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PBP 2023 飛行機周りの手配
PBPはフランスで開催されます。
本記事では、PBP参加予定の方向けに、飛行機周りの注意点を振り返りつつ纏めておこうと思います。
やらなければいけないこと
PBPに参加するにあたって、飛行機周りでしなければならないのは以下の5点です。目安として予算も記載します。
手配内容 | 予算 |
パスポートの手配 | 6,000 – 16,000円 |
航空券の手配 | 150,000 – 350,000円 |
輪行用ケースの用意 | 5,000 – 100,000円 |
飛行機に持ち込めない製品の確認 | – |
それぞれについて、詳細に述べていきます。
パスポートの手配
国際便の航空券を購入する場合、旅券番号が必要となります。
「旅券番号」=「パスポートの番号」なので、渡航日に有効なパスポートを手に入れる必要があります。
既に持っている方は読み飛ばしてもらって構いませんが、渡航日に有効なパスポートであるかは確認しておきましょう。意外と切れてたりします。
パスポートを作る費用
パスポートを作る・または記載事項を変更するためには下記の費用が必要です。
- 5年間有効: 11000円
- 10年間有効: 16000円
- 記載事項変更: 6000円
私は2015年のPBPの前に10年間有効なパスポートを作成しました。とりあえず今回のPBPまでは有効です。
受け取りまでに掛かる時間
パスポートは、申請してから受け取れるまで最短で6営業日掛かります。
現在パスポートを持っていない人はすぐにでも申請を行ったほうが良いと思います。
再発行が必要な場合
「パスポートなら既に持ってるから何もしなくて大丈夫!」と思う方も多いかもしれませんが、注意しなければならないことがあります。
パスポートが再発行になるケースです。パスポートが再発行になると旅券番号も変わります。
以下のような場合、パスポートは再発行が必要です。
- パスポートの有効期限が切れている場合
- 名前や本籍地が変わった場合
①は言わずもがな。期限が切れているパスポートは使えません。再発行する必要があります。
切れていなくても、有効期限の残存期間が出国予定日から3ヶ月を切っている場合はNGになる可能性があります。
②が割と落とし穴です。私は見事にハマりました。
2017年に結婚し、本籍地が変わったため、パスポートの記載事項変更申請が必要だったのでした。
これは、6000円を支払うことで記載事項を変更したパスポートを再発行してもらうというものです。名前や本籍地が変わった場合に必要となります。
こちらも即時受け取りとはならず、やはり6営業日待つ必要があります。
また、住所変更では、記載事項変更申請は必要ありません。結婚しても名前と本籍が変更にならない場合は、同様に申請の必要はありません。
航空券の手配
パスポートを手に入れたら、次は航空券の予約です。
本章では自分で航空券を手配する方法を説明します。結構面倒ですが、多少は安く上がります。
往路の日程
2023年のPBP開催期間は、8/20~8/24までです。
今回は前日車検はありませんが、ブルベカードの受け取りなどが前日(8/19)にあります。つまり、8/19の朝には少なくともフランスに到着している必要があります。
日本からフランスは直行便で約15時間。夏はフランスにサマータイムがあるので(2021年廃止の予定が未だに続いているらしい)、日本との時差は7時間です。だいたい、日本を夜23時に出発すると、フランスの翌日朝7時くらいに到着する計算です。
つまり、遅くても8/18の夜には日本を出発している必要があると言えるでしょう。
