HUNTホイールを注文

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先日、試乗の機会を頂いたHUNTのホイール。感触が良かったので注文してみました。

注文したのは、「HUNT 44 AERODYNAMICIST CARBON DISC WHEELSET」です(上記画像はHUNTより転載許可を頂いております)。

目次

購入に至るまで

INFINITO CV納車から5ヶ月にして、二本目のホイール注文となりました。

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理由は、こちらの記事にも書いたように「レーゼロカーボンDBの感触がイマイチ期待と違っていたから」です。ヒルクライムでは抜群に良いし、ダウンヒルのコーナーリングも思い通りのラインを取れるのですが、どうにも高速域への到達やスピードの維持がしにくいと感じていました。リムブレーキ版の万能さと比べると、かなり使い所が限られる印象です。

ヒルクライムやグランフォンド的な使い方には良いのですが、私のように平地メインで時々山岳…という使い方とはミスマッチではないかと考え始め、次のホイールを探すことにしました。

次期ホイールの条件

レーゼロカーボンの不満の原因は「前輪の組み方が極太アルミスポーク21本組になったことで、空力性能が悪化したから」ではないかと仮設を立てました。

と言う事で、その逆を行く「なるべく前輪の空力性能が良さそうなホイール」を探してみようと思い立ちました。

前輪の空力性能が良さそうなホイール

ソースは定かではないのですが、前輪の空気抵抗はリム(ハイト・太さ・形状)が支配的で、スポークの寄与度はそんなに高くはないらしいです。

確かに、空力を重視していそうなENVE・ZIPPを見ても前輪のスポーク本数はステンレスながら24本。スポークよりもリムを重視すべきなのかもしれませんが、今回は仮設検証のために、あえてスポークに着目してホイールを探してみることにしました。リムハイトは高すぎると横風に弱くなるため、45mmまでのセミディープに限定します。

前輪のスポークの本数が20本以下のホイールを探してみると、意外と数は多くありませんでした。

メーカー名 モデル名 前輪スポーク数 (材料) 価格(税抜・前後セット)
CORIMA 32mm MCC WS+ DX 12本 (カーボン) 463000円
SPINERGY FCC 3.2 16本 (ザイロン) $1199 (直販価格)
Z32 16本 (ザイロン) $799 (直販価格)
ROVAL RAPIDE CLX 18本 (ステンレス) 290000円
Rolf Prima ARES4 DISC 20本 (ステンレス) 240000円
ARES3 DISC 20本 (ステンレス) 240000円
HUNT HUNT 44 UD CARBON SPOKE 18本 (カーボン) $1439 (直販価格)
HUNT 44 AERODYNAMICIST CARBON 20本 (ステンレス) $1169 (直販価格)

HUNT 4050 CARBON AERO

20本 (ステンレス) $1029 (直販価格)
ENVE

ENVE WS SES3.4 DISC

20本 (ステンレス) 358000円
Lighweight

WEGWEISER EVO

20本 (カーボン) 480000円

今回は前回からかなり短いスパンでのホイール購入となり、予算はそんなにありません。出せて15万円くらい。となると、大体のホイールは候補から落ちてしまいます。

残った購入候補

残ったのはSPINERGYHUNT

SPINERGYの前輪16本は目を疑いました。組み方はリムブレーキ用と違いますが、確かに16本です。同社のスポークはザイロンという引張にたいへん強い繊維を束ねて作られた特殊なスポークです。ザイロンだからこそ16本で耐えられるのでしょう。更に、以前は丸形だったスポークが翼断面のスポークに変わり、明確に空力を意識するようになったことが伺えます。

ただ、SPINERGYのホイールは試乗してみたかぎり(妻はSPINERGY大好きで3セット所持)、私の体重では横剛性が低すぎる印象がありました。引っ張りには強くても横方向にはすぐ変形してしまいますしね、ザイロンスポーク……。

次にHUNTです。HUNTはカーボンスポークを採用したモデルを展開していますが、まだ熟れていない印象があるので、カーボンスポークモデルは対象から除外しました。

残るは、前後44mmハイトの「HUNT 44 AERODYNAMICIST CARBON」と、前40mm後50mmハイトの「HUNT 4050 CARBON AERO」です。

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HUNT 4050 CARBON AEROは、上の記事で試乗させていただいたモデルです。尖ったところはなく優等生的なホイールで気に入りました。しかし、最終的に注文したのは「HUNT 44 AERODYNAMICIST CARBON」でした

