「伊賀越えルート」9月末まで通行止め

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ちょっとキャノボにとって衝撃的な情報が入ってきました。

近年の主力ルートになっている「伊賀越え」ルートの一部が災害対策工事のため全面通行止めになりました。工事終了予定は2022年9月26日です。

予定より早く、2022/9/1 9:00に規制解除となります

詳しくは、三重県 県土整備部アカウントをご確認ください。

目次

通行止めについて

三重県の土木事務所から下記の告知が出ております。

工事箇所・期間

R25の上記区間が通行止めとなっています。具体的には採石場より少し大阪よりの区間になります。

工事期間は、2022年5月30日~9月26日までとされています。詳細情報は、三重県土木事務所のサイトをご確認ください。

この箇所で崩落があったという話も聞かないので、恐らくは予防的な工事なのだと思います。道路の維持のためには必要なことですね。

迂回路

土木事務所からは2パターンの迂回路が提示されていますが、迂回路①(名阪国道)は自転車通行禁止です。もう一つの迂回路②(関大山田線、加太柘植線)を使用する必要があります。

しかし、この迂回路が中々自転車にとってはキツい迂回路です。

通常の伊賀越えルート(R25旧道)を通る場合に比べて、距離+5km、獲得標高+240mといずれも増えています。

路面も中々に荒れており、ちょっとキャノボ中に通る道として適しているとは思えません。

別ルートの検討

工事区間の迂回路があまり現実味のないルートなので、他のルートを検討してみることにしました。

大阪スタートで、名古屋のあたりまで走った時の距離と獲得標高を比べてみたいと思います。一応、ルートを引く時にはGoogleMapではなくOSMのデータを使ったので(RWGPSは地図によって獲得標高が大きく変わる)、獲得標高はそれなりに確からしい値になっているはずです。

# 区間①(大阪~四日市) 区間②(四日市~笠寺) 距離[km] 獲得標高[m]
1 京都抜け道~鈴鹿峠 R1 184.9 1210
2 R23 180.1 1149
3 伊賀越え(迂回なし) R1 166.5 1210
4 R23 161.7 1149
5 伊賀越え(迂回あり) R1 171.9 1583
6 R23 167.1 1522
7 宇治川ライン~石榑トンネル 175.1 1922

#3-4は工事のため、9月26日まで使用不可です。その他に5パターンの別ルートを考えてみました。

距離で言えば#5-6の工事迂回路を使うパターンが短いですが、獲得標高はかなり増えます。

個人的には、#2の「京都抜け道+R23」パターンが良い落とし所なのではないかと思っています。信号は増えますし、距離も長いですが。このルートで姫街道とR246を使えば、総距離は530kmくらいで済むはずです。

#7は良さそうに思えましたが、全然ダメでした。石榑トンネルも路肩の狭い怖いトンネルなので、やめておいたほうが無難です。

迂回路 現地情報(みきさん提供)

愛知在住のみきさん(TOキャノボ達成 23:30)が、現地の確認に行って下さいました。

現地情報(6/4現在)

自転車で、迂回路の東端からのアプローチ。

迂回路の東側(県道668号)は、ストリートビューを見る限り道は広く、路面は非常に綺麗ですが、斜度はかなりキツい模様。

県道668号から県道677号への分岐の様子。

この画面左手の坂が入口のようですが、見るからに登りたくない道ですね……。

登った様子がこの画像。道は苔が蒸しており、枝と砂利も。ちょっとこれはキャノボがどうのって道ではないですね……。

結論

そして、みきさんの結論は以下です。

結論としては
マジでやめとけ
大人しく京都周りか10月まで待とう

写真を見る限りですが、私も同じくそう思います。

迂回路 現地情報(Hisanori “Mario” Uedaさん提供)

オリンピックのトラック競技で鐘を鳴らしていたMarioさんからの提供情報です。彼も実はキャノボ達成者。OTキャノボを京都周りで達成しています(23:46)。

写真と文章でたっぷりと現地情報を頂きました。今回は車で見回ったとのこと。以下はMarioさんから頂いたメモの内容をほぼそのまま掲載したものです。

通行止めの様子(西側)

西側は、伊賀ICの直後から電光掲示板や看板などで案内あり。

一ツ家集落の終わる峠頂上付近で全面通行止めとなっている。

通行止めの様子(東側)

東側は、加太北在家の集落が終わってJR関西本線をくぐり抜けたところに警備員がいる。

そこからさらに進んで採石場や砂利工場を過ぎたところでバリケード。本来はここまで立ち入る前に警備員に止められるが、写真撮影のためにバリケードの所まで通していただいた。

広報されている通り、24時間の完全通行止め。

指定迂回路の県道677号の様子(西側から)

カーブミラーや待避箇所が全く無く、県道指定はされているが事実上の林道そのもの。

四国や北海道の林道を車で走り慣れている自分でも、反対側からもう一度通るのを断念したレベルのものすごく狭い道。傾斜も急で、10%以上。

交通量は皆無で、路面状況も非常に悪く、キャノンボールの一部としての通行は全く不適。特に夜間に西から通行した場合、途中の林道分岐がわかりにくいと思われる。

もちろん携帯の電波も入りにくい。ただ徒歩ですぐ山を下りれる距離ではある。

国道25号の旧道の新道も建設中(東側)

ややこしいことに、2022年10月25日まで、東側の加太北在家で、北在家の集落をパスする国道25号旧道の新道を建設中。

今回のメインの9月26日までの工事と直接の関連は無いが、行先看板の表示が変わりそう。ストリートビューはしばらくの間、信用できない。

地図によってはすでに国道扱い。マピオンは国道。Googleマップと地理院地図は未指定。

メインの9月26日までの工事が終われば、今までと同じ北在家の集落内を通る旧道25号は通れそう。10月25日に旧道の新道が完成すれば、案内がこちらに移行すると思われる。

蝙蝠峠のすすめ

指定迂回路の東半分は県道668号で、県道677号とは全く異なる2車線快走路。

東の板屋ICからそのまますすむと、蝙蝠峠を抜けて国道163号に出る。

国道163号は清滝越えなど、キャノンボーラーにはおなじみの道の続き。県道668号の傾斜も10%程度で最高標高550mと楽ではないが、県道677号に突撃するよりはずっとおすすめ。

まとめ

伊賀越えルートの途中が通行止めになるというお知らせでした。

通行止め箇所まで行って戻るとロスがかなり大きいので、9月までにチャレンジされる方は良くルートの計画を立てて臨んでください。

あるいは、工事が終わるまでトレーニングや計画を立てて待つのも一つの手だと思います。

著者情報

年齢: 37歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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