空港に到着していきなりランブイエまで60km移動するのもなかなかキツイですし、ホテルに荷物を預ける時間も考えると、最遅でも8/18のお昼までには日本を出発し、フランスの8/18夜には到着しておきたい所です。
復路の日程
PBPの90時間のゴール時刻は、最終で8/24 15:00となります。
1200㎞を走ったその日に飛行機に乗って帰るのはまず不可能なので、復路の便は早くても8/25の午後以降になるでしょう(70時間以内にゴールしていれば、8/24の便に乗ることは可能かもしれません)。
直行便 or 乗継便
日本~フランスの飛行機には、直行便と乗継便があります。
それぞれの特徴を比較してみます。
直行便 | 乗継便 | |
所要時間 | 短い (片道12-15時間程度) |
長い (片道16時間以上) |
荷物の紛失/破損リスク | 低い | 高い |
費用 | 高い (往復25~35万円) |
安い (往復15~25万) |
所要時間
当たり前ながら、乗り継ぎがない分だけ直行便のほうが早く到着します。休みの確保も最小限で済むでしょう。
乗継便の場合は、乗り継ぎの時間が掛かります。
短いと1時間以内に乗り継ぎということもありますが、あまりに短いとロストバゲージのリスクが高まります。乗り継ぎの時間が長いと、それはそれで疲れます。
前回、私はアエロフロートのモスクワ乗り継ぎの便に乗りました。
一度降りて空港で4時間ほどを過ごし、また飛行機に乗ることには結構ストレスを感じました(個人差はあると思います)。その分だけ機内で寝られる時間も減りますしね。しばらく買えないであろうロシア土産を変えたのは良かったですが。
荷物の紛失/破損リスク
普通の旅行とPBP遠征の大きな違いは、「自転車」という壊れやすく大きな荷物があることです。
現地について壊れていたり、紛失していたら目も当てられないので、ここは慎重に考える必要があります。
直行便の場合、荷物の積み下ろしは日本とフランスで1回ずつ、計2回です。
紛失(ロストバゲージ)はまず起こりませんが、破損する可能性はあります。日本で荷物が投げられることはまず無いですが、フランスだと投げられたり重ねられたりすることは珍しくありません。
乗継便の場合、荷物の積み下ろしは、日本とフランスでの2回に加え、乗継空港分の回数が加わります。他の飛行機に荷物を乗せ換えるので、その際にロストバゲージや破損の可能性は高くなります。
復路でロストバゲージや破損があっても取り返しが付きますが、往路で起こるとイベント自体に参加できない可能性もあります。往路だけでも直行便にしたほうが安心だと考えます。
前回のPBPで、私は復路でロストバゲージを食らいました。後日、プラダン輪行箱がボコボコの状態で届きました。
フレームは無事でしたが、片方のSTIがご覧の状態。また、上から重いものを載せられたようで、チェーンリングが箱を突き破って歯が欠けていました。
腹立たしい話ですが、往路で起きなくて良かったです。
費用
直行便のほうがやはり高いです。
しかも4年前に比べて燃油サーチャージが異様に高くなっていて、前回比でも+10万円以上の価格になっています。マイル修行した人なら少しは安いのかもしれませんが……。
乗継便のほうが直行便よりは安いですが、前回のように往復で10万円以下という便は見当たりません。最低でも15万円は見ておいたほうが良いでしょう。
自転車の扱い
自転車はかなり大きな荷物です。航空会社によって扱いが異なります。
異なるのは、「荷物料金を別に取られるか」「サイズ・重量制限が何cmか」という2点です。
荷物料金を別に取られるか?
自転車は機内に持ち込めない大きさなので、預け入れることになります。
この際にどんな料金を取るかは航空会社の裁量で変わります。
普通の手荷物として無料で運んでくれることもあれば、「壊れやすいスポーツ用品は別料金」とする会社もあります。
サイズ・重量制限が何cmか?
