PBP2019 掛かった費用一覧

この記事は約 7分で読めます。

2019年のPBPで掛かった費用の一覧と説明です。

目次

まえがき

2023年のPBPも目の前ですが、最近よく聞かれるのがこんな質問です。

「PBP、いくらくらい掛かりましたか?」

大抵の内容は記事としてまとめたつもりでしたが、頻出の質問である「費用」の記事がなかったので、今更ながら記事化しておきます。

なお、当時のユーロ円レートは、1ユーロ=135円程度です。

費用一覧

費用一覧表を以下に示します。

大分類小分類金額備考
航空券アエロフロート115000ロシアの航空会社、モスクワで乗り継ぎ1回
タクシープライベートタクシー20000フランスの空港~ホテルまで、自転車積込・往復代金
ホテルスタート前泊①7700空港近くのホテル、1泊2日
スタート前泊②10200スタート/ゴール地点近くのホテル、3泊4日
ゴール後泊①3400スタート/ゴール地点近くのホテル、1泊2日
ゴール後泊②7700空港近くのホテル、1泊2日
ドロップバッググッディースポーツ6000日本のドロップバッグサービスの利用代金
現地諸費用現金50000電車代、コインランドリー、仮眠所利用料、走行中の補給など
クレジットカード20000買い出し、外食代など
エントリーPBPエントリー費25000イベント参加費、プレレジ代金を含む
通信現地SIMカード3000Amazonで購入したヨーロッパ用SIM
電車代特急NEX6000武蔵小杉~成田空港まで往復代金
保険旅行保険4280フランス滞在中10日間の保険金
輪行箱プラダン輪行箱5000自作プラダン輪行箱
合計282280

各費用項目の説明

各費用項目について補足説明です。

なお、2019年は全て個人手配でした。パックツアーを使う場合は、「航空券」「タクシー」「ホテル」はツアー料金に含まれますただ、それ以外の項目の費用は別途必要であることをご留意ください。

航空券

PBP関連費用で一番高額なのが航空券です。

私は神奈川在住なので、羽田 or 成田から、フランスのシャルル・ド・ゴール空港までの往復航空券を買う必要があります。

2019年、私はロシアの航空会社「アエロフロート」を選びました。空港は成田です。

理由は安かったから(往復11万円ほど)なのですが、復路で自転車がロストバゲージ。翌日に見つかったものの、輪行箱が破損するなど、正直もう使いたくない航空会社です。

なお、ウクライナでの紛争の影響で、2023年は使いたくても使うことはできません。

関連記事
PBP 2019 飛行機周りの手配 PBPはフランスで行われます。陸路や海路で行く人はいないと思うので、必然的に飛行機で行くことになります。本記事では、PBP参加予定の方向けに、飛行機周りの注意点を...

その他、航空券に関する話は上の記事を参照して下さい。

タクシー

スタート前/ゴール後には、拠点となるホテルを抑える必要があります。

2019年、私は「Trappes(トラップ)」という街にあるホテルに宿泊しました。ホテルから駅までは800mほど。さほど遠くはないのですが、旅行の手荷物に加えて、自転車を入れた輪行箱を運ぶ必要があります

駅からホテルが近ければ電車移動もアリですが、さすがにこの距離を輪行箱を持って移動するのは辛い。スタート前に疲労困憊になるのは避けたいですからね。

ということで、プライベートタクシーを手配しました。

私と妻、そして二人分の輪行箱を積んで、空港から60kmの距離を運んでもらいます。費用は往復で300ユーロ(当時のレートで40000円程度)でした。

ホテル

PBPは概ね10日間程度、フランスに滞在することになります。うち4日は走行しているので、ホテルに泊まるのは6泊程度になるでしょうか。

私は、前泊(3泊4日)と後泊(1泊2日)で同じホテルを予約したのみで、走行中は部屋を抑えていません。ホテルとの交渉次第で、前泊と後泊さえすれば走行中の荷物預かりをしてくれる場合もあるのです。私が宿泊したホテルは、輪行箱や走行に必要のない荷物を無料で預かってくれました。

スタート前泊①

フランスに22時に到着する便だったため、1泊目は空港直結のホテルに泊まりました。

スタート前泊②

フランス2日目は、シャルル・ド・ゴール空港からTrappesのホテルまでプライベートタクシーで移動。

2日目は移動日、3日目はスタート前日受付、4日目にスタートと言った日程感です。

「じゃあ、前泊で2泊3日を抑えれば良いよね」

と思うかもしれませんが、それでは足りません

PBPのスタート時間は夕方(17:30~)です。そしてホテルのチェックアウトは通常12:00。スタート前に少しでも仮眠を取りたければ、1泊余計に抑える必要があることに注意して下さい。

