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【ルートガイド】大前須坂線(長野側・須坂~毛無峠)
長野県・須坂と、グンマーネタで有名な毛無峠を結ぶルートが「大前須坂線」です。かなりキツめのヒルクライムルートとなっています。
今回使用している写真は2013年にホラフキーさんと走った際のものです。これまでに四回くらい走りました。
ルート概要
この「群馬県」の看板があまりにも有名な毛無峠へと向かうルートが、今回紹介する「大前須坂線」です。
ルート名の通り、長野県の須坂市と群馬県の大前を結ぶ県道なのですが、県境の毛無峠から先の群馬側は不通となっています。
ルートマップ
平均勾配: 5.7%
最高標高: 1941m
アプローチ
実際に登る際には、新幹線駅である長野駅から走ることが多いです。
長野駅~須坂駅までは約10km、そこからすぐに上りが始まるのでウォーミングアップに丁度いい距離だと思います。須坂駅まではほぼ平坦となります。
交通規制など
標高の高いルートなので、冬季閉鎖があります。
九十九折の始まる「乙見橋下ゲート」から、最高標高点の「老ノ倉」(毛無峠への分岐)までの区間は、11月中旬~4月下旬までが閉鎖。
「老ノ倉」から毛無峠までの区間は、11月中旬~5月下旬までが閉鎖となります。
お隣の渋峠よりも標高は低いんですが、冬季閉鎖の解除は渋峠よりも約一ヶ月遅いことに注意が必要です。私はそれを知らずに5月中旬に登ってしまい、毛無峠を目の前にして帰ったことがあります(大きな除雪車で道が塞がれていた)。
走行レポート
実際の走行写真を交えて、ルートの様子を紹介します。写真は、2013年6月中旬の様子です。
須坂~信州高山あじさいロード分岐点
須坂駅前から東へと向かいます。最初は緩やかですが、高山村に入った辺りから斜度が上がり始めます。
高山村に入った後、後ろを振り返った写真。須坂市の町並みが遠くに見えます。この辺りの斜度は7%前後だったと思います。
高山村の牧集落内に信州高山あじさいロードとの分岐があり、そこから本格的なヒルクライムがスタートします。
信州高山あじさいロード分岐点~湯峰公園展望台
こちらが分岐直後のあたり。
分岐の直前の商店には自動販売機がありますが、そこから毛無峠までは自動販売機などは一切ありません。飲み物はここで補給しましょう。そして、ダブルボトルを強く推奨します。
ひたすら10%前後の斜度が続き、かなりキツい区間です。15%以上はほぼ出てきませんが、大半の区間では10%を超えてきます。日陰が多いのは唯一の救い。
碓氷峠のごとく、全てのカーブには番号がついているようで、麓から数えると100個以上のカーブがあるようですね。「第103号カーブ」とか見ると、中々心が折れますね……。
分岐点から6kmほど登った湯峰公園展望台まで来ると、斜度は一旦落ち着きます。
湯峰公園展望台~老ノ倉
こちらは湯峰公園展望台からの風景。見えているのは、登り口の須坂方面でしょうか。ちょっとした公園になっていて、東屋もありました。
ここから先は斜度は緩みますが、それでも7~8%の登りが続きます。九十九折のカーブの内側だけが斜度がキツくなっていることも多く、注意。
2つ目の展望台である「北信五岳展望台」。ここも眺めが良いです。ここまで来てしまえば、あと一息。
最高標高点(約1940m)の辺りには、第1号カーブの看板が。
毛無峠の標高は1823mなので、ここから峠までは多少下ることになります。
老ノ倉~毛無峠
老ノ倉の分岐まで辿り着きました。左方向に行くと渋峠方面、右方向に行くと毛無峠です。右方向に進みます。
500mほど進むと湧き水があります。飲んで良いのか不明ですが、ここに至るまでの道のりでボトルはすっからかんだったので、一か八かで補給をしました。お腹は壊さなかったと思います。
(追記)
こちらは「ジロー清水」という湧き水のようです。お笑い芸人みたいな名前ですが、小串鉱山所長だった小笠原二郎さんが作ったもののようで。看板があったんですが、今はないみたいですね。
峠へと向かう道。最初は舗装が綺麗ですが、峠に近づくにつれて道が荒れてきます。とはいえ、ロードバイクで通れないほどではないです。
いよいよ毛無峠が見えてきました。良い風が吹く場所のようで、たいていはグライダーを飛ばしている人がいます。車かバイクの人が多く。自転車で来ている人はあまり見ません。
こういうのを飛ばしている人が多いですね。
かつては、硫黄鉱山として栄えた場所。当時の遺構が今でも残っています。
鉱山で命を落とした方の慰霊碑も。
そしてこちらが終点の毛無峠。あまりにも有名な場所です。ここから先は立入禁止なので注意。
この写真は2013年なのでまだ「群馬県」の文字がハッキリしていますが、最近は風化が進んで文字も読みにくくなっているようです。
毛無峠の周辺は結構道が荒れています。走れないほどではないですが。
こちらは、毛無峠からアクセスできる「破風岳」の登山道。一度登ってみたいんですが、立ち入ったことはないです。自転車を置いていけないし……。
まとめ
毛無峠に至る、大前須坂線を紹介しました。
大変キツイルートではありますが、苦労して登る甲斐はあるルートだと思っています。
やはり、毛無峠周辺の雰囲気は他に無いんですよね。異世界感があるというか。「行き止まりの峠」というだけでたまらないですが、廃鉱山の遺構と荒涼とした風景がなんとも独特で、何度でも行きたくなる場所です。
幻の「グンマー国境」を見る意味でも、是非一度訪れてほしいですね。しつこいようですが、ダブルボトル推奨です。補給場所はありません。