自転車を預け入れるにあたって、航空会社によって荷物のサイズ・重量制限が異なります。
多くの会社が基準とするのが「荷物の3辺を合わせた大きさ」です。宅配便のサイズの測り方と同じですね。「縦・横・高さの合計が**cm以下」といった風に規定されます。
航空会社の荷物の扱い表
以下の表は、主な航空会社の国際線における自転車の扱いをまとめたものです。
航空会社名 | 自転車の荷物料金 | 大きさ制限 | 重量制限 |
---|---|---|---|
ANA | 無料 | 3辺合計で292cm以下 超過の場合は有料 |
45kg以下 超過の場合は有料 |
JAL | 無料 | 3辺合計で203cm以下 超過の場合は問合せ |
32kg以下 超過の場合は問合せ |
エールフランス | 有料 日本→フランス: 100$ フランス→日本: 100€ |
3辺合計で300cm以下 | 23kg以下 超過の場合は追加料金 |
キャセイパシフィック | 無料 | サイズの記載なし | 重量の記載なし |
シンガポール航空 | 無料 | サイズの記載なし | 25kg以内 |
規約の改訂などもあるので、詳細は各航空会社のサイトを確認してください。
また、自転車を預ける場合には、事前に航空会社への連絡が必要であることがほとんどです。
予約の時期
基本的には「予約が早ければ早いほど安い」です。燃油サーチャージの変動で後になって安くなる可能性はありますが、現状ではその可能性は低そう。
出走が決まっているならば航空券をさっさと抑えてしまったほうが良いでしょう。夏休みの時期なので、埋まるのも早いはずです。
航空券の料金比較はExpediaが便利だと思います。各社の料金を横断的に比較可能で、そこから予約も可能。
私の場合
今回、私は以下のANA直行便を1/26に抑えました。
往路 | 出発: 8/16 11:40 (羽田/日本時間) 到着: 8/16 17:10 (シャルル・ド・ゴール/フランス時間) |
復路 | 出発: 8/25 20:00 (シャルル・ド・ゴール/フランス時間) 到着: 8/26 14:50 (羽田/日本時間) |
費用
1人あたりの往復航空券の総額は298620円でした。
いやー、高いですね。フレームが買えてしまいます。前回は11万円だったので、倍以上となりました。
以下、明細です。
明細 | 費用 |
航空運賃 | 187,500 |
燃油サーチャージ | 99,000 |
旅客サービス施設使用料 | 2,950 |
国際観光旅客税 | 1,000 |
AIRPORT/CIVIL AVIATION/FISCAL CORSICA TAX | 2,850 |
国際連帯税 | 640 |
SOLIDARITY TAX SURPLUS | 430 |
旅客サービス料 | 4,250 |
合計 | 298,620 |
色々良くわからない項目がありますが、何と言っても高いのが燃油サーチャージです。
前回大会の燃油サーチャージを調べると、片道1万円ほどでした。しかし、2023年現在は片道5万円。5倍になってます。恐ろしい。
航空運賃はキャンセル不可のプランであればこれよりも2万円安かったのですが、万が一行けなくなった時のことを考えてキャンセル可能なプランを選びました。
ANA直行便にした理由
今回は直行便を往復ともに選びました。
前述の通り、ロストバゲージと破損のリスクを減らしたかったからです。
また、ANAは自転車の輸送についての条件も他社より条件が緩めです。3辺合計203cmは正直かなりギリギリな数値で、超過の可能性もあるため、292cmまで許容されるのは有り難い。
その分だけ運賃は前回の倍以上となってしまいましたが、四年に一度の舞台ということでもう諦めました。
往路
目安よりも2日早い8/16のフライトにしました。
ツアーだと8/18の午前に出発となっていますが、これだと渡航翌日に受付をして翌々日スタート。さすがにちょっと慌ただしいので8/17出発にしようと思っていましたが、最終的に更に1日早めて8/16出発となりました。
単に8/16出発だと8/17出発よりも1人あたり2万円安かったことが理由です。安くなる理由はよく分かりませんが。
フランスのホテルは2人で10000円もあれば1泊出来ます。妻と二人なら航空券で4万円浮いて、10000円のホテル代(+現地での飲食代)が増えるだけなので、差し引きではお得だったのです。
