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Vittoria「CORSA N.EXT」ファーストインプレッション
Vittoriaの新作ロードタイヤ「CORSA N.EXT(コルサネクスト)」を購入しました。クリンチャータイプの26Cです。
購入まで
コルサネクストを購入するまでの流れについて説明します。
CORSA N.EXTについて
このタイヤは国内では7月に発表された新作タイヤとなります。
私はVittoriaのロードタイヤはあまり使ってきませんでした。タイヤの特性が好みと合わなかったからです。
CORSA登場以後くらいだと思うのですが、Vittoriaのタイヤは「しなやかさ」を全面に出してくることが増えた気がしています。体重の重い私には、あれが「しなやか」というよりは「グニャグニャする」とネガティブな印象がありました。
一方、今回取り上げるコルサネクストは「コットンではなくナイロンケーシングを採用している」と書かれています。つまり、他者と同じ普通のケーシングを採用しているということ。それならば、私の好みではない「しなやかさ」が無いのではないかな……と気になり始めました。
あと、新ETRTO対応の最新設計という部分も気になります。Vittoriaは新ETRTOへの対応は早かったのですが、対応しているタイヤはエントリーグレードのザフィーロのみでした。ミドルグレード以上では、今回のコルサネクトが初の新ETRTO対応タイヤということになります。
購入
行きつけのショップであるサイクルキューブに行った所、ちょうどダンボールから商品を出している場面に遭遇。その中に新入荷のコルサネクストがありました。
先述の通り気になっていたタイヤだったので、勢いで購入してしまいました。昨今のロードタイヤにしては定価がお安めだったこともあります(7200円)。
26Cと28Cのクリンチャーが入荷していましたが、今回は26Cタイヤを購入しました。常用している25Cと幅が近いので。
ファーストインプレッション
コルサネクスト クリンチャー(26C)のファーストインプレッションです。
チューブは「REVOLOOP RACE」、取り付けるホイールはSHIMANO「WH-R8170」。比較対象は、2022年リリースの最新クリンチャータイヤである、Panaracer「AGILEST CL 25C」と、iRC「ASPITE PRO RBCC(25C)」です。
パッケージ
まずは箱の観察。再生素材感たっぷりです。
タイヤの構造説明。グラフェン+シリカコンパウンド。「最近のタイヤでシリカを使っていないものはない」と某タイヤメーカーの人は言ってましたが、Vittoriaはこれまで使ってなかったんでしょうか?
耐パンクベルトは、接地面の下のみに配置。ケーシングはナイロンです。
最大気圧は8.3barまで。フックレスリムには使えないとの告知があります。
同社のルビノプロに比べて、「スピード: +20%」「耐パンク性能: +9%」「重量: -14%」とのこと。
重量
手元の個体は両方とも200g。公称値ピッタリです。26Cとしてはかなり軽いですが、内幅19mmのリムを前提に設計されているので、それを考えると標準的な重量といったところ。
組付け
素手でスルッと入りました。
直前に使っていたASPITE PROがフックレス対応のビードのためか着脱がかなり硬かったので、コルサネクストの着脱のしやすさが印象的でした。
なお、わざわざ「フックドリムのみ」という記載がタイヤにあります。フックレスリムが登場してきたので、それを考慮しなければいけないタイヤメーカーも大変ですね……。
太さ
C21リムに取り付けて、タイヤ幅は26.2mmでした。
このタイヤはC19リムに付けたときに26mmになる設計のはずなので、だいたい予想通りのタイヤ幅です。
パターン
完全なスリックではなく、進行方向に平行なラインが何本か。CORSAと同じパターンですね。
なお、裏側はちょっと不思議なパターン。ラジアルタイヤってわけではないのでしょうが……。
名称
「N.EXT」は、Nylon CasingのNと、Next Generationを掛けた言葉だそうです。
検索エンジン的にはちょっと探しにくい言葉な気はしますが……。
乗った印象
前:6.5気圧、後:7気圧に設定し、平日の夜練で100kmほど乗りました。
なお、保護用ワックスを取るために、トレッド面を水拭きしてから走り出しています。
漕ぎ出し・加速
従来のVittoriaタイヤは漕ぎ出しや加速時に潰れてしまう感触があったんですが、そういった感触がありませんでした。端的に言えば、サイドが硬めになっている印象。
タイヤ重量も軽いので、漕ぎ出しも軽快です。
乗り心地
AGILESTやASPITEと比べて、同一気圧での乗り心地は良いと感じます。
コーナーリング
ASPITEはコーナーリングにクセがありましたが、コルサネクストには特にクセはありません。
ウェット性能
今回は初乗りで予報にない雨に降られました。
昔のVittoriaのタイヤ(グラフェン導入前)は雨で滑って仕方なかった印象があるんですが、コルサネクストには特に怖さを感じるところはありませんでした。
その他
タイヤ交換の目安となるスリップサインも付いています。昨今のレースタイヤらしく、かなり浅め。
まとめ
一言で言うと「クセのない優等生タイヤ」だと思いました。
私はそういうタイヤのほうが好きなので印象が良かったですが、「CORSAらしさ」を求めて買ってしまうと肩透かしを食らうかもしれません。CORSAとRUBINOの間を埋めるタイヤとして開発されたようですが、性格的にはRUBINO寄りな気はしますね。
気になるのは耐パンク性と、走行可能距離。3000kmくらい持ってくれればと思いますが、果たして。
著者情報
年齢: 38歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。