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OGK KABUTO「AERO-R2」ファーストインプレッション
OGK KABUTOのエアロヘルメット「AERO-R2」を買いました。AERO-R1の後継製品です。
購入まで
まずはAERO-R2購入までの流れを説明します。
AERO-R2発売
今年4月のサイクルモードでお披露目となったAERO-R2。
当初は5月発売予定でしたが、遅れに遅れて実際の発売は8月でした。
私がエアロヘルメットを必要とするのは年1回の「東京糸魚川ファストラン」。それまでに地元の店に入ったら買おうと思っていましたが、発売されなかったのですっかり存在を忘れていました。
楽天スーパーセール
11月になり、楽天スーパーセールが始まりました。複数店舗買い周りでポイントが増えることもあって「何か無いかなー」と探していた所、AERO-R2の存在を思い出しました。来年の糸魚川に向けて買っておくのも悪くないかなーと思ったのですが。
私はヘルメットを買う時は、たいてい赤系のカラーを買います。今回も元々は「クリムゾンレッド」カラーを買うつもりでした。
サイクルモードで見た時にはあまり気にならなかったんですが、実店舗でAERO-R2のクリムゾンレッドを見た時には「ちょっと好みの色と違うな」という印象を持ちました。頭側面の赤が明るすぎるのです。個人的にはセンターの色が全面を覆っていたら良かったんですが。
ということで、変化球な「マットトランスグリーン」を買いました。グリーンとありますが、パッと見は「マットブラック」です。頭側面だけが玉虫色になる加工がされていまして、角度によってはグリーンに見えるというもの。なぜかコレだけ15000円台で安かったことも購入理由です。
ファーストインプレッション
OGK KABUTO「AERO-R2(マットトランスグリーン)」のファーストインプレッションです。
比較対象は前作「AERO-R1」です。
重量
L/XLサイズで272g(バイザーなし)。公称270gなので、こんなものでしょうか。
AERO-R1はL/XLサイズで241gだったので、約30gの増量です。ただ、これは仕方ない増量かなーと思っています(理由は後述)。
付属品
AIネット(虫の侵入を防ぐ)、アンチスウェットパッド(目に汗が垂れてくるのを防ぐ額用パッド)が付属します。
右上のゴムは何かと思いきや、アイウェアを穴に保持する際のサポート用のゴムだそうです。
外観
側面部は特殊加工で、光の具合によってグリーンになります。
左が前作のR1、右が今回買ったR2です。R2のほうが一回りサイズとしては大きくなった感じはあります。
頭頂部の穴は減っており、夏場に使うにはちょっと暑そう。
前面から。こちらの開口部は少し増えている感じ。
裏面から。前頭部・側頭部・後頭部、全ての厚みが増しています。
個人的にはコレは良い変化だと思っていまして。前作AERO-R1は正直「全体的に薄すぎる」と思っていたのです。OGKの方にサイクルモードでそこを聞いた所「薄いぶんだけ強度は上げている」と仰っていましたが、薄いヘルメットにはもう一つのデメリットがあります。
例えば、前転するような落車の場合はヘルメットの前頭部が接地するはずです。その際に、前頭部が薄いと鼻や顎が地面に当たる可能性もあるでしょう。厚みが多少あれば、その分で顔が直接接地する面積は減るはずです。これは側頭部でも後頭部でも同様のことが言えます。強度だけの問題ではないのです。
その意味で、物理的な厚みが増したというのは安全面から見て良い変化です。ヘルメットは安全のために被るわけですからね。30gの増量は気になりますが、仕方のない範囲でしょう。
被り心地
今作からアジャスターが上位モデルと同様のBOAダイヤルへと変わりました。
BOAダイヤルを最初にヘルメットに導入したのはKarmorだったと思います。正直「ここにBOA要ります?」と思っていたのですが、IZANAGIでBOAダイヤルのヘルメットを使ってみたところ、想像以上に良かったです。調整の1ノッチがかなり小さいので細かくフィッティング出来ますし、BOAダイヤルはなかなか壊れないのも良い所。それまでのOGKのアジャスターは結構よく壊れていましたので。
フィット感・サイズ感はIZANAGIと同様といった印象です。
イマイチだと思ったのは、今作から導入された「アンチスリップバックル」。YKKとの共同開発品で、従来よりも緩みにくくなっているのが特徴とのこと。ただ、バックルは大きくて重く、顎の下で存在感があります。
最大にイマイチだと感じるのは、ギミック部分が重く、写真のように垂れ下がってしまうところ。これ、普通のバックルに交換できるオプションがほしいですね……。
空力性能
正直ヘルメットごとの空力性能の差を感じられるほどの敏感さは私にはありません。
AERO-R2の空力的な特徴として、「エアパスプレート」というギミックが設けられています。取り外し可能で実測6g。
エアルート内で生じるエアの乱れを整えながら後方へ流すことで、無駄な抵抗を抑制しながら空力性能を安定させる画期的な特許構造。
用途により任意でエアパスプレートの脱着が可能です。
ということで、このプレートの上を空気が通ることで空力性能が上がるという説明です。
前側から見ると、青いエアパスプレートの上にスペースが有ることがわかります。
シールド
私はあまり使いませんが、透明なシールドも付属します。マグネットで取り付ける方式ですが、AERO-R1に付属のものとは微妙にモデルチェンジされています。実測39g。
まとめ
AERO-R1に比べて、さらなる空力性能と安全性の向上を狙ったヘルメットに見えます。
安全性の向上を狙った分、全体的に厚くなっています。多分、「R1よりキノコになる」という評判は出るとは思いますが、個人的には見た目よりも安全性能を優先したOGKを称賛したいですね。重くはなりましたが、それは仕方のない変化です。
同じく安全性の向上を狙ったと思われるアンチスリップバックルは改良の余地があると思います。
AERO-R2には、トライアスロン用にマグネットバックルを採用した「AERO-R2TR」もあるので、そちらを選択しても良かったのかなーと思いました。
半年後の「糸魚川」までしばらくエアロヘルメットを本来の目的で使う機会は無さそうですが、冬場には暑さをあまり考慮する必要もないので使っていこうと思っています。
著者情報
年齢: 38歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。