あとは、早めに現地入りをすることで、フランスの食事や交通ルール(右側通行・ラウンドアバウト)に慣れること、時差ボケを少しでも解消しておきたいという狙いもあります。
復路
目安よりも1日早い8/25のフライトにしました。
本当は8/26の便にしたかったんですが、ANAの直行便の席がなかったので1日早めました。
前回のPBPの復路(モスクワ乗継便)でロストバゲージ&自転車の破損ということがあったので、直行便にこだわった結果です。
8/25 20:00フランス出発なので、ゴール翌日の夜の便ということになります。ゴール後の観光は諦めました。その分、スタート前に少し観光をしたいと思ってます。
ツアーを使う場合
PBPにはいくつかのパックツアーもあります。
- グッディースポーツによるツアー (羽田空港発)
- オダックス近畿によるツアー (関西国際空港発)
これらのツアーには航空券も含まれるので、航空券の手配について細かく考える必要はありません。
ただ、自分で手配するよりは割高になることと、日程の自由度はほぼありません(1日前後、滞在を伸ばすオプションはあることが多い)。
輪行用ケースの用意
自転車はそのままでは飛行機に載せられません。ある程度は分解して収納する必要があります。
収納方法としては、以下の4つの手段が考えられます。
- ハードケース
- ソフトケース
- 輪行箱(ダンボール・プラダン)
- 輪行袋
ハードケース
スーツケースのような硬質素材のケースを指します。プロが使うようなバイクケースですね。
安全確実ですが、ケース自体が重い上に大きく、航空会社の制限に引っかかるケースもあります。例として挙げたサーファスのケースは14kgです。
また、値段も高価。5万円以上が相場です。
ソフトケース
「OSTRICH OS-500」や「SCICON エアロコンフォート」のような軟質素材のケースを指します。
ハードケースより破損確率は上がりますが、使わない時は折りたたみも可能で、ハードケースよりも軽量です。
人気があるのは、やはりOS-500。重量もハードケースよりは軽く、OS-500の重量は2kg前後です。
プロ選手御用達のエアロコンフォート。格納は非常に簡単ですが、重量は8kgとちょっと重め。
値段の相場は1-5万円程度でしょうか。
輪行箱(プラダン・ダンボール)
「バイクサンド」やQBICLE「バイクポーター」と言った、ダンボール・プラスチックダンボールで出来た輪行用の箱を指します。
防御力はソフトケース以上、ハードケース未満ですが、比較的軽量なのが特徴です。
有名なのはQBICLEのバイクポーターPRO。こちらは3辺合計203cmと、多くの航空会社の制限に収まるサイズであることが特徴です。重量は2.2kg。
値段については、1-2万円程度。自作も可能です(材料費3000円程度)。
私は今回もこちらのプラダン輪行箱で行こうと思っています。
輪行袋
上級者向け。普通の輪行袋で預けてしまうパターンです。
段ボールで補強したりすることで意外と大丈夫……という声も聞きますが、私はちょっと怖くて試していません。前回のPBPでは復路で破損した人の例も見ました。
言うまでも無く、一番軽量な飛行機輪行手段です。壊れても現地でなんとかできる方向け?
自転車を持っていかないという選択
「愛車が壊れるのが怖い!」という方は、自転車を持っていかないという選択もあります。
ListNRideというサービスがPBPの公式自転車プロバイダとなっており、借りた自転車で出走することが出来ます。
ただ、整備状態は分からないし、ポジションが出るかどうかも分かりません。一つの賭けになるとは思います。
飛行機に持ち込めない製品の確認
この4年の間に航空会社の荷物チェックが厳格化されました。その中で自転車に大きく関係するものが2つあります。
一つはチェーンルブ等の液体、もう一つはリチウムイオンバッテリー搭載機器です。これらは正しく基準を満たさないと保安検査で没収となる可能性があります。
以前から規制自体はあったのですが、お目溢しをされていた部分があります。現在はそれが厳格化されたということです。
政府からも「飛行機に乗るときの荷物 何が持ち込めて 何が持ち込めない?」という動画が公開されており、知っておく必要がある内容です。
チェーンルブ
4年に1度の晴れ舞台であるPBP。チェーンルブも自分の愛用のものを使いたいと思うはずです。
大半は「危険物」
しかし、チェーンルブの大半は石油由来の引火性液体です。一言で言えば危険物。基本的には飛行機には持ち込めません。
第4石油類って書いてあってもSDSがないとダメだと?
