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PBP 2023 国別参加人数の変化
PBPの国別の参加人数について、2019年と2023年での変化を見てみます。
まえがき
前回のPBPの前に「PBP 2019 国別参加人数の推移」という記事を書きました。
前回は直近5大会分の比較を行いましたが、今回は2019年大会と2023年大会の比較です。
調査動機
国別のBRMの盛り上がりが数字に現れるので、それを観測することが目的です。
調査方法
2023年分は、ACPがFacebookで公開している「2023年3月27日現在のプレレジの国別人数」のグラフをソースとします。
解像度が低いので読み取りには苦労しましたが、何とか読み取れました。
2019年分も、比較するならプレレジのときのデータが良いだろうということで、ブラジルのRandonneurs Brasilの公開している2019年のプレレジデータを使うことにしました。
参加人数の比較
2023年分の参加人数が多い順に表にしました。比較のために2019年の人数と、その差分も表示しています。
国名 | 2023年 | 2019年 | 差分 |
フランス | 2094 | 1595 | +499 |
ドイツ | 891 | 833 | +58 |
イギリス | 693 | 669 | +24 |
アメリカ | 545 | 565 | -20 |
イタリア | 418 | 423 | -5 |
インド | 412 | 386 | +26 |
日本 | 409 | 429 | -20 |
スペイン | 274 | 279 | -5 |
ブラジル | 145 | 184 | -39 |
カナダ | 142 | 132 | +10 |
ベルギー | 126 | 145 | -19 |
オランダ | 103 | 113 | -10 |
スウェーデン | 100 | 124 | -24 |
大韓民国 | 90 | 79 | +11 |
フィリピン | 82 | 55 | +27 |
アイルランド | 74 | 85 | -11 |
デンマーク | 71 | 93 | -22 |
ギリシャ | 70 | 102 | -32 |
オーストリア | 68 | 75 | -7 |
ルーマニア | 66 | 82 | -16 |
オーストラリア | 65 | 102 | -37 |
マレーシア | 61 | 36 | +25 |
インドネシア | 61 | 14 | +47 |
スイス | 60 | 42 | +18 |
ウクライナ | 58 | 111 | -53 |
ポーランド | 52 | 27 | +25 |
フィンランド | 49 | 48 | +1 |
台湾 | 42 | 67 | -25 |
タイ | 40 | 104 | -64 |
リトアニア | 36 | 7 | +29 |
チリ | 35 | 6 | +29 |
ノルウェー | 30 | 19 | +11 |
ブルガリア | 28 | 29 | -1 |
ハンガリー | 28 | 28 | 0 |
クロアチア | 24 | 21 | +3 |
香港 | 23 | 29 | -6 |
中国 | 22 | 47 | -25 |
ポルトガル | 20 | 21 | -1 |
シンガポール | 18 | 12 | +6 |
スロベニア | 14 | 22 | -8 |
セルビア | 12 | 26 | -14 |
エストニア | 9 | 0 | +9 |
イスラエル | 9 | 6 | +3 |
チェコ | 9 | 4 | +5 |
ニュージーランド | 8 | 13 | -5 |
ラトビア | 8 | 1 | +7 |
ボスニア | 8 | 7 | +1 |
スロバキア | 7 | 4 | +3 |
南アフリカ | 6 | 11 | -5 |
ルクセンブルグ | 5 | 6 | -1 |
カザフスタン | 4 | 5 | -1 |
エクアドル | 3 | 0 | +3 |
モルドバ | 3 | 2 | +1 |
コロンビア | 3 | 6 | -3 |
モロッコ | 3 | 1 | +2 |
ジンバブエ | 2 | 0 | +2 |
グルジア | 2 | 0 | +2 |
トルコ | 2 | 1 | +1 |
ベトナム | 2 | 1 | +1 |
アルゼンチン | 2 | 0 | +2 |
ウズベキスタン | 1 | 1 | 0 |
ジャージー島 | 1 | 0 | +1 |
ベネズエラ | 1 | 2 | -1 |
アルバニア | 1 | 0 | +1 |
プエルトリコ | 1 | 3 | -2 |
スリランカ | 1 | 1 | 0 |
ナイジェリア | 1 | 1 | 0 |
パキスタン | 1 | 1 | 0 |
ロシア | 0 | 237 | -237 |
ベラルーシ | 0 | 14 | -14 |
北朝鮮 | 0 | 2 | -2 |
ベリーズ | 0 | 1 | -1 |
ドミニカ共和国 | 0 | 1 | -1 |
キルギス | 0 | 1 | -1 |
マカオ | 0 | 1 | -1 |
合計 | 7754 | 7600 | – |
プレレジ段階での人数は、2019年が7600人。2023年が7754人です。154人増加。
……ただ、元の画像には「70の国から7912人のエントリー」と書いてあります。2023年の分のデータを合計しても、「68の国と7754人のエントリー」にしかなりません。「2つの国と158人のエントリー」が不可視になっているようです。これについては後ほど触れます。
