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PBP 2023 直前準備内容
PBPスタートまで、あと5日。出国まで、あと1日。色々と最後の準備中です。
個別に記事にするほどではないものの、ここ最近やった準備について纏めておきます。何か忘れていないかのチェックリストとしてお使いください。
緊急連絡先の登録
ACPからの要請で、各国のブルベ団体は緊急連絡先を集めることになっているようです。
日本人はAudax Japanに緊急連絡先を登録する必要があります。こちらのフォームから登録を行いました。
8/9で登録は締め切られています。
海外旅行保険加入
PBP参加者は、傷害保険への加入が義務付けられています。
2019年大会までは最低限の保険を大会側が掛けていましたが、今回の大会はそれがなくなっています。
何かしらのトラブルで病院に掛かると、途方も無い金額が掛かることになります。入院する事態になった場合、数百万円の負担を覚悟せねばなりません。
クレジットカードに付帯の保険が手厚ければそれを使ってもよいかと思います。私が持っているカードにも付帯していましたが、金額が心もとないので別の保険に入ることにしました。
今回も、前回と同じく「t@biho」という保険を選択しました。補償内容は以下です。
- 傷害死亡: 1000万円
- 傷害後遺障害: 1000万円
- 疾病死亡: 1000万円
- 治療・救援費用: 5000万円
- 緊急歯科治療: 10万円
- 個人賠償責任: 1億円
- 携行品損害: 30万円
保険料は8660円(二人分/11日間)でした。重視したのは「治療・救援費用」です。
一番リスクが有るとしたら、病院に入院することによる費用なので、ここが高いものを選びました。
ちなみに前回は復路の飛行機輪行で自転車が破損しましたが、保険金が降りました。
航空会社への連絡
航空会社によっては、飛行機の荷室の容量を把握するため、荷物のサイズと個数の申告が必要な場合があります。
特にPBPはお盆休みの期間にも掛かるので、荷物の積載を断られることも考えられます。
今回はANAを使いますが、電話で輪行箱のサイズと個数を申告する必要がありました。
申告は電話じゃないとダメなのですが、待ち時間が非常に長く電話代が馬鹿になりません。
そこで、LINE OUTというIP電話アプリを使って、なんとか連絡を完了しました。
プライベートタクシーの手配
「PBP 2023 拠点宿泊地の手配と交通手段」の記事でも書きましたが、2019年大会で多くの方が利用した大型空港バス「Le Bus Direct」は2020年をもって廃止されています。
一方、電車も治安があまり良くない&大荷物で移動するのには向かない様子。
ということで、今回もプライベートタクシーを手配しました。2019年と同じ会社です。
シャルル・ド・ゴール空港から、宿のあるサンカンタン・アン・イブリーヌまでは約60km。輪行箱を2台積める大型タクシーを借り切って片道160ユーロです。
ちょっと高くはありますが、体力をお金で買うと考えれば今回は必要経費と思って割り切ることにしました。
外貨両替
PBPのPCの一部ではクレジットカードが使えます。街なかの商店やレストランも基本的にはどこでもクレジットカードが使えます。
ただ、PBPのPC内の一部施設(仮眠所・シャワー)は現金精算が必要となります。あと、私設エイドの一部ではお金を払う必要がありますが、そういった場合にも現金が必要です。
そういった場合に備えて、いくらかユーロの現金を持っておく必要があります。
現地の空港でキャッシングをするのが一番レートが良いとは聞きますが、現地タスクを増やしたくなかったので、日本で両替をしておくことに。
今回は、新宿西口のドルレンジャーという店と、アクセスチケットという店で両替を行いました。片方の店舗にそれほど多くのユーロがなかったので2店舗利用です。
この日のユーロ円レートは158.8円でしたが、この2店舗は157.9円のレートで両替が可能でした。それでも、4年前は119円だったらしいので、随分円が弱くなったものです……。
今回は1200ユーロの両替を行いました。内訳は以下の通り。