44 AERODYNAMICISTの選択理由

HUNT 44 AERODYNAMICIST CARBONを選んだ理由を書いていきます。

エアロ性能の差

「4050 CARBON AERO」は外幅27mmのカーボンリムを採用しています。リム形状やスポーク形状はオーソドックスなようです。

これに対し、「44 AERODYNAMICIST CARBON」は、同社のフラグシップホイール「LIMITLESS」の技術を転用した、外幅29mmの特殊形状リムを採用しているとのこと。スポークも翼断面のPILLAR WING20を採用しています。

今回のホイール交換は「スポークの本数と形状が変わることによる空力性能の変化を体感できるか」が一つのテーマなので、より空力を重視したモデルが良いと考えました。とはいっても、リムハイトも14mmほどレーゼロカーボンDBよりは高くなっているのですが。

保証の差

「4050 CARBON AERO」には3年間の保証が付いてきますが、「44 AERODYNAMICIST CARBON」には「H_CARE」と呼ばれる生涯保証が標準で付帯します。

ホイールの破損トラブルは何度か経験があるので、出来れば保証が充実している方が良いと考えました。

リムハイトの差

これは性能ではなく、完全に見た目の好みの話です。

「4050 CARBON AERO」は前後のホイールでリムハイトが違うため、デカールの「HUNT」の文字の大きさも異なっています。個人的には前後のホイールのデカールの大きさが揃っていてほしいので、前後同ハイトの「44 AERODYNAMICIST CARBON」を選びました。

購入の流れ

注文の流れと、隠しオプションの話を書いておきます。

注文

普通の通販サイトのように、カートに入れて決済します。

日本円で金額が表示されていますが、どうも注文時点で決済されるわけではないようで、カードに来ていた請求金額は注文時の金額より少し安くなっていました(注文時より円高が進んだため)。

以前は送料無料だったようですが、現在は$69の送料が掛かります。爆速で有名なDHLによる発送のようなので、送料が取られるのは仕方ないですね。

アクスル情報の連絡

購入確認のメールに、連絡フォームへのリンクが張られています。

連絡フォームから、ホイールのアクスル情報(スルーアクスルの太さ・エンド幅等)を連絡すれば、あとはホイールが届くのを待つばかり。

隠しオプション

通常であればアクスル情報の連絡をすれば終わりなのですが、HUNTのホイールに関する情報を探していると興味深い情報を発見しました。Trustpilotという、企業サイトのレビューを投稿する口コミサイトの中の投稿です。

HUNTのホイールで唯一気になっていたのは「爆音フリー」でした。空転時の「ジャーーー」という音がとにかくうるさい。一般にうるさいと言われるカンパのフリーハブの3倍くらいの音量があります。

それをメーカー側も気にしたのか、「low noise version」のオプションがあるというのです。「slightly quieter than the standard version」と書いてあるので、劇的に静かになるわけでは無さそうですが、多少なりとも静かになるのなら是非私もそれを使いたい。

ということで、メールでフリーハブの交換を依頼しました。

残念ながら現在はlow noise versionのフリーハブの在庫が切れているとのこと。入荷次第組み込んで送るとの返事を頂きました。入荷予定は10月とのことで、ホイールを私が手にできるのはもう少し先のことになりそうです。今年のブルベに使いたかったのですが、仕方ないですね。

サポート体制

low noise フリーハブへの交換や、画像の掲載依頼等でメールのやり取りをしましたが、中々レスポンスも早くて好印象でした。メールを返してくる人が毎回違うのはちょっと気になりましたが。

まとめ

以上、「44 AERODYNAMICIST CARBON」の購入に関する話でした。

果たして、スポークを重視したホイール選びでどのように走行性能が変わるのか、楽しみです。かなり注文が集中しているようで、2ヶ月待ちではありますが……。

しかし、ようやくディスクロードのフレームが「どれを選んでも大丈夫」な状態になったと思ったら、ホイールは未だにワイドリム化が進み、フックレスなんて新規格も登場。アルミスポークのモデルは減り、カーボンスポークのモデルが増えたりと、まだまだセオリーが落ち着きそうにありません。早く安心して見た目と値段で選べる日が来てほしいものです。

追記

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【レビュー】HUNT「44 AERODYNAMICIST CARBON DISC」 HUNTのディスクブレーキ用ミドルハイトホイール。空力の専門家(Aerodynamicist)であるLUISA GRAPPONEさんの設計したリムを採用しています。 購入動機 下の記事に書いた...

詳細レビューを書きました。細かい使用感はこちらの記事をご覧ください。

著者情報

年齢: 36歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

 

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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