PBP 2019 プレレジストレーション方法の紹介【追記あり】

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PBP2019のプレレジストレーション(先行登録)が、1/14より始まりました。この記事では備忘録として先行登録の手順を画面とともに紹介します。

目次

プレレジストレーションとは

PBPでは開催前年度にブルベを完走した人を対象にプレレジストレーション(以下、先行登録)を実施しています。

先行登録の目的

PBPの参加枠は約7000人。

通常、PBPは先行登録ですべての参加枠が埋まることは例年ありません(※1)。この先行登録の目的は「スタート時間を選ぶ」ことです。

枠の埋まり方の傾向

PBPでは15分毎に300人程度のウェーブスタートとなります。

一番参加人数が多い90時間部門の場合、18:00-21:00の中から好きなウェーブを選択可能です。

各々の戦略によって早い時間にスタートしたい人もいれば、遅い時間にスタートしたい人もいると思いますが、大体早いスタート時間から先に埋まっていきます

優先順位の決定方法

そして、この「スタート時間を選ぶ」権利は、2018年度(2017/11/01-2018/10/30)のブルベの完走実績によって決まります。

端的に言えば、「2018年度のブルベで長いカテゴリのブルベを完走した順」です。

1000km以上のブルベを完走した人は最優先でエントリー、600kmのブルベを完走した人はその次……と言った具合です。

以下に先行登録の日程を示します。

①BRM1000km、またはRM1200km以上を完走
2019/01/14 より先行登録が可能
②BRM600kmを完走
2019/01/28 より先行登録が可能
③BRM400kmを完走
2019/02/11 より先行登録が可能
④BRM300kmを完走
2019/02/25 より先行登録が可能
⑤BRM200kmを完走
2019/03/11 より先行登録が可能

いずれも現地時間で0時からオープンとなるため、日本時刻では朝8時にオープンです。

いずれも月曜日なので、日本では平日の通勤時間帯にオープンということになります。有休を取るか、スマホでエントリーする等の手段を用意しておく必要があるでしょう。

2018年度にブルベの完走実績がない場合は先行登録は行われず、いきなり本登録ということになります。

本登録の期間は、2019/05/25-07/03までとなっていますが、先行登録の内容が有効なのは2019/06/20まで。それまでにSRを確定し、認定番号を入手しておく必要があります。

※1: ただし、今年は従来にないペースで枠が埋まっているので、先行登録だけで枠が埋まり切る可能性もあります。

ACPサイトへの会員登録

エントリー前に行う必要があるのが、ACPサイトへの会員登録です。

こちらは今回のPBP専用のサイトとのことで、住所や名前などをあらかじめ登録しておく必要があります。

以下、会員登録の手順を示します。

ACPアカウントの作成

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ACPサイトにアクセスすると、まずは「アカウントはあるか」「既に登録済みか」を聞かれます。これから会員登録をするので、「Create an account」ボタンを押します。

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会員登録にあたっての注意書きが表示されます。

私が登録した時にはまだテストが十分ではなかったのか、画面上部の言語選択でイギリス国旗(英語)を選んでいるにも関わらず、フランス語で注意書きが表示されました。現在は、ちゃんと英語で表示されるようです。

注意書きの内容に納得したら、画面下部の「I accept」ボタンを押します。

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所属する組織を選択します。フランス国内向けの話なので、日本人ならば「Non French」を選び、「Next」ボタンを押します。

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ACPサイトにログインする際に使用するメールアドレス(IDとして使用)とパスワードを設定します。記入後に「Registration」ボタンを押します。

メール確認&アカウント登録完了

指定したメールアドレス宛に確認のURLが記載されたメールが届くので、メールを確認します。

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メール内のURLをクリックすると、会員登録が完了します。「Your account has been created.」と表示されていればOK。

ログイン

先程入力したメールアドレスとパスワードを入力し、「Connect」ボタンを押します。

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参加者情報の登録

ログイン直後は参加者情報の登録を行う画面になります。

一番上の「Username」と書かれた領域は特に編集する必要はありません。登録するメールアドレスを変えたい場合にここを使います。

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入力が必要なのは「Participant Information(参加者情報)」です。

おそらく、ここで記入した情報を用いて認定番号を検索するので、記入内容は普段ブルベに参加する時に使用している内容を使います。

基本的には1名のみの情報を入力すればOKですが、タンデムバイクなどで複数人で1台に乗る場合は「Add a participant」ボタンで入力欄を増やします。以下、記入内容の説明です。

Last Name: 名字をローマ字で入力します。
First Name: 下の名前をローマ字で入力します。
Date of birth: 誕生日を選択します。
Sex: 性別を選択します。
Nationality: 国籍を選択します。
Telephone number: 電話番号を入力します(日本国内なら、+81始まり表記)

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次に入力するのは「Address(住所)」です。PBP終了後、半年くらいで参加賞やブルベカードが返送されてきます。その送り先をここに登録します。記法は海外式(番地から先に書く)です。

