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ミステリーブルベ日本橋2020に参加
11/14(土)、都内某所にて開催された「ミステリーブルベ」に参加してきました。
ミステリーブルベとは
ミステリーブルベは、ブルベ主催団体である「AR日本橋」がブルベのオフシーズンに開催しているオリジナルルールのイベントです。通常のブルベと違い、ACPの認定はありません。
ミステリーブルベは基本的には普通のブルベとルールは共通しているのですが、下記の点が異なります。
コース非公開
通常のブルベでは、参加者に事前にキューシート(ルート指示書)という形でコースが公開されます。
しかし、ミステリーブルベではコースは非公開。ゴールがどこなのか、走行距離が何kmあるのかも非公開です(上限は150kmとだけ示されている)。
ミステリーツアーよろしく、「どこに行くかわからない」ブルベ形式のイベントなのです。
スタート地点ではPC1までのキューシートが渡され、PC1ではPC2までのキューシートが渡され……といった具合に、少しずつコースの全貌が見えてくる構成となっていました。最初のキューシートを渡された段階では、さっぱりゴールはどこなのかは分かりません。
認定時速は12km/h
通常のブルベでは、スタートからゴールまでの平均時速が15km/hを下回ると認定されません。
ミステリーブルベではその場でキューシートを読み解く時間が必要なため、平均時速は12km/hで計算されます。ちょっとゆっくり走れるということです。
コーステーマがある
AR日本橋のミステリーブルベは今年で3回目ですが、毎回コースには隠されたテーマが設定されています。
ゴールまでにそのコーステーマを推測して楽しむのもミステリーブルベの楽しみの一つ。ちなみに、過去のテーマは以下でした。
2019年: 10分の1 PBP(パリの姉妹都市・東京をスタートし、ブレストの姉妹都市・横須賀を折り返すコース)
持ち物
位置情報を表示する機器が使用禁止です。具体的には以下のものが禁止。
・スマートフォン
参加レポート
夫婦で参加しました。
ミステリーブルベは今年で3回目なのですが、私は初参加です。妻は過去2回とも参加しており、ミステリーブルベ参加者では先輩ということになります。
準備
ミステリーブルベはGPSサイコンが使用禁止のため、距離とスピードだけが測れるシンプルなサイクルコンピュータに付け替える必要があります。
今回はCATEYEのSTRADA SLIMを使用しました。タイヤの周長が合っていないと距離が狂うので、慎重に調整……GPSサイクルコンピュータって便利なんですね。
また、ハンドルにはキューシートを格納するホルダーを用意する必要があります。100円ショップの商品3つで構成したシンプルなキューシートホルダーを作成しました。
ライトは、OLIGHT RN800と、CATEYE VOLT800の2本。普段はハンドルの上にライトを付けているのですが、今回はキューシートホルダーがあるので吊り下げ方式にしました。
当日の装備はこんな感じになりました。
スタート
集合地点は、新宿区某所。なんとなく東京オリンピックと関係ありそうな場所なので、オリンピックがテーマか?と推測しますが、妻曰く
「過去2回もオリンピックを連想する場所がスタート地点だったので、今回もきっと引っ掛け」
とのこと。ハンター試験経験者みたい。
スタート地点の様子。ブルベカード、キューシート、そしてスマートフォンを入れる封筒を貰いました。スマートフォンは封印してハンコを押してもらいます。ここから先の写真は、所持を許されたデジカメでの写真となります。
キューシートを見ると、最初の目的地は杉並区。さっぱりこの先どこに行くのか想像が付きません。
車検を受けて順次スタート。
START~PC1(杉並区)
スタートしていきなり、他の参加者と道が分岐。どうやらキューシートが2種類用意されている模様。手が込んでますね。
キューシートには、テーマ的に重要なポイントだと思われる「ミステリーポイント」なるものの案内も書かれています。最初のミステリーポイントは「新国立競技場」。うーん、やっぱり東京オリンピックっぽいが……。その後、下北沢の商店街を通過してさっき通った場所に戻される。うーむ、ルート軌跡が絵になっているとかそういうこと?
