は他のチェーンルブとの差はそこまで感じられませんでした。

1回あたりの使用量

注油前は60gで、注油後は58g。1度の注油で2gほど使いました。比重が分かりませんが、およそ2g=2mlとして、25回は注油出来る計算です。

仮に1回の注油で1600km走れるとすれば、1600×25=40000km走れる計算ですが……本当なら凄いですね。

走行感

20kmほど、いつものコースを走ってみました。

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一踏み目はソフトな感触。ワコーズの「パワー」風ですね。そして確かにペダリングが軽い。ゴリゴリだったプーリーを変えた影響もあるだろうけど、それにしても軽い。

音も室内だと気になりましたが、外で乗る分にはかなり静かな部類だと思います。

まとめ

超高級チェーンルブを買ってみた報告記事でした。

まだ40kmほどしか乗っていませんが、確かにチェーンルブとしての性能は高そうです。

気になるのはもちろん「持続距離」。本当に1600km持ってくれなくても良いんですが、せめて1000kmは持って欲しい所。しばらくTwitterに「#LUDICROUS耐久テスト」のタグを付けて、走行距離を記録していく予定です。果たして何km持つでしょうか?

あと気になるのは雨天での耐久性ですかね。これまでの経験では、どんなに持ちの良いオイルでも雨の中を走り続けると300kmが限界でした。300kmも雨の中を走りたくはないですが、そんな機会があればコレを使ってテストをしてみたいと思っています。

 

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著者情報

年齢: 37歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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