ハブダイナモホイール完成 & M99 DY PROをテスト

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ハブダイナモ採用のディスクブレーキホイールが組み上がりました。

このホイールのために用意したライト、SUPERNOVA「M99 DY PRO」と共にファーストインプレッションを書いていきます。

目次

まえがき

昨年11月に、ディスクブレーキ用のダイナモハブ・SON「DELUX」を購入しました。

導入の経緯

ハブダイナモ導入の経緯をまとめたのが以下の記事です。

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私は一度、リムブレーキ時代にハブダイナモシステムに挑戦して痛い目に遭っています。主な不満は「全てが重い」ということです。

単純な重量も400gほど重くなりますし、発電時のハブにおける抵抗も加わります。配線ケーブルも増えて空気抵抗も増加。

平地はまだ我慢できましたが、長いヒルクライムでは耐えきれないほどの負荷を感じ、ブルベで1回使っただけで撤退を決めました。

ディスクブレーキ時代へ

あれから9年、ロードバイクはディスクブレーキに移行しつつあります。リムブレーキでは制動性能の低下など、デメリットもあったカーボンリムですが、ディスクブレーキならばメリットのみを享受できます。

「軽いカーボンリムでスポーク本数を少なめにすれば、許容範囲内の性能低下に収まるのでは?」

どうやっても普通のホイールよりも重量・抵抗ともに増加することは避けられませんが、軽量なリムにスポーク本数を減らせば少なくとも重量の増加は最小限に抑えられます。

これで無視できる程度の性能低下に収まれば、実用範囲のホイールになるのではないかと考えたのです。

そこで、ディスクブレーキ用のダイナモハブとしては世界最軽量のSON「DELUX」のセンターロックタイプを注文。24穴タイプです。

ライトは、2022年当時で世界最強の性能を持つハブダイナモ用ライト・SUPERNOVA「M99 PRO DY」を購入しました。

リムが発売されない

ハブとライトは11月末には揃っていたのですが、ホイール構成の要であるリムが中々手に入りませんでした。

今回は出来る限り軽いリムを選ぶ必要があります。カーボン製でローハイト。それでいてクリンチャータイヤが使えるもの。

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現在手に入るディスクブレーキ用のカーボンリムで一番軽いのは、恐らくこのリムです。Project-K「2525HLD」。重量なんと250g。

ただ、フックレスなのでチューブレスタイヤ専用です。私はいまいちチューブレスタイヤが信用できないので、泣く泣く候補から外しました。

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そこで目を付けていたのがグロータック「EQUALカーボンリム」。

EQUALブレーキのグロータックが新たに発売する手組用のリムです。こちらは30mmハイトで370g±15gという重量。こちらは普通にフックのあるリムなのでクリンチャータイヤも使えます。

しかし、かなり前から発表はされていたものの、なかなか発売されませんでした。2022年が終わり、2023年になっても中々発表されず。

しばらく出ないのかなぁ……と思って迎えた2/10。

2/13に発売となることが発表されました。

発表されたその日のうちにサイクルキューブさんに連絡し、リムの取り寄せをお願いしました。

リム到着

2/19、ショップに行くとリムが届いていました。

リム単体の実測重量はなんと351g

公称が370g±15gなので、理論上の最低値より軽いんですが……若干不安にはなりましたが、初期ロットということで納得しておきます。

ちなみに、リム内幅は22.3mm、外幅は29.2mmでした。

ホイール組み上がり

リムが届いた翌日、サイクルキューブさんから「ホイールが組めましたよ」との連絡が。まさか1日で組めるとは思っていなかったのでビックリ。

組み上がりの図。綺麗に組んで頂きました。

持ってみるとかなりの軽さ。ハブダイナモホイールは前輪とは思えない重さになるものなんですが、これくらいなら許容できそうです。

ちなみに構成は以下の通り。

ディスクブレーキ
ライト Supernova「M99 DY PRO」
ハブ SON「Delux 12 Center Lock 24H」
リム Growtac「EQUAL 30mm 24H」
スポーク Sapim「CX-RAY」
ニップル DT「アルミニップル(赤)」

 

早速持ち帰って自転車に組み付けを行いました。

リムテープは、Panaracerのチューブレステープ。+9g。

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結構しっかりしているテープなので、1周巻で十分でした。

ファーストインプレッション

ハブダイナモホイールと、ライト(M99 DY PRO)のファーストインプレッションです。

重量

まずはホイールの重量。

900gを超えるだろうなーと思っていましたが、なんと870gで済みました

フロントホイールと考えると重いですが、ハブダイナモホイールとしては異様に軽いです。リムブレーキ時代に組んだハブダイナモホイールは1070gもありましたので……。

ダイナモハブは普通のハブより250-300gほど重いので、普通のハブなら600g前後に仕上がる計算です。

ライトの方は重量の実測を忘れましたが、公称重量の120gからは大きく外れていないと思います。

組付け

ハブダイナモは、ハブとライトを有線で繋ぎます。どれだけスッキリと取り付けられるかは腕の見せ所であると言えます。

私はこのあたりのセンスがないため、あるハブダイナモ配線名人の元へ行き、アドバイスを請いました。

所沢のプロショップ「ブルーグラス」さんです。スポーツ自転車へのハブダイナモ施工例は関東でも随一ではないでしょうか?

