「Epic Ride Weather」の紹介

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計画の重要性はこれまで述べてきたとおりですが、文明の利器を使った計画の効率化方法を紹介します。

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今回紹介するのは、ルートに沿った気象データを表示してくれるアプリ「Epic Ride Weather」です。iOS/Androidに対応。

目次

アプリ概要

「ルートデータ」「スタート時刻」「平均速度」を入力することで、通過予定地点の気象データを分かりやすく表示してくれます。キャノボの事前計画や、終了後の振り返りに使えると思っています。アプリとしては新しいようで、最近ブルベ界隈で話題となりました。

本アプリは有料アプリです。距離ではなく、「調査するルートの想定走行時間」で課金されます。10分=1[Forecast]という単位になっており、予めチャージしたポイントが引かれていくシステムです。利用開始後1ヶ月は試用期間となっており、1000[Forecast]まで無料で使用することが可能です。

1[Forecast] → 10分
1000[Forecast] → 10000分 → 166時間40分

キャノボの計画を立てる場合は24時間から少し余裕を持って23時間30分と仮定すると、1410分。1回で141[Forecast]使うので、7回で987[Forecast]まではギリギリ試用期間中に試せることになります。試用期間終了後は恐らくGooglePlayやAppStoreでの精算となると思うのですが、まだ試せていません。

使い方

では簡単な使い方を解説します。例として、以下のケースでシミュレートしてみます。

・ルート: 大阪→東京キャノンボール (525km)
・スタート時刻: 2018年6月24日 12:00 (本稿執筆時点で未来時刻)
・平均時速: 22.2km/h (23時間30分で走破を想定)

ユーザ登録

まずはユーザ登録が必要です。

ルートソースの選択

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本アプリはルートデータを読み込む必要がありますが、そのソースには各ネットサービスを指定することが出来ます。StravaやRide with GPSと言った世界的メジャーサービスは登録されていますが、ルートラボには非対応です。GPXやFIT形式のファイルにも対応。そちらの方法は、ひであさんの記事が詳しいです。

ひであ観察日誌
向かい風を制せよ!! Epic Ride Weather レビュー - ひであ観察日誌 ロングライドに便利なスマホアプリ「Epic Ride Weather」を紹介します。 www.epicrideweather.com 6月にクルーとして参加する「RAAM (Race Across America)」に使えるアプ...

今回はStravaを選択しました。ここで各サービスへのログインを行います。

ルートデータの選択

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ログインが成功すると、自分の作成したルートが表示されます。ここから、シミュレートしたいルートを選択します。

スタート時刻、平均時速の入力

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ルートデータが読み込まれ、画面上に表示されます。そして、スタート時刻と想定する平均時速を入力します。キャノボならば22km/h前後、ブルベならば16km/h前後で入力するとギリギリ達成可能なシミュレートとなるはずです。

なお、スタート時刻は未来時刻・過去時刻ともに入力可能です。未来時刻が何時間先まで設定可能かは不明ですが、未来になればなるほど不正確になるはずです。シミュレートをするなら直前が理想でしょう。

結果表示

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結果が表示されます。表示されるデータは以下の4項目です。

・Temperature (気温)
 →気温が時系列で表示されます。
・Precipitaion (降水量)
 →降水量が時系列で表示されます。
 →スタート時刻が未来だと表示されないようです。
・Wind (風速)
 →平均風速が時系列で表示されます。
 →Wind Gustは突風を表す言葉なので、最大風速を指していると推測。
・Wind Direction (風向)
 →地図上に風向きが矢印で表現されます。矢印が大きいほど風速大です。

キャノボ計画時に見るべきポイントは以下です。

・追い風区間の割合
 →向かい風基調でないかを確認します。
 →キャノボでは100%追い風となることは稀なので、7割以上が追い風であれば好機です。
・山の上の気温
 →箱根や鈴鹿近辺の気温です。防寒具をどれだけ用意するかの判断材料になります。

注意が必要なのは、あくまで「平均時速」しか入力していないこと。速度の落ちる箱根の前後では予報が若干不正確になるはずです。

今回のシミュレーションを見ると、スタートから静岡までは追い風基調、箱根以降は若干の向かい風。なかなか風的には良い条件ですね。気温は箱根でも18度前後と寒くはないですが、時間によっては30度近くになるので暑さ対策が必要だと判断できます。

まとめ

時間をかければ各地点の風向や気温は天気予報サービスで調べられますが、移動中の各地点について調べるのは結構大変でした。それらの手間が省け、他の計画に集中出来る良いアプリです。有料アプリですが、それだけの価値がある機能を持っていると思います。

私は試用期間後も必要な時はForecastを購入して使用する予定です。Forecastは有効期限があるので、目標のライドの直前に購入するのが良いでしょう。

追記: 類似サービス

キャノンボール専用 天候・風向き予測」というサービスが出来ました。

下の記事で紹介しています。

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(完)

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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