N°& Street: 番地と町名を入力します。
Bldg & Floor: 建物名と部屋番号を入力します。
Zip Code & Town: 郵便番号と県名と市区町村名を入力します。
Country: 「JP-JAPAN」を選択します。

最後に、「Club(所属クラブ情報)」を入力します。

Country: 「JP-JAPAN」を選択します。
Internal Code: オプションであるため、未入力でOK。
Name of the Club: Countryを選ぶと、その国ブルベ主催クラブが表示されます。各クラブの賛助会員やスタッフならそのクラブを、それ以外のAJ会員は「Audax Japon」を、AJ会員でなければ「Individual Japon」を選びます。
Code ACP: 所属クラブを選択すると自動的に記入されます。

これで参加者情報の登録は完了です。

登録情報の確認

きちんと登録ができているかどうか、「Results」タブで確認します。

Resultsタブは、過去のブルベ認定情報を確認できる画面となります。事前登録の際には2018年度のブルベの認定番号が必要となります。

認定番号は通常、返送されたブルベカードに「Homologation」として掲載されていますが、ブルベカードが見つからない場合などはここから検索可能です。

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画面中央の「BRM」リンクを選択します。

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「Search for unknown BRMs on your club」の下のプルダウンから認定を受けた際の所属クラブ名を選択し、「Search for」ボタンを押します。

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画面が切り替わり、完走済みのブルベ情報が表示されれば、正しく参加者情報とデータベースの紐付けがされています。

ここで結果が表示されない場合は参加者情報の綴りにミスがあるので確認したほうが良いでしょう。また、この画面で検索できるのは、本稿執筆時点ではBRMのみのようです。RMの検索には対応していません。

先行登録

いよいよ先行登録です。一応ここではPC画面での手順を解説しますが、スマホで登録を実際に行った方もおり、スマホでも手続きは可能だと思います。

事前に用意するもの

さて、先行登録の前に用意するものが2つあります。

①Paypalアカウント
②2018年に完走したブルベの認定番号

まずは、Paypalアカウント。

ACPへの先行登録料は30€掛かります。支払い方法はPaypalのみとなっています。事前にPaypalアカウントを作り、支払い可能な状態にしておいてください。

次に、2018年に完走したブルベの認定番号(Homologation)が必要です。

先述の通り、ACP会員サイト内の「Results」タブからBRMの認定番号を検索可能です。ただし、現状はRMの認定番号は検索できません。RMの認定番号は各主催団体の掲示しているリザルトに掲載されていると思います。私は昨年R札幌が開催した「CH1200」の認定番号を使うので、R札幌のサイトのリザルトで認定番号を確認しました。

以下、先行登録の手順を示します。

ACPサイトにアクセス

まずはACPサイトにアクセスし、「Connect」ボタンを押してログインします。

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Registrationsタブが開いた状態でログインされます。「Paris-Brest-Paris」のリンクをクリックします。

認定番号の入力

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No. Approval欄に、用意しておいた認定番号を入力し、「Pre-register」ボタンを押します。

先行登録に使用する認定番号の選択

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認定番号から検索されたブルベの結果が表示されます。なぜか2件の検索結果が出てきました。

どうやら1200km以上のRMと、1000km以下のBRMでは認定番号が被ることがあるようです。

私の結果は下の行なので、下の行の「Confirm」の緑ボタンを押します。

参加者情報の確認

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ここで、登録しておいた参加者情報を確認されます。問題なければ「Confirm」ボタンを押します。

参加カテゴリ&スタート時間の選択

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いよいよ参加カテゴリとスタート時間の選択画面です。

車種の選択

「Type of cycle used」では、参加する車種を選びます。

PBPでは、タンデム自転車・三輪車・リカンベントと言った特殊な自転車は少し早い時間のスタートとなります。

普通のロードバイクやランドナーで参加する方は、「Bicycles」を選択します。

参加部門の選択

「Choice of departure」では、参加部門と出発時間を選びます。

PBPはBRMの最高峰とされていますが、制限時間が3種類から選択可能となっています。

Departure1: 80時間部門です。8/18の16:00-17:30スタートとなります。脚に自信がある人向けの部門です。
Departure2: 90時間部門です。8/18の18:00-21:00スタートとなります。普通の参加者はここです。
Departure3: 84時間部門です。8/19の5:00-5:30スタートとなります。朝にスタートしたい人向けの部門です。

私は前回同様、90時間部門を選択しました。

スタート時間の選択

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参加部門を選ぶと、「Choose your departure time」のプルダウンメニューにスタート時間の候補が表示されます。

私は18:15スタートのJグループを選択しました。グループ名の後に書いてある数字は、残りの席数となります。これが0になると、それ以上登録することは出来ません。

本稿執筆時点で、既に90時間部門の18:00・18:15スタートは定員となっています。

先行登録の実行

スタート時間選んだら、「レギュレーションに同意する」のチェックボックスをチェックし、「Reguister the pre-registration」ボタンを押します。

