PBP 2019 PC仮眠所情報まとめ

PBP2019が終わったので、記憶の新しいうちに情報を残しておこうと思います。

本記事では、各PC/WPに必ず設けられている「仮眠所」の情報をまとめています。次回も同じ街にPCが配置されるかは分かりませんし、設備も同じとは限りません(実際、2015→2019で改善されたPCもあった)。それでも何らかの役に立つかと思い、今のうちに纏めておきます。

まえがき

今回のPBP、個人的にもっとも困ったのが「仮眠所で良く眠れない」ということでした。

私の仮眠計画

今回の事前計画では、以下のPCで仮眠を取るつもりでいました。

往路 ・PC1: ヴィレンヌ=ラ=ジュエル (レストラン雑魚寝)
・PC4: ルデアック(仮眠所)
復路 ・PC7: ルデアック(仮眠所)
・PC12: ドルー(仮眠所)

私の仮眠実績

……ですが。計画した仮眠所ではまともに眠れませんでした

往復ともに仮眠所を利用したルデアックは、非常に睡眠環境が良くなかったのです。

仕方なく、ルデアックの隣のウェルカムポイントであるケディヤックでしっかり眠ることになりましたが、結構なタイムロスとなりました。

ルデアックについて

ルデアックは日本を始め、多くの国がドロップバッグを置くPCでもあります。

着替えなどがあるため、このPCでシャワー&着替え&仮眠をするのが、時間効率としては良いのです。スタート地点からも445kmと、2度目の夜を迎えることになるため、多くの人がこのPCで仮眠します。

2015年も私は往復のルデアックで仮眠を取りました。その際は往復共に4時間ずつぐっすりと眠れました。しかし、今回は細切れの質の低い睡眠しか取ることは出来ませんでした。

原因は二つあります。

野外ライブ

一つは、往路のルデアックで野外ライブが行われていたこと。

恐らくは参加者を盛り上げるためのイベントなのだと思いますが、よりによって仮眠所である体育館の隣で行われていました。爆音のドラムが響くので眠りに就くまでが大変でした。恐らくはかなりの苦情が行ったと思われるので、次回はこんなことは無いと思いますが……。

寒さ

もう一つは、寒さです。ルデアックの仮眠所は暖房が入っておらず、かつコットと呼ばれるハンモック型のベッドが割り当てられました(若干数、厚手のマットもあったが、割当はランダム)。

このコットは床の冷気がモロに伝わってくるので、夜中は非常に寒く、何度も目を覚ましてしまいました。

2015年は往復ともにルデアックの到着は16時ごろ、出発時間は21時ごろでした。フランスの夏は17時ごろが最も気温が高く、21時過ぎにようやく暗くなり始めます。

つまり、前回私が寝ていた時間は比較的暖かい時間だったことになります。今回、初めて夜のルデアックの仮眠所を利用しましたが、寒い&人が多い(いびきがうるさい)で、睡眠環境としては最悪でした。

仮眠所で寝る難しさ

復路のルデアックでもあまり眠れなかった私はかなり調子を落とした状態となりました。

ここ数年のブルベはホテルで寝ることが当たり前となっており、こうした睡眠環境の悪い場所ではどうも眠れなくなっていたのです。もう少し雑に寝られるようになっておくべきでした。

一緒に行動していた妻には先行してもらい、ケディヤックの仮眠所で1時間半ほど睡眠を取ったのですが……ここの仮眠所は最高でした。マットは厚く、暖房は効いており、シーツも毛布も洗濯済みのものが貰えます。そのうえ、PCではないので利用者も少なめ。相当ぐっすりと眠れました。

仮眠所ごとの違い

ここでようやく気付いたのは、「仮眠所はPCごとにクオリティに大きな差がある」ということです。

前回のPBPでは、前述のルデアックに加え、最終PCのドルーで仮眠所を使いました。

このドルーも寒いレスリング場に雑魚寝という空間だったので、「PBPの仮眠所は大体そんなもの」と思い込んでいました。

しかし、他の人の体験談を拾ってみると、定員2名の個室仮眠所や、暖房の効いた仮眠所もちゃんとあるのです。

PBPの仮眠所比較

前置きが無くなりましたが、ここからは各PC&WPの仮眠所の比較をしていきます。

Twitterで情報を募ったところ、参加者の方からも情報を頂き、ほぼ全てのPC&WPの仮眠所情報を集めることが出来ました。情報を頂いた方、ありがとうございました。

モルターニュ・オ・ペルシュ(往路:WP/復路:PC)

部屋 体育館(柔道場?)
設備 薄マット、毛布
暖房 あり

「National Institute Training And Recherche」という研究施設がPCとして使われています。

仮眠所は、併設された体育館のようです。Controlのある建物の入口向かって右にある建物になります。

私はまだこの仮眠所は未使用です。

 

pbp_mortagne_15.jpg
(15さん提供)