- プライベートタクシー代: 160ユーロ×2
- 現地活動費用(私): 390ユーロ
- 現地活動費用(妻): 490ユーロ
私は過去のPBPでも、大体400ユーロを持っていき、50ユーロくらい余らせて空港で使い切って返ってくるパターンでした。今回も同じくらいです。
妻はお土産を色々買いたいということで、少し多めに持っていくようです。
ゼッケン取り付け用改造
PBPでは、サイドとフロントの2箇所にゼッケンプレートを付けることが義務付けられています。
サイドのゼッケンプレートは計測チップが入るので、外すことは出来ません。
フロントは付けなくても何とかなりそうな気もしますが、恐らく公式の写真サービスの振り分け用の目印として使用されています。
後から写真を見つけようとしても見つからない事態となるかもしれないので、付けた方が良いでしょう。
私は、布用強力マジックテープを使い、フロントバッグに接着することにしました。
接着剤が強くないとマジックテープの接着力に負けてしまうので、なるべく接着剤が強いものを選びました。
バッテリー整理
夫婦ともに、CATEYEのVOLTシリーズでフロントライトを固めます。
このライトの魅力は、バッテリーがカートリッジ式であること。電池が切れても、バッテリーを変えれば即復活します。
家にあったカートリッジバッテリー。
前回のPBPでは1100km地点でバッテリーが急に全て使えなくなるという事態が起こったので、今回は下記の対策を実施しています。
- 国内で全て充電
- 電圧を測定し、低下しているものは持っていかない
- 放電防止のためにキャップを付ける
ちなみに、VOLTのバッテリーのキャップは、日本のペットボトルのフタで代用できます。
電池購入
今や充電式の機器が増えて電池式の機器は減りました。
ただ、充電式の機器にトラブルがあった時、最後に頼れるのは電池式の機器だと思っています。
軽量・大容量なリチウム乾電池で固めます。高いですけど、決戦用電池ということで。
走行計画表作成
今回も定例の走行計画表を作成中です。
各PCのクローズ時間は、参加者向け書類に書かれています。
今回は↑の記事で紹介しているツールで計画を作成しました。
今回は往路の足切りタイムが厳しいので、折り返しのBRESTまでは頑張らないといけません。
さて、どれだけ計画通りに行くでしょうか……?
自転車メンテ
行きつけの店であるサイクルキューブにて、各部の点検と、消耗品の交換を依頼しました。
メカトラの可能性を減らすために、絶対にやっておくことをオススメします。
ちなみに、以下のことをやって頂きました。
- 全体点検
- ホイールの振れ取り
- ハブのグリスアップ
- ワイヤー交換
- バーテープ交換
- チェーン交換
- アウターチェーンリング交換
ブレーキシューは自分で交換済み。タイヤ・チューブは自分で交換し、100kmほど走行済みです。
OSM作成
PBPはフランスで行われるため、サイコンに地図を表示するためにはフランスの地図データを入れておく必要があります。
こちらの記事に書いた方法を用いて、eTrexとEdge840に地図データをインストールしました。
忘れ物タグの動作確認
今回はPCの駐輪場で自転車を見失った時の対策として、サドル下に忘れ物タグを仕込んでいます。
今回選んだのは「chipolo one」というタグです。
選んだ理由は、「音が大きい」から。
このタグはスマホアプリから音を鳴らすことが出来ます。これだけなら多くのタグにありますが、このタグは音が特別大きいのが売り。
公称は100デシベルとされていますが、実測すると70デシベル程度でした。それでも、駐輪場で音を鳴らすのであれば十分な音量と言えます。
60m離れても音が鳴らせるとのことでしたが、実際これくらい離れても音は鳴らせました。
Twitter Blue加入
私はLINEをやっていないので、普段の連絡手段はメールかTwitterのDMです。
……が、しかし。イーロンの陰謀により、TwitterのDMの送信件数が1日50件までに制限されてしまいました。
普段の生活ではまず1日50件は超えないんですが、PBP期間中は普通に超える可能性があります。妻や仲間との連絡はほぼDMになるので。
