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機材考察(ライト編)
ライトの話です。「フロントライト」と「テールライト・反射板」に分けて考察して行きます。
フロントライト
法律上、前照灯は1灯以上を取り付けることが義務付けられています。
点灯か、点滅かについては意見が分かれるところですが、車側や歩行者から見て距離感をつかみにくくなるので、点灯が原則です。夜間に故障した場合は即走行不能となるので予備ライトを一つくらいは持ったほうが良いと思いますが、その場合は諦めると割り切るのも一つの選択です。
①明るさ
定量的に示すのは難しいのですが、都市部ならば100~200ルーメン、山ならば300~400ルーメンあれば事足りると思います。この辺りは夜間視力(年齢でも変わる)も関係してくるので、一概に言う事は出来ません。どの程度の明るさがあれば路面の確認に問題が無いか、あらかじめ夜間走行をして確認することをオススメします。
②ランタイム
キャノボに向いた春・秋シーズンであれば、ライトが必要なのは12時間程度です。この時間持つだけのライトを選ぶか、予備ライト・予備電源を持って走る必要があります。
2018年現在でオススメなのは、「CATEYE Volt800 + BA-3.4(予備電池)」の組合せ。Volt800は弱モードで10時間前後は持つので、予備電源があれば20時間程度の使用が可能となります。時折現れる暗い区間で中モードを使っても、十分電池は持つはずです。
③取付場所
ハンドルに取り付けるのが王道だと思いますが、ハンドル周りは自転車における一等地。場所が空いていないこともあるでしょう。
私がキャノボに挑戦した際は、ハブ軸にライトが付けられるアダプタを使っていました。ハンドル周りを重くしたくなかったのが理由です。ハブ軸には予備ライトを取り付けていました。
また、峠の下りで急カーブ(180度近いもの)があった場合、ハンドルが向く方向と、自分が見たい方向(カーブの出口)が異なる場合があります。具体的には大阪→東京の場合の箱根旧道の下りです。私は50gくらいの軽量ライト(Dosun SF300)をサドルバッグに入れておくという対策を取ったことがあります。箱根の頂上でこのライトをヘルメットに取り付けることで、自分の見たい方向が見られるようにしました。
Dosun SF300は300ルーメンの明るさを持っています。ただし、軽量性を追求したライトであるため、1時間しか持ちません。箱根の下りは30分も掛からないので、今回の用途では全く問題ありませんでした。
「こういうヘルメットライトを使えば良いのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、このライトは電池込みで200g近くありますし、何より首が疲れます。軽量ライトを使う時だけ付ける方が首への負担も少なくて良いと思います。
テールライト・反射板
法律上、自転車はテールライトまたは反射板を取り付けることが義務付けられています。
テールライト、または反射板のどちらかを取り付ければ良いのですが、幹線道路を走ることが多いキャノボでは、出来る限り被視認性を高めたほうが安全に走れるはずです。最低でもテールライト1灯以上、出来れば「テールライト2灯」または「テールライト1灯+反射板」の組合せをオススメします。テールライト1灯だけだと故障時にそれ以上走れませんので……。もちろん、こちらも故障したら諦めるというのも一つの選択肢だと思います。
なお、点灯か点滅かについて。法律上の扱いを調べてみましたが、点滅でもセーフという解釈もあれば、点灯ではないと駄目という解釈もありました。ただ、反射板と併用する限りにおいては、点灯でも点滅でも、そもそもテールライトを付けなくても(法律上は)問題ないようです。
①明るさ
昨今はフロントライトにはルーメンで明るさが表記されることが増えましたが、テールライトにルーメンが明記されている商品は多くありません。理由は良く分かりませんが……。
明るければ明るいほど良いのは言うまでもないのですが(目立つので)、残念ながら現在市販されているテールライトは、
・やたら明るいが、2時間しか点灯しない
・あまり明るくないが、60時間点灯する
というように両極端です。前者は充電式の物が多く、後者は電池式の物が多いです。
そこそこ明るくて一晩中持つものがあれば良いのですが。いっそ、両方取り付けて併用するのが良いかもしれませんね。私は電池式×2か、電池式(反射板付き)という構成をよく用います。充電式は確かに明るいのですが、点灯時間が短くて私はあまり使っていません。
②ランタイム
前述のように、テールライトが必要となるのは12時間前後ですが、それだけの時間点灯出来て、かつ明るいテールライトは中々ありません。
私がキャノボ挑戦時に使っていたのは、「PDW Radbot 1000」というテールライトです。点灯モードで15時間持ち、1Wの明るいLEDを搭載。更に反射板も備えている良いライトでした。ただ、残念ながらネジ止めのブラケットの固定力が悪いという弱点がありました。スペックだけを見てキャノボ直前に取り付けて、本番中にテールライトが振動で徐々に下に落ちてくるという事態に見舞われ、急遽コンビニでビニールテープを買って固定した記憶があります。「初物はトラブルの元」と言うのは、この一件を見てもお分かり頂けると思います。
残念ながら、上記のライトは今は日本ではほとんど見かけません。現行品で明るさとランタイムのバランスが良いのは、「CATEYE OMNI5」あたり。また、反射板を備えているので安全性の高い「CATEYE REFLEX AUTO」も良いと思います。ただ、どちらも電池の消耗度に比例して暗くなるライトなので、キャノボ挑戦前には新品の電池を入れるようにしてください。
③取付場所
テールライトについては、シートポスト、サドル下、シートステーと、大体どこに取り付けても良いとは思いますが、地面から離れるほど、車からの被視認性が高いものです。ヘルメットにテールライトを付けると相当目立ちます。
また、最近はブルベ界隈でこの手の三角形リフレクターが流行っています。結構風でバタつくので、そういった事が気になる人にはオススメはしませんが、かなり強烈に目立ちます。
(完)