ACPのアナウンスでは「8400人分の事前登録があった」と言っていたはずですが、約500人はどこにいったのかは気になります。プレレジをしていないフランス人のために温存しているんでしょうか。
フランス人優遇政策の甲斐あってか、今回はフランス人の参加者が500人増加しています。2019年でガクンと減りましたが、2015年と同水準に戻りました。
日本からの参加人数は約400人で、ほとんど変わっていません。アジア全体で見ても、1270人→1268人と、ほぼ変化がありません。
実参加人数の予測
PBPはプレレジをしても諸事情により本エントリーをしない人が相当数出ます。実際にスタートする人はプレレジの人数からは減るということです。
実際にどれくらい走るかを予想してみましょう。
2019年実績 | 2023年予測 | |
プレレジ | 7600 | 7754 |
本レジ | 6674 | 6809 |
スタート人数 | 6418 | 6548 |
予測値としては、前回よりもスタート人数が136人増えそうです。
これくらいならばチェックポイントの混雑もそれほど増えずに済みそうですかね。
国別参加人数の増減ランキング
2019→2023年で参加人数が増えている国、逆に減っている国ランキングを作ってみました。
増加率ランキング
まずは増えている割合の高いランキングから。
順位 | 国名 | 2023年 | 2019年 | 増加率 |
1 | ラトビア | 8 | 1 | 800.0% |
2 | チリ | 35 | 6 | 583.3% |
3 | リトアニア | 36 | 7 | 514.3% |
4 | インドネシア | 61 | 14 | 435.7% |
5 | モロッコ | 3 | 1 | 300.0% |
6 | チェコ | 9 | 4 | 225.0% |
7 | トルコ | 2 | 1 | 200.0% |
7 | ベトナム | 2 | 1 | 200.0% |
9 | ポーランド | 52 | 27 | 192.6% |
10 | スロバキア | 7 | 4 | 175.0% |
バルト三国の一角・ラトビアが一気に8倍に。といっても元々が1人だったので、それが8人に増えただけですが。
ラトビアと言うとエクイリブリウム(フレームビルダーさんがラトビア人)しか思い浮かばないんですが、最近ブルベが流行っているんでしょうか?
アジアからは、インドネシアとベトナムがランクイン。Facebookのコメントによれば、ベトナムから参加する2人はいずれも女性だそうです。
減少率ランキング
次に、減っている割合の高いランキングです。
順位 | 国名 | 2023年 | 2019年 | 増加率 |
1 | プエルトリコ | 1 | 3 | 33.3% |
2 | タイ | 40 | 104 | 38.5% |
3 | セルビア | 12 | 26 | 46.2% |
4 | 中国 | 22 | 47 | 46.8% |
5 | コロンビア | 3 | 6 | 50.0% |
5 | ベネズエラ | 1 | 2 | 50.0% |
7 | ウクライナ | 58 | 111 | 52.3% |
8 | 南アフリカ | 6 | 11 | 54.5% |
9 | ニュージーランド | 8 | 13 | 61.5% |
10 | 台湾 | 42 | 67 | 62.7% |
2019年に参加人数が大幅増加したタイが、大幅減少。前回のりタイヤの多さが響いたんでしょうか?
目立つのは7位のウクライナ。やはり自転車に乗れる人は限られるのかもしれません。それでも58名がエントリーしています。
参加人数が0になった国
参加人数が0人になった国もいくつか存在します。
国名 | 2023年 | 2019年 | 差分 |
ロシア | 0 | 237 | -237 |
ベラルーシ | 0 | 14 | -14 |
北朝鮮 | 0 | 2 | -2 |
ベリーズ | 0 | 1 | -1 |
ドミニカ共和国 | 0 | 1 | -1 |
キルギス | 0 | 1 | -1 |
マカオ | 0 | 1 | -1 |
上位2つは……国際情勢上の配慮ですかね。それ以外の国は元々実数が少なかったので、1が0になる程度です。
ちなみに、上位2つの国は3月13日段階のプレレジ集計には含まれていました。3月27日段階になって急に消えています。
ただし、3月27日段階で示されているグラフと、合計の人数は不一致であることは前に述べたとおりです。
足りていない「2つの国と158人のエントリー」は恐らくこの2つの国の合計分ではないかと思うのですが……気になるのは、この人数が「参加を辞退してもらった」なのか「グラフに出さなかっただけ」なのか。後者の場合はちょっと会場の雰囲気が心配ではあります。
まとめ
PBPの国別参加人数の変化を確認しました。
前回は「盛り上がる東欧・アジア」「盛り下がる西欧」といった変化がありましたが、今回はアジアは横ばい、ヨーロッパは全体的に参加者が増えているようです。
この4年間は国際的にも色々大きな出来事があり、その結果が如実に反映されている感じがします。
楽しいスポーツ大会の場なので、現地には国同士のいざこざが持ち込まれなけれないことを願っています。
著者情報
年齢: 38歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。