シューズを履いたまま出入りが可能なようで、若干埃っぽいとの話あり。マットは薄く、隣との間隔は狭いものの、暖房は効いているようです。料金は無料とのこと。

ヴィレンヌ・ラ・ジュエル(往路:PC/復路:PC)

部屋 15人程度の部屋
設備 厚マット、毛布
暖房 あり

往路では最初のPCであり、復路では大変なお祭り騒ぎになっているPCです。

このPC、道を境に南北に分かれた構造を取っています。

北側には、Control・トイレ・バーがあります。南側には、レストラン・仮眠所があります。ちなみに、北側は市役所で、南側は中学校です。

私はこの仮眠所は未使用です。

中学校の教室または倉庫が仮眠所として使われているようで、部屋の収容人数は15人前後とのこと。

暖房は効いているそうで、マットも厚いものが用意されているとのことです。なかなか寝やすそう。外はお祭り騒ぎとのことですが、環境が良いので良く眠れたという声が多く聞かれました。

ちなみに、Controlと同じ建物にあるバーは暖房が効いていますが、レストランは暖房が効いていません。往路で仮眠しようとしましたが、寒くて寝られませんでした。

思えばこれがケチの付け始めでしたね……。レストランの方がスペースは広いのですが。

フジェール(往路:PC/復路:PC)

部屋 10人程度の部屋
設備 薄マット、レスキューシート
暖房 不明

「Jean Guéhenno High School」という高校がPCとして使われています。Controlがある建物に、仮眠所が用意されています。

私は2019年の昼にこの仮眠所を使用しました。

入口で料金を支払うと、レスキューシートが貰えます。通されたのは、倉庫か会議室のような中部屋で、マットが10人分程度敷かれていました。

昼間でもかなり暗く、静かです。ただ、敷かれているマットは薄く、更にレスキューシートの音がうるさいので、よく眠ることは出来ませんでした。

昼間の利用なので、夜間に暖房が効いているかどうかは不明です。

昼間であれば、レストラン前の芝生で昼寝をするのが一番気持ちよいと思います。

タンテニアック(往路:PC/復路:PC)

部屋 4人部屋(ドミトリー?)
設備 ベッド、毛布
暖房 あり

「High School Pro. Bel Air」という高校がPCとして使われています。印象が割と薄いPCですが、復路ではDJがPBPの実況をしていました。

私はこの仮眠所は未使用です。

pbp_tinteniac_kiruha.jpg
(キルハさん提供)
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(ひであさん提供)

利用したhideaさんとキルハさん、trinityさんによれば、4人部屋でベッドに毛布があり、非常に快適だったとのこと。

物置用の椅子も用意されたそうです。また、館内に入る時は靴も脱ぐ必要があるなど、騒音対策もされているようです。ブレストとならび、かなり良い仮眠所のようですね。

ケディヤック(往路:WP/復路:WP)

部屋 大部屋(体育館)
設備 厚マット、毛布
暖房 あり

地域のスポーツ施設がPCとして使われているようです。野外にはバスケットボールのコートもあり。ガレットに挟むウインナーを炭火で焼いているのが印象深いWPです。

pbp_quedillac.jpg

私は2019年の昼にこの仮眠所を使用しました。2015年に覗くだけ覗いて使わなかったのですが、厚いマットと快適な気温で、「次回は是非使おう」と心に決めてました。実際、クオリティは素晴らしく、相当深く眠ることが出来ました。マットは柔らかくふかふかで、シーツと毛布は都度洗濯されているようで清潔です。荷物置き用の椅子も用意されます。

PCでは無く、ルデアックから至近ということもあって、混みにくいのも美点(夜中は流石に混むらしい)。穴場だと思います。

なお、WPの目の前に無人駅があり、TGV駅まですぐという、リタイヤにも向いた場所であったりもします。

ルデアック(往路:PC/復路:PC)

部屋 大部屋(体育館)
設備 コット or 厚マット、毛布 or タオルケット
暖房 なし

「Middle School Lycée Saint-Joseph」という私立中学校がPCとして使われています。

一大ターミナル的なPCと言えます。ドロップバッグも置かれる&距離的に二晩目を迎えるのに丁度よいということもあり、かなり多くの人が仮眠所を利用しますが、仮眠所としてのクオリティは全体でもかなり下の方です。

私は、2015年の昼、2019年の夜にこの仮眠所を使用しました。

 

pbp_loudeac.jpg

2015年時は仮眠所の受付が1か所でしたが、2019年には2か所に増えていました。試しに往復で違う受付を利用しましたが、通されたのは同じ体育館の中でした。体育館の屋根は曇りガラス張りで、昼間は陽光が入ってきます。昼間は温かいですが、仮眠をするならアイマスク的なものがあると良いでしょう。