ということで、Twitter Blueを契約。一時的なもので、すぐに解約する気はしています。
サプリ・補給食購入
サプリと補給食を買い足しました。
サプリメント
普段使っているサプリ類を買い足しました。
とりあえずアミノバイタルプロ。100kmごとに1本飲むのがルーティーン。運動中はゴールドよりもプロの方が良いです。
回復系のサプリとして体感では一番良かったアスリチューンのスピードキュアも追加。
前回のPBPではタンパク質不足に苦しんだので、アミノプロテインも。
野菜不足にも悩まされたので、こんなものも買ってみました。効果があるかどうかはまだわかりません。
補給食
基本的にはPC内外の現地の食事でなんとかするつもりです。
しかし、スタートから最初の休憩ポイントまでの距離は120km。そこの区間を走りきれるだけの補給食は必要です。
また、道中のご褒美的に、少しだけ日本を思い出す味のものをドロップバッグに入れておくつもりです。
とりあえず飴。フロントバッグに満載しておいて、適当に舐めるのにちょうどいいです。「花のくちづけ」は味が好きなので持っていきます。
こちらもタンパク質不足の対策に。PCのレストランでしっかり食事が取れれば良いんですが、取れなかったときのために肉を持ちます。
トライアスロン界で良く使われる、電解質&クエン酸補給法ということで梅肉チューブも買ってみました。
あとは、PCのレストランの食事に掛けるための塩。
元々の味付けが薄いのか、それとも自分が疲れているので薄く感じるのかは不明ですが、とにかくPCのレストランの食事は塩分が足りないと感じる人が多いようです。
飛行機輪行パッキング
PBP準備で一番面倒くさい作業、飛行機輪行パッキング。
ANAは3辺合計292cmまで許容されるんですが、持ち運びを考えると小さい方が便利ということで、だいたいどこの航空会社でも使える3辺合計203cmのプラダン輪行箱を買いました。
……ただ、こちらにいざ自転車を入れてみようとした所、横幅が狭すぎてホイール部分が出っ張った状態になってしまいました。
確かに入ってはいるのだけど、これだとハブ軸が箱を突き破る未来しか見えません。
仕方なく、2015年のPBPで使ったプラダン輪行箱(自作)を引っ張り出してきました。
こちらも203cm対応なんですが、バイクポーターPROより高さが低い代わりに、横幅が3-4cm広いのです。バイクポーターPROは押入れでのフレーム保管箱にでもしますかね……。
中身はこんな感じです。203cm対応はほぼパズルですね。
ハブ軸とエンドは、お世話になっているショップで頂いてきたこちらのパーツで保護しています。最近はディスクブレーキ用ばっかりで、リムブレーキ用は希少です……保管しておかなければ。
あと今回はこちらのリアディレイラー保護ケースを使いました。飛行機輪行ではリアディレイラーを外しますが、それを入れておくためのケースです。
これ、とても良いですね。従来は2リットルのペットボトルの下側を切り取ってケースにしていましたが、専用品は収まりが良いです。ベルクロでフレームに括り付けられるので安定性も抜群。
まとめ
今回も準備が大変でした。
回数を重ねる度に「あれがあると役に立つ」という知識も増えるので、荷物が増えている気がします。先程、ちょっと減らしました。
明日の今頃は既に飛行機の中です。台風は来ていますが、なんとか飛びそうで一安心。
それでは、行ってきます。
著者情報
年齢: 38歳(執筆時)
身長: 176cm / 体重: 82kg
自転車歴: 2009年~
年間走行距離: 10000~15000km
ライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤
普段乗る自転車: BIANCHI OLTRE XR4(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)
私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。
# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。