【レビュー】OSTRICH エンドスタンド 12mmスルーアクスル用

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評価:4

オーストリッチの片持ちエンド金具。クイック用と12mmスルーアクスル用があり、今回は12mmスルーアクスル用をレビューします。

目次

購入動機

ディスクブレーキのストッピングパワーに耐えるため、12mmのスルーアクスルを採用した「SCOTT SOLACE DISC」。

これに乗り始めて困ったことの一つは、縦型輪行袋が使えないこと。縦型輪行袋は、サドルとエンド金具で車体を支えるわけですが、スルーアクスル用のエンド金具というのはこれまで存在しませんでした。

しばらくは横型輪行袋を使っていたのですが、やはりスペースを取るので電車内で置ける場所が限られるのがネック。なんとか縦型輪行袋を使えないかなぁ……と思っていた時に発表されたのが本製品でした。

サイクルスポーツ.JP
輪行袋ブランド「オーストリッチ」からディスクブレーキロード用エンド金具登場 News 本格的なディスクブレーキロード時代幕開けを前にして、オーストリッチからディスクブレーキロードを輪講する際にリヤエンドを保護するた...

さいたまサイクルエキスポには先行展示として本製品が出ていましたが、発売時期はこの時点で未定。結局発売したのは5月になってからでした。店頭でも見かけず、通販でも大手には入荷していなかったので、今回は店頭で注文して取り寄せてもらいました。

製品概要

スタンドの長さは110mmと150mmがあり、今回購入したのは110mmタイプ。

実測重量は107g。含まれるパーツは以下。

・クイックリリースレバー
・スタンド(110mm)
・凸スペーサー
・5mmスペーサー(2個)

スタンドとスペーサーはパーツ売りもしているようです。110mmで足りなければ、150mmを後から買うこともできる、と。

使用感

長野ツーリングに向かう際の輪行時に使用しました。

重量

重いです。

marutoのリアエンドプロテクターが60gなので、倍近い重さがあります。ただ、片持ちということを考えると、これくらい重くしないとスタンド側の強度が出なかったと推測。

使用法

説明書によると、以下の順番で取り付けるとのこと。

フレームの外側から、レバー・凸スペーサー・フレーム・スペーサー・スタンド・ナットの順です。

取り付けてみました。意外に思われるかもしれませんが、ディレイラーとは逆側に取り付けます。ディレイラー側に付けると、力が掛かった時にリプレーサブルエンドが折れる危険性があるから? 理由は分かりませんが、説明書通りにしました。

このスタンドは片持ちなので、自立はしません。前後のホイールでフレームを挟み、タイヤとスタンドの3点で自立させることになります。そのため、ホイールとフレームがガタつかないようにパッキングする必要があります。

立ててみた図。ディレイラーはRD-6800-GSですが、地面には付きませんでした。SSのディレイラーならまず問題はないでしょう。逆に言えば、ロード用コンポでは150mmのスタンドは必要無さそうです。

安定性

予想以上にしっかりしています。もちろんクイックリリースをしっかりと締めることは大前提ですが、松本→立川の間の「あずさ(結構揺れる)」でも、最後までズレはありませんでした。

また、電車の中では、「本製品がある側に荷重が掛かる様に傾ける」ように気をつける必要があります。壁に立てかける際に、ディレイラー側を壁側にして立てかけてはいけません。

その他

これは本製品のレビューというよりは、「ディスクロードを縦型輪行袋で輪行する場合の注意点」なのですが、ついでに述べておきます。

一点目は、「ブレーキパッドの間にスペーサーを挟むことを忘れない」ということ。

これは横型輪行袋でも同じなのですが、縦型輪行袋はハンドルを切らなければ袋に入らないため、どうも普通にパッキングしただけでレバーが握られた状態になりやすいようです。そのため、スペーサーを挟まずに輪行したらブレーキパッド同士がくっついてしまう事態に見舞われました。

二点目は、後輪の扱いです。私は普段、フレームを傷つけないために、スプロケットを外側にしてパッキングします(一応軍手で保護)。が、ディスクブレーキの場合にはスプロケットの逆側にもディスクローターが付いており、そのままパッキングするとフレームに傷が付いてしまいます。

そこで、今回は軍手で保護したスプロケットを内側にしてパッキングしました。これならちょっとやそっとでは傷は付かないはずですが……今度は外側にしたディスクローターが心配でもあります。

まとめ

十分実用に耐える品だと重います。

ただ、重量があるので、普段持ち歩くのはちょっと辛い印象。最初から輪行することが決まっている時以外は、横型の輪行袋を持ち歩くことになりそうです。

しかしディスクロード、色々と輪行関係は悩ましいことが多いです。輪行するならキャリパーブレーキ車の方が断然便利ですね。

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評価

対象モデル:  OSTRICH「エンドスタンド 12mmスルーアクスル用 110mm」
年式: 2016
定価: 不明
購入価格: 1500円(税込)
公称重量: 不明
実測重量: 107g

価格への満足度

5/10

普通。

総合評価

8/10

実用性は高い。もう少し軽ければ言うことなし。

レビュアー情報

年齢: 31歳(レビュー執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: QUARK ロードバイク(スチール), GIANT ESCAPE RX(アルミ)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせて頂きました。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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