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Entry Noが発行されました。

参加費の一部をデポジット支払い

「Make the payment」ボタンを押します。

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支払金額を示す画面が表示されます。30€(約4000円)を支払うことになります。

このお金は、不参加となった場合でも返金はされません。参加する場合には、この30€は参加費から差し引かれます。

「Make the payment」ボタンを押すと、Paypalの画面に遷移します。Paypalにログインし、支払いを行ってください。

完了メールの受信

支払いが成立すると、先行登録完了のメール(表題: [PBP-(Entry No)] Pre-registration in Paris-Brest-Paris 2019)が送られてくるはずです。

本来は参加情報のサマリが書かれたPDFが添付されてくるのですが、私が登録したときはシステムが混み合っていたせいか0kbのファイルが送られてきました。

現在は問題なく閲覧可能なPDFが添付されてくるようです。

先行登録結果の確認

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ACPサイトにログインし、「Entry: PBP-(Entry No)」という番号が表示されていれば、正常に先行登録が完了しています。私は205番目の登録だったようです。

「Change」ボタンを押すことで、スタート時間等は後から変更も可能となっています。

以上で、先行登録が完了しました。

まとめ

PBPのプレレジストレーションの方法を紹介致しました。

そうそう全ての枠が埋まることはないと思うのですが、自分のスタートしたい時間を選ぶためには、スムーズに先行登録を終える必要があります。

ここに示した手順を読み、シミュレーションしておくとスムーズに登録が行えると思います。

さて、次はいよいよ本登録。その前に、今年のSRを確定させねばなりません。

現時点で私の認定はまだ200kmのみ。上手く行けば3月末までにSRの予定ですが、果たして上手くいくかどうか……?

ただ、寒いうちから無理をして故障しても嫌なので、「5月中に取れればOK」くらいの気持ちでマイペースにやっていきたいと思います。

スタート時間の変更&登録確認(2019/1/28追記)

「「Change」ボタンを押すことで、スタート時間等は後から変更も可能となっています。」と前項で書きましたが、その後、実はスタート時間の変更には期限があることに気づいたので追記します。

プレレジストレーションには「検証(validate)」という行程があるようで、これが完了するとスタート時間の変更は不可となります。

恐らく、ACPのスタッフによって、登録情報に間違いや嘘がないかを検証されるのだと思います。

検証が終わると、「Your Preregistration has been validated.」とだけ書かれたメールが届きます。スタッフの方による登録情報の検証が終わったということです。

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検証が完了すると、スタート日時のドロップダウンメニューが操作不可能になり、「Preregistration validated」の日付が表示されるようになります。

人によって検証の期間は違うようですが、私の場合はプレレジストレーションの4日後くらいにvalidatedな状態に変更されました。

もし、スタート時間を変えたいと思った場合は、プレレジストレーションから数日以内に行う必要があるようです。ご注意ください。

定員の追加とスタート時間変更(2019/2/22追記):

2/19の早朝。一通のメールで目を覚ましました。差出元はACP。PBPの主催者からです。

「出発時刻の変更依頼」

まさに寝耳に水でした。メールの本文を読むと、

「希望者殺到のため、スタートグループを再編成することになった。
2/22までに出発時間を変更して欲しい。」

とのこと。

Screenshot_20190219-074344.png

リンク先のACPサイトにジャンプすると、18:15スタートで登録したはずなのに、17:45スタートに勝手に変更されていました

既にプレレジストレーションを済ませた周囲の人達も一律でスタートを30分前倒しにされていたとのこと。スタート時間を勝手に変えるとか前代未聞の出来事です。

更に、各時間帯の枠も追加され、定員が850人ほど増えたようでした。

元のスタート時間に戻そうと思いましたが、既に18:15スタートには空き席なし。

メールの送信時刻を見ると5:44。私がメールに気づいたのが7:40。プレレジストレーション段階で遅い時間帯に登録していた人たちが一斉に早い時間帯に登録を変更したのでしょう。

特に予告もなくメール送信と同時に変更可能にするとは、フランス凄いな……。

仕方ないので、そのまま17:45スタートで行くことにしました。

確かこの時間帯って、スペシャルバイク(タンデムとかリカンベントとか)のスタートする時間帯だったはず。その時間帯のスタート人数が少なかったので、その枠に無理やりねじ込んだという所でしょうか。

既にプレレジストレーションを済ませた方は、自分のスタート時間が変わっていないか、ぜひ確認をお勧めします。

—–

こうなると、気になるのは各PCの混雑ですね。食べ物や仮眠所のベッドの競争率は上がるでしょう。なにせ15%も参加人数が増えるわけですから。

FacebookのPBP公式ページを見ると、

「余裕のある人は最初の仮眠はLoudeacではなくCarhaixでお願いします。」

などと書かれています。Carhaixって520km地点なので、1キャノボ分も走れってことですか。無茶を仰る。

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この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

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