フランスのホテルは1人単位というよりは部屋単位で値段が決まるので、複数人で同室に泊まると安く泊まれます。

私は妻と2人でシングルベッド×2つの部屋に泊まり、1泊7000円ほどでした。かなりの安宿で部屋が寒かったです(フランスの夜は夏でも寒い)。

ゴール後泊①

PBPのゴール時間は、だいたいフランス滞在8日目の7時~14時くらいになると思います。

(例1)18時スタートで87時間で完走した場合:  9時ゴール
(例2)19時スタートで89時間で完走した場合:  12時ゴール

2019年の私の場合、タイムオーバーをしたのでゴールは14時頃でした。

そこから1時間ほどゴールでグダグダして、その後に電車でTrappesのホテルに戻って一泊しました。

ゴール後泊②

9日目は移動日です。この日の夕方に飛行機を抑えてそのまま帰国する人も多いですが、私は空港直結のホテル(スタート前泊①で宿泊した場所)に荷物を預けてパリ市内を観光しました。

そして10日目の午前中の飛行機で帰国という流れです。

ドロップバッグ

ブルベではPCにおける外部サポートが認められており、その一環として「ドロップバッグ」というものがあります。

関連記事
PBP 2019 ドロップバッグについて PBPの準備の一つ、「ドロップバッグ」について解説します。 ドロップバッグとは 「バッグを道中のPC(チェックポイント)で受け取れる」サービスを指します。 走行中に必...

必要な荷物(ライトのバッテリーやウェアなど)を、所定のPCまで運んで管理してくれるサービスです。

日本ではグッディースポーツという会社がサービスを提供しています。ツアー参加者向けのサービスですが、ツアーに参加していなくてもサービスのみを利用することが可能です。

現地諸費用

現地で必要な諸費用として、現金(ユーロ)とクレジットカードで70000円ほど使いました。

現金

今回は400ユーロの現金を日本で両替をした状態でフランスに行きました。

フランスは大抵の場所でクレジットカードが使えますが、コインランドリーなどで未だに現金が必要な場合があります。

また、走行中のPCで提供される仮眠所の利用料は現金で払う必要がありますし、PC内のレストランの利用や補給食の購入でも現金を使います。

400ユーロを持っていきましたが、最終的にはほとんど残りませんでした。

クレジットカード

スーパーや一般のレストランでの支払いは大抵クレジットカードでした。

20000円ほど使用しました。

エントリー

PBPのエントリー費用は177ユーロ(2019年時)でした。

2023年は175-195ユーロの間になることが予告されています。

通信

SIMフリーのスマホを用意し、現地用のSIMカードを日本で購入しました。

関連記事
PBP 2019 通信手段の手配 PBPにおける通信手段とその入手法について解説します。具体的にはネット&電話回線の入手についての話題が主となります。 なお、本記事はスマホを前提としています。ガ...

その辺りの内容はこちらに詳しく書いています。

電車代

成田空港からの便だったため、武蔵小杉から成田空港まではNEX(成田エクスプレス)を利用しました。

保険

海外旅行で事故などにあった場合には超高額な費用が掛かります。

それに備えて、10日間の旅行保険に入りました。

2023年大会は主催者による保険の内容が引き下げられているようなので、より高額な保険に入る必要があるかもしれません。

輪行箱

Vさんの自作プラダン輪行箱を使いました。材料費で5000円ほどです。

購入する場合は20000円ほど掛かります。

合計

282280円でした。

これはあくまで直接的にかかった費用の合計であり、PBPに向けて買い揃えた自転車のパーツ費用や、参加に必要なブルベ認定を得るための費用は含んでいません。

まとめ

PBP 2019にかかった費用まとめでした。

30万円に収まっていますが、これは当時としてもかなり安いほうです。

  • 航空券代をかなりケチった
  • ホテルの部屋やプライベートタクシーを二人で利用したので費用を等分できた
  • かなり安いホテルを使った

ただ、その結果としてロストバゲージがあったり、ホテルの部屋が寒くて睡眠不足になったりといったこともありました。航空券とホテルは「快適に走るための投資」と思ってケチらないほうが良いかもしれません。

なお、今調べた限りでは、ホテル代は2019年と2023年ではさほど変化がないです。ただ、航空券代は大幅に値上がっています。最低でも16万、直行便なら30万円コースでしょう。

おおよそですが、2023年のPBPに必要な予算は5~60万円程度になるはずです。

著者情報

年齢: 38歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)

# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。

記事のシェアはこちらから
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ロングライド系自転車乗り。昔はキャノンボール等のファストラン中心、最近は主にブルベを走っています。PBPには2015・2019・2023年の3回参加。R5000表彰・R10000表彰を受賞。

趣味は自転車屋巡り・東京大阪TTの歴史研究・携帯ポンプ収集。

【長距離ファストラン履歴】
・大阪→東京: 23時間02分 (548km)
・東京→大阪: 23時間18分 (551km)
・TOT: 67時間38分 (1075km)
・青森→東京: 36時間05分 (724km)

目次