私も家が近ければ施工を頼みたかったのですが、片道40km離れているので必要なパーツを購入しつつ、配線についてアドバイスを頂きました。

そのアドバイスの結果がこちらです。

普通はフォークにタイラップかビニールテープが巻かれることになるわけですが、それをあるテクニックで隠しています。

Di2の配線用のパーツ(EW-SD50)を使ってケーブルをフォーク裏にスッキリ配線出来ました。

一応、剥がれ防止のためにビニールテープで2箇所を固定しています。

ハンドル周りのケーブルは汎用のスパイラルチューブでシフトワイヤーと纏めました。

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こういうやつですね。ケーブルをまとめるための道具です。

ライトは、SupernovaのGOPROマウントを使い、BontragerのBlendrシステムで取り付けました。

実走テスト(夜間)

まずは夜間にテスト。

ホイール側の感想

9年前にリムブレーキでテストした時に感じた、漕ぎ出しの異様な重さは感じませんでした。リムを軽くした効果ですね。前のリムよりも100gくらい軽いので。

巡航時も座った状態で漕いでいる分にはほとんど抵抗を感じません。発電時に生じるハブの回転抵抗も許容範囲。

ただ、立ち漕ぎで左右に自転車を振るとハブの(重量という意味での)重さを感じますね。自転車の前側が重い感触はあります。ハブが通常より300g近く重いので、そこは仕方なし。

ライト側の感想

今回採用した「M99 DY PRO」は、現在の世界最強クラスに明るいハブダイナモ用ライトです。

SUPERNOVA公式サイトより引用

このグラフによれば、30km/h時に700ルーメンほどの出力となります。

今回採用したライト「M99 DY PRO」がユニークなのは、ハンドルに付けたスイッチを押すことで「ハイビーム」「ロービーム」の切り替えが可能となっている点です。

このライトには9個ものLEDが取り付けられています。恐らく、ハイビームとロービームでは点灯するLEDが異なっており、それによって配光を制御しているのでしょう。

停止すると光が弱まるので、走行中の様子をチェストマウントのカメラで撮影してみました。なお、停止しても数分間はパーキングライトとして点灯したままになります。

まずはロービーム(最大700ルーメン)の配光から。街中やサイクリングロードなど、対向車とすれ違う事が多い場所向けのモードです。

M99 DY PRO ロービーム

上側カットのドイツ製らしい配光です。目線より上の青看板などを照らすことは出来ません。橋の側面は照らされていません。

ただ、光はかなりワイドでかつ奥行きも広く、路面を見やすいです。2車線は照らせますね。

撮影時の速度はせいぜい25km/hしか出ていないので、グラフからすると500ルーメンといった所。

次にハイビーム(最大1000ルーメン)の配光。郊外など、対向車とすれ違わない場所向けのモードです。

M99 DY PRO ハイビーム

上側の光も照射され、青看板や標識も照らすことが可能です。写真では橋の側面が照らせているのがお分かりでしょうか。

ロービームよりもさらに遠くの路面を確認可能となり、郊外や夜間の山では心強そうでした。

ハイビームもロービームも、最大照度は200ルクス。

一度目のハブダイナモ化で使っていたLUXOS Uは70ルクスだったので、約3倍明るいということになります。恐らくルーメンでもそれくらいの差があるでしょう。

9年も経つとハブダイナモ用ライトの世代も変わるようですね。

せっかくなので動画も。

19秒時点でロービームからハイビームへの切り替え、33秒時点でハイビームからロービームへの切り替えを行っています。

実走テスト(昼間)

昼間の負荷はどうなるのかについてもテストしました。

M99 DY PROは光センサーを積んでいて、昼と夜では別モードになります。

昼間は特に何もしないとデイライトモードとして起動するようです。夜間よりは暗いですが、ポジションライトとして点灯するわけですね。

スイッチを長押しすると、完全に消灯することが可能です。微妙ではありますが、消灯時は脚に伝わる負荷が減ることが分かります。昼間のヒルクライムではこちらのモードが役立ちそうですね。

掛かった費用

今回のハブダイナモ化に掛かった費用をまとめます。

大分類 小分類 製品名 価格
ホイール リム EQUAL カーボンリム(30mm) 38500
スポーク SAPIM CX-RAY 24本 13200
ニップル DT SWISS アルミニップル レッド(24個) 1080
ハブ SON DELUX Thru-axle(Center-Lock) 37000
工賃 ホイール組立 5000
ライト 本体 Supernova M99 DY PRO 44080
アダプタ SON Coaxial Adapter 4180
マウント Supernova GoPro Mount 2490
合計 145530

ホイールで9.5万円、ライトで5.0万円、合計で14.5万円ほど掛かりました。

もう少し安く済むかと思ってましたが、色々高くなっていることを実感します……。

まとめ

軽さを追求したホイールと、最新最強のダイナモ用ライトによるハブダイナモシステム構築が一旦完了しました。

これでもやっぱり耐えきれないような負荷を感じたらどうしようかと思っていましたが、今のところは許容範囲の負荷に収まっています。

それでいて、ライトの性能はかなり上がりました。色々なライトを試しましたが、この配光と明るさが無限に手に入るというのはちょっと凄い。

一度、ブルベに投入して実用性をテストしてみようと思っています。

著者情報

年齢: 38歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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