2015年はコット(ハンモック的な折りたたみベッド)のみでしたが、2019年は厚マットも置かれるようになっていました。

ただ、コットとマットを選ぶことは出来ず、割当は運です。

私は往復ともにコットを割り当てられ、更に復路では毛布ではなく薄いタオルケットを渡されました。深夜2時という利用ピークの時間帯だったこともあるかもしれませんが、夜は激混みでイビキの大合唱です。更に、コットが割り当てられると、床の冷気が背中に登ってきて、かなり寒いということも書いておきます。

昼間の空いている時間帯に利用するのはアリですが、夜に利用するのは避けたほうが良いと思います。寝るだけならケディヤックがおすすめ。

サンニコラ・デュ・ペルム(往路:WP/復路:WP)

部屋 大部屋(体育館)
設備 コット、ブランケット(1ユーロ有料)
暖房 あり

「Middle School Jean Jaurès」という中学校がPCとして使われています。今回は、往復ともにシークレットPCとして使われました

私はこの仮眠所は未使用です。

復路で利用したまっつんさんによると、利用料は5ユーロ。暖房がかなり暖かく快適だったとのことです。

ベッドはルデアックのようなコットですが、暖房が効いていればアリですね。ブランケットは有料貸出ですが、要らないほど暖かかったとのことです。

カレ・プルゲール(往路:PC/復路:PC)

部屋 大部屋(体育館)
設備 コット、シーツ
暖房 なし

「Colleges General Technology P Serusier」という工業高校がPCとして使われています。

スタートから550㎞、東京から大阪の距離に相当する場所にあるPCです。

私はこの仮眠所は未使用です。

今回利用したkuroさんによれば、Controlからはグラウンドを横切り、斜面を降りたところにある体育館が仮眠所となっているようで、かなり遠いとのこと。

また、暖房も入っておらず、毛布もなし。コットに薄いシーツのみと、なかなか寒い環境のようです。

ここで寝るならレスキューシートは必須ですね。このPCはレストランや廊下で寝ている人が最も多いんじゃないかと思われるPCですが、理由が良く分かりました。

ブレスト(折返しPC)

部屋 2人部屋個室
設備 ベッド、毛布、電源、机、ロッカー
暖房 なし(だが、寒くは無いらしい)

「School Vauban」という高校がPCとして使われています。折り返しのPCです。

ここも芝生で寝るのが気持ちよいのですが、仮眠所もかなり良い感じであるとのこと。

私はこの仮眠所は未使用です。

 

pbp_brest_hide.jpg
pbp_tinteniac_kiruha.jpg
(Hideさん提供)

今回利用したHideさんによれば、設備最高、二人部屋でベッドありという最高級仮眠所のようです。時間帯によっては混んでて入れないこともあるようですが、空いていたら狙い目。

ただ、ブレストはTGVで簡単に帰れるリタイヤポイントでもあるため、ここに長く居すぎるとそのままリタイヤになりそうです。

ドルー(復路:PC)

部屋 大部屋(レスリング場)
設備 薄マット
暖房 あり?

「Dreux AC Athlétisme」というスポーツ競技場がPCとして使われています。復路のみ、最後のPCです。

私は2015年にこの仮眠所を使用しました。レスリング場にマットが敷かれた簡素な仮眠所です。

利用料は無料ですが、2015年時点では暖房は入っていませんでした。2019年になると暖房が入ったとの情報もあり。ただ、レスキューシートは持って入ったほうが良いでしょう。

ランブイエ(スタート前仮眠)

部屋 大部屋
設備 コット、ブランケット(薄)
暖房 なし

PCではありませんが、スタート地点のランブイエにも仮眠所があります。

朝スタートの84時間部門の人たち向けに作られた仮眠所です。84時間部門の人から情報を頂いたので掲載します。

 

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(おきゃさん提供)

利用したおきゃさんによれば、暖房なしでかなり寒かったとのこと。提供されるブランケットも薄く、寝るのもコットなので、背面から寒さがキツかったようです。

ここで寝られる人は、その後の仮眠所でも問題なく眠れるでしょう。

まとめ

PBPの全てのPC&WPの仮眠所レポートをまとめました。

こうしてみると、かなりの格差があることが分かります。料金も違いますし、設備も全く違います。もちろん眠くなったときに寝るのが一番なのですが、出来れば快適な環境でぐっすり寝たいもの。

次回以降に出ることがあれば、仮眠所のクオリティも考慮に入れて寝る場所を選ぼうと思っています。

加えて、もう少し雑に眠れるようにもなっておきたいと思っています。睡眠環境の悪い中でも眠って疲れを取るというのも、ランドヌールに必要な資質だと思いますので。

この記事が、次回以降に参加する方の参考になれば幸いです。


この記事を書いた人
ばる
ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)