大阪→東京キャノンボール ④金谷峠→静岡

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300km突破

袋井辺りで大阪からの走行距離は300kmを越えた。当時の自分の1日の最長走行距離は302km(前回失敗した東京→豊橋の時の記録)。ここから先は知らない距離。自分の限界への挑戦のハジマリ。

掛川駅を越えた辺りから、道は金谷峠に向けてゆるやかに登り始める。平坦基調では大丈夫だった脚が、上り基調になった途端に悲鳴を上げ始めた。

中ボス:金谷峠

キャノボの道中において箱根を大ボスとすれば、金谷峠は中ボスだと思う。「鈴鹿のほうが辛いんじゃ?」という人もいるけれど、少なくとも大阪からであれば金谷峠のほうがキツい。時刻も11時を過ぎ、気温がかなり上がってきている。一旦信号停止したタイミングでアミノバイタルプロを流しこむもスピードは全く乗ってくれない。それもそのはず、ここまで320kmのメーター読みAveは29.6km/h。だいたい普段のロングライドでも150km乗ってAve26km/hが関の山。テンションが高かったとは言え、体へのダメージは着実に蓄積されていた。

泣き言を言っても、目の前の峠を超えなければ先には進めない。前回のように諦めるのはもう嫌だ。ただ、ここでペースを上げても体に負担をかけるだけなので、「休むダンシング」を使う。体重だけをペダルに乗せて筋肉をやすませるテクニック。本当に出来ているのかは分からないが、少なくともシッティングをずっと続けるよりは楽だった。

汗だくでゆっくりと峠を越える。ボトルは既に空。近くにあった自動販売機で500ml缶を2本購入し、1本を一気に飲み干した。休憩がてらスレを見ると、261さんも相当苦しい様子。胃腸をやられたらしい。ロングライド、しかもキャノンボールのように強度高めなファストランの場合は補給が重要となる。幸い、東京糸魚川ファストランで自分の補給ペースはつかめていたので、胃腸の調子は悪くない。筋肉は悲鳴を上げているけど。

宇津ノ谷峠手前で小休止

金谷峠のダウンヒルを一気に下り、大井川を越える。島田~藤枝は微妙に追い風。あっという間に次の峠、宇津ノ谷峠に辿り着いたところで一旦小休止を入れる。

  「金谷で死にかけましたがなんとか生きてます。
   261さんも辛いところですが出来る所まで頑張ってください。

   あと15kmで静岡です。 」 

残り1/3

静岡駅には出発から14時間8分で到着。ここまで来れば残りは1/3。Aveは未だに29km/h台を維持している。

駅前のミニストップに停車し、Edgeの地図を次の区間のものに変更。今回、Edge705用のルートを大阪~名古屋、名古屋~静岡、静岡~東京の3区間に分けて作成していた。ナビの開始までには5分程度のロード時間が掛かるため、コンビニに入る前にロード開始ボタンを押しておく。電池も既に切れかけているため、持参したUSB充電器からの給電も開始した(注: 当時は単3電池×2本の電池ボックスでした)。

どうでもいいことだけれど、ここのミニストップは珍しくウォシュレット完備。これは嬉しい。補給としては牛乳を購入。以前、知人に「牛乳はアミノ酸が豊富なんだぜ!」などと聞いたことがあったので、疲れた筋肉に効くかな~と。なんとなく体に力が満ちる気がした。

13時ジャスト、出発。残り185km/9時間40分。

次のエピソード
大阪→東京キャノンボール ⑤清水→箱根湯本 最難関のバイパス区間へ ガンダム(注: 当時は静岡のバンダイに設置されていた)を右手に見ながら東静岡駅前を通過し、清水の駅前を通過する。江尻大和交差点は大阪→東京...
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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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