中華カーボン号に乗ったadiasさん(彼もミステリーブルベ皆勤賞)と前後しながら杉並を目指しました。
杉並のチェックポイントまでは信号が多く苦労しましたが、なんとか制限時間内に到着。スタッフの方からPC2までのキューシートを貰いました。
さーて次はどこへ……と思ったら、なんと鵠沼海岸。一気に湘南へ。しかし、この時点で何となくテーマが見えてきた気がしました。
PC1~PC2(鵠沼海岸)
杉並から南下し、祖師ヶ谷大蔵を目指します。キューシートを見ると、その先には「東宝スタジオ」の文字が。なるほど、何となく読めてきた。
「東宝スタジオ」「湘南」というこの2つから私が連想したのは「ゴジラ」でした。ゴジラといえば東宝映画。そして、湘南の海から上陸してくる設定のはずです。この時点では、テーマは「ゴジラ」、あるいはもう少し広く「特撮モノ」あたりかな?と想像していました。
「あれ?ゴジラって円谷英二だっけ」と思ってスマートフォンを取り出そうとするも、封印されていることを思い出しました。何も調べられないのはキツい。
そうこうしているうちにたどり着いた祖師ヶ谷大蔵。そこは「ウルトラマン商店街」でした。あ、ゴジラじゃなくてそっちだったのね。せっかくなので止まって記念撮影。
しかし、ウルトラマンって湘南と縁があったかな……と思いながら鵠沼海岸へと向かいました。
鵠沼海岸のPC2では、スタッフの方が科学特捜隊のコスチュームに身を包んでいました。この時点でテーマは「ウルトラマン」で確定です。
スタッフの方に話を聞くと、どうもこのすぐ近くにウルトラセブンのモロボシ・ダン役の方がやっているカフェ・レストラン「ジョリーシャポー」があるそうです。だから鵠沼だったんですね。
キューシートをもらうと、次のチェックポイントは横浜。横浜とウルトラマン……?
PC2~通過チェック(横浜)
鵠沼海岸からR134を通り、大船方面へ。
キューシートを見ると「東レ基礎研究センター」を目指している模様。東レとウルトラマン……コスチュームを作っていたのが東レとか?と思ったんですが、後から聞いた所によると、ウルトラマン最終話のロケ地がここだったそうです。
この辺りで腹が減って、ルート沿いの「麺屋でこぼこ」へIN。スマートフォンが封印されているので評判などは全く調べられないので、頼りになるのはラーメンマニアの勘だけです。
大当たりでした。美味そうな店構えをしていると思ったんですよね。また来よう。妻はブルベ中のラーメンは初めてだったようです。ミステリーブルベは平均12km/hで完走できるので、普通のブルベよりだいぶ余裕があるんですよね。
横浜の通過チェックでは、ネットワークプリントで自分でキューシートを印刷する方式を取っていました。
ここで印刷されたキューシートでゴール地点が判明。場所は赤坂、TBSがゴールとのことでした。
通過チェック~GOAL(赤坂)
横浜から北上して、まず目指したのは鷺沼。境橋という所を目指すようですが、ここはウルトラセブンのロケ地だったようですね。
その境橋のあたりで多くの参加者がルートが分からず迷子に。ミステリーブルベならではの光景です。
そこから都心に向けて進み、いよいよ赤坂に到着。そこに待っていたのは……
巨大なウルトラマン像でした。ウルトラマンメビウスとウルトラマンマックスだそうです。全然知らない。
18:52ゴール、所要時間は11時間52分でした。
ゴール受付
ゴール受付は星陵会館という、ちょっと豪華な雰囲気のある建物でした。
ブルベカードを提出し、スマートフォンを入れた封筒に開封の跡がないことを確認。これにて完走となりました。公式なブルベではないので、特に認定はありませんが。
ゴールで振る舞われたパリブレスト(ケーキ)。かなり本格的で美味しかったです。フランスを思い出しますね。
まとめ
デジタルデトックスな一日を過ごせました。
自他ともに認めるツイッター廃人である私にとっては中々キツい方式ではありましたが、たまにはこういう一日も良いですね。
通常のブルベではGPSに表示される地図とにらめっこして走る時間がどうしても長くなりますが、ミステリーブルベの場合には路上の標識や青看板、いろいろなランドマークといった情報を総動員する必要があります。自然と周りの風景を見ることに繋がり、いつものブルベよりも路上の風景が印象に残るイベントでした。
現在、ミステリーブルベを開催しているのはAR日本橋のみ。他の団体でも開催されたら面白いなーと思っています。あまり走ったことがない地域で、行き先もわからずに右往左往してみたいですね。電波少年みたいに。
著者情報
年齢: 36歳 (レビュー執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。