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GarminのGPSで地図上にウェイポイントを表示させる方法
GarminのGPSサイクルコンピューター(Edgeシリーズ・eTrexシリーズ)で、ブルベのチェックポイントや目的地を地図上に目印として表示させる方法の紹介です。
GarminのGPSでは、地図上に目印を表示する方法として「ウェイポイント」「カスタムPOI」の2種類がありますが、今回は「ウェイポイント」の作成法を述べます。
活用シーン
本記事で述べるノウハウは、「チェックポイント(以下、CP)を巡るライドで、CPの場所を地図上で強調したい時」に使います。
例えば以下のようなシーンです。
・ロングライドのルート近くにある道の駅を表示したい
・ツーリングで夜景が見えるスポットを表示したい
ウェイポイント作成の手段
GarminのGPSでは、ウェイポイントを拡張子「.gpx」のファイル形式で作成し、読み込ませる必要があります。
ウェイポイントをGPXファイルとして作成するには様々なアプローチがあります。例えば以下のような方法です。
② Garmin Connect(Webアプリ)を使う。
③ Googleマイマップ(Webアプリ)を使う。
④ Ride With GPS(Webアプリ)の「POIを追加」機能を使う(有料機能)。
⑤ GCPEditer(PCソフト・Windows専用)を使う。
使用するソフトウェア
作成方法
「ブルベを走る前に、PC(チェックポイント)をGPSサイコン上に表示できるようにしておく」といったシーンを例に、作成方法を紹介します。
データは、先日参加したブルベ「大洗・銚子300」をサンプルとして使用させて頂きます。
プロットしたい場所一覧を作る
まずは、ウェイポイントとして地図上に表示したい場所や施設の一覧をメモ帳などにリストアップしておきます。
ブルベの場合は事前配布されるキューシートがあるので、それを一覧代わりに使っても良いです。
今回は、ブルベのスタート地点とゴール地点、及び経由しなければならないPCをリストアップします。
今回の「大洗・銚子300」の例だと以下のようになります。
・PC1_セブンイレブン 茨城東西代店
・PC2_セブンイレブン 大洗海岸店
・PC3_セブンイレブン 銚子犬吠埼店
・PC4_セブンイレブン 芝山小池店
・GOAL_デイリーヤマザキ 船橋高瀬町店
GCPEditerを起動
GCPEditerを起動します。
インターフェースは表計算ソフトのようになっており、各セルをダブルクリックすると文字が記入出来るようになっています。
ウェイポイント情報の入力
Google Mapで各ウェイポイントの緯度・経度を調べ、GCPEditerに入力していきます。
①~③を、登録したい場所の数だけ繰り返してください。
① Google Mapで目的地を検索する
Google Mapの検索機能を使って、目的地を検索して表示させます。例えば、「船橋港親水公園」を検索すると以下のように表示されます。
② 目的地の緯度・経度を取得する
次に、表示された目印(赤いピン)の上で、右クリック。
すると、右クリックメニューが表示されます。
この右クリックメニューの一番上に表示されている「35.68850, 139.98738」という数字の羅列が、右クリックした場所の「緯度」「経度」になっています。すなわち、今回で言えば船橋港親水公園の「緯度」「経度」です。
このメニューの一番上の数字をクリックすると、「緯度」「経度」がクリップボード上にコピーされます。
③ GCPEditerに転記する
あとは、コピーされた「緯度」「経度」、そして目的地の「名称」をGCPEditerに記入するだけです。
こんな感じ。
ただ、注意していただきたいのは、「Google MapとGCPEditerでは、緯度・経度の表記が逆」であるという点です。
Google Mapの右クリックメニューからコピーされる値は
「35.68850498864846, 139.98738442590704」
のように、「(緯度), (経度)」の順番になっています。
これに対して、GCPEditerは「経度」「緯度」と逆になっています。値を貼り付ける時には、緯度と経度を間違えないようにしてください。あと、カンマ(,)もセル内には記入しないようにご注意。
GPXファイルの出力
全てのポイントの情報入力を終えると、このような画面になります。
ここで「Ctrlキー+Aキー」を押すと、全行が選択状態となります。
全行選択状態のまま、メニューの「ファイル→エクスポート→選択行GPX出力」を選びます。
ファイル名を指定し、保存ボタンを押します。
指定のフォルダに、GPXファイルが出力されます。
データ確認(省略可)
この手順は別にやらなくても良いのですが、間違ったデータを入力していないかをチェックするために私は必ずやってます。
「轍-wadachi-」という別のフリーソフトを使用します。
「轍」を起動して、作成したGPXファイルをドラッグ&ドロップすると、登録したウェイポイントが一覧表示されます。
ルート情報のGPXファイルをRide With GPSなどで作っておき、そちらも轍にドラッグ&ドロップします。
ここで、画面右上の「ブラウザでプレビュー」ボタンを押します。
すると、ブラウザが起動し、地図上にウェイポイントがプロットされた状態で表示されます。ちゃんと、プロットしたい場所にウェイポイントが表示されているかを確認します。
緯度・経度を間違って入力していると、とんでもないところにポイントが表示されたりします。走り始めてから気づくと悲劇なので、この段階で潰しておいたほうが良いです。
GPXファイルを配置
作成したGPXファイルを、GPSサイコンの指定の場所に配置します。指定の場所に配置しないと正しく読み込まれないので注意が必要です。
eTrexシリーズの場合、「Garmin/GPX」フォルダの直下に配置します。
Edgeシリーズの場合、「Garmin/NewFiles」フォルダの直下に配置します。
Edgeシリーズは、起動時にこのフォルダの中にあるファイルが読み込まれ、その時点でGPXファイルは削除されてしまいます。
GPS画面上で表示
作成したウェイポイントは、eTrex32x画面上だとこのように表示されます。
以上で完了です。
まとめ
私が実際によくやっている、「GarminのGPSで地図上にウェイポイントを表示させる」手順を紹介しました。
恐らくはBase CampやGarmin Connectでやっている方が多いとは思うのですが、私は今回紹介した方法は以下が利点であると感じています。
→他サービスでは、自分でポイントを置きたい場所を探す必要があって面倒だった。
・ルート上以外の場所にもウェイポイントが置ける。
→Garmin Connectでは、引いたルート上のポイントにのみウェイポイントを置くことが可能。ルートから外れた場所の目印が置けない。
著者情報
年齢: 37歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。