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ツール缶の中身と運用
サイクリングにおける荷物の持ち方は人それぞれだと思いますが、私が普段(平日の1時間程度の練習)使うのはサドルバッグではなくツール缶です。
ロングライド時は、距離に応じてサドルバッグやフロントバッグを「追加」しますが、普段はツール缶のみです。
今回は、ツール缶の運用と中身について書いてみたいと思います。
ツール缶を使う理由
最初に定義しておくと、この記事で言うツール缶は↓のようなものです。
最近はソフトな素材で作られた「ソフトツールケース」が主流ですが、私はあえてハードな「ツール缶」を使っています。
自転車用ストレージ(荷物入れ)の種類
自転車で荷物を入れるためのストレージは何種類かあります。
・フロントバッグ
・フレームバッグ
・トップチューブバッグ
・キャリア+パニアバッグ
・ツール缶(ハード・ソフト)
ツール缶の運用
私は基本装備は全てツール缶に入れています。「とりあえずこれだけ持っておけば大体のトラブルには対処できる」というものを入れておき、ツール缶だけあれば走り出せる状態にしてあります。
走る距離が伸びれば持ち物も増えるので、それに合わせてサドルバッグやフロントバッグを追加して行く感じ。ご近所ライドからPBPまで、ツール缶はどんな距離でも付けたままです。
これは私がブルベやロングライドをメインで走っているからであって、距離に合わせて最適な装備を追加していく方法で考えた時の運用法になります。
ツール缶を入れておくのは、写真の「第三のボトルケージ」であることが多いです。
こういったパーツで、この位置にボトルケージを付けることが可能です。
ボトルケージアダプタ+ボトルケージの分、少しだけ重くなってしまいますが、地面に近い所に重量物が来るので走行感への影響が少なく出来るのでここにツール缶を付けています。シートチューブのボトルケージに入れても良いんですけど、ハンドルを左右に振ったときに少しだけ重いような気がするんですよね。
このツール缶に入れるべきものがサドルバッグやフロントバッグに入っている状態だと、600km以上のブルベでは重苦しく感じるので、荷物を分散する意味もあります。
なぜハードなツール缶なのか
近年はVittoriaのツールケースのような、観音開き可能なソフトツールケースの方が主流です。プラスチック製でフタの付いたツールケースはあまり見かけなくなってしまいました。
ただ、ソフトツールケースは防水性が無い場合が多いんですよね。外側が布である場合が多いですし、防水性の布で作られていてもファスナーの縫い目から浸水します。これは止水ジッパーを使っていても同じです。
ツールケースに入れるものは、私の場合は携帯工具やパンク修理用具(ポンプも含めて)がメインです。携帯工具は水で錆びますし、携帯ポンプもパッキンが劣化します。出来れば水からは遠ざけたい。そこで防水性の高いハードなツール缶を採用しています。
とはいっても、ツール缶も実は完全防水ではありません。完全防水にするためには自分でパッキン的なものを追加する必要があります。私は上記の方法でツール缶を完全防水にしています。
防水工作が面倒な場合は、最初から防水なナルゲンボトルをツール缶の代わりに使う手もあります。
ツール缶の中身
ご参考として、私のロングライド用ロードバイク(リムブレーキ)に常時付けているツール缶について紹介します。
ツール缶は前述のSAHOOという謎のブランドのものです。安くて軽いからこれを使っています。フタ部分は防水加工済みです。
中身はこんな感じ。更に距離が伸びる場合には、ここに乾電池やブレーキシューが追加されたりします。
劣化を恐れてパケやジップロックの中に入れてしまっているので、この後カテゴリ別に詳細な中身を紹介します。
パンク修理用具
まずは自転車と切り離せないパンク修理用具について。
・タイヤレバー: Panaracer タイヤレバー
・チューブ: Panaracer R’Airなど
・チューブ用パッチ: Park Tool スーパーパッチ
・タイヤ用パッチ: Park Tool タイヤブート
工具
メカトラに備えた工具類です。
鍵
チェーンロックはワイヤー式のものを使っています。正直言って防犯面から言うと頼りないのですが、ライド中には「長時間自転車から離れない」「店内から見える場所に自転車を置く」を徹底しているので、これくらいで十分です。
モノはこれ。200cmと長い割にコンパクトになるので、妻と複数台連結して駐輪する場合に重宝しています。なかなか売っていないレア製品なのですが、実は輸入元の会社が近所にあり、しかも直販をやっていたので大量に買ってきました。家に4セットあります。
全体重量
一通り「これがあれば走りに行ける」だけの装備が入って475g。
ちょっと重量はありますが、ダウンチューブ下に付けているので挙動への影響はほとんど感じられません。
入れていないもの
ブレーキシューは、定期的に変えているので「ライド中に尽きそうだな(1200kmブルベで大半が雨)」みたいな時以外は入れていません。
あと、普通は予備のディレイラーハンガーを持つのが定石だと思いますが、スチールフレームで一体型ハンガーなので予備ハンガーも入れていません。リプレーサブルハンガーのフレームに付ける場合には予備ハンガー入りのツール缶を構成すると思います。
まとめ
私のツール缶の運用法と、中身の紹介でした。一見ただのツール缶ですが、こだわりにこだわった中身が詰まっています。
ここで紹介したのはあくまで一例です。こうしたストレージの運用と中身の話は人それぞれに最適解があり、答えは一つではないと思います。
ただ、「何らか参考になる方がいれば」と思って書いてみました。お役に立てば幸いです。
著者情報
年齢: 36歳 (執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。