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「第三のボトルケージ」に適したボトルケージ選び
ブルベに出ている人の自転車によくある、ダウンチューブ下のボトルケージ。「第三のボトルケージ」などと呼ばれることもあります。
本記事では、この位置に付けるのに適したボトルケージの選び方を解説します。
第三のボトルケージ
私は2013年頃からこの位置にボトルケージを付けています。確か、ブルベでやっている人を見かけて真似して始めた覚えがあります。
私の場合、雨天でなければ、必要なものは大体700mlのツール缶があれば収まります。近所を走るだけのライドならば、「第三のボトルケージ」にツール缶を付ければサドルバッグ無しで走り出せるわけですね。サドルバッグだと立ち漕ぎの時に振りの重さを感じますが、この位置だとそういったこともありません。
必要なもの
この第三のボトルケージを実現するためには、以下のようなバンド式のボトルケージ増設用マウントを使います。
ダウンチューブにボトルケージ増設マウントを取り付け、そこにボトルケージを取り付けるだけです。ボトルケージとチェーンが干渉しないよう、ほんの少しだけ左側にズラして取り付けるのがコツ。
私はオーダーフレームに、ボトルケージ取付用のダボ穴を増設し、直接ボトルケージを取付可能にしています。最近のグラベルロードだと、この位置にダボ穴が付いているフレームも珍しくないですね。
よくある問題
この位置にボトルケージを付ける時に起こりやすい問題。それが、
「ツール缶がタイヤに触れてしまう」
ことです。
ツール缶のボトルサイズは、500mlサイズと750mlサイズの2種類。500mlサイズだと長さのあるものが入らないので750mlサイズを使いたい所。しかし、このサイズだとタイヤに当たってしまうという人も多いのではないでしょうか?
バンド式のボトルケージ増設マウントを使っている場合は、バンドの位置を少し下げれば解決することが多いです(それでもツール缶がタイヤに当たってしまう場合もあります)。
しかし、フレームに直接ダボ穴が開いている場合には、簡単に穴をズラすことは出来ません。
こういったボトルケージの位置をズラすマウントを使う方法もありますが、部品点数が増えるのはあまりスマートではありません。ネジの数が増えれば、緩む可能性も高まります。部品点数が増えることは、トラブルの可能性が高まるということでもあるのです。
適したボトルケージを探す
さて、ではツール缶がタイヤに当たってしまう場合、なるべく部品点数を増やさずに解決するにはどうすればよいのか?
私は、「なるべくボトルの位置を下げられるボトルケージを選ぶ」ことで解決しています。
ボトルの位置を下げるには
ボトルの位置を下げるためには、「なるべくネジ穴の位置が上に来る」ボトルケージを探します。
「ネジ穴の位置が上に来る」というのは、上の画像で言う左側の赤いボトルケージのようなものを指します。実はボトルケージのネジ穴の位置って、かなり製品によって異なるんですよね。
左右のボトルケージは形状的にはほぼ同じですが、ネジ穴の位置がかなり違うことが分かると思います。左のボトルケージの方が、3cmほどネジ穴が上にあり、それはつまり「3cmほど下にボトルが付く」ということになります。3cmもボトルの位置が下がれば、問題が解決する人は多いでしょう。
私が使っているボトルケージ
私が使っているのは、Fogliaというメーカーのボトルケージです。
川崎にある自転車パーツ代理店のプライベートブランドっぽいですが、Amazonでも買えます。
このボトルケージはとにかくネジ穴の位置が上にあり、ボトルの位置を下げることが出来ます。色々探しましたが、これ以上にボトルの位置を下げられるボトルケージはありませんでした。ホールド力も強く、OGKのツール缶との組み合わせでは飛び出し事故は一度もありません。
参考までに、日本で一番一般的なボトルケージである、ミノウラのDURA-CAGEとの比較。3cmほどボトルの位置を下げられることが分かります。
ただし、Fogliaのボトルケージはプラスチックゆえに、耐久性はそこまで高くはありません。私の場合、重量500gのボトルケージを付けた状態で一年半ほど(走行距離15000km程度)で亀裂が入るケースが多かったです。同型でアルミバージョンがあれば買いたいところですが、プラスチックバージョンしかありません。
Fogliaボトルケージの互換品
Fogliaのボトルケージですが、いわゆるOEM製品です。色々なブランドが、恐らく同じ工場で生産されたボトルケージを販売しています。
以下の製品は同のはずです。
他にも、BRIDGESTONEが同じタイプのボトルケージを出していたことがあります。
なお、下記のボトルケージは似ていますがネジ穴の位置も違う上にプラスチックが薄い別製品なのでご注意。
まとめ
「少しでもボトルの位置を下げられるボトルケージ」の選び方を紹介しました。
このFogliaのボトルケージ、通常の前三角内(シートチューブ・ダウンチューブ)に2つ付けてしまうと、「ボトルが下がりすぎてボトル同士が干渉してしまう」というちょっと困った製品でした。
しかし、所変われば評価は変わります。このボトルケージは、ダウンチューブ下に付けてこそ輝くボトルケージだったのです。
なお、ダウンチューブ下のボトルケージにたくさん物を入れても走行への影響は小さいですが、ボトルケージやダボ穴の破損等の確率が高まります。ツール缶は中身を入れて500g程度に抑えるのが良いと思います。
著者情報
年齢: 35歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。