また没収されたワロタ…(ヽ´ω`) 新品… https://t.co/nBn6vRI02t— ふぃりりん (@ymp1032) November 26, 2021
ブルベで有名なあの人も、何度もチェーンルブを没収されています。
持ち込み可能な条件
ただし、一定の条件を満たせば、飛行機に持ち込むことは可能です。
- スプレー式のチェーンルブはNG
- 液体または固体のチェーンルブのうち、引火点が60℃以下であればOK
引火点を証明するためには、「SDS(安全データシート)」をチェーンルブメーカーから入手する必要があります。このSDSを印刷して空港で提示することで、そのチェーンルブの引火点を証明するわけです。
もちろん、そのSDSが製品名と一致していることを確認する必要があるので、容器を別のものに移し替えるのはNGです。
小分けにしたい場合は、空の小分け容器を持っていき、フランスに行ってから移し替えましょう。
さらに詳しい内容については↓の記事をお読みください。
チェーンルブを持っていかない選択
あまりこだわりがなければ、フランスの自転車屋かPBPのスタート地点で売られているチェーンルブを使うのも手です。
チェックポイントにある売店でもチェーンルブは買えます。
リチウムイオンバッテリー搭載機器
チェーンルブよりも厄介なのが、リチウムイオンバッテリー搭載機器への規制です。
搭載されている自転車関連機器
今や自転車関連にもリチウムイオンバッテリー搭載機器はかなり増えました。
例えば以下のようなものにリチウムイオンバッテリーが搭載されています。
- 充電式ライト
- サイクルコンピューター
- 電動変速のバッテリー
- スマートフォン
- モバイルバッテリー
リチウムイオンバッテリーの規制
航空会社によって規制はまちまちですが、一般に以下の制限があります。
各機器搭載のリチウムイオンバッテリーのワット時定格量(Wh)について、160Whを超えないこと
例えば、3.7V/10000mAh(10Ah)のモバイルバッテリーの場合、ワット時定格量は、
3.7[V]×10[Ah] = 37Wh
となります。
自転車に関連する機器で、160Whを超えるものはまずないはずですが、ドでかいモバイルバッテリーを持ち込もうとしている人は注意してください。
Wh表記のない製品に注意
最近のリチウムイオンバッテリー搭載機器は、外側にワット時定格量が記載されています。
この例だと46.8Whと一目でわかります。
CATEYEのVOLTシリーズは、バッテリー側に「Wh」の記載があります。
保安検査ではこの「Wh」を見て「持ち込み可能か」を判断しているわけですが、この記載がない製品というものも存在します。
OLIGHTのRN1500には容量5000mAhのリチウムイオンバッテリーが搭載されているはずですが、容量に関する記載が本体にはありません。
モバイルバッテリーに「Wh」の記載がない場合、担当者によっては問答無用で破棄させられたケースも散見されます。
果たして自転車用ライトがそういった扱いをされるかは不明ですが、なるべくならば「Wh」の記載のあるライトを選んだほうが無難であると思われます。
電動変速の場合
リチウムイオンバッテリー問題の中で一番面倒なのが「Di2(シマノ)」や「EPS(カンパ)」です。
電動変速のためにはバッテリーが必要であり、そのバッテリーはリチウムイオンバッテリーです。
通常、リチウムイオンバッテリー搭載機器は「手荷物」として機内に持ち込みます。しかし、自転車は手荷物としては持ち込めないので「預け入れ荷物」となります。
昨今の電動変速のバッテリーはフレームに内蔵されることが多く、大抵はシートポストの中、またはダウンチューブの中に格納されます。つまり、預け入れ荷物の中にリチウムイオンバッテリーが入るわけですね。
これを指摘されると、さぁ大変。フレームの中からバッテリーを取り出すように要求されることもあります。
空港で残念な出来事が
輪行袋入りのロードバイクを預けようとしたら、電動変速機のバッテリーを付けたまま預けることが出来ませんでした
他の空港でトラブルがあって変更したそうです
シートポストからバッテリーを外してOKになりましたが、今後Di2バッテリーは外さないと飛行機搭載NGなのでご注意を— さいだー@岡崎 (@328bike) October 7, 2021
Twitterを「空港 Di2」などで検索すると、実際にフレームの中からバッテリーを取り出すように言われた人のツイートが結構出てきます。
とはいえ、「検査で指摘されないために電動ではなく機械式にしよう」というのはさすがに難しいと思います。
事前に行っておくべき対策としては、「自分でバッテリーを取り出し&取り付けできるように、手順を知っておく」ことかと思います。急に空港で「やれ」と言われても難しいはずなので、事前に方法を知っておきましょう。
空港に行く前にバッテリーを外しておくのも手ですが、やはりフランスに行った後に自分で取り付けられる手順は知っておく必要があります。
まとめ
PBPにおける、飛行機周りの手配・準備の紹介でした。
フランスに到着して無事に走り出すまでには結構なハードルをクリアしなければならないことがお分かり頂けたかと思います。
飛行機周りの手配は早く動き出すことが必要なものが多いので、今の時期から動いておいたほうが良いでしょう。
また、2021年頃から荷物の検査ルールが厳格化されたのも大きなトピックです。指摘や没収を避けるため、出来る対策はしておきましょう。
著者情報
年齢: 38歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。